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【プロがやさしく解説】水槽に使う底砂の適正な厚さと必要量の計算方法とは

水槽に敷く底砂について、みなさんはどの程度の厚さで敷くのが適正か、判断基準をご存じでしょうか。

底砂の厚さは、飼育している生き物や水草の有無、水槽の種類によって適正値が異なります。多すぎれば、汚れの温床となってしまいますし、少なすぎても思ったような効果が出ないことがありますので、適正な厚さを知ったうえで敷くのが望ましいです。

また、敷きたい厚さを決めてもそれに見合った底砂の量がわからないと、イメージ通りにならなかったなどの失敗に繋がりますので、必要な量もしっかり把握しておきましょう。

今回は、初めて熱帯魚水槽を設置する方にもわかりやすく、底砂の適正な厚さと必要な量の計算方法を解説します。

※このコラムはアクアリウム情報サイト・トロピカの記事に、最新の情報を加えて再構成したものです。

プロアクアリストたちの意見をもとにご紹介

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

管理しやすい安定した水槽を目指すには、適正な底砂の量を把握することが大切です。

東京アクアガーデンでは年間を通して数多くの水槽を管理、設置しています。培ったノウハウから、今回は底砂の厚さや量について解説します。

水槽の底砂とは

底砂とは、その名の通り水槽の底に敷く砂や砂利のことを指します。
水槽に必ず敷かなければならないものではありませんが、敷くことで様々な効果を得ることができ、またレイアウトの幅も広がりますので、底砂を活用している方は多いです。

底砂を敷くことで得られる効果には、主に下記の4つが挙げられます。

  • 見た目が美しくなり、色を変えることで希望の雰囲気を演出することができる
  • ろ過バクテリアを増やすことで水質を安定させる
  • 水草を植え付け、安定した育成を行う
  • ライブロックなど、水槽内に設置したアイテムをしっかり固定する

また底砂には、砂状のもの、砂利、ソイルという土に栄養を加えて焼き固めたものなど、粒の大きさや形状、材質に種類がありますので、底砂を選ぶ際には、水槽や目的に合ったものを選ぶことをおすすめします。

底砂の適正な厚さとは

底砂の適正な厚さは、水槽の仕様によって異なります。

厚過ぎると底砂の中で水が淀んだり汚れが溜まったりして、水質悪化の原因になり、生き物が病気になってしまう事があります。かといって薄すぎると、水草が根付かない、水槽の雰囲気が変わらないなど思ったような効果を得られないこともありますので、ご自分の水槽の仕様やイメージに合った底砂の厚さを知っておくことが大切です。

ここからは、水槽の仕様別に底砂の適正な厚さについて解説していきます。

水草水槽

水草をたくさん植える水草水槽では、最低でも5cm以上の厚さで底砂を敷くことが望ましいです。

水草は底砂に根を張り成長していくため、底砂の厚さが足りないと根が張れず、しっかり育たないことがありますので、底砂は厚めにしっかり敷きましょう。

なお、直接底砂へ植栽せずに流木や石に活着させて配置するミクロソリウムやアヌビアスナナなどを育成する場合は、底砂が薄くても問題ありません。

熱帯魚水槽・アロワナ水槽

熱帯魚メインの水槽で、水草を植栽しない場合の底砂の適正の厚さは1cm~3cm程度です。

特に、アロワナなどの肉食魚を飼育している場合は、水が汚れやすく底砂の清掃もを頻繁に行う必要があるため、底砂は敷かないか敷いても薄く敷くことをおすすめします。

海水魚水槽・サンゴ水槽

海水魚水槽の底砂の厚さは、1cm~3cm程度の薄さでも問題ありません。

ただ、レイアウトにライブロックを使う場合は、底砂を5cm程度の厚さにするのがおすすめです。砂でライブロックがしっかりと固定されて、レイアウトがしやすくなります。

また、砂を厚めに敷くと、砂の中でバクテリアが繁殖し水質が安定しやすくなる、コケの抑制につながるといった効果も期待できます。

金魚・メダカ水槽

金魚やメダカの場合も熱帯魚と同様で、水草を植栽しないなら底砂は薄く敷きましょう。底砂清掃がしやすいからです。
金魚やメダカなどの観賞魚に、特におすすめな底砂は『大磯砂』です。
だいたい1~3cm程度の厚みで敷けば問題ないです。

金魚は特に、大食漢でフンも多いことから、水を汚しやすい魚であることが知られています。フンは底砂に蓄積しますので、掃除の手間を減らすためにも底砂は薄くするのがおすすめです。

底砂量の計算方法

底砂の厚さを決めたら、次は敷くのに必要な底砂の量を割り出していきましょう。
底砂の量は、簡単な計算で求めることができます。

ただし、この時に注意していただきたいのが、計算で割り出せる底砂の量はあくまで目安量だということです。

底砂は、種類やメーカーによって敷いたときの比重が異なるため、しっかり計算していても実際に敷いてみたらイメージ通りにいかないことがあります。
誤差が出ることを見越して、余裕をもって底砂を用意しておくと、敷いた後でも修正がしやすいです。

また、底砂の単位の表記にはリットル(L)表記とキログラム(kg)表記の2種類がありそれぞれ計算方法が異なります。
主にソイルはリットル、砂利や砂はキログラムで表記されることが多いですが、必ず使用したい底砂の単位を確認してから計算してください。

以下では、単位表記ごとの計算方法をご紹介します。

リットル(L)表記の底砂計算方法

リットル表記の場合の計算方法は下記となります。

■リットル表記の計算方法

水槽横幅(cm)×水槽奥行(cm)×希望底砂高さ(cm)÷1000

例えば30cm角のキューブ水槽に5cmの厚さで底砂を敷きたい場合の計算式は、

【水槽横幅(30cm)×水槽奥行(30cm)×希望底砂高さ(5cm)÷1000=4.5L】

となり、4.5Lの底砂が必要ということが割り出せます。

キログラム(kg)表記の底砂計算方法

キログラム表記の場合、リットル表記よりも少し計算が複雑です。

■キログラム表記の計算方法

水槽横幅(cm)×水槽奥行(cm)×希望底砂高さ(cm)÷1000×0.6

比重を合わせるため値を割り出したあと、最後に0.6でかけてください。

こちらも、30cm角のキューブ水槽に5cmの厚さで底砂を敷きたい場合を例として計算してみましょう。

【水槽横幅(30cm)×水槽奥行(30cm)×希望底砂高さ(5cm)÷1000】

4.5となりますが、キログラムの場合はリットルとの比重差を考慮してさらにこれを0.6で割ります。

【4.5L×0.6=2.7kg】

つまり、2.7kgが底砂の目安量となります。

底砂量の目安解説

ここからは、上記で解説した計算式をもとに割り出した一般的な規格水槽の底砂の量をご紹介していきます。

底砂の厚さは、各水槽の仕様に対応した、1cm、3cm、5cmの3種類です。

目安量ではありますが、底砂を用意するときの参考にしてみてください。

水槽サイズ(w30×d30×h30cm)の場合の目安量

30cmキューブ水槽の目安量
 

リットル(L)

キログラム(kg)

厚さ1cm

0.9L

0.54kg

厚さ3cm

2.7L

1.62kg

厚さ5cm

4.5L

2.7kg

水槽サイズ(w45×d45×h45cm)の場合の目安量

45cmキューブ水槽の目安量
 

リットル(L)

キログラム(kg)

厚さ1cm

1.8L

1.08kg

厚さ3cm

5.4L

3.24kg

厚さ5cm

9L

5.4kg

水槽サイズ(w60×d45×h45cm)の場合の目安量

60×45cm水槽の目安量
 

リットル(L)

キログラム(kg)

厚さ1cm

2.7L

1.62kg

厚さ3cm

8.1L

4.86kg

厚さ5cm

13.5L

8.1kg

水槽サイズ(w90×d45×h45cm)の場合の目安量

90×45cm水槽の目安量
 

リットル(L)

キログラム(kg)

厚さ1cm

4.05L

2.43kg

厚さ3cm

12.15L

7.29kg

厚さ5cm

20.25L

12.15kg

水槽サイズ(w120×d45×h45cm)の場合の目安量

90×45cm水槽の目安量
 

リットル(L)

キログラム(kg)

厚さ1cm

5.4L

3.24kg

厚さ3cm

16.2L

9.72kg

厚さ5cm

27L

16.2kg

まとめ: 【プロがやさしく解説】水槽に使う底砂の適正な厚さと必要量の計算方法とは


今回は、底砂を敷く厚さの基準や底砂の必要量の計算方法について解説しました。

底砂には、水槽の雰囲気を作るだけでなく、水質を安定させたり、レイアウト素材や水草を固定したりするなど、様々な役割があります。
水槽の仕様や飼育している生体によって適切な底砂の量が変わりますので、ご紹介した内容を参考に、ご自分の水槽に合った量を見つけてみてください。

水槽にあった底砂を敷くことで、安定したアクアリウムの管理が実現します。

水槽の底砂の適正量について良くあるご質問

水槽の底砂はどのくらい敷けばよいですか?

水草を育てる・ライブロックを使用する場合は5cm程度、それ以外は1~3cm程度の厚みが目安です。
水草は根張りをライブロックは安定感を良くするためです。
生体飼育のみの場合はそれほどの厚みが無くても問題ありません。
水槽サイズをもとに必要量を計算し、準備しましょう。

底砂にはどんな効果がありますか?

底砂には主に5つの効果があります。

  1. 水槽内のレイアウト・雰囲気を決める
  2. バクテリアの住処になる
  3. 水草の育成
  4. 水質を安定させる
  5. 生体を落ち着かせる

底砂の中には吸着性のあるゼオライトや栄養を持つソイルなど、水質調整効果を持つものもあります。

底砂を敷きすぎるとどうなりますか?

底砂を厚く敷きすぎると、水流がいきわたらない『嫌気層』ができます。
嫌気層には有益なバクテリアだけでなく、猛毒である硫化水素を発生させる嫌気性バクテリアが住み着きます。
海水水槽では嫌気層を利用した水質維持方法もありますが、基本的にはできないように調整しましょう。

水槽の底砂は必須ですか?

底砂は、飼育生体や水槽の内容によっては敷かないことがあります。
アロワナはベアタンク(底砂を敷かない水槽)での飼育が向いていますし、ベタや金魚なども底砂無しでも飼育可能です。
フンが多く水を汚しやすい生体は、底砂がない方が掃除を徹底できます。管理方法で底砂の有無を決めましょう。

 

熱帯魚業界歴もうすぐ20年!
海水やアクアテラリウムなど、さまざまな水槽を担当してるアクアリストです。
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