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水槽用ヒーターを長持ちさせる方法!故障を防ぎ熱帯魚の命を守るコツ

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水槽用ヒーターは、一般的に1~2年に1回交換する消耗品です。
しかし、「発熱部分の消耗をいかに防ぐか」という点に着目し、使い方を工夫することで、水槽用ヒーターを少し長持ちさせることができます。

今回のコラムでは、水槽用ヒーターを長持ちさせる方法水槽用ヒーターが壊れてしまった時の対処方法をご紹介します。

水槽用ヒーターの寿命を延ばすことは、コストを減らすだけではなく、飼育している生き物の安全を高めることにもつながるため、ぜひ参考にしてください。

プロアクアリストたちの意見をもとに水槽用ヒーターを長持ちさせる方法を解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

水槽用ヒーターは消耗品ですが、簡単なポイントを押さえることで長持ちさせることができます。

水槽用ヒーターを長持ちさせる対策は、コスト面のメリットだけではなく、生き物を安全に飼育することにもつながります。また、水槽用ヒーターが故障してしまい、水温上昇してしまった際の対処方法を理解しておくと、いざという時に生き物の命を守ることができるのです。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、水槽用ヒーターを長持ちさせる方法や、水槽用ヒーターが壊れてしまった時の対処方法を解説します。

水槽用ヒーターを長持ちさせる方法

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水槽用ヒーターを長持ちさせる方法は、大きく分けて5つあります。

  • 飼育前に試運転をする
  • 汚れを放置しない
  • 水槽用ヒーターは底面付近に配置する
  • 配線を持ってコンセントから抜かない
  • 中型水槽以上では2本使用する

このようにどれも難しいことではなく、少し工夫するだけで水槽用ヒーターを長持ちさせることができます。

水槽用ヒーターを長持ちさせる方法について、1つずつご紹介していきます。

飼育前に試運転をする

水槽用ヒーターを導入する際は、事前に試運転しておきましょう。試運転することで初期不良に気づくことができ、飼育を開始する前に対処ができます。

水槽用ヒーターの試運転を数回行い、きちんと作動することが確認できれば問題なく使用できます。初期不良があった場合は、必ず正常に作動する水槽用ヒーターに取り替えてから飼育しましょう。

水槽用ヒーターの試運転方法

水槽用ヒーターの試運転方法をご紹介します。

  1. 水槽内に水槽用ヒーターと水槽用サーモスタットを投入
  2. コンセントにさして電源を入れる
  3. 水槽用サーモスタットの水温設定を行う
  4. 水槽用ヒーターと水槽用サーモスタットの作動確認を行う
  5. 水槽用サーモスタットの水温を再設定する
  6. 水槽用ヒーターの作動停止を確認する

ここからは水槽用ヒーターの試運転方法について、順番に解説していきます。

1:水槽内に水槽用ヒーターと水槽用サーモスタットを投入

まず、水槽内に水槽用ヒーターと水槽用サーモスタットのセンサー部を投入します。水槽用ヒーターの位置は、ろ過フィルターの水流が当たる位置で、かつ底床部に近い高さに配置すると効率よく温めることができます。

2:コンセントにさして電源を入れる

水槽用ヒーターと水槽用サーモスタットのコンセントをさし、電源を入れます。
電源を入れる際に注意しておくべきポイントとして、水槽用ヒーターが水の蒸発などで露出しない位置に設置できているかを確認しましょう。水槽用ヒーターが露出してしまうと空焚きとなり、火災の原因となってしまうため危険です。

3:水槽用サーモスタットの水温設定を行う

水槽用ヒーターと水槽用サーモスタットが正しく設置できたら、水槽用サーモスタットの温度設定を行いましょう。
設定する水温は、飼育している生体に適した温度に設定します。生体ごとの適温の例をご紹介しますので、参考にしてください。

  • ネオンテトラなどの一般的な淡水熱帯魚:26度
  • 海水魚:25〜26度
  • 金魚:25度
  • メダカ:23〜25度

上記を参考に、水槽用サーモスタットの温度設定をしてみましょう。

また、白点病など昇温が効果的な病気の治療を行う場合は、水温を28〜30度に設定します。ただし、昇温治療は水温に耐えられる魚種のみ行うことができる治療法なので、ご注意ください。

4:水槽用ヒーターと水槽用サーモスタットの作動確認を行う

水槽用サーモスタットの温度設定を行うと、設定した水温に合わせて水槽用ヒーターが作動を始めます。水槽用ヒーターによって水が温められると、冷水と温水の温度差で層のような揺らぎが発生するため、確認してみましょう。

5:水槽用サーモスタットの水温を再設定する

水槽用ヒーターと水槽用サーモスタットが正常に動作していることが確認できたら、水槽用サーモスタットの温度設定を水温よりも低くなるように、再設定します。

6:水槽用ヒーターの作動停止を確認する

水槽用サーモスタットの設定温度が水温よりも低い場合、水槽用ヒーターが作動を停止するか確認してください。作動停止の確認は、冷水と温水の温度差で発生する層のような揺らぎが消えたかどうかで判断することができます。

生体を導入する前から設置しておこう

水槽用ヒーターは必ず生体を導入する前から設置しましょう。生体を飼育している段階で水槽用ヒーターを設置すると、万が一故障していた場合などに大きなトラブルに繋がりかねません。

汚れを放置しない

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水槽用ヒーターの汚れを放置すると、劣化や故障に繋がるので、定期的に掃除しましょう。

水槽用ヒーターの形状や置き場所などから、周りにフンや残餌などがたまりやすいです。時間が経つと付着した汚れが焦げて、水槽用ヒータにこびりつきます。汚れを放置してしまうと、次第に水槽用ヒーターが正常に作用しなくなり、劣化や故障の原因となってしまうのです。

また、汚れた水槽用ヒーターは景観を損ないます。定期的に水槽用ヒーターの掃除をすれば汚れがすぐ落ちるため、水替えや日常的なメンテナンスと同時に行うことをおすすめします。

水槽用ヒーターの掃除方法

水槽用ヒーターは、メラミンスポンジやブラシなどでこすって掃除します。ガラス管は割れやすいので、金属のブラシなど硬いものは使用せず、やさしく掃除してください。

また、掃除をする時は、水槽用ヒーターの電源を必ず切りましょう。電源を切らない限り、水槽用ヒーターは稼働し続けます。水中以外で水槽用ヒーターが稼働すると、水による温度吸収が無くなり、大変な高温になりますのでご注意ください。

水槽用ヒーターは底面付近に配置する

空焚きを防ぐために、水槽用ヒーターは底面付近へ設置しましょう。

水槽用ヒーターを水面付近に設置してしまうと、水が蒸発して水位が減った時に、水面より上に出てしまう可能性があります。水槽用ヒーターが水面より上に出てしまうと、空焚きにより火災などの危険性があるため、底面付近へ設置してください。

また、小型水槽では飼育水が少なく、より蒸発しやすいため十分に注意してください。水槽用ヒーターを縦置きに設置すると「いつの間にかスレスレの水位になっていた」ということも考えられますので、水槽用ヒーターは縦置きではなくなるべく横置きにしましょう。

なお、水槽用ヒーターを設置する時は、コードに無理な力がかからないようにしてください。無理な力が加わると、断線して故障の原因となることがあります。

空焚きに気を付けよう

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空焚きは、火災の原因だけでなく、水槽用ヒーターの寿命を大きく縮めます。

水槽の水が蒸発してしまった時以外に、水槽の水換えや掃除など、メンテナンスの際にも空焚きが起こりやすいです。水槽のメンテナンスを行う際は、安全のためにも、必ず水槽用ヒーターと水槽用サーモスタットの電源を切ってから作業してください。

配線を持ってコンセントから抜かない

水槽用ヒーターは、配線を持ってコンセントから抜かないようにしましょう。

水槽用ヒーターに限らず、配線を持って引っ張るようにコンセントから抜くと、配線にダメージがでる可能性があります。配線にダメージがでると、水槽用のヒーターの故障や寿命を縮めることになってしまいます。

配線を持ってコンセントを抜いた後に異常を感じた場合は、すぐ水槽用のヒーターの使用を中止しましょう。正常に作動しないばかりか、火災の原因にもなりかねません。

ホコリは定期的に清掃しよう

コンセント部分や、水槽用ヒーターと水槽サーモスタットとの接続部分は、ホコリがたまりやすいため定期的に清掃しましょう。
水槽周りは湿気が多く、水の飛び跳ねもある場所です。ホコリが積もったコンセントが湿気を帯びると発火しやすいので、注意してください。

清掃方法は、コンセントを抜いたあとに乾いた布で拭くだけです。どうしてもホコリや汚れが落ちない場合は、固くしぼった布で拭きましょう。定期的にコンセントの清掃と、コードの点検を行い、水槽用ヒーターを安全にご使用ください。

中型水槽以上では2本使用する

90cmなど水量の多い中型水槽以上では、2本の水槽用ヒーターを使用することをおすすめします。

水量の多い水槽を1本の水槽用ヒーターで温めようとすると、水槽全体が温まりにくいため、2本の水槽用ヒーターを使用することで、水槽内全体を効率よく温められます。2本の水槽用ヒーターをそれぞれ別の水槽用サーモスタットに接続し、水槽に設置することで水槽内の温度差が少なくなり、生き物へのストレスも軽減されます。

単体の稼働・負荷を減らす

中型〜大型水槽では水槽用ヒーターを2本使用すると、1本に対する負荷を減らせるので、寿命を伸ばすことができます

水量が多い場合、1本の水槽用ヒーターでは水槽内全体の水温が上がりにくくなります。水槽用ヒーターはずっと稼働し続けると、負荷が大きくなり寿命が縮まります。2本の水槽用ヒーターを使用すれば、片方に掛かる負荷が少なくなるので寿命を延ばせるのです。

また、もし片方の水槽用ヒーターが壊れてしまっても、もう片方の水槽用ヒーターで急激な水温低下を防ぐことができ、生き物へのダメージも防げます。

水槽設置時に2本の水槽用ヒーターを購入すると、初期コストがかかるのは事実です。しかし、寿命が延びる上にリスクを減らせると考えると、2本の水槽のヒーターを使用することをおすすめします。

水槽用ヒーター故障によるトラブルの対処法

水槽用ヒーターや水槽用サーモスタットが故障した時に、大きなトラブルとなるのが、水温の低下ではなく上昇です。

水槽用サーモスタットに不具合が生じると、温度の制御ができず、水温が上昇し続けます。水温上昇により生体が酸欠を起こしたり、最悪の場合死んでしまったりすることが考えられますので、きちんと水温が維持できているか定期的に確認しましょう。

反対に、水温が設定よりも低下した場合は、水槽用ヒーターの故障が原因です。生体への影響として活動の低下などが見られますが、水温が上昇した時と比べると耐えられることが多いでしょう。

ここでは、生体にとってより危険な、昇温してしまった際の対処法をご紹介します。

ゆるやかに水温を下げていく

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水温が異常に上がってしまったからと言って、水温を下げようと急激に水替えをしないようにしましょう。水温が急激に変わることで、かえって生き物にダメージを与えてしまいます。少しずつ足し水と排水を繰り返して、徐々に水温を下げていきましょう。

また、昇温対策としては、水槽用クーラーも有効です。不在時に水槽用ヒーターにトラブルが起こっても対処できません。寒い時期でも水槽用クーラーを使用していれば昇温を抑え、ダメージも最小限にできます。

水槽用クーラーは導入コストがかかりますが、トラブル発生時のリスクを減らせるのでおすすめです。

エアレーションで酸素を供給する

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昇温すると生き物の呼吸量が増え、水面の酸素も取り込みにくくなってしまうため、酸欠のリスクが高まります。酸欠を防ぐために、エアレーションを行って対処しましょう。

また、エアレーションには、泡がはじける際の気化熱によって水温をわずかに下げる効果も期待できます。

このようにエアレーションを設置しておけば、いざという時に安心です。景観の問題で常設したくないという方も、いつでもエアレーションを設置できるように準備しておきましょう。

エアレーションについては、こちらのコラムも参考にしてください。

死んだ生き物はすぐに取り出す

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万が一死んでしまった生き物が出たら、すぐに取り出すようにしましょう。

水温が高い状態では、死んだ生き物によって水質がより悪化します。そのままにしておくと、昇温によって弱っている生き物によりダメージを与えることになるのです。

しばらくの間はダメージを受ける生き物が出る可能性があるので、こまめに観察するのが良いです。

まとめ:水槽用ヒーターを長持ちさせる方法!故障を防ぎ熱帯魚の命を守るコツ

今回は水槽用ヒータを長持ちさせる方法と、故障時の対処方法をご紹介しました。

水槽用ヒーターを長持ちさせるコツは「発熱部分の消耗をいかに防ぐか」です。

ご紹介してきたように、少しの工夫をすることで水槽用ヒーターの消耗を防ぐことができます。水槽用ヒーターの消耗を防げば、長持ちさせると同時に故障のリスクも減らせるので、ぜひ実施してみてください。

また、水槽用ヒーターが故障する時は急にやってきます。万が一故障してもしっかりと対応できるように、日ごろから意識して対策を考えておきましょう。

水槽用のヒーターについては、こちらのコラムも参考にしてください。


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