
コラムでは各社アフィリエイトプログラムを利用した商品広告を掲載しています。
艶やかな緑色の丸い葉にぷくっと膨らんだ茎の浮き袋が可愛らしいホテイソウ(ホテイアオイ)は、丈夫で育てやすいことからメダカや金魚が泳ぐビオトープで定番の浮き草です。
水面に大きな葉を広げ淡い紫色の花を咲かせる和を感じさせる佇まいは、日本風のお庭や玄関ポーチの彩りにぴったり。
また、水面に広がる葉が生き物の日よけになったり水中に伸びる根が産卵床になったりと、飼育面でも活躍するメリットがたくさんあります。
しかし、一方で寒さには弱い性質があり気温が低い時期や光量が足りていないと、枯れて気づかない間に溶け消えてしまうことも少なくありません。
ホテイソウを美しく育てるには適した環境や育成方法を知っておくことが重要です。
今回のコラムでは、ホテイソウの育て方と水温や光量など育成環境をご紹介します。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにホテイソウ(ホテイアオイ)の育て方を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
ホテイソウは日光をたくさん浴びることができる屋外での育成に向いた、ビオトープで定番の浮き草です。
メダカや金魚をするうえで役立つメリットもたくさんあるため、きれいに育てたホテイソウを水槽に取り入れましょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、ホテイソウ(ホテイアオイ)の育て方を解説します。
ホテイソウ(ホテイアオイ)とは
公園の池や流れの緩やかな河川などで見かけるホテイソウは、ミズアオイ科に属する水生植物です。
日本の自然に広く定着していること、和の雰囲気に良く馴染む外観から日本の植物だと思われがちですが、実は南米原産の外来種であり、地域によっては土地固有の生態系を崩す存在として警戒されていることがあります。
ホテイソウの基本的な育成環境
ホテイソウを水槽で育成する場合は、以下の範囲内で環境を整えるのがおすすめです。
- 水温:20~34℃
- 水質:pH7.0程度まで
基本的には丈夫な水草なので、そこまで環境にシビアになる必要はありませんが、低水温に弱い点には注意してください。
屋外では気温の低下とともに枯れてしまうことがほとんどです。
越冬させたい場合は、水温が15℃を下回ってきたら室内管理に切り替えましょう。室内で上手に管理ができれば、春になった時に再び新しい芽を出してくれます。
鑑賞性の高い美しい浮草
ホテイソウの魅力は何と言っても、唯一無二の特徴的な美しさにあります。
水面に濃く艶やかな葉を広げる姿は力強く、一方、丸みを帯びた葉や風船のように膨らんだ浮袋はとても可愛らしいです。
初夏~秋ごろにかけて咲く淡い青紫の花は、凛としていて非常に美しいでしょう。
一つ入れておくだけでもビオトープの印象をがらりと変える存在感は、ホテイソウならでは。
この鑑賞性の高さから、園芸やアクアリウムで盛んに取り入れられています。
生き物の飼育にもメリットが豊富!
ホテイソウは、アクアリウムに取り入れることで飼育環境に以下のようなメリットをもたらしてくれます。
- 水質浄化能力
- 産卵床
- 隠れ家や日よけ
水生植物は光合成をする際に、水中の汚れの素である硝酸塩を吸収して養分とします。ホテイソウは成長が早くたくさんの硝酸塩を吸収してくれるため、水草の中でも水質浄化能力が高いです。
産卵床としても優秀で、水中に伸びる根が程よく卵を絡めとってくれます。卵が植え付けられたらその株ごと取り出して隔離できる点も、使い勝手が良いです。
また、水面を覆う大きな葉や根は、魚が外敵から身を隠すのに最適。強い日差しを程よく遮ってくれるため、夏場の水温上昇を緩やかにしてくれるといった効果も期待できます。
屋外でのホテイソウの育て方
成長に強い光が必要なホテイソウは、屋外で育成すると青々と美しく健康に成長しやすいです。
ここでは、屋外のビオトープや飼育容器でホテイソウを育てるおすすめの環境や注意点を解説します。
ビオトープや睡蓮鉢に浮かべておくだけ!
屋外でホテイソウを育てるときは、プラ舟や睡蓮鉢を使ったビオトープで育成するのがおすすめです。
メダカや金魚などを飼育している容器ならば、生き物から発生する硝酸塩と太陽の光を養分に、水中に浮かべておくだけで十分に育ちます。
水面を彩るホテイソウは上見で楽しむ睡蓮鉢とも相性が良いでしょう。
日当たりの良い場所に設置しよう
日が当たらない時間が長いと上手く育たず枯れてしまうことがあるため、日当たりの良い場所で育成することが大切です。
調子が良ければランナーを伸ばしてどんどん小株を殖やしていきます。
夏のビオトープは、日が当たり過ぎると高水温などの心配がありますが、ホテイソウが繁茂していれば水温の上昇を緩和してくれるので、あまり気にする必要もなくなるでしょう。
気温が低くなってきたら保温する
ホテイソウは寒さに弱い植物です。
先程、水温が15℃を下回るようになったら室内に移動することをおすすめしましたが、その前段階から発泡スチロールや断熱シートを使って保温をしておくと、ホテイソウが受けるダメージを最小限にすることができます。
できるだけ調子のよい状態で越冬に入ることで、春に新芽が出る確率が上がりますので、水温を維持する対策をしっかり行いましょう。
室内でのホテイソウの育て方
ホテイソウは室内水槽でも育成できます。
室内水槽は一年を通して水温が一定になりやすいため、冬を気にすることなく育て続けられるのが利点です。
ただ、屋外飼育やビオトープと比べて光量を確保しにくいうえにスペースが狭いため、LEDライトやレイアウトに工夫をして育成を進めましょう。
ここでは、水槽でホテイソウを育てるポイントをご紹介します。
水草育成用ライトを設置しよう
ホテイソウを育成する水槽では、観賞魚用の照明ではなく水草や植物を育成するための光量の強い照明を用意しましょう。
植物育成用ライトは、太陽光の代わりになる強い光を照射できるのが特徴で、植物の成長に必要な青や赤色の波長を含んだ光を照射できます。
光量が不足すると、葉や茎が弱弱しくなったり枯れてしまったりするため、注意してください。
ホテイソウは成長に合わせて横にランナーを伸ばしていくのと同時に水上にもボリュームが出てくるので、水面から距離を取れる吊り下げタイプの照明が使いやすいです。
水流が穏やかなろ過フィルターを使う
水面に浮かぶホテイソウは水流の影響を受けやすく、流れが強いと流されて一か所に溜まってしまいます。
ホテイソウ同士が重なり合うとうまく光が当たらず、傷んだ部分が出てきてしまうため、ろ過フィルターはスポンジフィルターなどの水流が穏やかなタイプを選びましょう。
水中の光量不足に注意する
ホテイソウと他の水草を組み合わせてレイアウトする場合は、水中の光不足に注意してください。
ホテイソウが水面で照明をさえぎってしまい、水中に光が十分に届かなくなることがあるからです。
特に植えこんでいる水草が強い光を必要とする品種だと、光量不足枯れてしまう危険があります。
ホテイソウと組み合わせるのであれば、
- ミクロソリウム
- アヌビアスナナ
- ウィローモス
などの低光量で育てられる陰性水草を中心に、数を控えめにして配置すると双方の管理がしやすいでしょう。
まとめ:ホテイソウ(ホテイアオイ)の育て方!水温や光量など育成環境をすべて解説
丈夫で水面に浮かべておくだけで育てられるホテイソウは、初心者の方からアクアリウムに取り入れられる定番の水草です。
日光を好む性質が強いことから屋外の日当たりの良い場所か、室内水槽ならば水草育成用ライトを使って育てましょう。
光量の不足や15℃を下回る低水温の環境では枯れてしまうため、光量と温度の管理には注意してください。
上手く育てることができれば、水質浄化能力や日よけ、メダカの産卵床など生き物の飼育に役立つ様々な効果が期待できます。
ビオトープでは、青々と茂る葉の間に花をつける姿を鑑賞することもできるでしょう。
美しいホテイソウの魅力をぜひ堪能してみてください。
お問い合わせ
水槽や機材、熱帯魚のレンタル・設置・メンテナンスがセットになった水槽レンタル・リースサービス、
お手持ちの水槽をプロのアクアリストがメンテナンスしてくれる水槽メンテナンスサービス、
水槽リニューアルサービスや水槽引っ越しサービスなど様々なサービスがございます。
お見積りは無料となっておりますのでお気軽にお問い合わせください。