日光でメダカや金魚を育てよう!日光のメリットや屋外飼育ポイント
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メダカや金魚に日光浴をさせたほうが良い理由と、屋外飼育について解説いたします。
メダカや金魚は、人々の身近な観賞魚として親しまれてきました。
屋内の水槽や金魚鉢で飼育するイメージがありますが、屋外での飼育にも向いている魚です。
屋外飼育というと池などを想像してしまいがちですが、睡蓮鉢などの容器を使った飼育なら、初心者でも手軽に始められます。
今回は、金魚やメダカを屋外で飼うための、日光との上手な付き合い方やポイントを解説します。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにご紹介
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
魚の屋外飼育を始めるにあたって確認しておきたい条件や注意点、日差しと上手に付き合う方法についてまとめましたので、ぜひご覧になってみてください。
屋外飼育のポイントを動画で解説
この記事の内容は動画でもご覧いただけます。
屋外でメダカや金魚を飼育するポイントを音声付きでわかりやすく解説しています。
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金魚やメダカ、熱帯魚飼育のヒントを動画でわかりやすく解説しています。
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メダカ・金魚に日光を当てるメリット
メダカも金魚も日常的に日光浴を行える環境で飼育すると、大きなメリットを得られます。
日光浴は利点がいっぱい!
■メダカ・金魚が日光浴をする利点
- 体色が色揚げする
- バイオリズムが整う
- 病気に強く、健康になる
- 繁殖率がUPする
- 季節を感じることで長生きする など
日光浴をすることで、紫外線の効果でメダカや金魚も体内でビタミンなどを生成できます。
そして、日焼けのように体色が濃く育ちます。
こうしてみると、実は屋外での飼育に向いている魚たちと言えるでしょう。
そもそも、メダカも金魚も原種は屋外で生活していましたから、適性が高いのは当然です。
気温の変化で健康に育つ!
日光があることで、昼や夜・季節によって水温差が生まれます。
メダカや金魚は、昼夜や季節の気温差を感じさせることでバイオリズムが整い、健康的に長生きできます。
室内飼育では、昼夜の気温差も季節による温度変化も緩やかです。
そのため、通年で活発に生活し、冬季にも産卵を楽しむことさえ可能です。しかし、冬季は体の機能を休める期間でもあります。
水温が下がると活性も下がってしまうように思えますが、産卵などの消耗を抑えることで長生きするようになります。
屋外飼育で冬眠させる飼育者がいるのは、そのためです。
また、しっかりと休んだ個体は翌年に、良い産卵を行いやすいです。
冬眠を行うには秋口からの準備期間が必要ですし、失敗してしまうと生き物は死んでしまいますが、繁殖を狙う多くの愛好家は冬眠を経験させています。
メダカ・金魚に日光を当てる屋外飼育のポイント
屋外でメダカや金魚を飼育するには、室内とは違った方法が要求されます。
日光は飼育容器を劣化させる可能性があるからです。
ここからは屋外飼育の条件と注意点ということで、
- 直射日光に強い飼育容器を手に入れる
- ろ過やエアレーションを工夫する
- 水温を維持する
- 猫などに狙われないようにする
- 安定感のある場所に設置する
以上5つのポイントについて解説をしていきますので、しっかりと確認しておきましょう。
1.直射日光に強い飼育容器を使う
飼育容器と聞いて、真っ先に思い浮かぶのは透明な水槽です。
水槽には、ガラス製・アクリル製・プラスチック製などの種類がありますが、そのどれもが直射日光には弱い傾向にあり、屋外飼育には不向きです。
ガラス製はガラスをつなぐ、シリコンが紫外線に弱く、劣化してしまいます。
アクリル水槽は温度変化に弱く、クラックが入ってしまいますし、紫外線によって黄ばんだりします。
プラスチックも日光に当たると劣化してしまいます。
屋外で飼育するときには、紫外線や日光に強い素材の飼育容器を用意する必要があります。
ここからは、屋外での飼育におすすめの飼育容器をご紹介します。
■睡蓮鉢
民家の玄関や庭先などで目にする、水鉢は屋外飼育では定番の飼育容器です。
陶器製の睡蓮鉢は、屋外で金魚やメダカを飼育するときによく使用される器です。
陶器は日光でも劣化しにくく、開口部が広いので、光をよく通すことができます。
形や柄などの種類も豊富なので、お好みのものを選ぶこともでき、屋外での飼育におすすめです。
■FRP水槽
日光に強い素材に、FRPというものがあります。
プラスチックにガラス繊維を混ぜた、繊維強化プラスチックのことで、プラスチックよりも飛躍的な耐久性を持っています。
軽量で持ち運びや設置も容易です。見た目は不透明なプラスチックと相違ありません。
高価なのと、透明な物がないのが難点ですが、ベランダなどの強い紫外線の当たる場所でも、設置が可能です。
また、金魚やメダカの良質な餌となる緑コケが付きやすい点もおすすめポイントです。
■発泡スチロール
簡易的な睡蓮鉢として、よく使用されているのが発泡スチロール製の鉢です。
メダカ飼育用に専用のものも販売されています。
発泡スチロール製の鉢の大きな特徴は、軽くて持ち運びがしやすいことと、保温性に優れていることの2点があげられます。
常に外気にさらされ、水温が変化しやすい屋外飼育で、保温性が高いことは大きな利点です。
しかし、発泡スチロールは耐久性にはやや乏しく、長年使用しているとひび割れて水漏れしてしまうことも少なくありません。
劣化してきたら定期的に容器を交換する必要がありますので、ややコストと手間がかかるでしょう。
2.ろ過やエアレーションを工夫する
魚が生活していると、水にはアンモニアなどの有害物質が溜まっていきます。
屋内飼育の場合ろ過装置を設置し、定期的な水換えを行うことで汚れを除去し、魚の暮らしやすい環境を整えています。
しかし、屋外で飼育するとなると、睡蓮鉢のような器には大掛かりなろ過装置は設置できないため、水草やお掃除生体を使った水質浄化方法で飼育することがほとんどです。
ところが、金魚や錦鯉は水草やお掃除生体を食べてしまう危険性があるため、別途水を循環させるポンプやろ過フィルターが必要になります。
おすすめなのが投げ込み式フィルターで、ろ過と同時に酸欠を防ぐためのエアレーションの効果も兼ね備えたアイテムです。
ただし電気を使いますので、投げ込み式フィルターを使用する場合は、機材が風雨にさらされない環境を整えましょう。
3.水温の維持
屋外飼育で厄介なのが、水温の変化です。
あまり日差しの強すぎる場所に水槽を置いてしまうと、昼間は水温が上がり、夜には冷え切ってしまうなど水温が一日の中で変動し大きくしまうことも。
夏場は35度以上など水温が高くなりすぎて、魚の命を危険にさらしてしまいます。
すだれなどで適度な影を作ってやり、できる限り風通しの良いところで飼うのが良いでしょう。
すだれは冬場の雪対策や凍結予防にも使えるので、魚を屋外飼育する場合はひとつ持っておくと安心です。
また、雨水が大量に入る場所への設置は、水温が急激に下がってしまう原因になりますので、絶対に避けましょう。
4.猫や虫などに狙われないようにする
屋外飼育で危険なのは、水温だけではありません。
クモ・ヤゴなどの昆虫や猫、鳥、アライグマやハクビシンなどの動物たちは、狩猟本能からメダカや金魚を捕まえてしまうことがあります。
対策としてはネットをかける、高い位置に設置する、人間の出入りの多い場所に置く、などが考えられるでしょうか。
ネットの目は、粗いものだと魚を食べてしまう昆虫のヤゴ(トンボの幼虫)が発生してしまう可能性もありますので、季節に応じて目を細かいものにするなどの工夫をするとよいでしょう。
5.安定感のある場所に設置する
設置場所にも注意したいポイントがあります。
日の良く当たる石材の上や、室外機など、水温が変わりやすいものの傍には設置してはいけません。
また、不安定な架台や、薄い木の台などに置くと、台が壊れて水槽が落下してしまう危険があります。
水がこぼれても平気な場所や、そのまま排水可能な場所に設置するのが好ましいです。
屋外飼育の水換え方法
屋外で飼育している場合、自然に近いサイクルが水槽内に出来上がり、水質を維持できるため水換えが不要になるという話もありますが、実際のところ屋外飼育でも飼育方法によっては水換えは必要です。
屋外での飼育では、水草や水生植物をたくさん育てることができます。植物には硝酸塩を吸収してくれる働きがありますから、水質を自然に近い方法で浄化できます。
そのため、屋内飼育ほど頻繁な水換えは必要ありませんが、飼育容器という狭い環境の中では、このサイクルも完璧ではありません。
水の汚れや水質をチェックし、適宜水換えを行いましょう。
水が緑に!青水とは
魚を屋外飼育していると飼育水が緑色に変化してしまい、不安に思う方も多いと思います。
実はこの緑色の水は青水(グリーンウォーター)と言って、金魚やメダカの飼育にとても適した最高の飼育水なのです。
ただし、もし緑色の飼育水からドブのような腐敗臭がする場合はアオコが繁茂している可能性があるため、注意が必要です。
ここからは屋外飼育によく見られる飼育水が緑色に変化する現象について、
- 青水とはどんな現象か
- アオコの発生について
- 飼育水に適した良い青水の見分け方
以上3つにポイントをおいて、解説をしていきます。
■青水とはどんな現象か
屋外で飼育していると、飼育水が緑色に変化することがあります。
コケの大量発生や水の汚れだと思いと慌ててしまいそうですが、そうではありません。
この現象はグリーンウォーターや青水(あおみず)といわれる現象で、植物プランクトンが増殖することで起こります。
そしてこの青水、実は金魚やメダカの飼育にとても適した最高の飼育水なのです。
まず、植物プランクトンは、金魚やメダカの大好物で恰好の餌となります。
また、植物には、水の汚れの原因となる、生き物の糞が分解された後に発生する硝酸を肥料として吸収してくれる性質があるのですが、植物プランクトンにも同様の性質があり、水が汚れるのを防ぐ効果が期待できるのです。
■アオコの発生について
青水と間違いやすい現象にアオコの発生があります。
アオコは浮遊性のラン藻類が繁茂した状態で、繁茂し過ぎると、水面を覆ってしまい、日光を遮る原因となります。
放っておくと魚が死んでしまうこともあるので、注意したい現象です。
青水とアオコの見分け方ですが、アオコはドブのような独特の嫌な臭いがするので、わかっていれば見分けることは容易です。
飼育水に適した良い青水の見分け方
一方、よい青水は、
- 緑茶のような薄い茶色~薄い緑色をしている
- 嫌な臭いがしない
- 濁っていない
- 水がドロドロしていない
ことが条件として挙げられますので、青水かどうかをよく見分け、間違えないように注意しましょう。
屋外飼育の醍醐味とは
屋外飼育は室内と比べると気を付けることが多い印象を持ちますが、やはり屋外でしか味わえないようなやりがいや趣があるため、人気があります。
ここでは最後に、屋外飼育でしか味わえない醍醐味として、
- 環境との共生
- 四季を感じて魚を飼育することができる
この2点についてご紹介していきます。
■環境との共生
屋外飼育の醍醐味の一つが環境との共生です。
スイレンやホテイソウなどの水生植物だけでなく、周りに植木を配置することで、アクアテラリウムのような一つの世界を作り上げることができます。
■四季を感じて魚を飼育することができる
屋内飼育では、どうしても乏しくなってしまう四季の移ろいも、屋外飼育では、余すところなく感じることができます。
金魚やメダカたちも、季節の移ろいを感じると体調をその都度変化させ、健康的に成長していくでしょう。
まとめ:日光でメダカや金魚を育てよう!日光のメリットや屋外飼育ポイント
日光と上手に付き合いながら、屋外で金魚やメダカを飼育するポイントをご紹介しました。
魚を飼育していると直射日光を避けがちですが、本来生き物が生きていく上で、太陽の光はとても大切な要素です。
日光は生き物にとっては必要なエネルギーを与えてくれる存在であり、また、その殺菌効果により、病気にもかかりにくくなります。
本来の自然のサイクルを味わうことのできる屋外飼育は、自然を学ぶことにも繋がります。
子供たちと一緒に自然を感じながら、屋外飼育を楽しむのも良いですね。
メダカや金魚の屋外飼育について良くある質問
魚を屋外飼育をするには、どんな容器が良いですか?
通常のガラス水槽やアクリル水槽は接合部分などが紫外線に弱いため、屋外での使用はおすすめできません。
睡蓮鉢や発泡スチロール、FRP、メダカ鉢などの屋外使用に向いている容器を使用しましょう。
屋外飼育での暑さ・寒さなどの水温対策とは?
すだれは通気性を損なわない点もおすすめです。
寒さの厳しい季節は、保温性の高い発泡スチロールの容器を使用するのも良い方法です。
メダカや金魚を屋外飼育する際の注意点は?
注意点は飼育容器を取り巻く環境の変化です。
- 雨や雪などでの水温・水質の急変
- 動物やヤゴなどの外敵
- 夏の酷暑・冬の凍結 など
メダカや金魚をはじめとする水辺の生き物や植物は、特に環境の急変に弱いです。
なるべく、過度な変化が無いような場所や対策を行い、飼育しましょう。
飼育水が緑色に濁ってしまいます
メダカや金魚の餌になるなど、基本的に有害なプランクトンではありませんが、濃くなりすぎると観賞性が下がりますし、酸欠の原因になることもあります。
飼育環境によっては、適度な水換えを行い濃度を調節しましょう。
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