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水槽用バクテリア剤の必要性・メリットやデメリットを解説します

水槽用バクテリア剤はアクアリウムに必要かどうか、迷ったことはありませんか。
バクテリアは水槽運用にとって大切な存在ですが、目に視えないためどのくらい増えているのか、適性に棲みついているのかが分かりにくいです。

そんなバクテリアを増やす『バクテリア剤』に入っている菌類や、使用上のメリットやデメリットをふまえながら必要性について考えていきます

どのような効果が期待できるか、選ぶとしたらどういうポイントに気を付ければ良いか、具体的に解説いたします。

※このコラムはアクアリウム情報サイト・トロピカの記事に、最新の情報を加えて再構成したものです。

プロアクアリストたちのアドバイスをもとに解説

東京アクアガーデンはプロのアクアリストが所属する会社です。

いくつもの水槽を立ち上げ、レンタルも数多く行ったなかで培った、多くの知識があります。
バクテリア剤も、さまざまな製品を使用しており、効果的な使用方法などを考案しています。

アクアリウム水槽におけるバクテリアとは何か

アクアリウム水槽におけるバクテリアとは、水中の有機物(魚の老廃物や食べ残しの餌、枯れた水草など)を無機物に変えてくれる『硝化菌』をはじめとする細菌のことです。

バクテリアが水槽内のろ過材や底砂に棲んでいるおかげで、水槽の水がピカピカの状態で維持されます。もし、バクテリアの数が少なかったりバランスが崩れていると、有機物は腐敗菌によって腐敗しまい、水槽の水は白っぽく濁ったり不快な臭いがしたりすることがあります。

目で確認することができませんが、上の写真のような、ろ材や砂利などの凸凹した多孔質の物に、良く定着します。

バクテリア剤とは

バクテリア剤とは、水槽の水質を安定させる働きのある、バクテリアが繁殖しやすくなる飼育用品です
基本的には、水質を整えるのに有用な、生きたバクテリアが含まれています。

バクテリアは特別に手を加えなくても、『水槽に水と魚などの生き物を入れ、フィルターを稼働・運用する』といった、通常の飼育を行っているだけで自然に棲みついてくれます。

ただし、自然に定着するのには約1週間ほどの時間が必要です。

それほど多くの時間をかけられない、早めに生体の飼育を開始したいときに、バクテリア剤を使用します
直接水質を改善するバクテリアや、その定着を助けるバクテリア(有機分解菌)も含まれている場合があり、水質改善を促す効果が見込めます。

バクテリア剤の使い方

バクテリア剤は魚のいる水槽に、規定量を添加します。
生き物がいない水槽に添加しても、水槽内に生態系のサイクルができないため、バクテリアは定着しません。

添加後はバクテリアを定着させるため、1週間程度、水換えを控えます
添加直後だとあれこれと気になり、つい手を加えたくなってしまいますが、手の加えすぎはかえって良くないです。

PSBなど独特な臭いのする液剤が多いですが、適切に使用すれば嫌な臭いはしません。

水質維持に使用する場合は、水換え時に適量を添加します。

アクアリウムに住むバクテリアの種類

水質改善に有用なバクテリアはいくつか知られていますが、主に以下の2種類がアクアリウムでは『バクテリア』と呼ばれています。

■水槽のバクテリア1: ニトロソモナス属(アンモニア硝化菌)

アンモニア硝化菌と呼ばれる「生物や水草に有毒なアンモニアを分解して、害が少ない亜硝酸塩に変えてくれる」バクテリアの仲間です。

この種類の硝化菌が繁殖することで、有毒物質の変換が行われ、次にご紹介するニトロバクター属の繁殖が行われるようになります

ちなみに、硝化菌は有機分解菌が生み出すバイオフィルム(水槽内のぬめり)がないと、定着できません。
清掃時には、水槽内のぬめりをあまり落としてしまわないようにしましょう。

■水槽のバクテリア2: ニトロバクター属(亜硝酸硝化菌)

亜硝酸硝化菌と呼ばれる「亜硝酸塩を、より無害な硝酸塩に変えてくれる」バクテリアの仲間です。

この種類の硝化菌を安定維持できるようになった状態を「水槽が立ち上がった」と呼びます。

■バクテリア剤には硝化菌は入っていない?!

ニトロソモナス属とニトロバクター属は水質改善・安定には必須のバクテリアです。
しかし、これらのバクテリアは休眠加工することが難しいため、市販の水槽用バクテリア剤には生きた状態で入っていることは少ないと言われています。

バクテリア剤には硝化菌の定着を促すバクテリアなどが含まれていることが多く、定着率を上げることで水質を安定させる効果を生みます。

そして、バクテリア剤のなかには高価であったり、保冷が必要だったりする製品がありますが、そういった製品は休眠加工されていないバクテリアが入っているタイプのバクテリア剤です。
「長期保管には冷蔵保存が必須」「常温では使用期限が短い」といった使用条件はありますが、継続して使用することで水の透明度が増します。

市販の水槽用バクテリア剤は必要か?メリット・デメリットを解説

結論的には、水槽用バクテリア剤は必ず使用しなければならないものではありません。
しかし、水槽立ち上げの時間を短縮したい、安定した水質を確実に得たい場合はバクテリア剤があると便利です。
東京アクアガーデンでも水質管理の補助として、使用することもあります。

上で解説した通り、時間が経てばバクテリアはいつの間にか住み着いてくれますが、どのように増やせばよいか悩む方もいます。
その場合は、バクテリア剤のメリット・デメリットを知り、ポイントを抑えて有効活用してみましょう。

水槽用バクテリア剤を使うメリット

■メリット1:水槽立ち上げ初期の保険になる

バクテリア剤には一般的に休眠状態のバクテリアが入っており、ろ過装置内や底砂などで増殖し、住み着きます。

水槽を立ち上げた時にバクテリア剤を添加すれば、バクテリアの繁殖の確実性が上がり、水槽立ち上げ時に失敗しにくくなります。

■メリット2:水槽立ち上げ初期のアンモニア濃度を下げられる

硝化菌が休眠しないで入っているタイプのバクテリア剤に対して期待できるポイントとして、「水槽のアンモニア濃度を下げるために使える」というものがあります。

水槽立ち上げ初期は水槽内のバクテリアが少ないため、水槽設置から3~5日程でどうしてもアンモニア濃度が上がってしまいます。そのタイミングでバクテリア剤を入れると、バクテリアが増えやすくなります。
一定数に達するのには時間がかかりますが、少しずつでもアンモニアを分解してくれますから、水槽内のアンモニア濃度を下げることができます。

アンモニアは生物にとって毒性が強いので、早めに分解したほうが水槽内の環境は安定します。

■メリット3:水質が継続的に安定する

硝化菌が十分に繁殖すると、それに伴い嫌気性菌が減り、水槽環境は改善されていきます。
それにより、熱帯魚など生体の健康維持にも役立ちます。

飼育水の嫌な臭いや濁りも改善されるため、快適な飼育環境に整えられます。

水槽用バクテリア剤を使うデメリット

■デメリット1:途中使用はバクテリアのバランスが変化してしまう

バクテリア剤を添加するのは問題ありませんが、立ち上がった水槽に後からバクテリア剤を添加することはおすすめできません。既に住み着いているバクテリアと、添加されたバクテリアが相互に干渉してしまって、水槽内のバランスを崩してしまうことがあるからです。

ただし、一貫して同じバクテリア剤を使用する場合は問題がないです。

■デメリット2:亜硝酸硝化菌が含まれている製品が少ない

市販の多くのバクテリア剤には、休眠化ができて、常温での保存や輸送が可能なニトロソモナス属(アンモニア硝化菌)が使用されています。

一方で、ニトロバクター属(亜硝酸硝化菌)は休眠加工をすることができないため、冷蔵保存・使用期限が短い・価格が高めなどの注意点があります。また、流通過程や購入後の保存状態によっては、使用する前に細菌が死んでしまっていることもありえます。
なるべく使用期限が近くないものを選びましょう。

■デメリット3:入れ過ぎると水槽内が酸欠状態になる

バクテリア剤に使用されている細菌は、好気性(酸素を好む)バクテリアがほとんどです。そのため、水槽内にいきなり大量に入れると「活性化したバクテリアが酸素を一気に消費して、水槽内が酸欠状態になる」ことがあります。

酸欠状態が続くと、このように油膜や白濁りを起こすことがあります。
その場合は、エアレーションを行う・水温を低めに保つことで酸欠を防ぐことができます

バクテリア剤を使用する時には、用量や頻度をしっかりと守って下さい。

水槽用バクテリア剤の選び方

それでは、ここからは実際に水槽用のバクテリア剤を選ぶポイントを紹介したいと思います。次の3つの項目を押さえて、お好みの製品を選んでみて下さい。

■水槽の種類で選ぼう

市販のバクテリア剤には、向いている水質ごとに種類があります。

■水質別バクテリア剤の種類

  • 淡水専用:熱帯魚水槽、水草水槽、金魚水槽、メダカ水槽 などに使用するタイプ
  • 海水専用:海水魚水槽、サンゴ水槽 などに使用するタイプ

これを間違えてしまうと、生体や水草にダメージを与えてしまいますし、期待通りの効果は見込めません。
用途別に使い分けましょう。

■使用期限が設けられているか

どんなバクテリア剤でも保存中に少しずつ死滅していってしまいます。

使用期限が設定されているタイプのバクテリア剤は、期限が切れてしまったら添加しても効果は期待できませんので使用の目安になります。

バクテリア剤は、一度添加して終わりというものではなく、PSBなどのバクテリア剤も継続使用することで、水質を安定・改善していきます

まとめ・水槽用バクテリア剤の必要性・メリットやデメリットを解説します

市販の水槽用バクテリア剤について考えてきました。
水槽用バクテリア剤は基本的には無くても問題はありません。ですがバクテリア剤を使用すると色々と便利で安心と言えます。

バクテリアは身近な場所に棲んでいますので、市販のバクテリア剤を使用しなくても時間をかければ水槽にバクテリアは住み着いてくれます。

市販のバクテリア剤を使用する時に期待できるのは、「立ち上げ初期のアンモニア濃度を下げてくれる」「比較的短期間で水槽が立ち上がる」「水質を継続的に安定してくれる」という3点です。

熱帯魚の飼育に慣れている方は、バクテリア剤を使用しなくても水の調子を見ることができるので問題ありませんが、水づくりが上手くできない初心者のうちは、市販のバクテリア剤を使うことが保険的な意味でも安心できます。

バクテリア剤の使用にはメリットもデメリットもありますので、ポイントを抑えて、安定したアクアリウム生活を楽しんでください。

バクテリア剤について良くあるご質問

バクテリア剤の効果とは?

具体的には、嫌な臭いがしなくなる・水の透明度が上がるなどの効果があります。
アクアリウムの水質安定に欠かせない『硝化バクテリア』を活性化させる働きがあります。
水槽を新しく設置した時・水質が不安定なときに使用することで、生き物を飼育しやすい水質に整えやすくします。

バクテリア剤はどんな時に使うの?

このようなトラブル時以外にも、水質維持のためにバクテリア剤を使用することもあります。
維持には、同じ種類のバクテリア剤を一貫して使い続けるのが効果的です。

水槽のバクテリアとは?

水槽には目に視えない様々なバクテリアが定着しており、魚の住みやすい環境を作り上げています。
バクテリアはフンなどから出るアンモニアを低毒性の物質に変換するなど、大切な役割を担っています。
バクテリア剤は、そうした有益なバクテリアの繁殖をサポートする製品が多いです。

バクテリア剤を使用する際の注意点とは?

複数のバクテリア剤を組み合わせたり、短期間で使用する製品を変更したりしてしまうのはおすすめできません。
一種類を継続的に使用することが望ましいです。
バクテリア剤の種類を変更する場合は、水質や状態を確認しつつ管理しましょう。

 

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