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アクアリウムの魅力の一つに、自宅で自然を感じられるということがあります。
水と水草の緑が織りなす自然な風景は、とても美しく癒されます。
水槽をレイアウトするとき、流木を入れたり何かオブジェを入れたりと水槽の中を飾り立てるのもよいですが、思い切ってシンプルに水草だけのレイアウトにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
水草だけでレイアウトした本格的な水草水槽は、自然の美しさをダイレクトに感じられるおすすめのレイアウトです。
今回は、そんな水草水槽を作るときの配置のコツや作り方のポイントをご紹介していきましょう。
目次
水草水槽とは?ネイチャーアクアリウムとダッチアクアリウムの違いについて
水草水槽とは、その名の通り水草をメインにレイアウトした水槽のことですが、その中にも二つの流派があることを最初にご説明していきましょう。
ネイチャーアクアリウム
ネイチャーアクアリウムは最近流行りのレイアウト方法で、水草水槽のレイアウトの主流となりつつほどに人気の高いレイアウトです。
ネイチャーアクアリウムは元々天野尚氏が提唱したレイアウト方法で、自然にある風景を自然のまま切り取ったようなレイアウトを水槽に再現するという方法です。
水草だけでなく流木や石、岩や水際に映える草花なども用いて総合的なレイアウトを行います。
水草や草花が自然のまま成長していくのを楽しむという側面もあるため、使用する水草はトリミングしなくてもできるだけ美しい姿を保つことのできるようなものを選ぶことも多いです。
ダッチアクアリウム
ダッチアクアリウムは、オランダ生まれのレイアウト方法で、流木や石などのオブジェは一切使わずに水草だけでレイアウトを行うのが最大の特徴です。
水草を美しく魅せるために、前景から後景にかけて階段状に傾斜をつけて水草を植えていきます。
このレイアウトの特性から、使用する水草はレイアウトを崩さない上にまっすぐ伸びるような有茎草を多用します。
また、レイアウトを保つために頻繁なトリミングや調整が必要で、とても手間と時間のかかる方法です。
しかし、手間がかかる分仕上がりは見事なもので、水草水槽をやるからには、ダッチアクアリウムを目指すという方も少なくありません。
水草だけでレイアウトしてみよう!水草水槽の作り方と配置のポイント
水草水槽の中でも、今回は水草だけを使用したダッチアクアリウムの作り方についてご説明していきましょう。
ダッチアクアリウムはとても根気のいるレイアウト方法ですが、コツやポイントを押さえていけば初めてでも美しいレイアウトを作り上げることができますよ。
ダッチアクアリウムに必要なものを準備しよう
- 60cm水槽:初めて水草水槽を作るならば水槽サイズは60cmサイズがおすすめです。
- 底砂:水草を植えるため、底砂にはソイルや砂など、目の細かいものを選びましょう。
- ろ過装置:水草水槽のろ過装置としておすすめなのは外部フィルターです。外部フィルターは濾過槽が密閉されているため、飼育水が空気と触れ合う機会が少なくすみ、水中に溶け込んでいる二酸化炭素が逃げる量を最小限に抑えることができます。
- ヒーター、水温計:水草にも適温がありますので、水温をしっかり管理しましょう。
- 照明:水草の育成に必要な光を当てるためには照明が必要です。強い光が必要な水草ならば、メタハラがおすすめですが、最近はLED照明を使用している方が多いです。
- 二酸化炭素添加機器:水草の育成には二酸化炭素が欠かせません。本格的な水草水槽を目指すならば必要となります。
ダッチアクアリウムを作る
ダッチアクアリウムの作り方ですが、基本的な作り方は普通の水槽と変わりはありません。
立ち上げ~水草の植え込み、生体の投入まで順を追って確認していきましょう。
まずは立ち上げ
ダッチアクアリウムを始めるにあたり、まずは水槽を立ち上げます。
水槽を設置し、底砂を敷いていきます。
底砂は水草を植えることを考え、前の方を低く(10cm程度)後ろに向かって段々と高くなるように入れていきましょう。
砂を入れたら、ろ過装置やヒーターなどの機器を取り付けます。
機器の設置を終えたら、水槽に8割程度水を張り、丈夫な種類の水草を植えていきます。
この時に入れる水草は初期の環境にも対応できるような丈夫な水草を選びましょう。
本格的なレイアウトは水槽の環境ができてから行います。
ここまでできたら、水槽内の環境を作るため1週間程度ろ過装置を稼働した状態で置いておきます。
こうすることで、ろ過に必要なバクテリアが定着し、水槽内の環境が整っていきます。
1週間たったら…
パイロットフィッシュを導入します。
パイロットフィッシュとは水槽を立ち上げた後、最初に飼育する生き物のことで水槽内の環境を整えるとともに、生き物を飼える環境になったかをチェックする役割を担います。
パイロットフィッシュには、どんな環境にも適応できるような丈夫な種類の魚を選ぶことが多いです。
パイロットフィッシュを入れたら、そこから更に1週間~2週間ほど様子を見ます。
問題が無ければ次の工程に進みましょう。
生き物を増やし、水草を植えこんでレイアウトを作る
パイロットフィッシュを導入して問題が無ければ、いよいよ理想の水草水槽を目指してレイアウトを整えていきます。
この時、一度にすべての水草を植えこまずに、少しずつ日数をかけて植えていくことをおすすめします。
水草を大量に投入してしまうと、水槽の中の環境が変わり、水草が枯れてしまったり、生き物にも影響が出てしまう可能性があるからです。
また、生き物も同じで一度にたくさんの生体を入れるよりは時間をかけて増やしていく方が、ダメージも少なく、安定して水槽を維持していくことができます。
ダッチアクアリウムのレイアウトのポイント
ダッチアクアリウムのレイアウトに絶対の決まりはありませんので、基本的には自分の思うように植えていけばよいと思います。
ポイントとしてはまず、底砂を入れるときに、しっかり段差を付けることです。
すべての水草を美しくレイアウトするには底砂が肝となります。
集合写真を撮るときの階段を思い出していただけるとイメージしやすいかもしれません。
前を低く、後ろを高くを意識することで立体的なレイアウトに仕上がります。
底砂を敷くときには、段差のところに土止めとなるアクリル板を立てながら行うと、砂が流れずに段差を作ることができます。
水草は基本的には同種を固めるように植えていくとよいです。
隣り合う水草の色に変化をつけたり、グラデーションになるように植えたりすることで、出来上がった時に水草に動きが産まれて美しく仕上がります。
覚えておいていただきたのが、ダッチアクアリウムはすぐに出来上がるものではないということです。
一度で完成を目指すのではなく、トリミングや調整を繰り返しながら少しずつ水草を植えこんでいくのも大切なポイントです。
本格的な水草水槽を作ろう!水草水槽におすすめの水草と生体
おすすめの水草
水草水槽には有茎草がおすすめですが、使用する水草に制限はありません。
ここでは、初心者でも育てやすい水草をご紹介します。
前景草
グロッソスティグマ
前景草におすすめなのが、グロッソスティグマです。
植え付けに手間はかかりますが、設備さえ揃えれば育成難易度はそれほど高くなく、初心者でも育てやすい水草です。
キューバパールグラス
葉に気泡を付けるキューバパールグラスは、レイアウトした時の美しさが格別です。
高光量とCO2添加が必須となるので飼育難易度は高めですが、水草水槽を維持する設備の用意があるならば、育成はそこまで難しくありません。
中景草
クリプトコリネ・ウェンティー・グリーン
クリプトコリネ・ウェンティー・グリーンは低光量でCO2添加が無くても育つ、初心者におすすめの水草です。
ブリクサ・ショートリーフ
背丈が15cm程まで成長する中景草向きの水草です。
CO2添加は不要ですが、肥料が多めに必要なのと、日当たりの良い場所で育てる必要があります。
後景草
ミクロソリウム・プテロプス
CO2添加なしで育てることができるため、初心者にも育てやすい水草です。
ミリオフィラムsp.オレンジ
水中で育てるとオレンジ色になる水草で、レイアウトのワンポイントとして使用できます。
高光量とCO2添加が必要となりますが、設備さえ整っていれば育成は難しくはありません。
おすすめの生体
水草水槽に入れる生体には、コケなどを食べてくれるお掃除係の生き物や小型の魚がおすすめです。
オトシンクルス
ナマズの仲間のオトシンクルスは、水槽や水草につくコケを食べてくれるお掃除役として重宝されています。
コケは食べますが水草を食害することはないので、水草水槽には最適の生き物です。
ネオンテトラ
水質を浄化するのに役立つ、バクテリアの繁殖を助けるのに有効なのがネオンテトラなどの小型魚です。
バクテリアを繁殖させるには、生き物の糞などから発生するアンモニアが不可欠です。
水草だけでは補えないアンモニアを補給する目的から、小型魚を数匹飼育するとよいでしょう。
ヤマトヌマエビ
体長5cm程の小型のエビです。
糸状コケとアオミドロ、黒髭コケなどのコケを食べてくれるお掃除役として水槽に入れるとよいでしょう。
ただし、コケの量が少ないと水草を食べてしまうこともあるので注意が必要です。
まとめ:水草のみでレイアウト!本格的な水草水槽の作り方・配置のポイントとは
水草のみでレイアウトする本格的な水草水槽は、見る人をとても楽しませてくれますね。
しかし、美しい水草水槽は、一日で作ることはできません。
時間をかけて少しずつ調整してながら、理想のレイアウトに近づけていく、とても根気のいる作業が必要になります。
人によっては何年もかけてコツコツと調整していくこともあるそうですよ!
皆さんも、ご紹介した作り方や配置のポイントを参考に水草水槽にチャレンジしてみてください。
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