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熱帯魚には、数え切れないほどの種類が存在します。
その中でも、印象的な名前の魚種を見つけることがありますよね。また、共通の名前を持つ種類も多くいるため、不思議に思っている方も多いのではないでしょうか。さらに学名を見てみると、まったく違うグループなのに同じ名前を持っているものもあります。
今回は、複数の魚種の名前についている「アクセルロディ」について紹介するコラムです。
有名なので、目や耳にしたことがある方もいらっしゃるでしょう。さまざまな魚種を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに熱帯魚のアクセルロディについて解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
たくさんいる熱帯魚の種類の分だけ、名前も同じ数存在します。その中で、「アクセルロディ」の名前を持つ魚も数多くいるのです。
有名な魚種からレアな魚種まで幅広く紹介しますので、アクアリウムの知識を深めるきっかけにしてみてください。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、熱帯魚のアクセルロディについて解説します。
アクセルロディとは
熱帯魚の種類を見ていると、「アクセルロディ」という名前を目にすることがあります。
これは、故『ハーバート・R・アクセルロッド博士』という魚類学者の名前が由来です。博士は南米を中心に魚類の研究をしており、その際発見した魚種にアクセルロディという名前が付けられています。
彼が立ち上げた出版社や著書の影響で、世界中に「アクセルロディ」の学名が広まりました。また、博士は多くの熱帯魚を発見し、当時の熱帯魚愛好家たちのバイブルともいえる図鑑を発行した人でもあります。
熱帯魚に限らず、生き物や植物の名前には、発見者や研究者の名前が織り込まれることが多いです。
アクセルロディを冠した魚種の中で、よく流通していて有名なのはラスボラやコリドラスです。また、お馴染みの熱帯魚中にも、学名にはアクセルロディが含まれているものもいます。
晩年はいろいろとあった博士ですが、熱帯魚界に与えた影響や功績はかなり大きいと言えるでしょう。
アクセルロディの名前を持つ魚種
アクセルロディの名前を持つ魚種を紹介します。
和名や流通名には「アクセルロディ」が入っていないものも多いので、知らなければ気が付かないものも多くいるでしょう。新たな発見や、熱帯魚の知識を深めるための参考にしてみてください。
ラスボラ・アクセルロディ
『ラスボラ・アクセルロディ』は、体長2cmほどの小型美魚です。
現在では「スンダダニオ(スンダ列島の小さな鯉という意味)」に分類されていますが、流通の都合上、現在でもラスボラの名前が使われています。レッドやブルー、ターコイズ、ディープブルー、ネオングリーンなど体色によって分けられて流通することが多いです。
ちなみに、レッドとブルー系は厳密には別種と言われています。特定の体色を購入した場合でも、実際には複数種混じっている可能性があるほどです。
スンダダニオはどの種類もよく似ているうえ、非常に小柄なので見分けるのが難しいです。入荷した中から、別の種類を「混じり抜き」するのも楽しいかもしれませんね。
コリドラス・アクセルロディ
『コリドラス・アクセルロディ』は、黒いラインで、ショートノーズながらシャープな印象を持つコリドラスです。「Corydoras axelrodi」という学名を持ちます。
小食で痩せやすく水質変化にも敏感で、コリドラスの中でも飼育難易度がやや高いため、どちらかと言えば上級者向けです。個体群ごとにバリエーションがあるので、それぞれ飼育するマニアもいるほどです。
飼育する際は、余裕のある水量で、能力の高いろ過フィルターを設置して飼育しましょう。活イトメを与えるなど、栄養価の高い餌を与えるのもポイントです。
よく似た種類に、コリドラス・てんてんアクセルロディがいます。こちらは「アクセルロディに似てるけど模様が点々になっている」ということでついた流通名で、正確にはコリドラス・デッケリーという別種です。
カージナルテトラ
『カージナルテトラ』は、とてもポピュラーなカラシンの仲間です。「Paracheirodon axelrodi」という学名を持ち、アクセルロッド博士が発見しました。
よく似た種類にネオンテトラがいますが、カージナルテトラの方が赤色の面積が広く、体長も大きくなります。水草水槽でよく映えるので、中型水槽以上の水草水槽におすすめです。
ちなみに、ネオンテトラの学名は「Paracheirodon innesi」であり、全く別の品種であることがわかります。
ブラックネオンテトラ
『ブラックネオンテトラ』は、名前のとおりネオンテトラを黒っぽくしたようなイメージのカラシンです。「Hyphessobrycon herbertaxelrodi」という学名を持ちます。
黒いラインの入った落ち着いた体色に、赤い目が特徴です。派手さはないもののクールな印象で、群れで泳がせると上品な水槽になります。また、ネオンテトラやカージナルテトラと泳がせると、お互いの美しさを引き立て合うでしょう。
水槽内での繁殖も比較的容易なので、テトラの繁殖の入門種としてもおすすめです。
ホタルテトラ
『ホタルテトラ』は、「Axelrodidia」という学名をもつ小型カラシンです。
尾びれの付け根に明るいスポット模様が入ることから、ホタルテトラの通称名で呼ばれています。
以前はほかのカラシンに混じって入荷する、いわゆる「珍カラ」として扱われ、マニア好みの種類でした。しかし最近では、少ないながらもまとまった数での入荷があり、流通量も増えています。
特に人気なのが、ディープレッドホタルテトラ(学名:Axelrodia riesei)です。体長3cmほどの小型美魚で、温和な性格のため混泳にも向いており、水草水槽におすすめします。
こちらのコラムでは、さまざまなカラシンについて紹介しています。
レア!流通が少なくアクセルロディの名前を持つ魚
上記で紹介した魚種は、流通量が比較的多いものです。
流通が少ないレアものにも、アクセルロディの名前を持つ魚種がいるので紹介します。
メラノタエニア・ハーバートアクセルロディ
『メラノタエニア・ハーバートアクセルロディ』は、約9cmのレインボーフィッシュで、学名は「Melanotaenia herbertaxelrod」です。パプアニューギニア島のテベラ湖に生息しています。
小さいうちは地味な体色ですが、成熟したオスのヒレは鮮やかなオレンジレッドが美しいです。また、メスはブルーで、同じレインボーフィッシュのブルーレインボーに似ています。
流通量がとても少ないレアな熱帯魚のため、型魚としては高価な部類に入ります。見つけたときに買わないと、次の入荷はいつになるのかわからないほどです。展示している水族館もあるようなので、探してみてください。
ブリタニクティス・アクセルロディ
『ブリタニクティス・アクセルロディ』は、小型のカラシンで、学名は「Brittanichthys axelrodi」です。ほとんど流通が無いレアな熱帯魚で、こうした激レアなカラシンは「珍カラ」と呼ばれています。
透明感のある体色が美しく、オスには尾びれにフック状の謎の器官があります。この器官はほかの魚にはないものであり、何のためにあるのか解明されていません。
以前はほかのカラシンに混じって入荷する程度でしたが、最近ではごく稀に本種単体で流通することも。そっくりな魚に、ブリタニクティス・マイヤシーがいますが、体高が少し違うくらいで見分けるのは困難です。
こちらのコラムでは、さまざまなレアな熱帯魚を紹介しています。
アクセルロディの名前を持つ水草もある
実は、水草にもアクセルロディの名前を持つものがあります。それは、『クリプトコリネ・アクセルロディ(Cryptocoryne axelrodi)』のことです。
細かく波打つ葉が特徴で、明るい照明では赤茶色、照明が弱い環境ではグリーンが強く育ちます。
スリランカに自生し、比較的丈夫で初心者の方にもおすすめの種類です。クリプトコリネの中では大きめな種類なので、60cm水槽以上での育成がよいでしょう。
クリプトコリネについては、こちらのコラムも参考にしてください。
まとめ:熱帯魚のアクセルロディとは!共通の名前を持つ、さまざまな魚種たち!
アクセルロディの名前を持つ熱帯魚を紹介しました。
違う魚なのに同じ名前を持っているというのは、不思議な感じがしますよね。しかし、魚に限らず、生き物や植物の名前では珍しいことではありません。研究者の名前や、地名が由来になっているものも多くいるのです。有名なところでは、魚類学者でもある上皇さまの名前に由来して「アキヒトイ」という名の魚も多くいます。
観賞魚は見た目や生態に着目しがちですが、名前に着目してみるのも面白いものです。学名はその魚の特徴をよく表しているので、「この魚の学名はどんな意味だろう?」と考えてみるのもおすすめですよ。
ほかにも観賞魚に関するさまざまなコラムがありますので、ぜひこちらもご覧ください。
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