バタフライ・レインボーとは!美しい小型淡水魚の特徴から繁殖まで解説
コラムでは各社アフィリエイトプログラムを利用した商品広告を掲載しています。
大きな背ビレと腹びれ、そしてヒラヒラとした胸鰭による独特な泳ぎ方が可愛い『バタフライレインボー』は、小型レインボーフィッシュのなかではポピュラーな存在です。
小型で繊細な印象で、ちょっと飼育ハードルが高そうな見た目ですが、日本の水道水の水質に適応できるので飼育しやすい熱帯魚と言えます。
今回は、バタフライレインボーの基本情報や特徴から、おすすめの飼育環境、餌、繁殖についてを解説します。
目次
プロアクアリストの意見をもとにバタフライレインボーについて解説
このコラムは、東京アクアガーデンに在籍するプロアクアリストたちの意見や知識をもとに作成しています。
小さいけれど華やかなバタフライレインボーは、見た目よりも飼育しやすい、初心者にもおすすめな魚種です。
複数匹で必ず飼育したほうが良いなど、注意点はあるものの、水槽内で繁殖も楽しめます。
実務経験で得た知識をもとに、バタフライレインボーについてご紹介します。
バタフライレインボーとは
バタフライレインボーは、オーストラリア北部とニューギニアに自然分布している小型の熱帯魚です。
成熟した個体でも体長は3cm程度と、非常に小さく繊細な魚です。
体色は透明感のある銀色で、ヒレには明るい水色と黒いドット模様が入ります。
そしてなにより、大きな目と背ビレ・尻ビレが特徴的で、蝶のような美しさから、「バタフライレインボー」という流通名がつきました。
バタフライレインボーは、海外では「Pseudomugil gertrudae(シュードムギル・ゲルトルード)」としても知られています。
これは、初めてこの種を研究した学者の妻の名前にちなんだ学名です。
野生ではニューギニアの熱帯雨林にある清らかな流水に生息し、小さな昆虫の幼虫や甲殻類を食べて暮らしています。
バタフライレインボーはその鮮やかな色彩と可愛らしさ、そして飼育しやすさから、アクアリウムで人気があります。
水槽での飼育においては、十分な照明と水質管理を行うことで、その美しい色彩をより鮮やかに演出できます。
バタフライレインボーの体長・寿命
薄く透明なヒレが特徴的なバタフライレインボーは、小さいながらも存在感抜群の魚種です。
寿命は一般的には2年~3年ほどと、こうした小さな魚のなかでは比較的長めです。
オスはメスよりも各ヒレが大きく伸びるため、鑑賞性抜群と言えるでしょう。
バタフライレインボーが得意な水質・水温・環境
基本的には日本の水道水のままの水質で飼育可能です。
水草水槽と相性が良く、また、温和な性質なので様々な魚種と混泳できます。
しかし、バタフライレインボー自体が他の魚を攻撃することはまずありませんが、大きなヒレは他の魚に齧られることがあります。
混泳相手はネオンテトラなど、穏やかな魚種を選ぶようにしましょう。また、隠れ家として流木や水草が豊富にある状態を好むため、それらを豊富にレイアウトすることで落ち着て飼育できるでしょう。
群れをつくり生活する習性があるので5匹以上で飼育するのがおすすめです。
バタフライレインボーの仲間
バタフライレインボーには体色が異なる個体や、近縁種が存在します。
そのなかでもポピュラーな3種をご紹介します。
バタフライレインボーアルー2
アルー島産のバタフライレインボーで、濃く美しい青と、イエローオレンジに染まる各ヒレが美しい個体です。
通常のバタフライレインボーよりカラフルな印象のため、ヒレが伸びないメスはやや地味に見えますが、オスよりも範囲は狭いものの美しい光沢を持っています。
ちなみにノーマルのアルーは青みが濃く際立つ個体を指し、基本的に地域による変異個体で、現在4まで確認されています。
ポポンデッタフルカタ
かつては別の魚種(ポポンデッタ属)と思われていましたが、近年にバタフライレインボーと同じシュードムギル属に変更された魚です。
青い目と黄色いヒレが美しいレインボーフィッシュで、バタフライレインボー同様に中性の水質を好み、飼育は容易です。
かわいらしさから、人気があります。
シュードムギルsp.ティミカ
別名「ファイアーレッド・レインボー」とも呼ばれる、オレンジカラーが強めの仲間です。
体長は約5cmほどと、バタフライレインボーより一回りほど大きく、体色も相まって存在感があります。
まだ輸入が開始されて12年程で、ほかの仲間よりも少しレアで流通価格も高めです。
水質変化に弱いため、導入時には注意が必要です。
バタフライレインボーの飼育環境
小型水槽から飼育できます。
5匹以上で飼育すること、水草をレイアウトすることを考慮すると30cmキューブ以上がおすすめです。
ろ過フィルターは穏やかな水流で水草と相性が良い外部式が向いています。
水槽サイズと水量にあわせて、水槽用ヒーターも必ず導入しましょう。
繊細な見た目ですが日本の水質に合っていて丈夫ですので、熱帯魚を飼育できる基本の設備があれば問題ありません。
バタフライレインボーの餌
小型魚用の小粒な餌を与えます。
しかし野生では小さな昆虫の幼虫や甲殻類を主食としますので、生餌や冷凍餌も時折与えるとコンディションが上がり、体色がより鮮やかになります。
冷凍赤虫やブラインシュリンプが与えやすく、たまにサブの餌として与えましょう。
バタフライレインボーに向いている底砂
中性付近を好むため、注意したいのが底砂の種類です。
水草が豊富な環境が良いのですが、酸性傾向の環境はあまり得意ではありません。
つまり、ソイルがベストな底砂とは言えないのです。
底砂としては大磯砂細目が向いています。
とはいえ、ソイルでも飼育できなくはありません。大磯砂にしてしまうと育てられる水草の種類が限られますので、どんなレイアウトにしたいかで選定しましょう。
ソイルにした場合は、水換え頻度を少し多めにすると良いです。
バタフライレインボーの繁殖
バタフライレインボーは容易に自宅の水槽で繁殖させることができます。
オスメスのペアができれば水草などに卵を産みつけます。
繁殖を目指す場合はオス1:メス2かオス2:メス3など、メスを多目に飼育するとうまくいきやすいです。
また、産卵床となる水草の種類は何でもよいですが、茂みを作るようにすると良いでしょう。
ウィローモスのような茂みを作りやすい水草や、水質にうるさくなく育てやすいアヌビアスナナなどがおすすめです。
まとめ:バタフライ・レインボーとは!美しい小型淡水魚の特徴から繁殖まで解説
バタフライレインボーは、美しい小型の熱帯魚で、飼育水槽内でも注目を浴びる魚種です。
その原産地はオーストラリア北部とニューギニアで、体長はわずか3cm程度にも関わらず、その透明感のある銀色の体と水色と黒のドットが特徴のヒレが非常に魅力的です。
飼育のポイントとしては、以下のようなことに気を付けると良いです。
- 水質:日本の水道水で十分。pHは6.5~7.0がベスト
- 水温:22~27°C
- 飼育数: 5匹以上で飼うと、群れを作って楽しげに泳ぐ
- 餌: 小粒餌が基本。たまに、生餌や冷凍餌を与えると良い
- 繁殖: オスとメスのペアが水草に卵を産みつけます。繁殖に挑戦するのも楽しい!
飼育ポイントを押さえて、アクアリウムを楽しみましょう。
お問い合わせ
水槽や機材、熱帯魚のレンタル・設置・メンテナンスがセットになった水槽レンタル・リースサービス、
お手持ちの水槽をプロのアクアリストがメンテナンスしてくれる水槽メンテナンスサービス、
水槽リニューアルサービスや水槽引っ越しサービスなど様々なサービスがございます。
お見積りは無料となっておりますのでお気軽にお問い合わせください。