

出目金を金魚すくいですくったら!持ち帰ったあとの飼育方法を解説
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夏になると楽しいお祭りが増えてきます。そして、お祭りで子どもたちから人気なのが金魚すくいですよね。
金魚すくいの中でも、愛嬌のある目と丸みを帯びた身体がとても可愛らしい出目金は、いつも人気者です。
ただし、出目金に限らず、金魚すくいの金魚はすぐに死んでしまうイメージがあるのではないでしょうか。実際に、上手に育てられなかったという話を聞くことも多いです。
そこで今回は、金魚すくいですくった出目金の飼育方法を紹介します。出目金の上手なすくい方や豆知識なども紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに金魚すくいですくった出目金について解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
金魚すくいで目を惹く存在感を持つ出目金ですが、すくってきた金魚には短命のイメージが定着しています。
しかし、出目金の飼育自体は決して難しくありません。ちょっとしたことを意識するだけで、すくって持ち帰った出目金も長く飼育できます。
上手に飼育すれば10年以上生きることもあるでしょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、金魚すくいですくった出目金について解説します。
出目金のすくい方
せっかく金魚すくいをするのであれば、好きな種類を持ち帰りたいですよね。可愛い出目金をすくいたいのに、うまくできないという方も多いです。
ここでは、出目金の上手なすくい方を紹介しますのでぜひ参考にしてください。
出目金は尾ヒレ以外をポイに乗せよう
出目金は尾ヒレが大きい金魚です。全身をポイに乗せようとすると、尾ひれの重さと動きで、ポイが破れてしまいます。そのため、できるだけ頭や背中をポイに乗せるようにしてすくいましょう。
また、ポイの枠に体重をかけるように乗せることで、ポイへの負担を減らすというテクニックもあります。
目の前にやってきた金魚を、むやみに追いかけまわすのはよくありません。狙いを定めて慎重にすくえば、成功率は格段に上がりますよ。
ポイは最小限の動きで扱おう
「金魚をすくう」といっても、金魚をポイに乗せて水上に持ち上げるのは、ポイの強度では難しいです。特に出目金や琉金などの「丸物」金魚は、尾ひれが大きくポイに負担がかかるので、簡単ではありません。
上手にすくうポイントは、横にスライドして動かし、カップに金魚を流し入れるようにすることです。横に優しく水を切るような動きを、しっかり練習しておきましょう。
金魚すくいのコツは、こちらのコラムでも紹介しています。
出目金をすくったら!持ち帰った後の飼育方法
出目金を持ち帰ったあとの、自宅での飼育方法を紹介します。
金魚すくいですくった場合、飼育環境を準備していないことも多いでしょう。このような場合の対応方法を紹介しますので、参考にしてください。
すぐに帰って飼育容器を準備
出目金がすくえたら、まずはすぐに帰って飼育容器を準備しましょう。
お祭りの日程に合わせて、事前に水槽などきちんとした飼育容器を用意しておくのがベストです。
とはいえ、金魚すくいは子どもが突発的にやりたがることも多く、「何も準備していないけど、どうしよう・・・」ということもあるでしょう。
すぐに水槽が用意できない場合は、取り急ぎバケツや発泡スチロール、プラケース、洗面器など開口部の広い容器を用意してください。開口部が広い容器であれば、水上の酸素が溶け込みやすく、酸欠のリスクを減らせるからです。
カルキ抜きと水合わせをしよう
飼育容器の準備ができたからといって、出目金をすぐに水槽に入れてはいけません。
まずは、カルキ抜きや水合わせをしましょう。
水道水にはカルキ=塩素が含まれています。カルキは出目金にとって有害なので、カルキ抜きをする必要があるのです。
また、いきなり水温や水質の違う水に入れると出目金の負担になるため、水合わせも行います。
すくった金魚に長生きしてもらうためにも、しっかり把握しておきましょう。
カルキ抜き方法!応急処置も紹介
カルキ抜き剤が無い場合は、できれば帰り道で購入しましょう。ホームセンターをはじめ、やや大きめのスーパーなどでも販売されています。
カルキ抜き剤をすぐに用意できない場合は、別の方法でカルキ抜きを行いましょう。
すぐにできるものとしては、水道水を20分ほど沸騰させてから冷ます方法や、レモン果汁を1Lに対し2~3滴入れてカルキを中和する方法がおすすめです。沸騰させる場合は、気温にもよりますが水温25度程度まで下げて使用します。
沸騰でカルキを抜いた場合、金魚を入れる前には、カルキ抜きした水を一旦、空気と一緒にビニール袋などに入れてシェイクしましょう。水に酸素が溶け込んで、酸欠のリスクを下げられます。
出目金の水合わせ方法
出目金の水合わせ方法は、基本的にはほかの金魚や魚と同じ方法です。水合わせをすることで、出目金への負担を下げられます。
カルキ抜きした水を飼育容器に入れたら、そこに出目金が入った袋を20分ほど浮かせ、水温を合わせましょう。次に袋の水を1/2程度捨てて、飼育容器の水を少しずつ注ぎ入れて、水に慣れさせていきます。7〜10分間隔で、3回ほど注いでください。
こうすることで、少しずつ飼育容器の水に慣れていき、出目金はそれほどダメージを受けません。
最後に、袋の水をなるべく捨ててから、金魚を飼育容器に放しましょう。
餌は3日後から与えよう
「お腹が空いてかわいそう」「早く餌を食べる姿を見たい」と思い、早く餌をあげたくなる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、環境が変わったばかりの時に餌を与えると、消化不良の原因となるので注意してください。そのため、金魚すくいから連れて帰った出目金には、2〜3日は餌を与えないようにしましょう。
また、水槽を立ち上げたばかりの状態で餌を与えすぎると、アンモニア中毒が起きる可能性があります。アンモニア中毒を防ぐために、餌を与えて2〜3時間ほど経ったら1/2程度の水を換えてあげるのもおすすめです。
水換えできれいな水槽を維持しよう
ろ過フィルターが無い場合は、なるべく早く購入することをおすすめします。
ろ過フィルターが無い状態で餌を与えると、水が汚れるスピードがとても速いです。ろ過フィルターがあっても、最初の1か月くらいは水をきれいにしてくれる硝化バクテリアがいないため、やはり水が汚れやすくなります。
そのため、小まめに水換えをしてきれいな水質を維持しましょう。
また、6in1やバイコムスターターテストキットなどの水質検査キットを使用するのもおすすめです。水の汚れ具合など危険度がわかりやすく、水換えの目安になります。
水換えについては、こちらのコラムも参考にしてください。
出目金の豆知識
ここでは、出目金の豆知識を紹介します。
出目金のことを深く知れば、飼育もより楽しくなるはずです。
出目金は琉金から派生した品種
出目金は、琉金の突然変異を固定化した改良品種です。目が大きな琉金を改良していき、現在のような目が飛び出した姿になりました。
そのため、飼育方法は基本的に琉金と同じです。しかし、目が大きくデリケートなので、飼育時に注意すべきポイントがあります。
まずは、目を傷つけないよう、ゴツゴツとした装飾品は避けましょう。できるだけシンプルなレイアウトがおすすめです。
また、泳ぎが上手でないため、コメットのような泳ぎの得意な品種との混泳は避けてください。エサを十分に取れないですし、突発的にぶつかって目を傷つける恐れがあります。
混泳する場合は、同じような体型の琉金や、ドジョウなどの生活圏が被らないものがよいでしょう。
出目金には黒色と赤色などがいる
金魚すくいで見かける出目金は黒い個体が多く、「出目金といえば黒」のイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。
しかし、出目金には赤や三色(キャリコ)も存在します。赤や三色の出目金はアクアショップに行けば販売されているので、購入して飼育してみるのもおすすめです。金魚すくいに赤や三色がいるのはとても珍しいため、もし見かけたらチャレンジしてみてください。
こちらのコラムでは、出目金について解説しています。
まとめ:出目金を金魚すくいですくったら!持ち帰ったあとの飼育方法を解説
今回は、金魚すくいですくった出目金の飼育方法を紹介しました。
これから夏になると、金魚すくいを見かける機会も増えるでしょう。
金魚すくいから持ち帰った出目金の飼育ポイントは、カルキ抜きと水合わせをしっかり行い、餌は3日後を目安に与えることです。なお、前もって飼育容器を用意しておけばさらに飼育しやすくなります。
「金魚すくいの金魚はすぐ死んでしまう・・・」と敬遠していた方も、コラムをきっかけに飼育に挑戦してみてはいかがでしょうか。
ほかにも金魚の飼育に関するコラムがありますので、ぜひこちらもご覧ください。
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