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屋外でのビオトープは、メダカたちの自然な姿を楽しめ、またメダカたちを長生きさせやすい飼育方法として人気です。
しかし、屋外飼育にはデメリットもあります。
その一つが、メダカたちの天敵であるトンボの幼虫『ヤゴ』の侵入です。
ヤゴは主に春から秋にかけて発生し、メダカを一日に3匹以上食べてしまうなど捕食ペースが早く、ビオトープでは困った害虫です。
このコラムでは、屋外飼育でのトンボやヤゴに対する対策について詳しく説明していきます。
目次
ヤゴとトンボがメダカ飼育で厄介な理由
ヤゴとは、トンボの幼虫です。
体長は成長具合や種類にもよりますが約2~6cm程度で、口が大きく食欲が旺盛です。
脱皮をして成長していき、最終的には陸上で羽化してトンボになります。
トンボが活発になる春~秋にかけてビオトープ飼育容器に発生することが多い生き物で、肉食性で飼育生体を食べてしまうことから、メダカ飼育者に恐れられています。
メダカ飼育におけるヤゴの問題
メダカとトンボは天敵関係にあるため、見つけたらすぐに駆除しないと、メダカがどんどん減っていってしまうため注意が必要です。
ヤゴは、基本的に春頃に孵化します。
しかし、トンボと一口に言っても種類は様々で繁殖期にもややズレがあり、また異常気象の影響などからほぼ一年を通してヤゴは発生する可能性があるのです。
メダカの成魚でも、大きなヤゴにとっては美味しい獲物になります。大食漢でしばしば金魚が襲われることさえあります。
また、ミナミヌマエビなどの甲殻類も食べられてしまうことがあるほどです。
トンボの卵は池などにも産み付けられるため、知らない間に近所でトンボが繁殖→自宅のビオトープに飛来、というケースもあるため見かけたら注意が必要です。
特に、自然豊かな郊外などでは、ヤゴはメダカ飼育者にとって大きな問題になりやすいです。
トンボのなかでもオニヤンマのヤゴは特に食欲旺盛です。成虫が飛んでいるのを見たら用心しましょう。
ベランダで飼育している場合も注意です。
イトトンボのヤゴは被害が少ないが・・・
そんな厄介なヤゴのなかでも、イトトンボのヤゴは口が小さめで、急激にメダカやヌマエビが減ってしまうことはありません。
しかし、稚魚や若魚などの小柄な個体は食べられやすいです。
また、イトトンボは一般的なトンボとは異なり、水生昆虫を好んで捕食しますが、水生昆虫がいない環境では積極的にメダカなどを捕食するため、見つけたら駆除したほうが良いです。
ヤゴのなかでは小さめとは言え、イトトンボのヤゴも豊富な餌がある環境では大きく育ちます。
育ちすぎると食欲旺盛になるので、すぐに駆除しましょう。
トンボ・ヤゴの侵入を防ぐ方法
メダカ飼育者にとってヤゴ侵入は困った問題ですが、メダカを守る方法も存在します。
ここでは、効果的なヤゴ対策について紹介します。
飼育容器を防虫ネットで覆う
最も手軽なヤゴ対策として、ビオトープを防虫ネットで囲う方法があります。
トンボが水中に卵を産み付けることを防げますが、ネットを取り付ける際は、隙間をまったく作らないようにしないと効果が無い点には注意しましょう。
難点は鑑賞性が下がってしまうことです。
また、意外な場所からトンボが侵入することもあるため、防虫ネットをしてもメダカの数をこまめにチェックし、ヤゴがいないか随時確認しましょう。
ビニールハウスを使用する
ビニールハウスを使用することも効果的なヤゴ対策です。
自分で張り巡らせる防虫ネットよりも隙間が無いため、トンボの侵入を防ぎやすく、さらに防寒対策も可能です。
難点はビニールハウス自体が高額なことと、ハウスの下部に水たまりができるとトンボが産卵してしまうことです。
そのため、水たまりができたらしっかりと排水しましょう。
また、ビニールハウスを設置する場所は、日当たりが良い場所に設置することで、メダカの生育環境を整えることができます。
網戸の網やすだれを利用する
網戸の網やすだれも、優れた虫よけになります。
トンボは体が大きいため、これらの隙間を潜り抜けることは難しいです。
網の張りをしっかり確認し、水面からはなるべく離すようにしましょう。
また、使い古した網戸の網やすだれは破れやすくなっているため、新しいものを使用することが望ましいです。
すだれは常時設置していると劣化することがあるので、定期的に乾燥させるか、すだれを取り替えます。
雨や日光が強く当たる場所では劣化が進みやすいので注意です。
メダカ飼育でのヤゴ駆除方法
ビオトープは自然に近い環境でメダカを飼育でき、メダカを長生きさせやすい飼育方法ですが、ヤゴをはじめとする外敵たちに気を付ける必要があります。
ここでは、ビオトープに侵入してしまったヤゴの駆除方法を解説します。
ヤゴの確認と駆除
屋外ビオトープでのヤゴ対策として、定期的なヤゴの確認と駆除が欠かせません。
ヤゴのチェックは週に一度程度行い、発見したヤゴはすぐに駆除してください。
ヤゴは以下のような場所によく潜んでいます。
- 植物や水草の影
- 石や鉢の下
- メダカ用シェルターの中 など
トンボは10個以上の卵を一度に産卵するため、ヤゴは単体で発生することはほぼないと言えます。
1匹見つけたら他にもいる!という感覚で確認・駆除しましょう。
また、ヤゴの発生を防ぐために、水草などの植物を定期的にトリミングし、見通しが良いように管理しておくのが良いです。
ヤゴは体長2cm程度ほどの小柄な個体もいますから、注意深く確認しましょう。
まとめ:メダカをヤゴ・トンボから守る方法!ヤゴの特徴から駆除方法までご紹介
ビオトープなど屋外飼育でのヤゴやトンボの対策・駆除方法について解説しました。
防虫ネットや網戸の網、ビニールハウスなど、活用できるアイテムは複数あります。
しかし、なにより肝心なのが定期的なヤゴの確認と駆除です。
ヤゴは必ず複数匹で発生するため、1匹見つけたら根気強く探しましょう。
防虫ネットなどを使用してもヤゴ対策は完全ではありませんので、地道な飼育管理が大切です。
メダカたちが安心して暮らせる屋外飼育環境を作り上げるために、ぜひ対策を実践してみてください。
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