金魚の食欲がすごい!低水温でも餌をあげて良い?給餌の疑問も解説

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水槽用ヒーターを使用せずに飼育している金魚は、外気温の影響で水温が低下してくると、代謝が落ちて食欲も減少すると言われています。
しかし気温が下がり始めているにも関わらず、元気な金魚が「餌をもっとちょうだい!」とねだるというのも良く見かける光景です。
そんな時、セオリー通りに餌量を控えたほうが良いのか、それとも欲しがるままに与えてよいのか、と疑問に思うこともあるでしょう。
金魚の代謝に対して餌を与えすぎると、水質悪化や消化不良、病気などのトラブルに繋がることがあるため、状況をよく見極めて餌量を調整することが大切です。
今回のコラムでは、低水温下における金魚の餌やりについて、「餌を欲しがるだけ与えるとどうなるのか」や「低水温でも餌を上げて良いのか?」といったよくある疑問にお答えします。
金魚の冬支度を進める飼育者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに低水温の金魚の餌やりを解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
冬が近づき水温が下がってきたら、金魚に与える餌の量や種類を冬仕様に移行しましょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、低水温の金魚の餌やりを解説します。
気温が下がっても金魚の食欲が衰えない理由

金魚に与える適正な給餌量を考えるにあたり、まずは、なぜ寒くなってきても金魚の食欲が衰えないのか理由を探ることが重要です。
餌を良く食べる理由が分かれば、餌を与え続けて良いのか、減らした方が良いのか判断しやすくなります。
成長期である

稚魚~若魚の金魚は代謝が高く、大きく成長するために寒くなってきても積極的に餌を食べる傾向があります。
おおむね飼育開始から1年ほどまでは成長期と考え、餌を小分けにして多めに与えると良いでしょう。
基本的な1回あたり1分程度で食べ切れる量を守りつつ、若魚の場合は与える回数を1日2~3回と多めにすることで大きく育ちやすいです。
健康でコンディションが良い
整った環境で飼育されている体のコンディションが良い金魚は、低水温でも食欲が衰えず餌をねだってきます。
各ヒレがピンと張って開いている、泳ぎが力強い、フンの形が整っているなどは、健康状態が良好な証拠です。
一方で、
- 餌をよく食べるのに痩せている
- 白い糸状のフンが出る
などは消化不良の兆候なので、水質や水温を改善したり、餌の種類を変えたりといった対策を検討してください。
餌をねだるという食欲の強弱だけで健康状態を判断せずに、ヒレや泳ぎ方、フンの形状などの健康サインを総合的に観察して、コンディションを見極めましょう。
飼育者に懐いている
金魚は飼育者の顔や行動パターンをよく覚える、賢い魚です。毎日同じ人が同じルーティーンで餌を与えていると、飼育者が通りかかっただけでご飯タイムだと思って、激しく餌をねだるようになります。
金魚が餌をねだって近寄って来る様子はとてもかわいいものですが、おねだりと餌の必要量は必ずしも一致するわけではありません。
金魚の健康のために餌を与える時間と量のルールをしっかり決めて、給餌量の管理を徹底しましょう。
混泳魚がいる
混泳魚がいる水槽では、気を付けていても餌の取り合いが起こりがち。
餌を取り合うライバルがいると早食いや過食傾向が強まって必要以上に餌を欲しがったり、餌を横取りされて食べられていなかったりなど、個体によって餌量がまちまちになりやすいため、給餌量の見極めがとても重要です。
混泳水槽で金魚を健康に育てるためには、まず、
- 水槽内の複数の場所から餌を同時に投入する
- 沈下性フードを混ぜる
などの工夫をして餌が全体に行き渡るように配慮をします。給餌をしたら、すべての個体が食べられているかの観察も欠かさず行いましょう。
それでも均等に餌が届かない場合は、餌食いの遅い個体の前に餌を落とすターゲット給餌が有効です。
水温が高い
金魚は変温動物のため、水温が高いほど代謝が上がり食欲も増進します。
室温が管理されている場所に設置された水槽や水槽用ヒーターを設置していると、気温変化の影響を受けず、冬になっても変わらずに餌を欲しがるケースが多いです。
このような場合は金魚の活性が維持される水温15℃を目安に、これより下回ってきたら様子を見ながら餌量を調整すると良いでしょう。
金魚の給餌についてよくある疑問

よく懐き、よく食べる金魚が水槽から餌をねだる仕草は、見ていてとても可愛いらしいもの。
餌付けに困ることがなく、むしろ何でも積極的に食べてくれるのは飼育者として嬉しい限りですが、逆に与え過ぎていないか、体調に影響はないのかなど餌に関する疑問が多く出るのも金魚の特徴です。
そこでここからは、金魚の給餌に関するよくある5つの疑問を具体的に解説します。
餌を欲しがるだけ与えるとどうなる?
大食漢の金魚ですが、餌を欲しがるだけ無制限にあげてしまうのは危険です。
金魚は胃を持たない無胃魚で、満腹中枢が発達していない、またはその機能が弱いと考えられています。餌の要、不要を自分で判断するのが苦手で、あればあるだけ餌を食べてしまうのです。
餌を食べ過ぎた金魚は消化不良を起こして、栄養の消化・吸収がうまくできなくなり、痩せてしまいます。
また、体がひっくり返ってしまう転覆病、エロモナス菌やカラムナリス菌由来の感染症など様々な病気を引き起こすこともあるでしょう。
環境面でも餌の与えすぎは水質悪化やコケ増殖に繋がるため、適切な給餌量を飼育者が管理してあげることが大切です。
基本的な餌量は1回1分で食べきれる量を、若魚は1日2~3回、成魚なら1日1~2回を目安に、琉金やオランダ獅子頭などの丸みがある体型の金魚はもう少し控えめにするなど、品種に合わせて調整します。
食べ残しがあったらすぐに回収しましょう。
さらに金魚飼育では週に一度の軽い断食を行うと、腸をリセットして休ませる効果が期待できます。
低水温でも餌をあげていいのか?
金魚が冬眠してしまうほどの極端な低水温でない限り、控えめを心がければ餌を与えても問題ありません。
水温の変化に合わせて、与える餌の種類と給餌量をあらかじめ決めておくと分かりやすいです。
- 15~18℃:消化の良い小粒・沈下性の餌を中心に1日1回
- 10~15℃:低水温期向けの専用フードを与えるのが安心
- 8~10℃未満:基本的には断食飼育で気温が上がった日のみ与える
特に水温10℃未満は金魚が消化不良や体調を崩しやすい温度域のため、餌を与えるならば量は慎重に判断しましょう。
餌を元気にねだってくる時でも、その様子のみで判断せずに水温チェックを優先します。
特に寒波が来た翌日などは前日までの経過を引きずらずに、水温でその都度餌の量を判断するのがベストな給餌方法です。
毎日同じ餌で飽きないのか?
基本的に金魚は餌の選り好みや飽きがほとんどない魚種ですが、稀に食べなくなる個体も存在します。
そのような場合は、栄養の偏り解消を意識しながら、別の餌に切り替えるのがおすすめです。
栄養バランスの良い人工飼料を中心に、茹でたホウレンソウやブロッコリーなど植物性の餌をおやつとして与える飼育者もいます。気が向いたときについばめる水草を入れておくのも効果的です。
ちなみに、粒が小さめの沈下性の餌を選ぶと、空気の飲み込みを抑えて体が浮くのを予防することができます。
活餌だけで飼育したらどうなる?
嗜好性が高い活餌は金魚の大好物ですが、それだけを与え続けると栄養が偏りやすく、脂質過多やビタミン不足によって、病気のリスクも上がってしまいます。
増体を目指すときは赤虫などを多めに与えるのが効果的ですが、通年で赤虫のみを与えるのではなく、栄養バランスの良い人工飼料と併用するのがベストです。
餌の消費期限とは?
金魚の餌にも消費期限が設定されています。
乾燥タイプだと劣化がわかりにくいかもしれませんが、基本的には未開封なら表示期限内、開封後は3〜6か月を目安に使い切るようにしましょう。
人工飼料を保管する際は、チャック袋+密閉容器+乾燥剤を使用してできるだけ湿気を除去することが重要です。
さらに、小分けで保管、運用して密閉容器の開閉回数を減らすと酸化が抑えられます。
油っぽい、酸っぱいにおいがする、色がくすむ、急に金魚の餌食いが低下したなど異変は餌がの品質が低下している証拠です。
劣化した餌を与えると病気にかかりやすくなるため、すぐに買い替えましょう。
まとめ:金魚の食欲がすごい!低水温でも餌をあげて良い?給餌の疑問も解説

金魚は餌の選り好みも少なく、大食漢でよく餌をねだります。
しかし、金魚の食欲のままに餌を与え続けることは、消化不良につながりやすくおすすめできません。
与える餌の量を決める時には、まず食欲がすごい理由を把握することが重要です。
金魚の成長段階やコンディション、混泳魚の有無などを考慮して給餌量を検討しましょう。
また、低水温期になってきたなら、こまめに水温をチェックして段階的に餌の量を調整します。
さらに、消化の良い餌を選ぶことで、病気のリスクを抑えて低水温でも健康的に金魚を育成することが可能です。
金魚の給餌に関する疑問は多く、得られる情報も様々ですが、何よりも大切なのは日々の観察です。
水槽を泳ぐ金魚を毎日観察して、ヒレの広がりや泳ぎ方に変化がないかいつも確認する習慣を身に付けましょう。
金魚のコンディションをしっかり把握することができれば、低水温であっても状況に応じた適切な給餌量を見極めることができます。
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