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海水魚が黒くなる原因とは!体色が変化しやすい魚種と対策を解説

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海水魚を飼育していると、「体色が黒くなって隅っこで固まっている」「長く飼育しているとだんだんと体色が黒ずんでくる」といった悩みに直面することがあります。

淡水魚と海水魚の両方を飼育しているアクアリストであれば、「なんで海水魚ばかり黒くなるの?」と思っている方もいらっしゃるでしょう。

今回のコラムでは、海水魚が黒くなる原因について解説していきます。
体色が変化しやすい魚種の紹介や、黒くさせない対策もご紹介しますのでぜひ参考にしてください。

プロアクアリストたちの意見をもとに海水魚が黒くなる原因と対策を解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

海水魚が黒くなる原因はさまざまですが、対策をしてあげることで予防・改善が見込めます。また、黒くしない対策をすることで、水槽環境全体の見直しにもつながるのです。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、海水魚が黒くなる原因と対策を解説します。

海水魚が黒くなる原因とは!

海水魚が黒くなる原因を解説します。

原因が分かれば、黒くならないように対策もできます。予防や改善のため、まずは原因を理解しておきましょう。

ストレスを感じている

魚はストレスを感じると、体色が変化してしまうことがあります。

種類や状況によって、黒くなったり、薄くなったりと変化はさまざまです。体色の変化は一時的なものから長期間に渡るものまであり、中には変化すると戻らなくなってしまう魚もいるので注意しましょう。

海水魚を長期飼育していると、「体色が薄くなる」「くすんでくる」と良く言われますが、それは水質や飼育環境が原因です。
混泳魚からのいじめ、水流が合わない・隠れ場所が無い、照明が明るすぎる、このような環境だとストレスを感じやすくなります。

飼育魚の体色が黒くなってきたら、まずはよく観察して、何によってストレスを受けているのか探ってみてください。

日焼けしている

明るい鮮やかな体色だったものが、背中側から黒ずんできた場合は日焼けである可能性が高いです。

日焼けは、かつて紫外線が含まれているメタハラが主流だった時代によく起きていました。
最近ではLEDが主流となり、照明による日焼けが起こることはほとんどありません。ただし、LEDであっても、製品によっては照射時間が長いと黒ずんだように見えることがあります。

「寿命が長い海水魚=照明を浴びる合計時間が長い」という関係性があるため、長期間飼育している個体ほど黒くなりがちです。長寿命で黒くなった場合は、水槽で長く飼いこんだ証とも言えますが、鮮やかな体色を維持できるよう対策したいものです。

体色が黒くなりやすい海水魚

同じ水槽内で飼育していても、海水魚の種類によって、黒くなりやすいものと黒くなりにくいものがいます。

ここでは、体色が黒くなりやすい海水魚を紹介します。

カクレクマノミ

(海水魚)カクレクマノミ(国産ブリード)(2匹)熱帯魚 北海道・九州航空便要保温

鮮やかなオレンジで寿命が長く、海水魚の中でも特に人気の高いカクレクマノミですが、飼育環境の影響を受けて黒くなりやすい種類です。また、遺伝的に成長と共に黒くなる個体もいます。

カクレクマノミはブリードや品種改良が盛んな種類であり、その中にはブラックオセラリスという黒くなる遺伝子を持った種類がいます。一見普通のカクレクマノミでも、黒くなる遺伝子を強く持つ個体は黒くなりやすいのです。

また、カクレクマノミはイソギンチャクと共生しますが、間違えてほかのサンゴに共生してしまうことがあります。カクレクマノミはイソギンチャクの毒には耐えられますが、サンゴの毒には耐えられません。そのため、サンゴに刺された場所が傷ついて跡が黒くなることがあるのです。

クマノミの飼育については、こちらのコラムも参考にしてください。

フレームエンゼル

TORIMATE(トーリーメイト)フレームエンゼル(5cm前後)海水魚、小型ヤッコ、海水魚生体、水槽、プロテインスキマー

サンゴとの相性が良いフレームエンゼルは、日焼けしやすい魚として有名です。サンゴメインの水槽で飼育されることが多く、サンゴ用のメタハラや紫外線を含むLEDによって日焼けしやすい、と言われています。

一方、魚メインの水槽用照明であれば、ほとんど日焼けを起こすことはないでしょう。
サンゴ水槽で飼育する場合は、照明の変更や陰になる場所を増やすなど、日焼け対策をするのがおすすめです。

フレームエンゼルについては、こちらのコラムも参考にしてください。

シリキルリスズメダイ

(海水魚)シリキルリスズメダイ(1匹) 北海道・九州航空便要保温

シリキルリスズメは、ストレスを感じると黒くなりやすい魚です。

気が強く、同種や近似種とよくケンカをします。小さいうちはまだ協調性がありますが、成長と共に縄張り意識が強くなり、混泳魚ともケンカしやすいです。

そのため、弱い方が攻撃されてストレスを受けて黒くなることがあります。
小型水槽であれば1匹で飼育し、複数飼育の場合は隠れ家を用意した大型水槽がおすすめです。

また、シリキルリスズメは気が強い反面、ストレスを感じやすい性格で、メンテナンス時に手を入れただけで黒くなる個体もいるほどです。
メンテナンス後に落ち着けばもとの色に戻りますが、繰り返すのであれば、なるべくストレスをかけないよう飼育環境を見直しましょう。

ヒフキアイゴ

鮮やかなイエローと白・黒のコントラストが美しいヒフキアイゴも黒くなりやすい魚の一種あり、やはり原因はストレスです。

混泳して飼育することが多い魚なので、いじめられてストレスを感じることも多いでしょう。特に小さな個体は、ほかに大きな魚がいると怯えやすいので注意してください。

また、水槽が置かれている環境によって、振動や騒音が多い場合も黒くなってしまったり、一時的に体色が薄くなったりします。ただし、寝ているときだけ黒くなる個体もおり、消灯後だけ黒くなる場合は問題ありません。

なんにせよ、鮮やかなイエローでないときは、何らかのストレスや不調を抱えていると考えましょう。

海水魚を黒くしない対策

ここでは、海水魚を黒くしないための対策方法を紹介します。

対策といっても、それほど難しいものではありません。黒くしないだけでなく、魚たちが安心して暮らせるヒントにもなるので、参考にしてください。

隠れ場所を作る

(海水魚)Sグレードライブロック Sサイズ(1kg)(形状お任せ) 北海道・九州航空便要保温

水槽内に隠れ場所を作ることで、黒くなるさまざまな要因を減らせるでしょう。

隠れ場所があれば、照明の当たりすぎや日焼けを防げます。大掛かりな隠れ場所でなくても、陰になる場所を作ってあげることが大切です。
また、混泳魚からいじめられた時に逃げられますし、岩陰で休むなど落ち着く場所にもなります。

ライブロックやレプリカライブロックなどで隠れ場所を作れば、魚たちも安心して過ごせるでしょう。

照明を見直す

黒ずみを防ぐためには、照明を見直すのも有効な手段です。

現在メタハラはまず使用されませんが、ほかの照明を使っている場合も注意してください。
最近のLEDは改良が進み、紫外線を多く含んでいるものや光量が強いものもあります。メタハラほどではないにしろ、魚の日焼けの原因となるケースがあるので注意が必要です。

そこで、黒ずみの予防にはブルーのLED照明を採用しましょう。
ブルーの照明は、海に射し込む日光を再現しており、白い照明と比べて光がマイルドになります。そのため、白っぽい照明を使うよりも黒ずみ(日焼け)を防げるのです。

また、照射時間を短くするのも有効です。夜の帰宅後に「ゆっくり鑑賞したいから」と遅くまで点灯していたり、「サンゴのために」と長時間点灯していたりする場合は、短くしてみましょう。

おすすめのLEDについては、こちらのコラムも参考にしてください。

水槽環境を見直す

魚のストレスを減らすために、水槽環境を見直しましょう。
水槽環境とは、隠れ場所や照明も含め、水質・比重・水槽内のパワーバランス・人の往来などが考えられます。

中でも、水質管理は徹底してください。フィルターの変更や水換え頻度の見直しをはじめ、比重も大切です。海水魚は比重が高い方が体色が鮮やかになるため、比重を1.024以上に設定してみましょう。

また、人の往来やドアの開け閉めによるストレスもあります。ドア開閉時の振動を減らす工夫をしたり、隠れ場所を増やしたりするなど、少しでも落ち着ける環境を作ってあげてください。

まとめ:海水魚が黒くなる原因とは!体色が変化しやすい魚種と対策を解説

今回は、海水魚が黒くなる原因をはじめ、体色が変化しやすい魚種と対策について解説しました。

海水魚が黒くなったということは、「魚たちが不調のサインを出している」と考えられます。黒くなる主な原因はストレスと日焼けですが、水槽も含めた飼育環境を見直すことで大半は改善できるでしょう。

黒くなっていないだけで、ほかにもストレスを感じている魚がいるかもしれません。黒くなった個体だけを観察するのではなく、水槽全体を観察して環境を整えてあげましょう。

ほかにもさまざまなコラムがありますので、こちらも参考にしてみてください。



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執筆者 アクアガーデン

アクアガーデンのスタッフが水槽レンタル・リース、メンテナンス、引っ越しサービスなど様々なサービスを通して得たアクアリウムの経験や知識をコラムで発信しています。

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