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朝起きたときや眠いときなど、人間は日常生活でよくあくびをしますが、水槽内の魚もあくびをしているのを見かけたことがあるのではないでしょうか。
このコラムでは、魚があくびをする理由と、魚がリラックスしている時の行動について解説します。
あくびという魚の1つの動作から、リラックスできる環境作りのヒントが得られるので、ぜひ参考にしてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに魚があくびする理由を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
魚は、大きな口を開けてあくびのような行動をとるときがあります。
基本的にあくびは、落ち着いて安心しているときなど、リラックスしているときにしか見られません。あくびをはじめ、魚の様子をしっかり観察することは、魚たちが安心して暮らせる水槽づくりに役立つのです。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、魚があくびする理由やリラックスしているときの行動を解説します。
魚があくびをする理由
人間の場合、あくびは脳を覚醒させて行動へと促す効果や、緊張を和らげてリラックスさせる効果があると言われています。しかし、あくびをする理由はさまざまな説があり、明確な答えが出ていません。
同様に、魚のあくびについても研究が進められていますが、あくびが出る原因については諸説あるのです。
ここでは、魚があくびをする代表的な理由について3つご紹介します。
口・エラのゴミをとっている
魚があくびのような行動をとる理由として、一番可能性が高いのは、口の中やエラ周りのゴミを取ろうとしているからです。あくびのように口を大きく開いて水流を取り込むことで、汚れを排出しようとしていると考えられています。
また、魚の口の中やエラ周りには寄生虫がついてしまうこともあります。飼育している魚が、口を開けながら石にこすりつけていたり、かゆがったりしている様子があるなら、寄生虫のせいかもしれません。
魚のあくびだけでなく、エラの動きやヒレ・体表の粘膜を観察し、体調を崩していないかこまめに確認してあげるとよいでしょう。
リラックスしている
魚が緊張している状態では、身を守ることが最優先のため、あくびを見ることはほぼありません。
言い換えれば、あくびができるぐらい、余裕がある・リラックスできている状態だと言えます。
つまり、魚が飼育下で大きく口を開けるあくびのような行動を取っているということは、「ある程度リラックスできる環境を作れている」ということになるでしょう。
口の周りをほぐしている
アロワナなどの肉食魚は、口の周りの動きをよくするために、あくびのように大きく口を伸ばすことがあります。
アロワナの口は普段折りたたまれていますが、獲物を捕らえるときに素早く口が伸長します。
普段から口の周りをほぐしているのは、素早く捕食できるように準備運動をしているというわけです。
また、イワナは人間と同じように行動を起こす前にあくびをするなど、あくびには覚醒作用もあると言われています。
魚がリラックスしているときの行動
魚がリラックスしているときに取る行動がいくつかあります。
よく観察して、水槽内でリラックスできているか確認してみましょう。
魚がリラックスしていれば、あくびをしてくれるかもしれませんよ。
背ビレを立ててじっとしている
魚は眠っているときに、背ビレを立ててじっとしていることがあります。
じっとしている状態でも、背ビレをピンと立たせているのは健康な証です。
水槽内でしっかり休息を取り、眠っている状態を観察できるということは、リラックスしている証拠と言えるでしょう。
正面を向いてこちらに近寄ってくる
威嚇や攻撃のために正面を向いて近づいてくることもありますが、餌をおねだりするときなど、人に慣れていると近寄ってくる場合もあります。
水槽の手前に近寄ってきて、体を振りながら餌をねだる姿は、飼育者しか見ることのできない魚の可愛らしい姿です。
無防備に餌をねだることは、外敵を警戒している時には決してしない行動なので、水槽内でリラックスしている状態と言えるでしょう。
元気に泳いでいる
急にスピードを上げたり激しく動き回ったりする過剰な泳ぎではなく、魚がヒレを張って水槽内をキビキビ泳いでいる場合は、健康な状態です。
適量の餌を食べ、水槽内をしっかり泳いでいるなど、生き物として満ち足りた状態で生活できているなら、魚がリラックスできる環境だと言えます。
魚がリラックスする環境を作ろう
魚がリラックスできる環境を作ることは、健康な状態で魚を飼育することに繋がります。結果として、本来の発色を楽しんだり、繁殖行動を見られたりするかもしれません。
ここでは、魚がリラックスする環境作りに大切な、2つのポイントについて解説します。
隠れ場所を設置しよう
魚がリラックスする上で欠かせないのが、隠れ場所の設置です。
魚たちは、自然の中では常にほかの魚や鳥などの外敵を警戒しており、身を隠す場所を探しています。水槽内でも同じように、魚は身を隠す場所が全く無いとストレスを感じ、本来の発色も表現できません。
隠れ場所を設置して魚の防衛本能を満たすと、魚がリラックスした状態を作り出せるのです。
また、混泳時のいじめ防止や、産卵床として繁殖を促す効果もあるなど、さまざまな面でメリットがあります。
隠れ場所を設置する場合は、水槽内を泳ぐ魚の体表やヒレが傷つかないように、角がするどく尖っていない石や流木を使用しましょう。さらに、石や流木を複雑に組み合わせないことも大切です。
魚がケガをしてしまったり、隙間に挟まって動けなくなってしまったりすることも考えられます。
このような点に注意しながら、リラックスできる隠れ場所を設置してあげてください。
水流・エアレーションを考えよう
水流が強すぎると、魚はストレスや疲労を感じやすくなります。しかし、適度な水流があることは大切です。ろ過フィルターのパワーが水槽の大きさに適しているか、魚たちの様子を見ながら確認してあげましょう。
なお、飼育している魚の種類によって好ましい水流の強さは変わります。
例えば、ベタやメダカなどは強い水流は好みません。ろ過フィルターのパワーは弱めのものを選んだり、フィルターの吐出口を水槽の壁面に向けたりして、水流を弱める方法もあります。
水流を好む魚であっても、水流の弱い場所を作ってあげるとよいでしょう。体を休められるようになり、リラックスできる環境を作り出せます。
また、水中の溶存酸素量が多い方が、魚たちにとっては体が楽な環境になります。水中に多くの酸素が溶け込んでいる状態なら、体を健康に保ちやすくリラックスできるということです。
そのため、魚が元気に泳いでいるように見える場合でも、エアレーションを追加するのがおすすめです。魚たちがさらにリラックスできる環境を整えられるでしょう。
エアレーションによって適度な水流も生まれますが、足りない場合はエアーポンプとエアストーンを導入してみてください。水流があると、水槽内のよどみを避け、水の流動性を高める効果もあるのでおすすめです。
まとめ:魚はどうしてあくびをするの?魚がリラックスしているときの行動を紹介
今回は、魚があくびをする理由や、リラックスしているときの行動を紹介しました。
魚はさまざまな理由であくびのような行動をとりますが、「あくびができるくらいリラックスした状態」であることがほとんどです。魚がリラックスしている状況を把握し、環境を整えれば、可愛らしい「あくび」を見せてくれるかもしれません。
あくび以外にも魚の行動をよく観察し、魚がゆったりできる環境作りに役立てていきましょう。
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