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FRP水槽とは!特徴から使える場所やメリット・デメリットを紹介

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アクアリウムを楽しむうえで、水槽の選び方は魚たちの飼育環境を左右する、非常に重要な要素です。
近年ではガラスやアクリルと並んで、FRP(繊維強化プラスチック)素材の水槽に注目が集まっています。

強度や軽さなどの利点から、屋内外を問わずさまざまな場所で活用されるようになりました。

このコラムでは、プロのアクアリストの視点から、FRP水槽の特性や活用場所、メリット・デメリットを詳しくご紹介します。

FRP水槽とは?

FRP水槽とは、繊維強化プラスチック(FRP)を素材とした水槽のことを指します。

ガラスやアクリルと並ぶ新たな選択肢として、近年アクアリウム界で注目が高まっています。

FRPとは何か?

FRP(Fiber Reinforced Plastics)は、ガラス繊維や炭素繊維などを樹脂と組み合わせて成形した複合材料です。

軽量でありながら高い強度を持ち、耐久性や耐衝撃性にも優れているため、さまざまな分野で利用されています。

特に船舶や自動車部品など、大きな負荷がかかる構造物でも多用されるほど、その強度には定評があります。
アクアリウムでも、対候性が必要とされる庭などの場所で採用されることが多いです。

FRP水槽の基本構造

FRP水槽は、成形したFRP素材を組み立てて水槽形状に仕上げたものです。
内部は滑らかな表面加工が施され、魚などの生き物を傷つけにくくなっています。

また、必要に応じて補強リブを入れるなど、強度を高める工夫も行われます。

透明度はないものの、ガラスやアクリルにはない独特の質感と耐久性を両立させられる点が、FRP水槽の大きな特徴といえます。

FRPとアクリルの違い

FRPに似た素材としてアクリルが挙げられますが、以下のような違いがあります。

FRPの特性
  • 耐熱性や耐薬性、そして断熱性や耐腐食性を持つ。
  • 不透明。着色が自由。
  • 廃棄する際にお金がかかる。
アクリルの特性
  • 耐熱性は-40~60℃までなので、高温の場所では使用不可。電気絶縁性は高い。
  • 透明度が高い。着色は色板を使用する必要がある。
  • 廃棄は比較的容易。

アクリルは水槽内部を鑑賞しやすいこと・軽量なことから室内のアクアリウム用水槽の素材として人気があります。
しかし、高温や紫外線にはあまり強くないので、FRP水槽とは役割が異なると考えてよいでしょう。

FRP水槽の使いどころ

ライフ商事 FRP水槽 金魚すくい用 180L SF-150

FRP水槽は軽量かつ丈夫な特性から、あらゆる場面で活躍が期待できます。
特に、室内と屋外の両方に設置可能な点が、他素材の水槽に比べて大きな強みです。

以下では、具体的な使い方を紹介します。

室内飼育での活用

室内に設置する場合、FRP水槽の軽さと強度は大きな利点になります。

大型の水槽でも床への負担を比較的抑えられるため、さまざまな建築物に導入しやすい点が魅力です。
例えば、飲食店のいけす水槽としても活用されています。

また、加工の自由度が高いので、オーバーフロー水槽やカスタムサイズの製作も可能です。
FRPは基本的不透明な素材ですが、アクリルなどで窓をつけると鑑賞性がアップします。

錦鯉などの大型魚を室内でゆったり飼育することも可能です。


屋外飼育での活用

屋外で使用する際には、FRPの耐候性と耐久性が特に活きてきます。

直射日光や雨風に晒される環境でも劣化しにくく、プラ容器よりも長期間使用可能です。

そのため、錦鯉やメダカなどの屋外飼育に適した飼育容器と言えます。

FRP水槽を池に近いイメージで設置し、魚の生態をより自然に観察することも可能です。

FRP水槽のメリット・デメリット

FRP水槽は多くの利点を持っていますが、当然ながら欠点も存在します。
ここでは、FRP水槽のメリットとデメリットを整理してみましょう。

メリット

まず大きなメリットは、強度と軽さを両立している点です。

取り扱いがしやすく設置作業もスムーズに行えます。また、素材の加工が比較的容易で、形状のカスタマイズやオーバーフロー加工など多様なニーズに対応しやすいという特徴も。

屋外での使用にも耐えるタフさがあるため、一般的なアクアリウムから本格的な養殖まで幅広く利用されています。

デメリット

FRP水槽は製造コストが高く、市販品としてはガラスやアクリルより価格が高めになることがあります。

また、製造工程や塗装の質によっては経年劣化で表面に傷や剥がれが生じる可能性もあり、長期的なメンテナンスをしっかり行う必要があります。
さらに、製品によっては独特の臭いなどがあるリスクもゼロではないため、購入の際には信頼できるメーカーを選ぶことが大切です。

FRP水槽のメンテナンスのポイント

FRP水槽を長く使用するためには、定期的な清掃と点検が欠かせません。

表面についた汚れは、水換えのタイミングで柔らかいスポンジや布を使い、こすりすぎないように優しく落としましょう
万が一、表面のゲルコートが剥離している場合は、早めに補修することが重要です。

また、直射日光下や高温多湿の環境では、素材の劣化が進行しやすくなるため、水槽の設置場所は日陰が望ましいです。

FRP水槽の購入方法

日本サカス アース式FRP水槽 角型 720×1520×600mm KF-400S

FRP水槽はメーカー品が多く流通しています。
Amazonなどの通販サイトでも購入可能で、昔より入手が簡単です。

しかし、お好みのサイズが欲しい場合は、オーダーメイドで製作するのがおすすめです。

基本的に大型の水槽のため、設置場所にぴったりサイズのものを購入したほうが扱いやすいでしょう。
購入前には、必ず必要なサイズと設置場所、そして床の耐荷重などを確認しましょう。

FRP水槽のバリエーション

日本サカス アース式FRP水槽 丸型 Φ1220×860mm MF-550S

四角い水槽だけでなく、円型や自然物を模した池型などの製品も発売されています。

ゼンスイ 置き型 観賞魚水槽 マーブルボンド 30L 幅60×奥行30×高さ20cm 庭 池 玄関先 大理石調

こちらの製品はそのまま庭に設置したり、周りを砂利などで埋め込んだりして、池のように使用できます。
軽量なのでベランダにもおすすめです。

設置場所や使用目的でお好みのタイプを選びましょう。


まとめ:FRP水槽とは!特徴から使える場所やメリット・デメリットを紹介

FRP水槽は強度・軽量性・加工性などの点で大きなメリットがあり、屋内外を問わず多様な魚種の飼育に適した容器です。

一方で、コストやメンテナンスの面では留意すべき課題も存在します。
ガラスやアクリルの水槽と比較検討しながら、飼育環境や目的に合った素材を選ぶことが重要です。

FRP水槽はオーダーメイド品ならサイズの自由度が高く、大型魚や景観演出を重視するアクアリウムにも対応しやすい点が魅力。
正しい取り扱いと定期的なメンテナンスを行いながら、愛魚にとって最適な環境を整えていただければ幸いです。

今後もFRP素材の技術は進歩が見込まれており、ますます広い場面での活用が期待されます。



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執筆者 アクアガーデン

アクアガーデンのスタッフが水槽レンタル・リース、メンテナンス、引っ越しサービスなど様々なサービスを通して得たアクアリウムの経験や知識をコラムで発信しています。

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