コラムでは各社アフィリエイトプログラムを利用した商品広告を掲載しています。
水槽用クーラー・ヒーター、循環ポンプといった水槽機材には寿命があります。
- 水槽用クーラー:約4~10年
- 水槽用ヒーター:約1~2年
- 循環ポンプ:約10年
程度が耐久年数の目安です。しかし、過度な負荷を掛けるような使い方をしていたり、メンテナンスを怠ったりすると、予想より早く故障してしまうことも珍しくありません。
反対に、余裕を持ったスペックで運用しながら、こまめにメンテナンスを行っていれば機材の寿命を伸ばすこともできます。
これらの水槽用機材は高価なため、できるだけ長く使用できれば、コストの節約にもなります。
そこで今回は、水槽用クーラー・ヒーター、循環ポンプなど、水槽機材の寿命を延ばす方法をご紹介します。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに水槽機材の寿命を延ばす方法を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
水槽用クーラー・ヒーター、循環ポンプなどの水槽機材には、寿命があり永久に使えるものではありません。
しかし、使い方次第では使用年数を延ばすことも可能です。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、水槽機材の寿命を延ばす方法を解説します。
水槽用機材には寿命がある?
水槽用のクーラーやヒーター、循環ポンプなどの機材は、永久に使えるものではありません。使っていればいつかは壊れて動かなくなってしまう、消耗品です。
以下のような症状が出たときには、故障の可能性がありますので、速やかに点検・修理を行うか、買い替えを検討しましょう。
症状 |
|
---|---|
水槽用クーラー |
作動しない(電源ランプ等がつかない)・水が冷えづらくなった・水漏れ・水が循環しない、機体が発熱する、異音がする など |
水槽用ヒーター |
作動しない・水温が上がらない、または上がり過ぎる、水温上昇が止まらない、発熱部分の変色 など |
循環ポンプ |
作動しない・水が循環しない・異音がする など |
故障した状態で無理に使用を続けていると、生体の健康にかかわりますし、発火などの予期せぬトラブルに見舞われることもあります。異変を感じたら潔く交換することが大切です。
メーカーによっては、修理保証や修理中の代替品の貸し出しなどのアフターフォローを行っていることがありますので、買い替え前に確認してみることをおすすめします。
とはいえ、水槽機材は高価なものが多く、買い替えるにしても修理にしても費用がかかります。水槽全体の運用コストを考えるとできるだけ長く使っていたいもの。
水槽用機材は、無理な負荷をかけないように運用しながら、しっかりメンテナンスを行うことで、寿命を延ばすことが可能です。
機材を大切に使うことは、水槽全体の長期運用にもつながる重要なポイントですので、ぜひ意識してみてください。
水槽用クーラーの寿命を延ばすには
水槽の水を冷やしてくれる水槽用クーラーは、水温を維持するのに欠かせない大切な機材です。特に水温の上がる夏場は常時稼働するため、もし故障してしまうと、水槽全体に影響を与える可能性があります。高価な上に、買い替えにも修理にも時間がかかるため、長く使えるような運用を心がけましょう。
水槽用クーラーは、ホコリや排熱に気を付けるなど負荷を減らすことで寿命が大きく変わります。ここでは、水槽用クーラーの寿命と重点的にメンテナンスしたいポイントを解説していきますので、ご覧になってみてください。
水槽用クーラーの寿命目安
水槽用クーラーの寿命の目安は、4~10年ほどです。
期間に幅があるのは、それだけ運用の仕方に影響を受ける機材だということ。適切な使い方を心がけつつ、掃除やメンテナンスを怠らなければ、寿命は延びる傾向にあります。
水槽用クーラーは魚種によっては必須の設備であるため、設置している環境でわざわざ使用を控えて寿命を延ばすようなことはできません。また、異変を感じたら速やかに買い替えが必要です。
とはいえ、大切に使って買い替え頻度を下げることができれば、アクアリウムの維持費削減につながります。
寿命を延ばす方法1:排気口のホコリは定期的に掃除しよう
水槽用クーラーの寿命を延ばすには、とにかく機材にかかる負担を減らすことが大切です。そこでまず意識していただきたいのが掃除です。
水槽用クーラーには『排気口』と『吸気口』がありますが、この2ヶ所はホコリが溜まりやすいため定期的に掃除をしましょう。
製品にもよりますが、フィルターを取り外してブラシや掃除機などを使ってホコリを除去します。作業自体はとても簡単で数分で終わりますが、それだけでも排熱効率が上がり本体への負担が軽くなります。
外側のカバーを外す必要がある場合は、説明書に従うようにしてください。
水槽用クーラーの掃除方法は、こちらの記事で実際の写真付きでご紹介しています。
寿命を延ばす方法2:排熱できる設置場所を計画する
排熱効率も意識してみましょう。水槽用クーラーは熱を持ちやすい機材で、熱がこもってしまうと負担になります。
そこで、水槽用クーラーを設置する際は、排熱できる場所を確保することがとても重要です。
背面の排気口から空気とともに排熱しますが、うまく通気できないと熱がこもります。
本来の性能を発揮できないどころか寿命を縮めてしまうため、
- 水槽台の通気できる位置に排気口を向ける
- 排気口のある水槽台を使う
など、熱を逃がす場所を計画して水槽用クーラーを設置するようにしましょう。フレームタイプの水槽台であれば、機材が解放されているため熱がこもりづらくおすすめです。
ただ、いくら水槽台に排気口があっても壁に近付けすぎると意味がありませんので、必ず水槽台と壁を離すようにしてください。
水槽用クーラーを収納せず設置する場合も、排気口や吸気口付近には物を置かないことが鉄則です。
水槽用クーラーの設置方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。
寿命を延ばす方法3:適合水量を守ろう
水槽用クーラーは製品ごとに冷却できる水量が決まっていますので、必ず適合水量を守りましょう。
製品に見合わない過剰な水量は適切に冷却できないだけでなく、稼働が増えて大きな負荷がかかり故障や寿命を縮めてしまう可能性が高まります。
適合水量を確認してから購入することで失敗せずに済みます。
水槽用ヒーターの寿命を延ばすには
今回ご紹介する機材の中では、一番買い替えの頻度が高いのが水槽用ヒーターです。特に熱帯魚水槽では水温を一定に保つために必須の設備ですが、消耗品ともいわれるほど消耗が激しく、定期的に交換を迫られる機材でもあります。
また、水槽用ヒーターは他の機材と違って内部をメンテナンスしたり修理したりすることができません。そのため、とにかくメーカーが推奨する使用環境を守り正しい使い方を意識することで、負荷を減らすのが寿命を延ばす唯一のポイントとなります。
水槽用ヒーターの寿命目安
水槽用ヒーターの寿命の目安は1~2年です。頻繁に買い替える必要がある消耗品と割り切りましょう。
もちろん、この期間を超えても使えることはありますが、突然動かなくなったり、故障したりする可能性が高まります。使用は自己責任ですが、もしもの時に対応できるよう予備を用意しておくことをおすすめします。
寿命を延ばす方法1:W数と水量を確認しよう
水槽用ヒーターの寿命を延ばす方法として、まずはメーカーの推奨する水量を守ることを意識してみましょう。
水槽用ヒーターのW数によって使用できる水量が変わります。
特に水量に対してW数が小さすぎる場合は注意が必要です。水槽用ヒーターが常時フル稼働することになります。負担が大きくなって故障につながります。
水槽用ヒーターが止まったり、誤動作して過剰に水温が上がったりすると高確率で魚に悪影響が出るため、購入前に必ず適合水量を確認するようにしてください。
反対に水量に対して余裕があるW数であれば、問題になることはありません。
寿命を延ばす方法2:サーモスタットで管理しよう
水槽用ヒーターは、内部にある発熱部分の消耗で寿命が左右されます。つまり、稼働率を適切に管理することで寿命を温存することが可能です。
故障すると通電しなくなるだけでなく、発熱の調整がうまくいかなくなることもありますので、サーモスタットを活用して極力そうした事態を防ぎます。
また、水槽用ヒーターにはサーモスタット一体型と分離型がありますが、交換頻度を考えると分離型がおすすめです。
というのも、サーモスタット一体型でも故障頻度が高いのはヒーター部分で、サーモスタット自体は問題なく使えることが多いからです。そんな時一体型はすべて買い替える必要がありますが、分離型ならば発熱部分のみ交換できますので、コストの節約になります。
寿命を延ばす方法3:急激な水温変化を行わない
水槽用ヒーターに一番負荷がかかるのが水温を変えるときです。急激な水温変化を繰り返すとフル稼働状態になりやすいく故障の原因となります。そのため、水温変化が少ない環境で使用することが、長くヒーターを使う上で重要なポイントです。
窓際や玄関など水温が下がりやすい場所に水槽を置かないだけでも、水槽用ヒーターの稼働時間は短くなります。また、断熱シートや発泡スチロールといった断熱効果が高いものを水槽の背面や側面に貼り付けて、外側から水温を保つ方法もおすすめです。
水温が安定しやすくなり水槽用ヒーターの負担が小さくなりますし、電気代の節約にもつながります。
循環ポンプの寿命を延ばすには
主にオーバーフロー式の水槽や外部式フィルターにクーラーを接続する際などに使用される循環ポンプには、水中ポンプとマグネットポんプの2種類がありますが、長く使うためのポイントはどちらも同じです。
- 異物を入れない
- 水流を一定に保つ
上記の2点を意識することで、循環ポンプの負荷を減らして寿命を延ばすことに繋がります。
循環ポンプの寿命目安
循環ポンプの寿命は、マグネットポンプ・水中ポンプのどちらも10年程度です。
あくまで適切に使用した場合ですので、使用環境が悪かったり、メンテナンスの頻度が少なかったりすると寿命は短くなります。
寿命を延ばす方法1:ウールマットを適切に使う
循環ポンプの寿命を延ばすためには、ウールマットを適切に使うことが効果的です。
落水地点にウールマットをセットして水槽からの細かいゴミを濾すことで、循環ポンプに侵入するゴミが少なくなります。
ここで使うウールマットは、落水の勢いで穴が空くのを防ぐために、硬めのものがおすすめです。
とはいえウールマットは消耗品ですので、完全に摩耗する前に早めに交換することでトラブル防止につながります。
寿命を延ばす方法2:大型のろ材を使用する
水槽の種類やサイズにもよりますが、ポンプへの負担を軽減するという点では、ウールマット以外の生物ろ過を目的としたろ材は、荒めの大きいサイズがおすすめです。
通水性に優れるため、循環ポンプに余計な抵抗がかかりません。他にも汚泥のようなゴミが溜まりにくいメリットもあります。
ただ、それでもゴミは溜まってしまうものですので、循環ポンプに負荷をかけないためにも定期的にろ材やろ過槽を掃除しましょう。
ちなみに、通水性に優れている粗目のろ材は、オーバーフロー式でよく飼育される大型魚や海水魚などの強い水流を得意とする魚種に向いています。
他の生体を飼育している水槽では、ろ過フィルターの規模に合わせてMサイズやSサイズのろ材を選びましょう。
飼育している生体やフィルターに合わせたろ材を選ぶことを第一に、その中で、選択肢として循環ポンプに負担を掛けづらいろ材を選ぶことが大切です。
寿命を延ばす方法3:バルブなどで水流を調整しない
水流調節バルブで過度に流量を絞ると、ポンプに負荷がかかり寿命を縮める可能性があります。
水槽の設計によっては水流調節バルブを付けても問題ありませんが、できる限り水槽環境に合ったポンプを選定することで、水流を管理しましょう。
水槽の回転数・流量の調節といった水槽設計やおすすめの循環ポンプについては、以下の記事をご覧ください。
まとめ:水槽機材の寿命を延ばそう!水槽用クーラー・ヒーター、ポンプについて
今回は水槽用クーラー・ヒーター、循環ポンプなど、水槽機材の寿命を延ばす方法をご紹介しました。
水槽機材の種類によって寿命は異なりますが、
- 適切な使い方を守る
- 定期的に掃除やメンテナンスをする
この2点を意識して扱うことで、寿命を延ばすことが可能です。
水槽機材には高価なものも少なくありませんが、寿命を延ばすことで交換頻度が下がればアクアリウムの維持費が少なく済みます。
正しい使い方を意識することは、故障や誤作動を防ぐだけでなく、大切な魚を守ることにもつながります。水槽機材の寿命を延ばせるよう大切に使うようにしましょう。
お問い合わせ
水槽や機材、熱帯魚のレンタル・設置・メンテナンスがセットになった水槽レンタル・リースサービス、
お手持ちの水槽をプロのアクアリストがメンテナンスしてくれる水槽メンテナンスサービス、
水槽リニューアルサービスや水槽引っ越しサービスなど様々なサービスがございます。
お見積りは無料となっておりますのでお気軽にお問い合わせください。