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魚に最適な水槽の大きさとは!魚種別に最適なサイズ例と理由をご紹介

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水槽の大きさを決めるとき「魚の体長1cmあたり1L」が一つの目安とされています。
確かに、自宅で飼育できる魚は大きさが様々ですので、一つの基準にはなるでしょう。

しかし実際飼育を始めてみると、これよりもたくさんの魚が飼育できたり、反対に水量が足りず、すぐに水が汚れて困ってしまったり、といった経験がある方も多いのではないでしょうか。

魚の体長は水槽の大きさを決める重要な指針ではありますが、それ以外にも飼育する魚の性質や水の汚しやすさ、飼育数も考慮すると、ちょうど良い大きさの水槽を見つけやすくなります。

そこで、このコラムでは、飼育魚種に最適な水槽サイズの大まかな分類と、その理由を解説します。

プロアクアリストたちの意見をもとに最適な水槽サイズの考え方を解説


このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

魚は種類によって餌や排泄物の量が異なるため、水を汚す速度に違いがあります。
そのため、水槽サイズを決めるときは魚の大きさだけでなく、水の汚しやすさも考慮して選ぶと、後々管理がしやすいです。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、生体ごとの水槽サイズの選び方・考え方について解説します。

魚種別!最適な水槽のサイズ


自宅に設置できる水槽は、30cmクラスの小型水槽から150cmの大型水槽まで幅広いサイズが用意されています。

水槽サイズを決めるときは、設置スペースに合わせたものを選定するのでもよいですが、もし飼育したい魚種がいる場合は、その魚が飼育できる水槽を選ぶとスムーズです。

各サイズで飼育できる魚種例は以下の通りです

水槽の規格サイズと飼育できる生体例 一覧表
 

水槽サイズ

満水量

重量(満水時)

推奨する生体の体長

飼育できる生体例

30cm水槽

W30×D30×H30cm

板厚5mmの場合:約24L

約27kg

1(複数匹)~7cm

グッピー、メダカ、ネオンテトラ、コリドラス、カクレクマノミなどの小型魚

60cm水槽

W60×D30×H36cm

板厚5mmの場合:約55L

約65kg

3(複数匹)~15cm

グラミーなどの中型熱帯魚、金魚、ザリガニ、デバスズメダイなど

90cm水槽

W90×D45×H45cm

板厚8mmの場合:約170L

約183kg

3(複数匹)~40cm

中型熱帯魚、小型スネークヘッド、小型ポリプテルス、プレコ、水棲カメ、ナンヨウハギ など

120cm水槽

W120×D45×H45cm

板厚10mmの場合:約223L

約244kg

3(複数匹)~50cm

フラワーホーン、オスカー、ブラントノーズガー、タテジマキンチャクダイ など

150cm水槽

W150×D60×H60cm

板厚15mmの場合:約490L

約543kg

10(複数匹)~80cm

アロワナ、ダトニオ、ポリプテルス、ピラニア、サザナミヤッコ など

※重量はアクリル水槽、大きさは規格水槽を想定しています。

魚を基準に水槽サイズを選定する場合に注目したいのが、水槽に入れられる満水量です。
水量が多ければ多いほど、フンなどから発生する毒素が薄まって水が汚れづらくなります

上の表を例に挙げると、体は小さくても大食漢で水を汚しやすい金魚肉食性の強い魚は、小型水槽だと水がすぐに汚れてしまうため、60cm以上の大きめの水槽の方が飼育がしやすいです。
反対に最大体長10cm近くになるカクレクマノミは、あまり水を汚さないため、飼育数を抑えれば小型水槽でも飼育することができます

また、遊泳性の強い魚は泳ぎ回れるスペースが無いとストレスになるため、大きな水槽を用意してあげたほうが良いでしょう。

もちろん、魚の最大体長も考慮しなければなりません。

このように、魚の大きさや性質、食性によって最適な水槽サイズの考え方は異なります

ここに飼育数やろ過フィルターの性能などを計算入れて、水槽サイズを決定していきましょう。

飼育数の考え方についてはこちらの記事も参考にしてみてください。

水槽サイズと水流の関係について

魚の性質に合わせた水槽サイズを選ぶときに、もう一つ重要となるのが水流です。
一見関係ないように見える水槽サイズと水流の強さですが、実はこの2つは密接に関係しています。

水流は基本的にろ過フィルターから発生する、水槽内に酸素を含むろ過した水を行き渡らせるためのもの。
水が循環しないと、病気の発生や酸欠、ろ過バクテリアの死滅などに繋がるため、水槽全体をしっかり循環できるだけの力が必要です。

この時、小型水槽ならば弱い力でも十分に全体をめぐることができますが、スペースが広い大型水槽では相応の水流が必要となります。

つまり、小型水槽では比較的穏やかな水流、大型水槽では強い水流が発生しやすくなるのです。

ここで考えなければいけないのが、生き物にはそれぞれ向いた水流の強さがあるということ。

ろ過フィルターのスペックを上げたり、フローパイプを使えば水流の強さはある程度変えることができますが、飼育生体が好む水流を再現しやすいというのも、水槽サイズを選ぶ一つの基準になるでしょう。

小型水槽に最適な魚種と理由


~45cmの小型水槽では、グッピーやネオンテトラ、メダカなどの穏やかな小型の淡水魚が飼育できます

成長しても小さいので小型水槽で終生飼育が可能ですし、排泄物が少ないので急激な水質悪化が起こりづらいです。

また、水量の少ない小型水槽ならば強いろ過フィルターや水流が必要ないため、穏やかな流れを好む小型魚にとって居心地の良い環境を維持できます。
水位が高すぎない点も小型魚に向いている理由です。

ただ、小型魚を数十匹入れた群泳を楽しみたいなど、飼育数によっては60cm以上の中型水槽が必要になることもありますので、飼育目的に合わせて臨機応変に対応しましょう。

海水魚ではカクレクマノミを数匹程度飼育できます
海水魚は淡水魚よりも水の汚れに弱い傾向にあるので、スペックに余裕のあるろ過フィルターを用意して水質を保ちましょう。

GEX AQUARIUM グラステリア300キューブ 水槽3年保証フレームレス水槽W30×D30×H30cm 約24L

60~90cm水槽に最適な魚種と理由


水量が増える60~90cmの中型水槽では、飼育できる魚種の幅がかなり広がります。
エンゼルフィッシュなどの中型魚や、レインボースネークヘッドなどの小型肉食魚、一部の水棲カメといった、大きく成長する魚、水を汚しやすい魚も飼育が可能です。

水量に加えて、設置できるろ過フィルターの選択肢が増えるため、魚種に合わせた環境を安定して維持できます。

また、水槽サイズにもバリエーションがあり、規格水槽以外にも奥行きに違いのあるワイド水槽やスリムタイプ、高さに違いのあるロータイプ、ハイタイプなどレイアウトや飼育生体に合わせた水槽を選択することができるのも利点です。

この設備の充実度や選択肢の豊富さから、実は初心者には60cmクラスの水槽が一番おすすめで、水量があることから水が汚れづらく管理がしやすいというメリットもあります。

海水魚ならば、奥行き45cm以上の水槽からナンヨウハギを飼育できます
カクレクマノミとナンヨウハギは人気の組合せなので、飼育に挑戦する場合90×45×45cm以上の水槽設備を用意しましょう。

なお90cm水槽は、総重量から一般的な木造住宅で設置できる最大サイズです。念のため床の耐荷重などを確認してから、安全に配慮して設置するようにしてください。

GEX AQUARIUM グラステリア600ST 水槽3年保証フレームレス水槽W60×D30×H36cm 約57L

120~150cm水槽に最適な魚種と理由


120cm以上の大型水槽では、自宅で飼育できるほとんどの魚が選択肢に入ります

水を汚しやすいアロワナなどの大型肉食魚や、大きく成長するナポレオンフィッシュの単独飼育は大型水槽だからこそ実現できる飼育スタイルです。

特にアロワナのように回遊する魚は、奥行きに余裕がないと壁面に衝突してしまうため大型水槽が必須。水槽を選ぶときは横幅だけでなく、旋回できるだけの奥行きがあるかも確認しましょう。

もちろんこれまでご紹介した小型~中型魚の飼育も可能で、群れる習性のある小型魚を大量に入れた迫力ある群泳は、かなり見応えがあります。

ただし、これだけの大型水槽となると、ろ過フィルターや周辺機器もかなりスペックの高いものが要求されるようになります。
強い水流を好む種も多いので、ろ過能力と水流が十分に確保できる機種を選定しましょう。

大型水槽は基本的にオーダーメイドで購入することになるため、飼育予定の魚種を決めておき、水槽を注文する時に魚種に合わせた仕様を相談できる業者を探しておくと、スムーズです。

東京アクアガーデンでは、オンラインショップで多くの特注水槽を製作販売しています。
アロワナ飼育セットなども取り扱っていますので、お気軽にお問い合わせください。

アロワナ飼育に必要な設備と考え方のコラムも掲載しています。

まとめ:魚に最適な水槽の大きさとは!魚種別に最適なサイズ例と理由をご紹介


今回は、魚種ごとにおすすめの水槽サイズとサイズを選ぶ考え方について解説しました。

飼育生体から水槽サイズを選ぶときは、まずその魚種の体長を考慮するのが第一です。

次に、排泄物の量や食性などから水の汚しやすさを考慮すると良いでしょう。
大きな水槽ほど総水量が多く、水が汚れにくいです

また、水槽サイズは水流の強さや周辺機器の選定にも密接に関わります。
一般的に60cm水槽が一番周辺機器の選択肢が多く、汎用性が高いです。一方で、大型水槽になると水槽自体がオーダーメイドになり機器も高額ですが、飼育できる魚種の幅はかなり広がり、アクアリウムの世界を深く追求できるようになるでしょう。

ぜひこのコラムを参考に、ご自分の目指すアクアリウムに合わせた水槽サイズを選定してみてください。

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執筆者 中島

金魚に愛を注いでいるWeb担当。
かわいい金魚の為なら腰痛も何のその。金魚のテンションがMAXになる魔法の餌・アカムシを与えることに喜びを感じています!アクアリウムに親しめる、良い情報をお届けできるように勉強&実践中です。文章づくりも頑張ります!

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