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水道水じゃない水でアクアリウムはできるのか?雨水・井戸水などの注意点

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アクアリウムで使う水を考えたときに、

水道水じゃなくても大丈夫?
「観賞魚って雨水や井戸水でも飼えるの?」
「きれいな水なら何でもいい?」

このような疑問をお持ちのアクアリストもいらっしゃるでしょう。
「水」と一口にいっても、水道水や井戸水、ミネラルウォーターなどさまざまな種類のものがありますよね。

このコラムでは、「水道水じゃない水でアクアリウムはできるのか?」というテーマで、水道水のメリットや、水道水以外の水の注意点・デメリットなどをお伝えします。

水生生物にとって水はとても重要なものなので、ぜひ参考にしてください。

プロアクアリストたちの意見をもとに水道水じゃない水でアクアリウムはできるのかについて解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

結論として、水道水以外の水でもアクアリウムに使えますが、手間やコストなどを考えると水道水がおすすめだと言えます。

日本の水道水は質が高いため、アクアリウムにも使わない手はない、ということです。また、水道水にはメリットが多いですが、水道水じゃない水にはデメリットが目立つことも、水道水をおすすめする理由です。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、水道水じゃない水でアクアリウムはできるのかについて解説します。

アクアリウムには水道水が良い!

日本の水道水は、質が良く水温調節も楽であり、アクアリウムに適しているのです。
ここでは、アクアリウムには水道水が良い理由について解説します。

日本の水道水は質が良い

日本の水道水は品質が優れており、塩素さえ抜いてしまえば水生生物に安全です。

水以外のナトリウムなどの成分も程よく含まれているため、淡水・海水ともに多くの生き物がそのまま飼育できます。そのため、アクアリウムで使用するにはこの上ない水質と言えるでしょう。アクアリウムを行う環境として、日本は恵まれているのです。

基本的な水質の調整方法については、こちらのコラムを参考にしてください。

水温調節も楽

日本の水道の多くは給湯器がついており、水温調節も簡単です。

また、気温と水道水との温度差が大きく異なることも少ないので、メダカや金魚など加温を必要としない生き物の飼育でも便利に使えます。

日本では「水道水を使わない手はない」と言えるでしょう。

水道水じゃない水がアクアリウムに向いていない理由


ここでは、水道水じゃない水がアクアリウムに向いていない理由を紹介します。

紹介する水道水以外の水は以下のとおりです。

  • 雨水
  • 井戸水
  • 浄水
  • ミネラルウォーター

それぞれ、参考にしてみてください。

雨水

ビオトープなどの屋外飼育では、水槽内で混ざることもある雨水ですが、雨水だけでの飼育はおすすめしません。
その理由や注意点について解説していきます。

地域差やpHの違いに注意

雨水の性質は、地域や季節によって多少の違いがあります。

近年では「酸性雨」と呼ばれるようにpHが酸性に傾いていることが多いです。酸性を好む生き物は少なく、そのままでは使用するのが難しいでしょう。
また、雨水には大気中の汚れが含まれているため、水道水や飼育水とは性質が大きく異なることも考えられます。

そのため、雨水をためて飼育水に使用するのは避けましょう。

屋外飼育では混ざっても問題ない

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飼育水のベースが水道水であれば、多少の雨水が混ざっても飼育には問題ありません。

よほどの豪雨に直接飼育容器がさらされるなどしない限り、水質に与える影響は少ないでしょう。ただし近年は、ゲリラ豪雨も多いので注意が必要です。雨よけの屋根を付けておくとより安心できます。

不安であれば、雨上がりにpHをチェックするのもおすすめです。

生き物を雨から守る方法は、こちらのコラムも参考にしてください。

井戸水

生活用水として使われることもある井戸水ですが、こちらもアクアリウムには向いていません。
理由について解説していきます。

基本的に魚飼育はNG

基本的に井戸水は、飼育水に使用できません。

井戸水の特徴として、硬水であることが多い・溶存酸素が薄い・水道水では殺菌済みの菌類などもいる、などが挙げられます。

まれにかけ流しのような状態で飼育できることもありますが、原則として水槽やビオトープに井戸水を使用するのは控えましょう。

水質検査・調整に手間がかかる

テトラ (Tetra) テスト 6 in 1 試験紙 水質検査 テスト 総硬度 硝酸塩 亜硝酸塩 塩素 炭酸塩 PH

井戸水は地域や季節によって水質が変わるため、魚の飼育に適した井戸水の場所もあるでしょう。

ただし、飼育に使う場合、まずは水質検査をする必要があります。水質を確認せずに使用するのは危険だからです。検査結果によっては、水質を調整すれば使用できることもあるでしょう。

いずれにしても、検査や調整の手間を考えると、井戸水より水道水のほうが楽と言えます。

浄水

浄水というときれいなイメージがあり、「アクアリウムに使おうと」考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、やみくもに浄水を使用するのはおすすめできません。その理由について紹介していきます。

きれいな水=魚に良い水ではない

浄水器はカルキなどの不純物を除去してくれますが、同時に生き物にとって有用な成分まで除去してしまいがちです。

たとえば南米のアマゾン川は、川の水が茶色く濁っています。茶色い水は見た目としては美しくありませんが、「さまざまな成分が溶け込んでいる」とも言えるでしょう。
このような環境に生息する生き物を、きれいすぎる水で飼育すると調子を崩してしまう可能性があるのです。

海水魚や水草水槽ではRO浄水器を使用する管理方法がありますが、きれいな水=魚に最適な水ではない、ということを覚えておきましょう。

水質に敏感な生き物以外は水道水がおすすめ

マーフィード 観賞魚用浄水器 スタンダードクラシック

最近では、アクアリウム用の浄水器も普及してきました。

しかし、サンゴなどのように水質に敏感で、調整を細かく必要とする生き物以外は通常の水道水がおすすめです。特に淡水魚は、山などを経てきた水源の水道水が飼育に最も向いています。

多くの生き物は、無理に浄水せずに水道水で飼育するのが良いでしょう。

ミネラルウォーター

ミネラルウォーターは自然の水であり、水道水よりきれいなイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。「天然水」などの商品名からも、生き物に適していると思われがちです。

しかし、ミネラルウォーターも飼育にはあまりおすすめできません。ここでは、その理由について2つお伝えします。

硬度が問題になる

ミネラルウォーターは名前のとおり、ミネラル分が多く硬度が高いものがほとんどです。
硬度が高い水を好むのはごく一部の生き物だけであるため、飼育には向いていないと言えます。

日本の天然水を使用したミネラルウォーターは、比較的水道水に近い水質の商品も多いですが、それであれば水道水で十分ではないでしょうか。

また、海外産の水や海洋深層水などはpHが大きく異なるため、生き物の飼育には使わないようにしましょう。

コスパ的にも向いていない

ミネラルウォーターは水道水と比較して高価です。コスパの面でも優れているとは言えず、使用はおすすめできません。

わざわざミネラルウォーターを購入して飼育する必要はなく、水道水で十分でしょう。

まとめ:水道水じゃない水でアクアリウムはできるのか?雨水・井戸水などの注意点


今回のコラムは、「水道水じゃない水でアクアリウムはできるのか?」というテーマでお伝えしました。

結論としては、水道水以外でもアクアリウムに使える水はありますが、手間がかかってしまうということです。そのため、アクアリウムでは水道水を使用することをおすすめします。

水道水で十分なのに、わざわざ水道水じゃない水を使うメリットが少ないうえ、デメリットもあることが理由です。

飼育する生き物のことを考え、それぞれに最適な水質で飼育してあげましょう。

ほかにも水に関してのコラムを用意していますので、あわせてご覧ください。



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執筆者 アクアガーデン

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