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海水魚飼育向き!サンゴ砂のサイズとは!細目・粗目のメリットと管理法

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サンゴ砂は海水魚飼育に欠かせない底床材です。
海水魚水槽に使用する底砂は、大きく分けると粗目と細目の2タイプあり、それぞれ飼育する生き物の種類、また飼育環境などによって使い分ける必要があります。

しかし、粒サイズは製品によって1mm~20mmと大きく異なりますので、どれを選べばよいのか悩むことがあるでしょう。

海水魚水槽をこれから始めようとしている初心者向けに、海水魚飼育におすすめな砂のサイズについて解説していきます。

※このコラムはアクアリウム情報サイト・トロピカの記事に、最新の情報を加えて再構成したものです。

プロアクアリストたちの意見をもとにサンゴ砂の細目・粗目を解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

海水魚水槽で使用するサンゴ砂にはさまざまなサイズがあります。
水族館などで見かけるのはパウダー状の細目サンゴ砂ですが、管理にはちょっとしたコツが必要です。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、海水魚水槽におすすめなサンゴ砂のサイズや特徴を解説します。

海水魚飼育はサンゴ砂を使おう

淡水水槽では底砂なしのベアタンクで飼育することもありますが、海水魚水槽では底砂は必須です。

しかし淡水水槽ほどは底砂に選択肢がなく、一般的にサンゴ砂やライブサンド、アラゴナイトサンドなどを使用します

これらの底砂は同一サイズではなく、同じ底砂でもパウダー状に近く約1mm程度の細目タイプと、粒が大きな粗目タイプの2つに分けることができます。

飼育する生体や環境によって異なってきますので、飼育生体に最適なタイプを選びましょう。
具体的には、クマノミなど中層付近を泳ぐ魚がメインなら中目でも構いませんが、ベラなど底床付近を好む魚がいる場合は細目が望ましいです。

海水魚飼育での底砂の必要性

底砂はバクテリアが繁殖する場所を作り出すだけでなく、砂に潜る性質のある生体の休憩場所になります。また見た目的にも、底砂があったほうがより美しく幻想的な水槽を作ることができるので、底砂はできるだけ入れたほうが良いといえるでしょう。

しかし、飼育環境や生き物と合わない底砂を選んでしまうと、場合によっては水槽リセットをする必要もでてきますので、底砂選びはしっかり行います。

どちらのタイプでも、サンゴ砂は導入直後に水が濁りやすいため、バクテリア付きのライブサンドでない場合は良く洗ってから敷くと、濁りを抑えられます
とはいえ万が一濁っても、しばらくすれば落ち着いてくるので、水換えで対応しましょう。


細目サンゴ砂と粗目サンゴ砂の特徴

細目サンゴ砂と、粗目サンゴ砂にはそれぞれ異なる特徴や管理方法があります。
それぞれの特徴について解説します。

細目サンゴ砂の特徴

マメデザイン マメカルシウムサンド 5kg(サイズ:1mm)

細目サンゴ砂には、次のような特徴があります。

  • ベラなど砂に潜る性質を持つ生体の育成に向いている
  • 細かいパウダー状の砂は見た目が美しく鑑賞目的の水槽に向いている

パウダー状の細目サンゴ砂は生体の体に傷をつけにくいため、マガキガイやベラのような海底に潜る性質を持った生体の飼育に向いています
東京アクアガーデンでもレギュラー生体として『イエローコリス(コガネキュウセン)』を多くの水槽で飼育していますが、イエローコリスは底砂で眠る習性があるので、必ずパウダー状の細目サンゴ砂を敷いています。

細目サンゴ砂の厚さと管理方法のコツ

細目サンゴ砂を敷く際にポイントになるのが、底砂の厚さです。

通常の海水魚水槽なら、底砂の厚さは2~3cmくらいで十分です。

ただしイエローコリスなどがいる場合は、5cm程度、チンアナゴなど普段から砂にもぐる性質のある魚の場合は10cm程度の厚さにします。

しかし、パウダー状に近くなるほど、底砂内の通水性が悪くなるので嫌気層ができやすくなります。
嫌気性菌を活用して水質を維持する方法もありますが、普通に飼育する場合はやはり好気性菌に頼ることになるので、嫌気層はあまり好ましくないです。

そこで活躍するのが先ほど紹介した「底砂に潜る性質がある生体」です。
例えば、イエローコリスやマガキガイが底砂に潜ることで掘り返され、底砂内に酸素が供給されます。つまり、嫌気層を作りにくくできるのです。

(海水魚)貝 マガキ貝 Mサイズ(2匹)

このように、生き物の性質を活用することで、クリーンな水槽環境を維持しやすくなります。
パウダー状は管理が難しい、というわけではないので、ぜひ採用してみてください。

パウダー状の細目サンゴ砂のメンテナンス方法

海水魚水槽の底砂は、基本的にクリーナーポンプを使用しません。

「どうやってきれいにするのか?」と思われますが、基本的にはマガキガイなどのお掃除生体に汚れを食べてもらい、ほどよくかき混ぜてもらうことで美しく保つことができます。

というのも、パウダー状の細目サンゴ砂は、メンテナンス時に巻き上げてしまうことが多いです。
このとき砂の中に住み着いている、嫌気性菌や白点原虫までも巻き上げてしまう可能性があります。
すると海水魚が病気にかかってしまうリスクが上がるのです。

パウダー状の細かい底砂を使用する際は、お掃除生体を最大限に活用し、メンテナンス時の砂の巻き上げに注意しましょう。

粗目サンゴ砂の特徴

ジュン (JUN) プラチナリーフサンド NO.10(粗目タイプ) 2キログラム (x 1)

粗目サンゴ砂には、次のような特徴があります。

  • 底砂にあまり干渉しない生き物の飼育に向いている
  • 鑑賞性は細目に劣るが、メンテナンス性が良い

底砂にあまり干渉しない魚種や生き物を飼育するのに向いています。
しかし、甲殻類とは相性が良く、例えば、共生ハゼ+エビの飼育や、ヤドカリにもぴったりです。

粗目サンゴ砂の厚さと管理方法のコツ

目の粗い底砂には、荒い砂は比重があるので、細目サンゴ砂よりもレイアウトが崩れにくいというメリットがあります。
また、細目と比べると通水性が良く、病原菌やごみなどがたまりにくい点から管理しやすいサイズと言えます。

チョウチョウウオのような神経質な海水魚を飼育する際に、底砂を敷かないべタンクで飼育するのが嫌、という場合には粗目のサンゴ砂がおすすめです。

デメリットとしては粗目サンゴ砂は一粒が大きいので、汚れが底面に入り込みやすいです。そのため、細目サンゴ砂とは異なりクリーナーポンプを使用して清掃する必要があります。
また、細目サンゴ砂で紹介したイエローコリスなどのベラは体を傷つけてしまいやすいので飼育に向きません。

粗目サンゴ砂は交換が簡単!活用方法も紹介

粗目サンゴ砂は水槽から取り除きやすく、交換やレイアウトの変更などが簡単です。

パウダー状に近くなるほど一粒一粒がとても小さく、綺麗に取り除くのにかなり時間がかかります。
水槽のリセットや底砂の入れ替えを予定している場合は、粗目を採用すると作業がスムーズです。

また、東京アクアガーデンでは、特に大きなサンゴ砂を海水魚水槽のろ材としても活用しています。
ジュン (JUN) プラチナリーフサンド No.20 粗目特大タイプ 2キログラム (x 1)

多孔質で崩れにくく、水質をアルカリ性に維持しやすいため、多くの海水魚水槽はこちらをろ材として運用しています。
また、水槽のレイアウト素材としても活用できるので、粗目は何かと使いやすいサイズと言えるでしょう。

海水魚初心者には中目~粗目のサンゴ砂がおすすめ

ジュン (JUN) プラチナリーフサンド NO.5(中目タイプ) 2kg

粒が大きくなればなるほど、細かい底砂と比べて病原菌や汚れがたまりにくくメンテナンスを行いやすいので、水槽環境を維持しやすいです。

飼育する生体によって底砂を選ぶ必要性はあるものの、砂に潜らない生体を飼育するのであれば初心者には中目~粗目サンゴ砂がおすすめです。

パウダータイプの底砂を選ぶというのであれば、マガキガイを水槽に入れて底砂のクリーニングを行ってもらうと、水槽内の環境を維持しやすいです。

まとめ:海水魚飼育向き!サンゴ砂のサイズとは!細目・粗目のメリットと管理法

海水魚飼育で使用する底砂は、細めの砂と粗めの砂2つに大きく分けることができます。
それぞのれの特徴をよく把握したうえで、飼育する生体にあった底砂を選ぶようにしましょう。

海水魚水槽初心者は細目より、やや粗めのサンゴ砂から始めたほうが、水槽のメンテナンスや水質管理・病気対策なども行いやすいです。
また、サンゴ砂は想像以上に水が濁りやすいので、バクテリアがついているライブサンドでない場合は、必ずよく洗浄してから使用しましょう。

最適な底砂できれいなマリンアクアリウムを楽しみましょう。



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執筆者 アクアガーデン

アクアガーデンのスタッフが水槽レンタル・リース、メンテナンス、引っ越しサービスなど様々なサービスを通して得たアクアリウムの経験や知識をコラムで発信しています。

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