金魚の飼い方

鳴く熱帯魚とは!音を発する・水槽で飼育できるユニークな魚種8選

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投稿日:2025.07.12

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熱帯魚というと他のペットのように鳴き声や物音を立てることが無く、優雅に泳ぐ姿を静かに鑑賞するもの、というイメージを抱かれる方は多いです。
しかし、実は魚の中にも鳴き声のような音を立てる生き物がいることをご存知でしょうか。

人間や動物たちのような声帯を持たない魚でも、歯をこすり合わせたり浮袋や骨を震わせたりして音を発することがあります。その目的は求愛や威嚇、縄張りアピールなど様々です。
このような鳴く魚は、水槽で飼育することができるものも多いので、ユニークな生態を持つ魚をお探しの際は候補に入れてみてはいかがでしょうか。

今回は、鳴く・音を鳴らす熱帯魚を8種類ご紹介します。さらに、番外編として金魚やベタが発する音についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

プロアクアリストたちの意見をもとに音を出す鳴く熱帯魚8選を解説


このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

物静かな印象がある熱帯魚ですが、魚種によっては歯をカチカチと慣らしてみたり水槽をコツコツとつついてみたりと、様々な音を鳴らしてアピールをすることがあります。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、音を出す鳴く熱帯魚8選を解説します。

鳴く熱帯魚8種+番外編


魚たちは、浮袋や骨、歯など体の様々な器官を使ってコミュニケーションを取るための音を鳴らします。聞きなれないと驚いてしまうようなユニークな音もあるので、ぜひ耳を澄まして音を探してみてはいかがでしょうか。

ここでは、鳴く熱帯魚として音を立てる魚を8種類と、番外編を2種類ご紹介します。

ピグミーグラミー

ピグミーグラミー 1.5cm±|熱帯魚・トリコプシス属の仲間|淡水魚|MASUKO出荷 (10匹セット)

ピグミーグラミー求愛や縄張り争いの際に筋肉を震わせて「カタカタ」「ココココ」といったクリック音を発することから、鳴く熱帯魚と呼ばれています。
体長4cmほどの小さな体から発せられているとは思えないほど大きな音が鳴るので、実際に耳にすると驚いてしまうこともしばしばです。

グラミーの仲間では他にも、威嚇の際に胸ビレを使って「クククッ」と音を出すクローキンググラミーが知られています。

トーキングキャット


しゃべるナマズ”という意味の名を持つトーキングキャットは、胸びれを肩の骨にこすりつけて「ギュッギュッ」という独特の擦過音を出します
威嚇や警戒のために発する音で人の手で捕まえられた時にも鳴くので、飼育していると聞く機会も多いのではないでしょうか。

とはいえ、安全な場所では音を発さなくなるため、飼育環境に慣れてしまうと自然と鳴かなくなっていきます
だからと言って無闇に捕まえたり驚かせたりするとストレスになりますし、体の側面にあるとげに引っ掛かると危ないので、無理に鳴かせるのは止めておきましょう。

ギギ


日本の魚の中にも鳴き声を上げる生き物がいます。

ギギ日本の川に生息するナマズの仲間で、先程のトーキングキャットと同様に胸ビレを肩の溝にこすりつけて警戒音を出します。その音が「ギーギー」と低く響くことから、「ギギ」と名付けられたという説もあるほど印象的な音です。

興味深いのが、個体ごとに利き腕があるらしいこと。右のヒレを多く使う個体もいれば、左のヒレでこするタイプも存在すると言われています。

警戒心が強く飼育環境では物陰に隠れてしまうことが多いですが、慣れてくると餌を求めてひょっこり顔を出すなど、愛嬌のある魚です。
流通は多くありませんが、見かけたらぜひ鳴く日本淡水魚として観察してみてください。

ダニオネラ

2021年にミャンマーで発見された新種の熱帯魚であるダニオネラ・セレブラムのオスは、体長わずか12mm程度の小さな体から最大で140dBにもなる、驚異的な音を出すことがわかりました。
これは、体のサイズと比較すると世界最大級の音圧であり、ダニオネラ・セレブラムにとってはかなりの爆音です。

カエルや虫の鳴き声に近い「ジジジジ」というこの鳴き声は、肋骨を使って軟骨を震わせて浮袋を叩いている音で、主に求愛のために行うと考えられています。

残念ながらダニオネラ・セレブラムはまだ観賞魚としての流通はありませんが、近縁種であるダニオネラ・ドラキュラならば飼育が可能です。


ドラキュラとセレブラムは体の構造が似ているので、もしかすると鳴き声を出しているかもしれません。飼育して音を探してみてはいかがでしょうか。

ラスボラ・アクセルロディ・ブルー

(熱帯魚)ラスボラアクセルロディ ブルー (約2cm)<5匹>[生体]

透明感のある体に金属質なブルーが宝石のような輝きを放つラスボラ・アクセルロディ・ブルーは、体長2cmほどのコイ科の熱帯魚です。

儚げな美しい姿とは裏腹に、威嚇や争いの場面では、「ギッギッ」という短い音を発して相手をけん制することがあります。

普段は群泳性が強い穏かな性格なので、水槽の中で音を出す場面は少ないかもしれませんが、狭い空間に複数匹を入れていると鳴きやすくなるようです。
また、色違いであるラスボラ・アクセルロディ・レッドも同様に鳴くという話もあるため、アクセルロディの仲間たちを混泳させているときは、水槽の音に注目して観察してみると面白いでしょう。

クマノミの仲間

(海水魚)カクレクマノミ イレギュラーバンド(2匹)+サンゴイソギンチャクセット(1セット) 熱帯魚

映画のキャラクターとしても人気の高いクマノミの仲間も、実は歯を使って「カチッ、カチッ」という小さなクリック音を鳴らすことがあります。

主に警戒時や、同種間での力関係をはっきりさせるときに使われる音で、集団内でのヒエラルキーを維持するために音で意思表示をしているようです。
水槽環境で鳴き声を聞きたいときはイソギンチャクとセットで飼育すると、クマノミ本来の行動が観察しやすくなるでしょう。

音は小さいので耳を澄まさないと聞こえないかもしれませんが、水槽の中にふと響くその音はクマノミの意外な一面を感じさせてくれます

スズメダイの仲間

【海水魚/観賞魚/スズメダイ】 ミツボシクロスズメダイ ■サイズ:3cm± (20匹)

【海水魚/観賞魚/スズメダイ】 ミツボシクロスズメダイ ■サイズ:3cm± (20匹)
増子水景

スズメダイの仲間もまた、音を出す魚として知られるグループです。

ミツボシクロスズメダイは、歯を鳴らして「カチッ」という音を出すことが確認されています。また、浮袋を使って「ググッ」と低い音を出す種類もおり、種類ごとに様々な音でコミュニケーションをとる姿が見られるでしょう。

元来気が強い性格でほかの魚と争いやすいことから、水槽でも鳴き声を聞ける可能性は高いです。

フグの仲間

ハリセンボン 8cm±|海水魚・フグの仲間|MASUKO出荷 (1匹)

愛嬌のある顔立ちとユニークな生態が人気のフグの仲間は、強靭なあごをと歯を持っており、身の危険を感じると上下の歯をこすり合わせて「ガリガリッ」と音を立てて相手を威嚇します

アクアリウムで人気のハリセンボンミドリフグも音を出すことがあるため、自宅で観察できることがあるかもしれません。
ちなみにこの警告音を発するには丈夫な歯が必要不可欠なため、適度に硬い餌を与えて歯の健康を保ちましょう。

番外編:金魚

【めだか街道】和金ミックス 10匹

身体の構造上、金魚が自発的に音を発することはできません。ただとても賢い魚のため、水槽内の物をつついて音を鳴らして存在をアピールすることがあります。

特に多いのが、飼い主が近づいたときに水温計やガラス面をコンコンと叩いて餌をねだる仕草です。筆者がかつて飼っていた金魚も水温計を突いて音を出すクセがあり、毎日それを聞くのが楽しみでした。

鳴き声というよりは行動音ですが、ちょっとしたコミュニケーションが取れるところもペットフィッシュとして人気がある所以でしょう。

番外編:ベタ

[熱帯魚]ベタ スーパーホワイト ハーフムーン(オス) 色指定なし ハイクオリティ※死着保証あり

飼育者の間で「鳴いているのでは?」と話題になることがあるのがベタです。

ご紹介してきた魚のように明確に体から音を発しているわけではないようですが、飼育をしていると空気を飲み込む「ボコッ」という音が聞こえてきたり、ジャンプをして水面で「ピチャッ」と音を立ててみたりと何かと音を立てることが多いのは間違いありません。

ベタは先ほどご紹介したグラミーに近い魚なので、音を発するのも自然なことなのかもしれません。
また小型水槽で飼育されることが多いため、飼育者が音に気づきやすいのも鳴くと言われる理由と考えられます。

鳴く魚は他にも?!観察してみよう

音や鳴き声を発するには声帯のような特別な構造が必須と考えがちですが、そのような器官をもたない魚たちは、歯や浮袋、骨、ヒレなど、身近な体の一部を使って音を出します

水中は空気中よりも音が伝わりやすいです。
一方水中の音は外にいる人間の耳には届きづらいため、私達はなかなか魚たちの音に気付くことができません
今現在音を発することが無いと考えられている魚種も、実は人間には聞こえない音で仲間同士コミュニケーションを取っている可能性も十分に考えられます。

飼育している魚たちも、注意深く耳を傾けてみたら何かの音を発して飼い主にアピールをしているのかもしれない…そんな目線で水槽を観察してみると新たな発見を得られやすいのではないでしょうか。

まとめ:鳴く熱帯魚とは!音を発する・水槽で飼育できるユニークな魚8選


鳴く魚について解説しました。

魚は私達が考えるよりも様々な音を発してアピールをする生き物です。
ピグミーグラミーのクリック音、フグの歯の音、トーキングキャットの擦過音など、それぞれが異なる方法を使って水中で意思を伝えるために音を出しています。

ガラス越しだとわかりづらいところはありますが、静かな環境で耳を澄ませてみると水槽からも魚がコミュニケーションを取る音が聞こえることがあるかもしれません。
ぜひ一度、水槽の音に耳を傾けてみてください。小さな音の発見が、奥深いアクアリウム世界を知るきっかけになります。

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執筆者 アクアガーデン

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