

金魚の水換え頻度とは!飼育ケースごとの頻度と水換え後の餌について
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金魚は熱帯魚よりも必要な機材が少ない、気軽に飼育ができる魚として知られています。
しかし、飼育に挑戦してみたものの、なかなか長期飼育に繋がらないという話を聞くことも多いです。
大食漢で何でもよく食べる金魚は、フンの量が多く水を汚しやすいため、安定して飼育を続けるには水換えなどのメンテナンス頻度がとても重要となります。
専門誌やインターネットの情報では、「水換えの頻度は2週間に1回程度」と紹介されていることが多いのですが、実はこれは標準的な水槽サイズでの話。水槽の大きさや金魚の状態によって状況が異なるため、目安を参考に自分の水槽に合わせた適切な頻度を見極めることが大切です。
そこで、今回は金魚の水換え頻度について、ケースごとに詳しく掘り下げて解説していきます。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに金魚の水換え頻度を飼育ケースごとに解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
初心者の方でも飼育に挑戦しやすい金魚ですが、水を汚しやすいため水換えの頻度には注意が必要です。
水槽の状態によって必要な水換えの回数は異なりますので、目安を一つの基準として適切な頻度を探ってみてください。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、金魚の水換え頻度を飼育ケースごとに解説します。
金魚の水換え頻度とは
金魚を飼育する上で重要なお世話の一つが水換えです。
水換えはそのまま、水槽内の水を交換してきれいにすること。金魚に限らず水中で生き物を飼育していると、餌の食べ残しや排泄物によって水が汚れていくため、定期的に水を換えてあげる必要があります。
特に金魚はよく食べる魚でフンの量も多いので、水が汚れやすいです。金魚は比較的丈夫な性質ではありますが、汚れた水で飼育を続けるとストレスから消化不良や病気を発症してしまうこともあるので、水換えを怠らないようにしましょう。
水換えの頻度は状況によって異なる
水換えをする目安は1~2週間に1回、一度に換える水は全体の1/3程度、などとよく言われますが、これは標準的な60cm水槽で金魚を飼育している場合の頻度です。
実際は水槽のサイズや飼育個体数、水質や金魚の健康状態など、様々な要因で適切な水換えの回数は変化するため、現在の水槽の状態から水換えのタイミングを見極めるようにしましょう。
目安を参考に、水質検査薬等を使って水質から水換えの日を決めるのが確実です。
ケース別!金魚の水換え頻度目安
ここからは、ケースごとに金魚の水換え頻度の目安をご紹介します。
水槽の大きさによる違い、飼育し始め、病気の治療中など様々な状況に応じた水換えのタイミングをご紹介しますので、ご自宅の水槽の状況に照らし合わせてご覧になってみてください。
飼育を始めたてのケース
水をきれいに保つのに有用なのが、水中に自然発生する硝化バクテリアの働きです。
硝化バクテリアは金魚のフンや餌の食べ残しから発生する有害物質を、毒性の少ない硝酸塩に変えてくれます。
つまり、硝化バクテリアが多くいる水槽ほど、水が汚れづらくなるのです。
硝化バクテリアは飼育を続けるうちに少しずつ増えて水槽内に定着していくため、まだバクテリアが十分でない飼育を始めたばかりの水槽では、水換えの回数を増やして水の汚れを排出しましょう。
2~3日に1回、1/2程度を目安に金魚の様子をよく観察しながら、対応してみてください。
3週間ほどたつとバクテリアが機能し始めるので、水質が安定してきたら少しずつ水換えの回数を減らしていきます。
小型水槽で飼育のケース
金魚鉢や~45cmほどの小型水槽などの小さな容器は、水量が少ない分水が汚れるスピードが速いです。
金魚の大きさや飼育数によりますが、汚れ具合に応じて水換えの回数を増やしましょう。
大体5日1回程度が目安です。ただ、頻繁な水換えは金魚の負担になる可能性があるため、一度に換える量を1/5程度にとどめて、調整してください。
金魚が元気で水質が安定している場合は、頻度をもう少し増やしても大丈夫です。小型の水槽の場合は、少ない量を小まめに交換するのがポイントになります。
また、水が蒸発して水量が減ると水質が変わりやすくなるため、こまめに足し水して水量を維持するのもおすすめです。
コケが多いケース
水の汚れの一つである硝酸塩は、コケや水草などの植物の養分となります。つまり、コケが繁茂しやすい水槽=水換えが足りていないと考えられるのです。
硝酸塩の毒性は弱いものの、水中に溜まると金魚に影響が出ますし、病気の原因になる雑菌類の餌にもなるため、早急に水換えをして水質を改善しましょう。
コケが多いときは、週一回1/3~2/3程度と換水量を増やして対応します。水を換えるときにコケ掃除をして水と一緒に汚れを吸い出すと、より効果的です。
また、換水量を増やしてもすぐにコケが生えてしまう時は、他にも要因がある可能性があります。
- ろ過フィルターのパワー不足
- ろ過フィルターが汚れていて、能力が落ちている
- 飼育数が多すぎる
などがコケの原因になりますので、心当たりが無いか確認してみてください。
塩水浴のケース
金魚の体調不良や病気の初期治療に用いられる塩水浴ですが、塩水は硝化バクテリアの働きを弱めてしまう可能性があります。
そのため、治療中は基本的に毎日全換水をして水質を維持しましょう。
通常だと、全換水は生体に負担を掛けると言われるため、弱っている金魚のストレスになってしまうのではないかと心配される方もいるかと思いますが、金魚は新しい水に比較的馴染みやすいため、あまり影響はないと考えられます。
むしろ、水が汚れている状況の方が負担ですし、水換えによる環境の変化に交感神経が刺激されて、回復を促せることもありますのでしっかり水換えは行ってください。
とはいえ、金魚の体調によっては耐えられない可能性もあるので、様子をよく観察しながら水換え量を調整することが大切です。
ちなみに、塩水浴をしている容器にエアレーションやスポンジフィルターなどを設置して、水流を起こすことで、8割程度まで換水量を減らすことができます。
薬浴のケース
薬浴をしているときは、薬効と水量によって水換えの頻度が変わります。
例えば、薬浴の目安が5~7日と書かれている魚病薬の場合、その期間は基本的に絶食をするため、水の汚れは限定的なのであまり水換えは必要ありません。
しかし大きな金魚や、少ない水量で薬浴している場合は、1~2日に1回、1/2程度を換水したほうが良いでしょう。
使用する薬によっては硝化バクテリアを減少させてしまうことがありますので、この場合も水の汚れに注意し、必要に応じて水換えをしてください。
水換えで新しい水に入れ替えるときは、薬の濃度を薄めてしまわないよう、正しい量の薬を混ぜた水を用意します。
また、薬浴が終わったの金魚は体力を消耗しています。まずは1週間に1回、1/3程度ずつ水換えをしながら様子を見つつ、少しずつもとの飼育水に戻していきましょう。
冬眠明けのケース
屋外飼育をしている金魚は、水温が5度以下になると冬眠します。冬眠中は刺激を与えない方がよいので、基本的に水換えはしません。
春になり水温が10℃を超えて冬眠から目覚めたら、冬の間に溜まった汚れを出すために、「床直し」と呼ばれる掃除と水換えを行います。
床直しでは、総水量の約半分ほどの量を換水しましょう。また、飼育容器や底砂も一緒に洗浄して、新しい季節を迎える環境を整えます。
ただし、いくら汚れが酷くても、冬眠明けの全換水や水槽のリセットは避けてください。
冬眠明けの金魚は体力が落ちているため、環境の変化に耐えられない可能性があります。
金魚に無理がかからないよう、あくまで半分程度の水換えに留めましょう。
水換え後に餌を与えるタイミング
水換えをしたら、1日ほど時間をおいてから餌やりを再開するのがおすすめです。
というのも、水換え直後の金魚は、新しい環境に馴染むために体力を使うため、餌を消化するだけの余力がない可能性があるからです。無理に食べさせると消化不良から体調を崩してしまうこともあるため、水換え直後の餌やりは控えましょう。
また、水換えをすると少なからずバクテリアが減少して、水が汚れやすい状態になるため、水質維持の観点からも水換え後の餌やりは避けたほうが良いです。
まとめ:金魚の水換え頻度とは!飼育ケースごとの頻度と水換え後の餌について
金魚の水槽の水換え頻度について解説しました。
金魚水槽の水換え頻度は、使用している水槽サイズやろ過能力、金魚の状態など、様々な条件で変化します。
今回ご紹介した水換えの頻度もあくまで1つの目安ですので、それぞれのケースを参考に、金魚の状態を観察しながら調整してみてください。
水換えは金魚の健康を守る大切なお世話ですが、やり方があっていないと金魚の負担になってしまうこともあります。
適切な頻度を探り、金魚の長期飼育につなげてみてください。
他にも金魚の飼育に関するコラムがありますので、そちらも参考にしてみてください。
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