水槽の白い虫とは!ミズミミズ・プラナリア・ヒドラなど害虫の駆除方法
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水槽を眺めていたら見覚えのない白い虫を発見した…という経験はありませんか?
水槽に発生する白い虫は、ミズミミズやプラナリアと呼ばれる害虫で、水草や冷凍アカムシ、ショップから持ち帰った飼育水などに混ざって水槽に入り込みます。
白い虫のすべてがすぐに熱帯魚や水草に影響を及ぼすわけではありませんが、見ていて気持ちの良いものではありませんので、見つけたら駆除するのが適切です。
また、大量発生してしまった場合は飼育水に原因があることも多いので、虫の駆除と合わせて環境の見直しを行いましょう。
今回は、水槽内に発生する白い害虫の種類や駆除方法について解説します。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにヒドラなどの白い害虫の駆除方法を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
水槽に発生する白い虫は著しく美観を損なうため、見かけたら確実に駆除しましょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、ヒドラなどの白い害虫の駆除方法を解説します。
水槽に発生する白い虫とは
水槽内には様々な害虫が混入・増殖する可能性がありますが、白い見た目をしているのは以下の3種類です。
- ミズミミズ
- プラナリア
- ヒドラ
どの種も大量発生すると水槽の景観に支障をきたすほか、プラナリアとヒドラは稚魚を食べてしまうこともあるため、特に注意が必要となります。
ミズミミズ:危険度★☆☆
ミズミミズは水中に発生する、白い糸くずのような線虫です。
水槽のガラス面に付着していると見つけやすいのですが、数が少ないうちは底砂などに潜んでいてあまり目立たないため、気づくころには大量発生していることも少なくありません。
ミズミミズが魚や水草に影響を与えることはありませんが、水中を漂っていたり底砂の中をうごめいていたりする姿は景観を損なうため、見つけたら駆除することをおすすめします。
また、水質が悪化すると増えやすいので水質の改善も合わせて行いましょう。
プラナリア:危険度★★☆
プラナリアは白~薄茶色の、ナメクジを小さくしたような虫です。全身に繊毛を持つ原始的な生き物で、ウズムシとも呼ばれます。
体がちぎれるとそれぞれの断片が別個体として再生する、高い再生能力と増殖力で知られており、水槽の中でも環境が合えばどんどん増えていきます。
また、プラナリアは肉食性でメダカの卵や稚エビを食べてしまうため、繁殖中の水槽に出現すると脅威になることも。
ガラス面を動き回る姿は見ていて気持ちのよいものではないため、繁殖水槽以外でも景観を壊す厄介者として駆除対象となっています。
ヒドラ:危険度★★★
ヒドラは淡水性の無脊椎動物で、筒状の体の先端から数本の触手を伸ばす小さなイソギンチャクのような見た目をしています。
こちらも肉食性で、稚エビやメダカの稚魚を捕食してしまう危険があるため、繁殖水槽で発生した場合は、特に注意が必要です。
また見た目も良いものではなく、大量発生して底砂や水草、ろ過フィルターなどに付着する姿はかなり不快なので、見つけたら早めに対処しましょう。
ミズミミズの駆除方法
ここからは、白い害虫の駆除方法をご紹介していきます。
まずは、ミズミミズを駆除する方法です。
飼育生体には無害な生き物とはいえ、大量発生するとかなり不快な生き物なので、早めの対処を心がけましょう。
水質の改善・ろ過能力のアップ
ミズミミズの餌は有機物と言われており、水槽の中では魚のフンや餌の食べ残しから栄養を得て増殖します。
つまり、ミズミミズが大量発生している水槽は、掃除が行き届いておらず水が汚れている可能性があるということ。
水槽内の環境を改善して、ミズミミズを撃退しましょう。
手っ取り早く数を減らしながら水をきれいにするには、底砂掃除が有効です。プロホースなどを使ってミズミミズと汚れを一気に吸い出します。
ミズミミズが水中を舞っている場合は、ろ過フィルター内で増えている可能性があるため、フィルターの掃除や交換をしてください。
また、水槽掃除と並行して水が汚れてしまう原因を探り、状況に応じて対策を行います。
- ろ過フィルターのパワーは足りているか・十分にろ過できているか
- 過密飼育になっていないか
- 餌の量は適切か
ろ過フィルターは、内部に汚れが溜まっているとパワーが落ちてしまいますので、定期的にメンテナンスをしましょう。掃除をしてもパワーが不足している場合は、ろ材を変更する、サブフィルター(投げ込み式フィルタ―など)を増設するといった方法でろ過能力を補います。
過密飼育でフンの量が増えていたり、餌の食べ残しが多かったりといった状況もミズミミズの増殖に繋がりますので、飼育数や餌量のバランスを確認し、改善してみてください。
魚に食べてもらう
ミズミミズを食べる魚を追加して、駆除してもらうのも良い方法です。
メダカやネオンテトラを始めとしたカラシン類、グラミー、ドジョウなど、ミズミミズを食べる魚は多いので、水槽内のバランスを見て飼育する魚を決めましょう。
また、ミズミミズの餌となる有機物を食べてきれいにしてくれる、貝類やエビ類などのお掃除生体を入れるのも対策としておすすめです。
ただし、魚を追加したことで過密飼育になってしまっては本末転倒ですので、飼育数には注意してください。
プラナリアの駆除方法
続いては、プラナリアの駆除方法です。
再生能力が高いプラナリアは、取り出そうとピンセットなどで掴むと体がちぎれて増殖させてしまう危険があるため、うかつにつままないように注意してください。
ご紹介する薬や罠を使って、確実に除去しましょう。
駆除剤を使用する
プラナリアの駆除で一番確実なのが、『プラナリアZERO』などの専用駆除剤を使用することです。
パッケージに書かれた説明に従って規定量を水槽に投入するだけで、プラナリアを死滅させることができます。
薬剤を投入したらエアレーションを強めてしっかり撹拌し、水槽の隅々まで薬を行き渡らせると、より効果を得やすいでしょう。
ただ、駆除剤は薬品ですので、飼育している生体に影響が出てしまう可能性があります。製品によって影響のある生き物が異なりますので、注意書きをよく確認してから、投入するようにしてください。
また、底砂の中に隠れているプラナリアや、種類によっては駆除剤の効果が得られないこともあるようです。効きが悪かったり生き残っている個体がいたりする場合は、次にご紹介する罠を併用して駆除することをおすすめします。
罠を仕掛ける
駆除剤の効きが悪いときや、プラナリアが底砂などに隠れてしまった時は、罠を仕掛けるのが効果的です。
最も簡単なのが、沈下性の餌を置いておびき寄せる方法。
プラナリアは肉食性なので肉食魚用の餌を置いて、集まってきたところをスポイトやクリーナーで吸い出しましょう。ピンセットはプラナリアをちぎってしまう危険があるため、使用は控えてください。
また『アズー バイバイ プラナリア』などの専用トラップも販売されています。専用トラップならば、プラナリアだけをおびき寄せられる上に、底砂に埋め込んで使うこともできるので、より確実に捕獲できます。
集まったら容器を取り出して中身を捨てるだけなので、処理も簡単です。
ヒドラの駆除方法
白い虫の中でも危険度が高いヒドラは、駆除剤やヒドラを食べてくれる生体を導入して、確実に除去しましょう。
増えてしまうと対処が難しくなるので、見つけたら早急に対策することが重要です。
駆除剤で弱らせて取り除く
プラナリアの駆除剤として有名な『プラナリア ZERO』は、ヒドラにも効果抜群です。
プラナリアと時と同様に説明書きに従って駆除剤を投入すると、ヒドラが縮んで小さくなるので、弱ったところをスポイトやクリーナーで吸い取りましょう。
目に見える位置にヒドラがいる場合は、駆除剤を溶かした水をスポイトで直接ヒドラに吹きかけるのも有効です。
ただ、先ほどもお話した通り駆除剤は飼育生体に影響が出ることがありますので、熱帯魚を別容器に移すなどの対策をしてから、実行するようにしてください。
グラミーを導入する
グラミーの仲間にはヒドラを食べる習性があります。
グラミーだけで完全に駆除することはできませんが、増殖速度を抑えることは可能ですので、グラミーを導入しつつ、駆除剤で完全除去を目指すのがおすすめです。
ちなみに、グラミーはヒドラ以外の害虫もよく食べてくれるため、害虫予防にあらかじめ飼育しておくのも良いでしょう。
害虫は持ち込まないことが大切
水槽内に害虫が発生する原因は、水草や新魚投入時に外から持ち込まれることがほとんどです。
特に池や川で採取してきた水草や生体、石などには害虫の卵が付着している可能性が高いため、水槽に入れる前にしっかりトリートメントをして、害虫の混入を予防しましょう。
また、ショップで購入してきた生体や水草でも注意が必要で、例えば運搬用の袋に入っていた飼育水に虫が混入していたり、無農薬の水草に卵がついていたりする可能性もゼロではありません。
釣り餌用の生きたアカムシやイトメに、害虫が混入しているケースもあります。
害虫の発生を防ぐためには、水草や生体を水槽に入れるときはショップ産のものでもトリートメントを徹底する、アカムシやイトメはクリーンタイプの冷凍餌を使用するなど、油断せずに対策することが大切です。
まとめ:水槽の白い虫とは!ミズミミズ・プラナリアなど害虫を駆除する方法
水槽に発生する白い虫について解説しました。
小さな害虫は、底砂などに潜んでしまうとなかなか見つけることができません。気づいたときには大量発生していることも多いので、見かけたら駆除剤や罠を使ってしっかり除去しましょう。
水質の悪化も増殖を早める原因になるため、合わせて環境の見直しを図ることも大切です。
また、水草や新魚を入れるときのトリートメントを徹底すると、害虫予防になります。
生き物に害のない虫もいますが、総じて見た目が悪く景観を損ないます。種類によっては根絶するのが難しいものもいますので、早めの対処を心がけましょう。
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