出目金の飼育方法!飼育のポイントや注意点、大きく健康に育てるコツとは
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出目金(でめきん)は大きな目が特徴的な金魚の品種です。
出目金は他の金魚と同様に、水温や水質への適応力が高いので、アクアリウムの入門種としてもおすすめです。可愛らしい見た目と愛嬌もあり、とっつきやすい魚と言えるでしょう。ただ、目をぶつけてしまわないように、水槽内のレイアウトや取り扱いにはやや注意が必要です。
ここでは、出目金の特徴や飼育方法、大きく育てるためのコツ、飼育上の注意点などをご紹介します。
目次
出目金とは
出目金の特徴や寿命、種類をご紹介します。
特徴
出目金(でめきん)は琉金から派生した金魚の1種です。基本的な体形は琉金と同じく、小さな頭部を持ち丸みを帯びた体をしており、腹部は左右に張り出しています。
最大の特徴は名前の通り、顔から飛び出た目にあり、日本で広まったのは明治時代に中国から輸入されたことがきっかけと言われています。
体長は15~20cmほどに成長します。
作出当初は赤色になる品種が主流でしたが、品種改良により黒色になる品種や、錦鯉のように白色・赤色・黒色の3色(キャリコ柄)に発色する品種が作出されました。
出目金の値段は主に大きさで決まり、体長5~8cmほどの個体で500円前後、体長10cmほどになると5000円前後の値が付くこともあります。
寿命
出目金の寿命は平均すると約5~6年程度です。しかし、飼育環境に大きく左右されます。
病気をさせずに飼育できた場合は、10年以上生きた個体もいるようです。
金魚は長生きな観賞魚ですので、最後まで可愛がりましょう。
種類
出目金には赤や黒の体色を持つ品種がいます。
赤出目金
琉金の突然変異種の固定化に成功した最初の出目金が赤出目金です。
最近では赤と白の体色と、黒目がかわいい『紅葉出目金』などの品種も流通しています。
名前の通り体色は全身が赤色になりますが、幼魚の頃は色が薄くて赤色の発色が特に良くなるのは3歳以降といわれています。
黒出目金
赤出目金を基に作出された出目金で、その名の通り体色は全身が黒色です。
黒色が強く出ているものほど良いとされ、色落ちしたり赤色が出てしまうと安価に販売されていることがあります。
しかし、どこかとぼけたような表情など、愛嬌はたっぷりあります。
現在では赤出目金とよりもポピュラーな品種です。
三色(キャリコ)出目金
三色出目金は錦鯉のように白色、黒色、赤色の3色の体色を持っており、黒出目金と同様に赤出目金の突然変異から作出されました。
3色がまだら模様になっているので、キャリコ出目金と呼ぶこともあります。
出目金の飼育に必要な器具類
出目金を飼育するために必要な器具類をご紹介します。
- 水槽
- ろ過フィルター、エアレーション
- 水槽用照明
- 水槽用ヒーター
- 金魚用の餌
- カルキ抜き剤
この中で特に飼育環境づくりに関係するものは『水槽』と『ろ過フィルター』についてを解説します。
水槽
出目金は体長15~20cm程度にまで成長するので、水槽は横幅45cm以上のものが必要です。
金魚は大食漢で水を汚しやすいので、水量を確保できる大きい水槽の方が管理が楽になります。
また、7cmくらいの金魚に対して水10Lが目安ですので、体長5cmとして45cmの規格水槽で安全に飼育できる数は約3匹、60cm水槽で6匹ほどです。
ろ過フィルター
ろ過フィルターは下記のタイプがおすすめです。
- 上部式フィルター
- 外部式フィルター
- 投げ込み式フィルター
上部式はメンテナンス性が良いく、金魚飼育の王道機種です。
弱点としては、水槽の上部スペースに載せるためどうしても目立ちます。また、落水音を抑えにくいので寝室などへの設置には向きません。
外部式は優れた静音性のろ過フィルターで、水槽台に収納できることから、すっきりとしたアクアリウムになりますが高価です。
また、外部フィルターは密閉式のため、酸素を供給しにくいです。
外部フィルターを使用する場合は、給水のシャワーパイプを高めの位置につけて水面を波立たせたり、別途、エアレーションをするようにしましょう。
投げ込み式は、金魚飼育で昔から愛されているろ過方式です。
エアーポンプに繋げて水槽内に沈めるだけなので扱いやく、酸素供給も得意です。
難点としては掃除のときに、水中にゴミが残りやすいため、クリーナーはしっかり書けるようにしましょう。
出目金の飼育方法
水温・水質
出目金の飼育ができる水温は10~28℃程度です。急激な変化さえ避ければ他の金魚と同様の、幅広い水温に適応できますが、水温が5度など、低すぎると冬眠状態になることがあります。
冬眠は適切な準備ができていなければ失敗して死亡する確率が高いため、寒冷地などでは水槽用ヒーターを使用しましょう。
とはいえ、5度ほどまで下がるのはほとんどが屋外飼育の場合です。
部屋の中で飼育する場合は、水槽用ヒーターが無くても問題なく越冬できます。
水質は中性(pH7.0)あたりを保てば問題ありません。金魚は日本の水道水に適応しやすいので、特別に調整剤を混ぜたりする必要はあまりないです。
餌
出目金は金魚用の人工飼料だけでも十分に飼育が可能です。与え方としては1日に1~2回、3分程度で食べきれるだけの分量を与えます。
金魚は胃と満腹中枢がないので与えただけ餌を食べてしまいます。
餌を与えすぎると消化不良を起こしたり、肥満体になってしまいますので、適量を心掛けましょう。
水槽レイアウト
出目金は泳ぎがあまり得意ではありません。強い水流が苦手ですのでフィルターの排水やエアレーションの配置には注意してください。
また、目をぶつけてしまうのは極力防がないといけないです。水槽内のレイアウトはなるべくシンプルにまとめ、尖ったアクセサリーなどを配置するのは控えましょう。
底床材に関しては出目金のみを飼育するのであれば必要ありませんが、あると出目金たちが落ち着きます。
また、底床材にもバクテリアが住み着きますので、水質も安定しやすくなります。
混泳について
金魚との混泳
出目金は泳ぎが苦手で目をぶつけやすいため、あまり混泳には向かない品種です。混泳相性が良い観賞魚としては、泳ぎが似ている琉金などの丸い体型の品種と、ドジョウなどの遊泳層が重ならない魚種などが挙げられます。
コメットのような遊泳性が高い種類は、餌を先に食べられてしまったり、ぶつかってしまう恐れあるので、混泳には向きません。
泳ぐ速度が違うと問題になりやすいのは、餌を他の生体に取られてしまうことです。
餌がいきわたるように、混泳魚の組み合わせを考えましょう。
金魚以外との混泳
観賞魚以外の生物だとエビや水草が挙げられます。金魚は口に入る生き物は大抵食べてしまうので、エビは混泳させるのは難しいです。
水草は金魚にとっておやつのような存在です。水草と混泳させたい場合は出目金のおやつになることを前提に、マツモなどの浮き草やアナカリスなどを入れると良いです。
水槽メンテナンスについて
出目金は他の観賞魚と同様に水換えと水槽と周辺機器の掃除が主なメンテナンスです。水換えは1~2週間に1回程度を目安に行い、水槽全体の水量の1/3程度の量を換えるようにします。
一度に飼育水をすべて入れ換えることは基本的には行いません。水質が急変してダメージを受ける可能性があるからです。
しかし、金魚は大幅な水替えにも耐えられる魚種です。病気などで体調が悪い時は、むしろ大幅な換水を行ったほうが回復することがあります。
ケースバイケースで対応しましょう。
水換えの際は「クリーナーポンプ」があると、そこにたまった汚れやフンなどを吸い出せるので便利です。「水作 プロホース」などを用意しましょう。
出目金を大きく育てるためのコツ
大きめの水槽で飼育する
出目金の成長と水槽の大きさには関係があります。出目金を含む観賞魚は、小さな水槽で飼育すると成長が抑制される傾向があります。
また、出目金同士がぶつかりそうな過密状態でも、成長が鈍化してしまいます。そのため、出目金を大きくしたいのであれば、なるべく大きな水槽で、個体数を抑えて飼育することが必要です。
また、余裕がある水槽=水量が多い=水中の酸素量が多い状態です。溶存酸素量は生体の成長に大きな影響を与えます。
ろ過フィルターとは別に、エアレーションをかけてやることで、成長を促すことができます。大きく育てたい場合は、導入しましょう。
栄養価の高い餌を小まめに与える
生き物の成長にとって餌は重要で、大きく育てたい場合はより栄養価の高い餌が必要です。栄養価が高い餌としては高たんぱくな増体用の人工飼料や、冷凍赤虫があり、人工飼料と生餌をバランスよく与えることで、より大きく成長できます。
餌の与え方も重要で1回の給餌量を多くするのではなく、少量をこまめに与えることで餌の消化吸収を促進し、大きく成長させることが可能です。ただ単に給餌量を多くすると、消化不良を起こしやすくなるのでご注意ください。
水質の管理はしっかりと
出目金の成長にとってストレスは大敵です。不適切な水質では出目金がストレスを受けてしまいがちです。
簡単に水質を調べられるアクアリウム用の検査キットが販売されているので、定期的に飼育水をチェックしながら水換えを行いましょう。
出目金の飼育の注意点
病気
出目金がかかりやすい病気としては、『白点病』や『尾ぐされ病』などが挙げられます。
白点病のような寄生虫はもちこみがほとんどですが、尾ぐされ病などの細菌感染症状は、水槽の中の常在菌が原因です。
ストレスを感じると金魚の免疫力が低下するので、ご注意してください。
病気にかかってしまった場合は、塩水浴や薬浴などを行って治療します。
色落ち、退色
色落ちは特に黒出目金に多く、原因は日照不足です。出目金も私たち人間と同様に、紫外線から体を守るために色素を作っています。私たちが紫外線を浴びなければ日焼けしないのと同様に、出目金も飼育下で紫外線にさらされる機会が減ると色素も減少し、色落ちという症状として現れます。
そのため、黒出目金の色が落ちてきた場合は、照明の点灯時間を長くするか、紫外領域の光の波長が強化されている照明に交換すると良いでしょう。ただし、出目金を含む観賞魚にとって適した照明時間は8~12時間と言われており、これより短くても長くてもバイオリズムに良い影響がないです。
また、照明時間を長くするとコケが生えやすくなる点にも注意しましょう。
まとめ:出目金の飼育方法!飼育のポイントや注意点、大きく健康に育てるコツとは
出目金は目が大きく可愛い金魚です。
しかし目をぶつけてしまうと、スレ傷となり細菌感染を起こすことがあります。そのため、スペースに余裕がある水槽を使用しましょう。
注意点に気を付ければ、環境への適応力が高いので飼育しやすい観賞魚です。
長いヒレをひるがえしながら泳ぐ様子は可愛らしくもあり美しくもあるので、ぜひ出目金の飼育に挑戦してみてください。
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