ナマズを飼育してみよう!小型などおすすめの種類、レイアウトや隠れ家まで
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ナマズ目に分類されている魚種は世界に約2800種類が存在し、日本にも固有種がいます。ナマズの存在は古くから知られ、地域によっては食用としても利用されている身近な魚です。
上下に平らな大きな頭部を持ち口元にはヒゲがあり、その容姿と仕草が可愛らしく、鑑賞目的としても一定の人気があります。
ここでは、主に日本にも生息しているナマズについて、種類や水槽レイアウトなど飼育方法を紹介します。
目次
ナマズとはどのような魚か?
特徴
ナマズはナマズ目ナマズ科に属する淡水魚です。体長は50~60cmほどに達し、魚体は頭部が上下に扁平で、後部は側扁しています。
体色は個体差が大きく、基本的には黒色から暗褐色を基調に淡褐色の不規則な模様が入りますが、中には緑色を帯びる個体や明褐色のもの、黄色っぽいものなども確認されています。
幼魚期は上アゴに1対2本、下アゴに2対4本のヒゲを持ちますが、成長とともに下アゴのヒゲは1対が消滅し、最終的には上下で2対4本のヒゲを持つようになります。
ナマズ目に分類されている魚種は夜行性の種類が多く、ナマズも昼間は岩陰などに身を隠しています。食性は魚類やカエル、甲殻類などを捕食する肉食性で、共食いをすることもあるので飼育においては注意が必要です。
値段
一般的なナマズ類は大きさで値段が決まります。体長10cm未満の稚魚から幼魚であれば、1匹あたり500~1000円前後で購入可能ですが、最大サイズ近い個体だと5000円以上の値が付くことも普通です。
その巨体から本稿では扱いませんが、日本の固有種である「ビワコオオナマズ」などは1匹あたり1万円を超えることもあります。
飼育しやすい小型のナマズをご紹介
ナマズ目に属するナマズとその仲間には、大型になる種類も珍しくありません。しかし、大型魚は設備の面で飼育難易度が高いので、ここでは飼育しやすい小型の種類を中心にナマズの仲間をご紹介します。
アカザ
ナマズ目アカザ科に属する淡水魚で、体長15cm程度までしか成長しないので、小型水槽でも飼育しやすい種類です。体色は赤褐色で円筒形の体をしており、口にはヒゲが4対8本あります。ヒレには毒を持つ棘があるので、取り扱いに注意が必要です。
ギギ
ナマズ目ギギ科に属する淡水魚で、体長は30cmほどに達します。体色は黄褐色から黒褐色で、口には8本のヒゲがあります。
胸ビレと背ビレに棘を持ち、危険を感じると胸ビレの棘と付け根の骨をこすり合わせて「ギーギー」と音を出すことで知られています。棘は鋭く皮膚に刺さる危険があるので、取り扱いには注意が必要です。
ギバチ
ナマズ目ギギ科に属する淡水魚で、体長は25cmほどに成長します。体色は黒色から暗灰色をしており、不規則な斑点模様が入ります。細長い魚体をしており、ヒゲは上下のアゴに4対8本が付いていて、鱗は持ちません。ギギとは近縁種ですが、尾ビレの切れ込みが少ないことや体色で見分けられます。
ナマズの飼育に必要な器具類
ナマズの飼育には主に次のような器具類が必要です。
- 水槽
- ろ過フィルター
- 水槽用ヒーター、水槽用クーラー
- 水槽用照明
- エアレーション
- フタ
- 餌
- カルキ抜き剤
以上の中から特に注意が必要なものを以下で説明します。
水槽・フタ
水槽は飼育したいナマズの大きさに応じたものを選択してください。ナマズの場合は最終的に体長50~60cmほどに成長するので、水槽は100~120cmクラスの大きさが必要です。
小型のアカザの場合は30cmクラスの水槽でも終生飼育が可能で、ギギやギバチであれば60cmクラスの水槽が要求されます。
ナマズは時折、暴れるように激しく泳ぎ回り、その際に水槽から飛び出してしまうことがあるので、飛び出し事故を防止するためにフタを用意しておきましょう。
フタは載せておくだけではナマズがぶつかったときに外れてしまうので、重りなどでしっかりと固定してください。また、ガラス製でも良いですが、耐久性・割れにくさを重視するのであればアクリル製をおすすめします。
不安な場合はオーダーメイドでボルト留め加工のフタを製作することができます。エサ穴などをつけることも可能なので、安心して飼育できます。
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ろ過フィルター
ナマズは大食漢なので排せつ物の量も多く、水を汚しやすい魚種です。よって、フィルターはろ過能力に優れる上部式や外部式の導入をおすすめします。
上部式は安価な製品が多くてメンテナンス性にも優れますが、水槽上部を専有するため見栄えが悪くなりがちで、落水音がするために静音性に欠けます。
外部式は水槽に直接設置しないので見栄えが良くて静音性にも優れますが、高価な製品が多くてメンテナンス性には劣り、別に設置場所が必要です。ご自身の住環境などを考慮して、適した形式を選択してください。
ナマズの飼育方法
水温・水質
ナマズの飼育ができる水温は18~28℃です。夏と冬はそれぞれクーラーや冷却ファン、ヒーターを用意して、水温を管理してください。低水温では代謝が低下して病気のリスクが高くなるので、年間を通して20℃以上に保温した方が良いでしょう。
水質に関しては中性付近を保てば問題ありません。特にここで紹介した種類は日本にも生息しているので、水質を調整していない水道水でも十分に飼育できます。
ただし、飼育水に使用する時は、カルキ抜きだけは忘れないでください。また、一部の種類は清流を好み、水の汚れに敏感なので注意が必要です。
餌
ナマズは肉食魚なので生餌を好みますが、生餌だけでは栄養バランスが偏るうえに水質管理が煩雑になるので、人工飼料を中心に与えることをおすすめします。
人工飼料は肉食魚用に配合された沈降性のものを選び、食べない時は生餌に混ぜるようにして与え、餌だと認識させれば大部分の個体が食べるようになります。
生餌の種類としては冷凍アカムシや小赤などで、ナマズの体長に応じて与えるものを選んでください。
与え方としては、1日に1~2回に分けて、食べ残さない程度の量を与えます。食べ残しが生じると水質の悪化が早くなるので与えすぎに注意し、食べ残した場合は可能な限り除去してください。
混泳について
ナマズは混泳相性が悪い魚種なので、単独での飼育が基本です。ナマズは縄張り意識が強く、同種や近縁種を含む底棲魚とは喧嘩してしまいます。また、肉食魚であることから、口に入る大きさの魚類やエビ類は捕食してしまいます。
ナマズに捕食されないほど大きな魚種は、その分だけ餌を多く必要とするため水を汚しやすく、ナマズ自身の性質と相まって水質の管理がより煩雑になります。また、ナマズは夜行性なので活動時間が異なる魚種と混泳させると、お互いにストレスを与えてしまうので混泳に向きません。
ただ、ナマズの中でもアカザは小型なので、同種や他種とも混泳が成功しやすいです。その場合、底棲魚と混泳させる時はシェルターなどで隠れ家を豊富に作り、アカザの口に入る小型魚との混泳は避け、個体数の増加による水質の悪化には注意してください。
メンテナンスについて
ナマズ水槽のメンテナンスの内容は、水換えと水槽および周辺機器の掃除で、他の観賞魚と変わりません。水換えの頻度としては、ナマズは水を汚しやすいので1週間に1回は行った方が無難です。
水換えの時は、飼育水の全量に対して1/3ほどの量を換水してください。一度に全量を換水してしまうとpHショックを起こし、最悪の場合は死に至るので注意してください。また、その際に水槽の底部と内壁の掃除も行っておくと良いでしょう。
ナマズの飼育に隠れ家は必須!水槽レイアウトについて
ナマズは基本的には夜行性で、野生では昼間は岩陰などに身を隠しています。そのため、飼育下でも隠れ家を作ってあげなければ、ストレスを感じて拒食などの症状が出る恐れがあるので注意してください。
隠れ家はナマズが完全に入り込めるように、体の大きさに応じた塩ビ管などを入れると良いでしょう。底床材については導入しなくても良く、その方が管理も楽です。また、ナマズは力が強いため、石組みなどのレイアウトを入れてしまうと暴れた際に崩されることがあります。
その時、石が水槽にぶつかった拍子に水槽が割れる危険があるので、ナマズ水槽のレイアウトはなるべくシンプルにまとめることをおすすめします。
まとめ・ナマズの種類と水槽レイアウトなど飼育法について
ナマズは特有の容姿と仕草が可愛らしく、観賞魚として一定の人気を博しています。しかし、大きく成長する種類も多いので、ペットショップなどで売られている幼魚を衝動買いするのは危険です。
また、混泳相性も悪くて水を汚しやすく、飼育環境の維持管理に注意が必要な魚種でもあります。ナマズを飼育する場合は十分に大きな水槽を用意して、基本的には単独で飼育しましょう。
ナマズは人馴れする魚なので、上手に飼育してあげれば愛着が湧くこと間違いなしです。環境を整えたうえで、ぜひナマズの飼育に挑戦してみてください。
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