冬の屋外飼育容器を掃除しないで良い理由!春に行う管理方法もご紹介
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メダカや金魚など、冬の屋外飼育では冬眠する生体がほとんどです。
体力を温存して、じっとしている魚たちに刺激を与えてしまう可能性があるため、飼育容器を掃除する必要はありません。
ただし、「水質の悪化が心配」「いつまで掃除しなくて良いの?」という方もいらっしゃるでしょう。
今回のコラムでは、冬の屋外飼育容器を掃除しないで良い理由と、掃除以外に必要な管理や春の管理方法などをご紹介します。
魚たちが寒い冬に耐え、元気に春を迎えることができるように、ぜひ参考にしてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに冬の屋外飼育容器を掃除しない理由や管理方法を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
メダカや金魚が冬眠中は、飼育容器を掃除する必要はありません。
飼育容器を掃除することで、魚たちにとっては刺激になり、かえって悪影響を与えかねません。ただし、厳しい冬を乗り越え春を迎えるためには、掃除以外の飼育容器の管理が重要です。冬には飼育水の完全凍結を防ぎ、春には餌やりや掃除を再開し始め、天敵から守ってあげる必要があります。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、冬の屋外飼育容器を掃除しない理由や、冬・春の管理方法を解説します。
冬の屋外飼育容器を掃除しない理由
冬にメダカや金魚を屋外で飼育している場合、ほとんどの生体は冬眠します。完全に冬眠していなくても、基本的に水底付近でじっとして、春になり水温が上昇してくるのを待っているのです。
魚たちが冬眠中や低水温に耐えている状態では、飼育容器を掃除しない方が良く、大きく分けて3つの理由があげられます。
- 冬は体力を温存する季節
- 掃除する=環境が変わる
- 汚れが舞い上がると悪影響
ここからは、冬の屋外飼育容器を掃除しない方が良い理由について、1つずつご紹介していきます。
冬は体力を温存する季節
メダカや金魚にとって、冬は春に向けて体力を温存する季節です。
冬眠中は餌も食べず、体の活性も下がり、水の底でじっと耐えている状態です。冬に屋外の飼育容器の掃除をすると、魚たちを刺激して体力を消耗させてしまう可能性があります。
春になったら魚たちが元気に泳ぎ回れるよう、なるべく手を加えないようにしましょう。
掃除する=環境が変わる
水槽を掃除したり水換えを行ったりすると、水中の環境が変わってしまいます。
水中環境が変わると、寒い冬に体力を温存して耐えようとしているメダカや金魚に、ダメージを与えることになるのです。
魚たちが冬眠中や水の底でじっとしている場合は、ほとんど餌を食べないので残餌やフンによる水質の悪化も少ないですし、低水温ではコケもほとんど成長しません。そのため、冬の時期に水槽の掃除をしなくても、ほとんど生体に影響はないのです。
水質やコケなどが気になる場合は、水温が下がる前に余裕をもって掃除をしましょう。
汚れが舞い上がると悪影響
屋外の飼育容器を掃除することによって、水中に汚れが舞うことで生体に悪影響が出る可能性があります。
水底にはフンや残餌などの汚れがたまりやすく、水流が停滞しているため病原菌などが潜り込んでいる可能性があります。水槽を掃除すると汚れや菌が飼育容器一面に広がり、低水温下で活性も抵抗力も下がっている生体が体調を崩したり、病気になったりする原因となってしまうのです。
そのため、冬場には水底の掃除をしない方が良いでしょう。
冬の屋外飼育容器の管理方法
冬の屋外飼育容器の掃除はしない方が良いとお伝えしてきましたが、管理は必要です。冬の屋外飼育で怖いのは凍結で、飼育水が完全に凍結してしまうとメダカや金魚は耐えきれません。
こちらでは、飼育水の凍結防止に有効な足し水と保温についてご紹介します。
足し水をする
飼育容器の水量が少なくなると、飼育水が凍結するリスクが高くなります。冬場は乾燥により想像以上に水が蒸発する量が多いため、定期的に足し水をして水位を保ちましょう。
足し水をする際は、水底の汚れを舞い上がらせないように、少しずつ静かに足し水を注いでください。また、水道水と飼育水では水温が異なるので、あらかじめ飼育容器と同じ環境に汲み置きしておくと水温の差が小さくなり、生体への影響を減らせます。
魚たちに負担をかける水換えができない分、定期的に足し水することで水質維持にもつながりますよ。
凍結しないように保温をする
冬の屋外飼育容器の水が凍結しないように、保温をするのも効果的です。
飼育水の凍結防止に役立つアイテムを、2つご紹介します。
- 発泡スチロール
- すだれ
1つずつ簡単に説明していきます。
発泡スチロール
発泡スチロールを材料とした飼育容器は外気の影響を受けにくく、飼育水の保温や凍結防止に役立ちます。
飼育容器として使う際は水がたっぷり入るものを選び、飼育水の全面凍結を防ぎましょう。
すだれ
すだれを使って風を遮ることも、凍結防止に効果があります。すだれを立てかけて、飼育容器を囲っても良いですし、寝かせて蓋にするのも効果的です。
飼育容器よりも一回り大きいサイズのすだれを選ぶと、容器を動かした時などにもしっかり冷たい風から守ってくれますよ。
春に行う管理方法
春になって水温が上昇し、メダカや金魚の活性が上がってきたら、管理方法も徐々に移行していきましょう。しかし、活性が上がってきたからといって、急に環境を変えるのは危険です。少量ずつ餌を与え始め、少しずつ掃除をしていきましょう。
ここでは、春になったら行う管理方法をご紹介します。
活発になったら餌を与える
水温が15℃を超え、メダカや金魚の活性が戻ってきたら、ごく少量ずつ餌を与え始めましょう。
魚たちが動き始めてすぐに通常量の餌を与えると、消化不良を起こしてしまう可能性があるので、消化に慣れさせるようなイメージで食べさせてください。「早く繁殖をさせたい」という気持ちから、無理に餌を与えないようにしましょう。
また、食べ残した餌は水質悪化にもつながるため、メダカや金魚の様子を見ながら徐々に餌の量と回数を増やしていってください。
急激に掃除や水換えをしすぎない
暖かくなってきたからといって、急激に掃除したり一気に水換えをしたりしてはいけません。掃除や水換えを急激に行うと、環境が急変することで魚にダメージを与えることになってしまいます。
掃除を行う際は、落ち葉などの水底の堆積物をむやみに取り除かないようにしてください。冬場は落ち葉などを隠れ家にして、魚にとって落ち着く環境となっています。活性が上がれば落ち葉の影に隠れることは少なくなってきますので、十分に暖かくなってから取り除くと良いでしょう。
水換えは水温が17~18℃くらいに上がってきたら、容器の水量の1/5程度と少量の水換えから始めましょう。水温の上昇とともに活性が上がってきたら、餌とフンの量も増えるので、徐々に水換えの量や回数を増やしてください。
天敵対策を始める
春になって暖かくなると、メダカや金魚の活性が高くなるのと同時に、天敵たちも活発になってきます。そのため、鳥・猫・昆虫・カエル・ヘビなどの天敵対策も早めに始めましょう。
基本的な天敵対策としては、蓋やネットを被せて、飼育容器に近づけないようにすることです。天敵が飼育容器に入れなければ、ほとんどの被害は防げるでしょう。
防虫ネットは水面より5cmほど高い位置に貼り、容器の開口部分を包むように設置しましょう。トンボが水面に産卵することを防げるので、メダカにとって1番の天敵であるヤゴの被害から守ることができます。
春先は冬眠明けでお腹を空かせた生き物が多く「まだ寒いから大丈夫」と思っているうちに、早めに冬眠明けした天敵に狙われやすいので、しっかり天敵対策をしましょう。
天敵対策については、こちらのコラムも参考にしてください。
まとめ:冬の屋外飼育容器を掃除しないで良い理由!春に行う管理方法もご紹介
今回は、冬の屋外飼育容器を掃除しないで良い理由と、掃除以外に必要な管理や春に行う管理についてご紹介しました。
水温が低い時期は、メダカや金魚たちは活性を下げ、春が来るまでじっと耐えている状態です。掃除などで環境を変化させてしまうと、魚たちにダメージを与えることになります。
ただし、冬の凍結対策はしっかりと行い、元気に春を迎えさせてあげましょう。また、天敵対策も重要です。
冬の飼育管理については、こちらのコラムもご参照ください。
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