ポリプテルス・エンドリケリーとは!特徴から飼育についてをご紹介
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人気の古代魚として定着しているポリプテルス。そのなかでも流通量が多くアクアリウムショップでも見かける確率が高いのが、『エンドリケリー』です。
ブリードが安定的に流通しているため、水槽飼育しやすい個体が多く、はじめての古代魚に選ぶ方も多いでしょう。
大型魚ではあるものの、触覚のような鼻管、手のようなヒレなどが可愛らしい魚種です。
このコラムでは、ポリプテルス・エンドリケリーの特徴やワイルドとブリードについてから、おすすめ飼育環境、病気についてなどをご紹介します。
目次
プロアクアリストの意見をもとにエンドリケリーについて解説
このコラムは、東京アクアガーデンに在籍するプロアクアリストたちの意見や知識をもとに作成しています。
エンドリケリーはポリプテルスのなかでも代表種と言って良い存在です。
そんなエンドリケリーに向いている飼育設備などをご紹介します。
ポリプテルス・エンドリケリーとは!特徴や寿命
ポリプテルス・エンドリケリーは、約50cm~最大70cm以上にまで成長する大型淡水魚です。
エンドリケリーの特徴
ポリプテルス目ポリプテルス科に属する魚類で、英名は「Saddled bichir(サドルド・ビチャー)」と呼ばれています。
「下顎系」と呼ばれる顎がせり出した愛嬌のある顔立ちや優雅な泳ぎが人気で、ポリプテルスの仲間のなかでは最も流通している種類です。
視力よりも嗅覚が発達しており、鼻を利用して餌を探します。
鼻孔から飛び出した鼻管は触覚のようでもあり、なんともかわいらしいです。
野生のエンドリケリーはニジェール川、ボルタ川などの中央アフリカあたりの河川に生息しています。
日本で流通しているのは、主に東南アジアでブリードされた個体たちです。
体色は茶褐色で硬いうろこに覆われ、黒く太い縞~斑状の模様が入りっます。頭部は体に比べてやや小さく、背中へ向かって盛り上がるような体型をしており、どこか「恐竜」を思わせる風貌です。
また、『小離鰭(しょうりき)』と呼ばれる独特な形をしたヒレを持っています。なかでも背ビレのトゲは『背鰭棘(せびれきょく)』としてそれぞれが独立しています。
底床部付近にいることが多いですが、時折水面へ泳ぎ肺呼吸を行うなど活動的な一面も観賞できます。
このように、一般的な熱帯魚であるカラシンやグラミーなどとは違った特徴は非常に魅力的であり、多くの愛好家の心をつかんでいます。
エンドリケリーの寿命・性質
寿命は平均で約10~15年程度ですが、飼育環境がマッチすると20年以上生きることも知られています。
肉食魚であるため、水質の維持や餌などに寿命は左右されると言えるでしょう。
最初の1年は成長速度が速いですが、2歳からはゆっくりと成長していきます。
そしてエンドリケリーは夜行性です。
夜になると活発に活動をはじめますので、明るいうちは静かにしておくとストレスを感じにくく、長生きしやすくなります。
とはいえ、次第に環境に慣れていくので、過度な音や振動以外は神経質になる必要はありません。
幼魚の頃から飼育すると、愛着もひときわ高いものになるでしょう。
ブリードとワイルド
エンドリケリーにはブリード種とワイルド種(野生個体)が存在します。
模様などにも個体差があり、それぞれに異なる魅力を持っているため、お好みの個体を見つけるのもおすすめです。
ブリードのエンドリケリー
模様が濃いめで丸みのある顔立ちが特徴です。
体つきも、ふっくらとした個体が多く、可愛らしさで言えばブリードに軍配が上がるでしょう。
なにより、水槽で飼育されることに慣れているため、環境への馴染みやすさから飼育が楽です。
東南アジアで養殖された幼魚は比較的安価に流通しています。
ワイルドのエンドリケリー
ナイジェリアなどからワイルド種が入荷されることがあります。
ブリードよりも体がガッシリとしており、野性味あふれる顔つきが魅力です。
体色は濃色で、渋い格好良さがあります。
また、温厚な個体が多いブリードに対して、気性は荒め。
その性質が活餌への食いつきを良くしています。
エンドリケリーの飼育設備
エンドリケリーは飼育下では、40~50cmほどで成長が止まることが多いですが、50cmに達した場合は横幅120×奥行60cm以上の水槽での飼育が望ましいです。
ポリプテルスは活発に泳ぐことがあり、奥行きが足りないとぶつかったり満足に泳げずにストレスをためてしまうことがあるからです。
ろ過フィルターは上部フィルターや外部フィルター、オーバーフロー式がおすすめです。
ポピュラーなのは上部フィルターですが、水槽が大型になると、適応する機種が見つからないこともありますので、150cm以上の水槽の場合はオーバーフロー式が良いです。
また、ポリプテルスは肺呼吸を行うため、水槽は満水まで水を入れず、少し余裕を持った水位にします。
このとき、水槽から飛び出すことがあるため、フタは必ずしましょう。
大型に育った場合は力が強いので、ボルト止め加工を施した水槽がおすすめです。
もしくは、フタに重りをのせるようにしましょう。
エンドリケリーの混泳について
エンドリケリーは比較的温和な性質のため、個体の体長や性格にもよりますが、他の魚種と混泳することもできます。
- アロワナ
- プレコ
- ダトニオ
エンドリケリーはどちらかというと底物に分類されるので、遊泳域がかぶらない魚や口に入らない大きさの魚と混泳できます。
しかし、ワイルド個体のエンドリケリーは神経質なことが多いので、単独飼育が理想です。
エンドリケリーの餌
肉食性の魚種なので、ドジョウやメダカなどの小魚からエビを好んで食べますが、栄養のバランスを考えると人工飼料への切換えがおすすめです。
エンドリケリーだけでなく、ポリプテルスは餌の捕食が苦手な傾向が強い魚です。
ブリード種は、動く活餌を食べるのに時間がかかってしまうことがありますので、そういった個体には動かない人工飼料が良いと言えます。
個体ごとの嗜好性などから、活餌か人工飼料を選ぶと良いでしょう。
しかし、栄養バランスや管理性から徐々に人工飼料に切り替えていくのがベストです。
人工餌は「ひかりクレスト ミニキャット」などの沈降性の餌を与えます。
また、イカなどの魚肉、鶏肉などの生肉もよく食べます。
もともと待ち伏せ型の捕食を行うので、餌は目の前に落としてやると食べやすいです。
エンドリケリーの病気
エンドリケリーをはじめとする野生のポリプテルスには、ほぼ確実にポリプティと呼ばれる寄生虫が付いています。
ここでは、エンドリケリーがかかりやすい病気を解説します。
ポリプテルスには寄生虫がついている?
ワイルド個体のポリプテルスには「マクロギロダクティルス・ポリプティ(通称:ポリプティ)」という体長約2mmほどの寄生虫がついています。
グリーンFゴールド顆粒などの魚病薬で駆除できますが、古代魚は薬に弱いため、薬浴させるとかえってダメージを与えてしまいます。
薬の濃度は1/3程度を限度として、状態を見て薬浴を行うかを決めましょう。
目が白濁するのは擦り傷や水質悪化
ポリプテルスの目立つ症状として、目が濁ってしまうことが挙げられます。
これはスレ傷であることがほとんどですが、水質が悪化しても濁ることがあります。
飼育水を清浄に保つことで治療可能です。
2日おきに1/5ほど水換えを行い様子を見ます。
また、ストレスがたまると粘液を過剰に分泌することがありますので、その場合も水換え回数を増やしましょう。
まとめ:ポリプテルス・エンドリケリーとは!特徴から飼育についてをご紹介
古代魚、大型魚、肉食魚、というと構えてしまいがちですが、ポリプテルス・エンドリケリーは、古代魚のなかでも飼育しやすい部類です。
また、可愛らしさと格好良さ、両方を兼ね備えた魚と言えるでしょう。
ブリード個体なら2000円ほどから販売されていることがあるなど、古代魚のなかでは格安なことからも、飼育に挑戦しやすいです。
大型の水槽は必要ですが、機会があればぜひ飼育に挑戦してください。
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