アクアリウムコラム
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毒がある魚・生物7種と刺されたときの対処法!注意点と対策アイテムも紹介

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自然界で暮らす生き物は毒や棘を持っていることも少なくありません。
河川や海には多種多様な生き物が共存しており、それぞれにテリトリーや身を守るために、防御方法として毒を持っているのは自然なことです。

毒を持っていても、気を付ければ普通に水槽飼育できる魚種もたくさんおり、アクアリウムではお馴染みの熱帯魚になっていることも。

今回は、アクアリウムでもポピュラーな毒のある魚・生物7種と、刺された際の対処法、水槽で飼育するための注意点を紹介します。

※このコラムはアクアリウム情報サイト・トロピカの記事に、最新の情報を加えて再構成したものです。

プロアクアリストたちの意見をもとに、水槽飼育可能な毒のある魚・生き物について解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

美しい熱帯魚や生き物も、毒を持っている場合があります。
しかし、弱ったり触れたりしなければ無害な生き物ばかりなので、落ち着いて飼育すれば何の問題もありません。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、毒を持つポピュラーなアクアリウム生体について解説します。

毒がある!アクアリウムでもよく見かける生体たち7種

アクアリウムでよく見かける、毒を持つ生き物たちは以下の通りです。

  1. ヒフキアイゴ
  2. ナンヨウハギ
  3. コリドラス
  4. サンゴ
  5. ヒトデ
  6. フグ
  7. 淡水エイ

それぞれの生物のどこに毒があるのか、また対処法などを解説します。

ヒフキアイゴ:危険度★★☆


黄色い体色、つんとした口が可愛いヒフキアイゴですが、

  • 背ビレ
  • 腹ビレ
  • 尻ビレ

に毒のあるトゲを持っています。
触れると刺さることがあり、水槽掃除は注意して行いましょう。

ヒフキアイゴが死んでしまった後でも毒はヒフキアイゴ体内にあるので、掬う際にも注意してください。

もし刺されたら、痛む部分をよく流水で洗い、患部を40~45℃のお湯に30~60分ほどつけておきましょう。毒の主成分はタンパク質であり熱で分解されるため、痛みが緩和します。
ほとんどの場合、1日ほどで痛みは消失しますが、長引くようでしたら病院に行くことをおすすめします。

また、患部の消毒は忘れずに行いましょう。
ちなみに、アイゴの仲間(ヒメアイゴなど)も同様の毒を持ちます。


ナンヨウハギ:危険度★★☆

(海水魚)バリ産 ナンヨウハギ Mサイズ(1匹) 北海道航空便要保温

「ドリー」などでお馴染みのナンヨウハギですが、実は毒針を持っています。

  • 尾ビレ
  • 背ビレ
  • 尻ビレ

主に、尾びれの黄色い部分の付け根に毒があります

めったに触れることはありませんが、メンテナンス時などに触れてしまう可能性はあります。
刺された場合は腫れや痛み、痒みを感じることがあるため、患部をよく流水で洗いましょう

ナンヨウハギの毒もヒフキアイゴと同じくタンパク質が主成分なので、40~45℃のお湯に患部を30~60分ほどつけておくと痛みが和らぐとされていますが、症状が強い場合は、病院で必ず診てもらいましょう。

コリドラス:危険度★☆☆

(熱帯魚)コリドラス・シュワルツィ(ワイルド)(1匹) 北海道・九州航空便要保温

海水魚だけでなく、身近な淡水熱帯魚であるコリドラスにも、胸ビレに毒があります
コリドラスの仲間はトゲを持っており、

  • ゴッセイ
  • シュワルツィ
  • トリリネアータス など

などの種類が特に毒性が強いとされています。
とはいえ、無理に掴もうとしなければ問題なく飼育可能です。また、コリドラス自体が弱毒性の魚に分類されています。

こちらもタンパク質の毒なので、刺された場合は40~45℃程度のお湯に30~60分ほど患部をつけましょう。
流水で良く洗えば、痛いものの大きな怪我になることは通常ないです。


サンゴ:危険度★★★

ナガレハナサンゴ

サンゴは毒で身を守っている海の生き物(刺胞動物)です。
アクアリウムで飼育できる種類も例外ではなく、基本的にサンゴに触れる=毒に触ると同じであると言っていいでしょう。

  • トランペットコーラル
  • スターポリプ
  • ナガレハナサンゴ など

例としては、ナガレハナサンゴは攻撃用の通称「スイーパー触手」と呼ばれる触手を持っており、別のサンゴ個体を毒で攻撃し、弱らせて自分の範囲を広げるといった用途で使用されます。
このように、対サンゴ用の毒ではありますが、人間が触れても強いかゆみや腫れなどの皮膚炎をおこすため注意が必要です。

皮膚炎なのでステロイドや抗ヒスタミン剤など治療薬が必要になります。
症状が出たら皮膚科を受診しましょう。


ヒトデ:危険度★★☆

ヒトデが死ぬと、サポニンという成分が体外に放出されます。

サポニンは細胞膜を破壊する性質をもつので、水槽内に放出されると、他の飼育している生体にとっては毒です。サポニンはエラの表面を傷つける力を持つため、同じ水槽内で飼育している生体が弱ったり、死に至ることもあります。

ヒトデが弱っていないか、よく観察し、他の生体に被害が及ばないように注意しましょう。

また、稀ですが触れることでヒトデに刺されることもあります。こちらもタンパク質の毒なので、40~45℃程度のお湯に30~60分ほどつかりましょう。
ただし、アナフィラキシーショックを起こす可能性もあります。

フグ:危険度★☆☆

(熱帯魚)ミドリフグ (約2-3cm)<1匹>[生体]

フグの内臓に毒があることは非常に有名ですが、皮膚にも毒自体は存在しています
ミドリフグ、コンゴウフグ、ハコフグなどアクアリウムでポピュラーな種類も例外ではありません。

フグが弱ったり、自分の身に危険を感じた時、皮膚から毒を分泌します。
毒成分のテトロドトキシンは水にはほぼ溶けないので、触れなければ問題ないでしょう。

養殖された個体ではほとんど危険はないと言われていますが、もしかしたら毒を出すこともあり得ますので、「フグは毒をもっている魚」として認識しておいたほうが安心です。
ちなみに、フグの毒は熱で分解されることはありません。

淡水エイ:危険度★★★


淡水エイの毒は非常に強力です。
尾の付け根に長い毒トゲがあります。
とにかく激痛であることが知られており、あまりの痛さに呼吸困難・麻痺状態になることも。

刺されたら患部を流水でよく洗い、すぐに病院に行き、処置を受けましょう。

基本的に、エイは危険を感じるとトゲをだすので、日ごろからストレスを与えないなど、やさしく飼育することが一番良いです。
死んだ後もエイには毒が残りますので、亡くなったエイを掬う際にも気をつけましょう。

毒のある生き物を飼育するときの注意点

毒のある生体を飼育する時の注意点は

  • 毒がある生き物には触らない
  • 役立つアイテムをそろえておく  の2点です。

毒がある生き物には触らない

毒がある生き物には触らないのが鉄則です。

しかし、毒があることで最も困るのは、メンテナンス時です。
毒のある生物の動きをみながら、慎重に手をゆっくりと動かして、刺激しないようにメンテナンスを行いましょう

急に手を動かしたりすると魚もビックリして毒のあるヒレを広げたり、泳ぐ速度を上げたりします。
そういったことで接触事故が起こりかねません。

毒を持つ生体を無理にすみに追いやるようなことをせず、生体の動きを優先して、それを追うように手を動かすと安全でしょう。

メンテナンス時に役立つアイテム

しかし水槽の大掃除を行うときはどうすればいいのか。
そんな時に役立つアイテムを紹介します。

仕切り板

マツダ フィッシュセパレーター 60 M サイズ

どうしても大幅な水槽掃除を行わなくてはならないときもあります。
そんなときは、基本的に別容器に隔離させますが、隔離が難しい場合は水槽内に仕切り板をつけ、毒を持つ生体とメンテナンスを行う箇所を隔離するのが最も安全な方法でしょう。

ゴム手袋

ショーワグローブ(Showaglove) No.774 ニトローブ TYPE-R 65 ブルー Lサイズ 1双

万が一のことを考え、長めのゴム手袋をしてメンテナンスを行うのが最善でしょう。
水槽メンテナンス用に1つ用意しておくと、いろいろな時に使えて便利です。

淡水エイなど棘が鋭い生き物を飼育している場合は、状態によっては2重にしましょう。

まとめ:毒がある魚・生物7種と刺されたときの対処法!注意点と対策アイテムも紹介

毒のある生体について、毒を持っている部位や、刺された際のことや注意点についてお話ししました。

毒があるといっても、どこに毒を持っているかなどを知れば普通に飼育可能です。
メンテナンス時はむやみに追いかけないこと、厚地の長手袋をするなど対策を行えばより安全に飼育できます。

生き物の毒は基本的にタンパク質なので、40度以上の熱で緩和しやすいです。
また、刺された場合は感染症対策に、傷口のアルコール消毒も忘れずに行いましょう



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執筆者 アクアガーデン

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