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アクアリウムで使う水草は、その性質によっていくつかのグループに分類されます。
根付かず水に浮く性質がある浮き草、根元から放射状に葉を展開するロゼット型、そして茎を延ばす有茎草などです。
有茎草は茎の節目から葉を出す水草で、種類がとても豊富。水面に向かって縦に伸びていくもの、底を這うように横に広がっていくものと成長の仕方が様々なので、前景~後景まで水槽の各所で活躍します。
育成難易度も品種によって異なるので、ご自分のレベルに合わせた有茎草を育成できるのもポイントでしょう。
今回は、初心者の方におすすめの育てやすい有茎草ベスト10をご紹介します。
有茎草の特徴や育成のコツも合わせて解説しますので、水草選びの参考にしてみてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに有茎草の特徴とおすすめの品種ベスト10を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
種類が豊富な有茎草は、特徴的な葉姿を見せるものが多くレイアウトのポイントにおすすめです。
育てやすい品種も多いので、初心者の方から育成にチャレンジすることができます。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、有茎草の特徴とおすすめの品種ベスト10を解説します。
有茎草とは
有茎草は、名前の通り茎のある水草のことです。
茎にある節目から葉を出し、水面に向かって葉を伸ばすか、開くように斜めに葉を展開するかの概ね2つのパターンの成長を見せます。
前景草~後景草まで種類が豊富
有茎草に分類される水草は種類が豊富で、大きさや形状も様々です。
上に向かってぐんぐん背丈が伸びていく後景草のグリーンロタラから、底を這うように横向きに茎を延ばす前景草のパールグラスまで、同じ有茎草に属するとは思えないほど個性豊かな形状で私たちを楽しませてくれます。
また、アナカリスのように水面に浮かべておくだけで育成できる水草もあるので、水槽のスタイルに合わせて取り入れやすいのもメリットでしょう。
トリミングで簡単に増やせる
有茎草は比較的成長の早い品種が多いので、定期的にトリミングが必要となりますが、このとき切り取った葉を節ごと植えておくと、切り口から根を生やして増やすことが可能です。中には切った葉水に浮かべておくだけで増える品種もあるので、ストックしておけば予備に困ることがありません。
最近は、増やした水草をフリマアプリやネットオークションで販売する方も増えているので、コンスタントに水草を販売するならば成長が早く増えやすい有茎草がおすすめです。
初心者におすすめな美しい有茎草ベスト10!
種類が豊富な有茎草は、育成難易度も品種によってかなり異なります。
水草をあまり扱ったことの無い方は、育てやすい初心者向けの有茎草からチャレンジしてみるのがおすすめです。
ここからは、アクアリウム初心者の方におすすめの有茎草をランキング形式で10種類ご紹介します。
1位:ハイグロフィラ・ポリスペルマ
ハイグロフィラ・ポリスペルマは丈夫で育てやすい、水草の入門種です。
CO2添加や強い光量が無くてもしっかり育つ上に水質や水温の適応幅も広めなので、熱帯魚飼育用の設備で育成ができます。
根張りが強いので、大礒砂などのソイル以外の底砂に植え付けることができるのもポイントです。
草丈は最大で30cm程度、少ない量でもよく葉を茂らせる水草なので、水槽の後景に少量配置するだけでも存在感があります。成長スピードが速いので、適宜トリミングをしてバランスを維持しましょう。
ちなみに通常の環境ではライトグリーンをしている葉は、強い光を当てるとオレンジ色に色づきます。赤系の水草程しっかりとした色が乗るわけではないですが、お好みで色を変えて楽しむことができるのも魅力の一つです。
2位:ウォーターウィステリア
ハイグロフィラ・ディフォルミスの別名でも知られる、ウォーターウェステリア。名前の通りハイグロフィラの仲間に分類される水草で丈夫なため、初心者でも育てやすいです。
草丈は最大で40cm以上、葉の大きさ10cmという大型種なので、60cm以上の大きな水槽の後景に向いています。
水上葉は丸みのある葉が特徴的ですが、水中ではギザギザとした細長い見た目に変化し葉をたくさんつけるので、ボリュームを出したいときにおすすめです。
CO2添加無しでも育てられますが、美しく育てるにはCO2と水草育成用のLEDを使うのが良いでしょう。
根元に固形肥料を埋め込むと、より丈夫になります。
3位:アマゾンチドメグサ
丸い葉が特徴的なアマゾンチドメグサは、草丈50cm程まで成長する中景~後景におすすめの可愛らしい有茎草です。
初心者の方でも育てやすく、多少のことではへこたれない丈夫さを持ちます。底砂に植えずに浮かせておくだけでも問題なく育てることができるので、メダカの屋外飼育やビオトープなどでも育成が可能です。
成長スピードが速いのでバランスを保つために程よくトリミングが必要ですが、唯一無二のエキゾチックな葉姿は水槽の雰囲気を作りにもピッタリ。メインに据えれば趣あるレイアウトに仕上がるでしょう。
CO2は無くても問題ありませんが低光量には弱い傾向にあるので、他の水草の影にならないよう、しっかり光が当たる位置に配置するのが上手に育てるポイントです。
4位:セイロンロタラ
セイロンロタラは、艶やかな緑の楕円形の葉を茂らせる柔らかい印象の有茎草です。
横に広がっていく性質があるため、水槽レイアウトではよく中景に使われています。
強い光やCO2の添加がなくても育てることができますが、成長が早く養分を消費しやすい点には注意が必要です。
成長に合わせて追肥をして、栄養を補いましょう。ただ、やり過ぎると栄養過多から葉にコケが付いてしまうことがあるので、様子を見ながら少しずつ与えるのが最適です。
ロタラは種類が豊富な水草で、セイロン以外にも代表種のグリーンロタラや赤系のインディカ、葉が丸みを帯びているマクランドラグリーン、細い葉が生い茂るナンセアンといったものがあります。
5位:アンブリア
密生した細い葉がふわっと広がる姿が印象的なアンブリアは、カボンバやアナカリスなど共に金魚藻として親しまれる、とても育てやすい水草です。
メダカの産卵床としても活用されており、流通量が多くて値段もお手頃と、初心者でも水槽に取り入れやすいのが魅力。CO2添加や高光量も必要としません。
ただ、成長が早いので適宜トリミングをしてレイアウトを維持しましょう。草丈は最大で50cm程度まで成長することもあるため、後景に使うのがおすすめです。
通常は薄い緑色の葉をつけますが、強い光の下で育てると黄色~薄赤に色づくので、この性質を利用して色を変えればレイアウトのポイントになります。
6位:アナカリス
アンブリアと同じく金魚藻として、日本でも古くから親しまれているアナカリスは、流通量が多く安価なので、様々な水槽に導入されています。
環境適応力が高く育成も簡単で、浮かせておくだけでも茎から根が伸びて水槽内の栄養を吸収するので、植え付けるのが難しいボトルアクアリウムや小型水槽にもおすすめです。
植え付ける場合は草丈があるので、中景~後景に使うとバランスよく配置できるでしょう。
育てるのに強い光量やCO2添加は必要ありませんが、あまりに光が当たらない環境や栄養が不足した状態になると葉が溶けてしまうことがありますので、最低限の光量は確保できるよう調整してあげてください。
7位:パールグラス
パールグラスは草丈5cm程の丸い葉が可愛らしい水草です。横向きに植え付けると底を這うように広がっていく性質を活かして、前景に植えこんで繁茂させる草むらレイアウトによく用いられています。
育成自体は容易な部類で初心者の方でも挑戦しやすい水草ですが、しっかり育てるにはCO2添加と水草育成用の高光量な照明が必要です。
CO2添加は初めてだとハードルが高く感じるかもしれませんが、パールグラス育成の醍醐味でもある気泡を付けた葉姿を見られるのはCO2添加をしている環境のみなので、これをきっかけにチャレンジしてみることをおすすめします。
8位:ウォーターバコパ
ウォーターバコパは自然環境下では沼や池、湿地などに生息している1年草です。
葉の先端が丸まった卵のような形で、光が当たる部分は赤身を帯びて独特な色合いになるという特徴があります。
草丈は最大15cm程度なので、30cm程度の小型水槽から導入可能です。葉の風合いは可愛らしいですが、茎が太くて存在感があるのでレイアウトするときは中景~後景に配置すると奥行きを演出しやすいでしょう。
CO2添加は無くても問題ありませんが、光と養分は十分に与えてください。
水上に葉を出した状態で育成を続けると青い小さな花を付けることがあるため、テラリウムやビオトープで育成するのもおすすめです。
9位:ウォータースプライト
ウォータースプライトは、ギザギザとしたライトグリーンの葉が美しい有茎草です。
アクアリウムでは生育環境が一致することから、グッピーと相性が良い水草として知られており、メダカやグッピーの産卵床としても活躍します。
CO2添加や高光量が無くても育てられる初心者でも扱いやすい水草で、丈夫ですが水質の急変には弱い面があるので注意してください。
育成方法は他の水草のように植え付ける方法と、水に浮かせる方法があります。水に浮かせると子株ができてどんどん増えていくので、浮き草のように育てることが可能です。
植え付ける場合は草丈が30cm程度まで成長するので、中景~後景にレイアウトします。根張りが良く一度植え付けると移動ができないので、慎重に配置しましょう。
10位:ハイグロフィラ ロザエネルビス
ハイグロフィラ ロザエネルビスは、成長すると葉がピンク色に染まるハイグロフィラ・ポリスペルマの改良品種です。
可愛らしい見た目と扱いやすいサイズ感から、様々な水槽で採用されます。
レイアウトできる範囲は、中景~後景までと幅広いのも魅力です。
照明が十分でないと葉の赤みがうまくでないですが、CO2は無くても育てらるため、初心者にもおすすめです。
水草育成に照明とCO2添加は必要?
ご紹介してきた有茎草を始め、初心者向けとされる水草の多くはCO2添加や高光量の照明が無くても育成することができます。
CO2は添加しなくてもある程度水中に溶け込んでいますし、光量も最低限は観賞用の照明で確保することができるからです。
しかし、より元気に生き生きとしたワンランク上の水草水槽を目指すならば、やはり水草育成用LEDとCO2添加器は用意した方が良いでしょう。
強い光量を当てることで葉の色を変化させる水草は多いですし、茎や根がしっかりして丈夫になります。
またロタラやパールグラスなどが葉に気泡を付けた幻想的な姿を見るには、CO2添加が欠かせません。
添加器の導入が難しいときは、機材を使わずにCO2を添加できるタブレットなどを活用して自分に合った方法で、水槽を管理してみてください。
成長に合わせて追肥やトリミングをしよう
光量を増やしてCO2を添加すると、水草の成長スピードが上がり多くの養分を消費するようになります。
栄養不足が起こりやすくなるので、様子を見ながら液肥を添加して養分を補いましょう。
また、成長速度が上がると伸びた水草で影ができやすくなります。レイアウトも崩れてしまうので、適宜トリミングをしてバランスを整えてください。
まとめ:有茎草とは!特徴と初心者におすすめな有茎草ベスト10
今回は葉姿が美しい有茎草について、特徴や育成のコツ、初心者におすすめの品種をランキング形式で10種類ご紹介しました。
有茎草は茎がある分、しっかりとした存在感のある品種が多いです。また、成長速度が速いのも特徴で、水槽内であっという間に繁茂するのでレイアウトにボリュームを出すのにも向いています。
品種によって成長の形が違うので、前景~後景まで幅広く網羅できるのも有茎草の魅力でしょう。
バランスを保つためのトリミングや状況に応じて追肥が必要ですが、初心者でも育てやすい品種が多いので、ぜひ有茎草を水槽レイアウトに取り入れてみてください。
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