カボンバの育て方、増やし方、コケ対策について!金魚に向かない?最適な環境も解説
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金魚・メダカ水槽によく使われている水草に「カボンバ」という種類があります。
金魚やメダカは飼育しやすいので、そうした観賞魚からアクアリウムに挑戦する方も多いですが、カボンバもその傍らでよく取り扱われています。
カボンバは柔らかく繊細な葉をもち、金魚やメダカの水槽を彩るのによく使用される水草です。
このコラムでは、カボンバの特徴から育て方、増やし方、コケ掃除などを解説いたします。美しいグリーンのカボンバを育てて、癒しのアクアリウム作りに挑戦してください。
目次
カボンバってどんな水草?
カボンバはマツモ、アナカリスと共に「金魚藻」とよばれる、繊細で美しいライトグリーンの葉をもつ水草です。色はイエローのものや、赤みを帯びたレッドなどもあります。
ホームセンターなどでも販売されており安価なため、手軽に購入することができます。
北米原産の水草で、環境によっては日本でも自生することができます。カボンバがあまったりしても自然に放つことはしないようにしましょう。
カボンバの育て方!金魚水槽には向かない?
カボンバの育て方についてご説明します。
金魚藻と呼ばれ、見た目も金魚にぴったりですが、金魚水槽に導入してもうまく育たないことが多い水草です。
その理由を金魚水槽の環境と比較して、育成方法から解説します。
カボンバは植え付けて育成する
カボンバは、根を張ることで成長していく植物です。同じく金魚藻として知られるアナカリスやマツモは水中に浮かせておくだけでも大丈夫ですが、カボンバは根がないと枯れるので植えつけることが必要です。
底床材はソイルではなく大磯砂でも育成可能ですが、茎の端(下側)を斜めにカットし、挿し木のように斜めに植えつけます。
そうすることで、成長と共に光に向かって延びるため、くの字のように角度が付き抜けにくくなります。
カボンバ同士はまとめて植えず、1~2cm程度の間隔を空けて挿しこんでいきましょう。
このような水草用のピンセットがあると便利です。
金魚鉢や水槽でふわふわと浮かんでいるイメージが強いですが、それではカボンバは育つことがなく枯れてしまいます。
長持ちさせる場合は、ぜひ、植えつけにご挑戦ください。
しかし、ここで問題になるのが『金魚の掘り返し・食害』です。
金魚は草食性の強い観賞魚なので、カボンバが食べられると知ると積極的に底砂をつついて抜いてしまったり、葉を食べてしまうことがあります。
レイアウトアクセサリー(石など)で根もとをカバーすると掘り返されにくくなります。
カボンバが好む水温・水質、照明、CO2添加について
カボンバは水温15~28度程度、水質はpH5.5~7.0の弱酸性~中性を好みます。
水温からすれば、無加温で室内飼育している金魚水槽にぴったりの条件ですが、問題は夏の水温です。
カボンバは高水温が苦手です。
北米原産の水草なので、比較的低水温の環境のほうが立派に育ちます。
室内でも水温が28度を超えてしまう場合は、エアコンで室温を管理したり、冷却ファンや水槽用クーラーを使用すると枯れにくくなります。
日本の真冬を越すのには隔離などをする必要がありますが、夏でも涼しい場所ならビオトープにも向いている水草です。
そして植物なので、光合成のために十分な光が必要です。カボンバを美しく育てるには、水槽の高さにもよりますが40W~60Wの水草育成用照明がおすすめです。
金魚水槽では水草を育成することがほとんどないので、通常では水草育成用照明は使用しません。カボンバは光が足りずに枯れてしまうことが多いです。
水槽で育成する場合は、CO2添加はあったほうがより丈夫で美しい草姿に育ちます。
そうなってくると、金魚水槽よりも、一年中水温が26度程度で水草育成用照明もある熱帯魚水槽のほうが、実は適切な育成環境であることが浮かび上がってきます。
金魚藻ではありますが、美しく繊細な草姿から、熱帯魚の泳ぐアクアリウムでもレイアウトのポイントとして映える存在です。
水草水槽などでもぜひ育成なさってください。
カボンバ育成の注意点
では、カボンバを購入して植えつけるまでの注意点について解説します。
カボンバを巻いている鉛等を取り除く
購入時、カボンバの根本は鉛やスポンジで巻かれていますが、必ずとりはずしましょう。巻かれた状態を続けているとカボンバの茎が傷んでしまう可能性があります。そこからカボンバが腐る(溶ける)場合がありますので、購入後は速やかに外しましょう。
巻いたものを取り除いた後は、水草用のハサミなどで潰れた箇所をカットします。きれいにカットされた茎のほうが、新しい根も生えやすいです。
この後ソイルなどに植え込みますが、植えたら埋まってしまう部分の葉もあらかじめ取り除いておきましょう。その葉は光が当たらなくなるため枯れるためです。
植え付け前によく洗う
これはカボンバだけに必要なことではなく、どんな水草についても言えることですが、ショップから購入したものを水槽に入れるときは、よく洗いましょう。
スネールの卵、コケの胞子、枯れた水草などが付着している場合があります。これらを水槽に持ち込むと、他の生物の害になったり、スネールやコケが大増殖するきっかけにもなります。一度増えたものを駆除するのはとても大変です。念のために薬剤を使うのも一般的です。
このような製品を使用して、スネールの繁殖を予防します。
カボンバの増やし方
カボンバは差し戻しで増やします。
上述の通りにカボンバは根づけないと枯れてしまいます。ある程度生育したカボンバは、脇芽を出すことがあります。この脇芽をカットすれば、それが苗になります。
ただし、あまりにも小さいうちはさすがに育ちませんので、脇芽が6~8センチくらいになってから切り取りましょう。
また、カボンバはとても成長が早い水草です。環境がいいと、すぐに生い茂りますのでトリミングを行って維持します。そのトリミングで切り取ったものを、新しい苗として使うと無駄なく増やせます。
植えつける手順は買ってきたカボンバを植えつけるときと同様に下葉を取り、ソイルや大磯砂に1~2cm間隔で斜めに挿し込んで植えつけましょう。
カボンバのコケ対策
カボンバの繊細な葉にも、コケは生えてきます。コケに覆われてしまうと光合成ができずに枯れてしまうため、コケ対策を行うことが大切です。
コケを生やさない工夫
コケが生えにくいように工夫することもできます。
以下のような特徴がある水槽はコケが生えやすいため、環境を改善するとある程度コケが生える速度をおとすことができます。
- 魚の数が多い:魚の排泄物により水質の悪化が早い
- ろ過能力が低い:水中の養分が過剰になりやすい
- 肥料が多すぎる:水草用の肥料=コケの養分
- 光の量が多すぎる:直射日光は厳禁
- 水換えの頻度が低い:水質が悪化するとコケの養分が増えやすい
コケは水槽を運用していると必ず生えてきます。
あまりにもコケが生えやすい場合は、メンテナンスを行うと良いです。
コケを食べてくれる生物を導入しよう
生えてしまったコケを落とすためには、コケを食べてくれるお掃除生体を導入します。
手やブラシで擦ってもきれいにとれませんし、葉にダメージを与えてしまいます。
水草のお掃除生体として有名なのは、ヌマエビ類です。
ヤマトヌマエビは強力にコケを食べてくれますが、柔らかい水草の新芽を食べてしまうことがあります。
食害が心配な場合は、もう少し小型のミナミヌマエビを採用しましょう。
しかし、ここで大きな問題になるのが農薬の使用です。
カボンバはフサフサした葉の間にスネールが入り込みやすいためか、農薬を使用して栽培されていることが多いです。
無農薬栽培のものも流通しているので、購入時は確認しましょう。
また、金魚はヌマエビを食べてしまうことがあります。
金魚水槽にはヌマエビ類は向かないので、コケがひどく生えてしまった部分をトリミングをして維持するのが良いです。
まとめ:カボンバの育て方、増やし方、コケ対策について!金魚に向かない?最適な環境も解説
カボンバの育成方法をご紹介いたしました。
繊細で美しい葉を持つカボンバですが、意外にも低水温には強いです。
CO2を添加して上手く育てれば、カボンバが気泡を出す様子を見ることもできます。
金魚やメダカの飼育環境では、水温など注意するポイントもありますが、育成することも可能です。
是非、育成に挑戦なさってください。
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