コラムでは各社アフィリエイトプログラムを利用した商品広告を掲載しています。
海水魚飼育は、ネオンテトラなどの淡水魚とは違った魅力があります。しかし、水質管理方法が淡水とは異なりますし、特にサンゴをレイアウトすると専門の照明が必要など、難易度が上がりやすいです。
サンゴはレイアウトした場所から基本的に動くことが無いため、魚に突っつかれて弱ることもあります。
そのため、サンゴ水槽では、同居させる生き物(タンクメイト)に注意する必要があります。この同居させる生き物選びを失敗すると、サンゴがダメになることも多いです。
サンゴ飼育をするときにNGとなる、サンゴを食べてしまう魚についてご紹介していきます。
目次
サンゴを食べてしまう生き物11種類
水槽のサンゴを食べてしまう生き物のなかで代表的な11種についてご紹介します。
どの生き物もサンゴ水槽に入れるには要注意です。サンゴ水槽を立ち上げるときは、組み合わせに注意しましょう。
チョウチョウウオ
おちょぼ口がかわいらしいチョウチョウウオですが、実は海水魚飼育をしている方の間ではサンゴを食べるということで有名な魚です。
チョウチョウウオは自然ではサンゴ礁で生活していますが、これはサンゴを食べているため。チョウチョウウオは完全なポリプ食性なのでサンゴとの共生はかなり難しいでしょう。
ただしチョウチョウオの種類によって食性が変わるため、雑食性やプランクトン食性で人工餌に慣れているのであれば、サンゴとの共生が可能な場合がありますが、海水魚初心者の場合はなるべくサンゴとの共生は避けたほうが無難でしょう。
ヤッコ類
ヤッコ類は小型~大型と種類がありますが、大きなものほどサンゴにダメージを与える量を食べてしまいます。小型のものはソメワケヤッコ・レモンピール・ヘラルドヤッコ・アブラヤッコ・ナメラヤッコなどがLPSを好むことが知られています。
中型~大型ヤッコはソフトコーラルやLPSといった柔らかいポリプを好んで食べる傾向にあるので、サンゴと共生させたいのであれば、ミドリイシのような食害の少ないSPSと組み合わせることで共生させることが可能な場合があります。
ブダイ
ブダイの歯はとても硬く頑丈で、ハードコーラルすらかみ砕いてしまいます。基本的に餌は藻類などですが、藻のこびりついたサンゴごとかじってしまうため、サンゴ水槽に入れるとサンゴに大きなダメージを与えてしまうことがあります。
藻と一緒に食べたサンゴは消化されないため、フンと一緒に対外に排出されます。自然界ではこの白いフンが、砂浜の白い砂の成分となっています。
カワハギ類
カワハギ類もブダイのように固い歯をもっているので、サンゴとの共生に向きません。
海水魚飼育でよく飼育されている次の2種類も、サンゴを食べてしまうので共生は難しいと言えます。
モンガラカワハギはもともと気の強い性格の魚種です。他の魚との混泳にも注意が必要ですし、サンゴは種類を問わず食べてしまいます。
テングカワハギも歯が丈夫ですが、自然ではサンゴのポリプを餌にしています。しかしモンガラカワハギと異なり、餌としているのはハードコーラルのことが多く、ソフトコーラルは被害に遭いにくいともいわれています。
ただ飼育環境で餌となるハードコーラルがなければソフトコーラルを食べるようになることも考えられるので、サンゴ水槽には向かない魚です。
フグ
フグの仲間はサイズも大小さまざまで、特にシマキンチャクフグのような小型種は海水魚飼育者の間で人気が高いです。しかしフグの仲間はとても頑丈な歯を持っていて、ミドリイシなどのSPSにも大きな被害を与えてしまうので、サンゴとの共存は難しいです。
ヒフキアイゴ
ヒフキアイゴは自然ではサンゴ礁に住んでいる海水魚で、チョウチョウウオのように口が突き出している魚です。
とてもよく動き回るうえに体が大きいため、水を汚しやすいという点でから共生できるサンゴの種類が絞られます。
サンゴとの衝突に気を付けましょう。
ヒフキアイゴは大丈夫でも、サンゴが大きなダメージを受けてしまうこともあります。
サンゴに対して食害がないと言われていますが、稀にウミアザミなどを食べてしまう個体もいるので、注意が必要です。
シッタカ貝
シッタカ貝は海水魚水槽ではコケ取り用として入れられることの多い貝です。大きさは約2cmほどと小さな貝でライブロックやガラス面についたコケを餌にしています。夜行性なので昼間に動いている姿を見ることは少ないです。
これだけの情報ならサンゴを食べる危険性がないと判断できそうですが、サンゴについたコケを食べるときに、柔らかいポリプまで食べてしまうことがあります。
そのためコケ処理で水槽内に入れる時は、サンゴの様子を気にしてあげるようにしましょう。
ヒトデ
ヒトデはサンゴを好んで食べます。
沖縄県で実際にオニヒトデが大量発生したために食害でサンゴが減っているという状況にあります。2011年7月には、「財団法人 黒潮生物研究所」がヒトデ駆除マニュアルまで公開しているほどです。
ヒトデは小さなものはライブロックに潜んでいて、水槽内に持ち込んでしまう可能性がありますので、必ずキュアリングを行うようにしましょう。
サンゴが食害に合わなくても肉食性の強いものなら、魚が被害にあうことも。貝類さえも餌になってしまいますし、体調を崩すとサポニンという毒を出すことも知られています。トゲを持つものもいるので、駆除するにしても素手で触れるのは危険です。
水槽内では餌の食べ残しなどを食べてくれますが、水槽飼育にはあまり向いていない生体と言えるでしょう。
ヤドカリ
海水魚水槽でヤドカリを飼育する人もいますが、ヤドカリはサンゴを食べることはありませんがライブロックやサンゴの上を動き回るときに傷つけてサンゴをダメにしてしまうことがあります。
ウニ
サンゴ礁に生息しているナガウニは水槽で飼育可能です。
しかし、ウニ類はサンゴの表面についている藻を削り取るため、サンゴを傷つけてしまいます。
またナガウニはサンゴを削って身を隠すための穴を掘る性質があるので、サンゴを育成するなら同じ水槽に入れることはおすすめできません。
イソギンチャクモエビ
イソギンチャクモエビはユニークな姿をした可愛らしいエビです。
しかし、サンゴを食べてしまうことがあります。元気なサンゴではなく、弱っていたり他の生物がむしってしまったポリプなどを食べることがほとんどです。食べなくても、突っつくことがあります。
イソギンチャクモエビがサンゴを食べていたら、イソギンチャクモエビと別水槽にしましょう。
サンゴには種類がある!
サンゴというと宝飾品で使用される、骨格のある硬い物というイメージがありますが、実は骨格のないサンゴもあります。
サンゴの種類を大きく分けると「ハードコーラル」と「ソフトコーラル」、「日陰性ハードコーラル」「日陰性ソフトコーラル」の4つに分類することができます。
ハードコーラル
ハードコーラルは骨格があり、かつ植物と同じように光合成を行って栄養を補っています。さらに骨格が形成させれるとその中にポリプが住み着くことでさまざまな形や大きさを作りだしているのです。
ハードコーラルはさらに2つの種類に分類することができます。
SPS
SPSは海水魚飼育でよく知られているミドリイシのような、骨格が見えていてポリプが小さいものを指します。SPSに分類されるものでよく知られているのは、ミドリイシ・ハナヤサイサンゴ・トゲサンゴ・コモンサンゴ・ミョウガサンゴなどがあります。
LPS
LPSは元の骨格に対してポリプ部分が骨格部分を隠してしまうほど大きいものです。基本的に骨格を外から確認することができないハードコーラルを指します。
LPSに分類されるサンゴの種類は多く、オオバナサンゴやアワサンゴ、ハナサンゴやバブルコーラルなどがあります。
ソフトコーラル
ソフトコーラルは、ハードコーラルのように骨格を持っていませんが、光合成で栄養を補っています。ハードコーラルよりも水質の変化に強く、それほど強い光も必要としないので、海水魚飼育初心者向けと言われています。
ソフトコーラルにはウミキノコ・ディスクコーラル・スターポリプ・チジミトサカなどといったサンゴが該当します。
陰日性ハードコーラル
陰日性ハードコーラルは骨格があり、光合成ではなく餌となる生物を捕食することで栄養を補っています。ポリプ1つひとつに餌を与えなければならないため、飼育難易度は高いです。
陰日性ハードコーラルの仲間にはタコアシサンゴやキタサンゴといったサンゴがあります。
陰日性ソフトコーラル
陰日性ソフトコーラルは骨格がなく、捕食することで栄養分を補っています。陰日性ソフトコーラルはポリプの大きさが小さすぎるため、ポリプ一つひとつに給餌することが難しいので水槽での飼育難易度はかなり高くなります。
陰日性ソフトコーラルには陰日性ヤギや陰日性トサカといったサンゴが該当します。
サンゴについてはこちらのコラムでも詳しく解説しています。
まとめ:サンゴを育てときは生き物の食性に注意しよう!
サンゴは特徴ごとに大きく4つの種類に分けることができ、愛好家に育成されています。
しかしサンゴメインの水槽の場合、タンクメイトによってはサンゴを刺激したり食べてしまうことがあります。
サンゴを食べてしまう生き物をチェックして、元気なサンゴのいる水槽づくりを目指しましょう。
お問い合わせ
水槽や機材、熱帯魚のレンタル・設置・メンテナンスがセットになった水槽レンタル・リースサービス、
お手持ちの水槽をプロのアクアリストがメンテナンスしてくれる水槽メンテナンスサービス、
水槽リニューアルサービスや水槽引っ越しサービスなど様々なサービスがございます。
お見積りは無料となっておりますのでお気軽にお問い合わせください。