
水草水槽でシクリッドを楽しもう!ポイントと弱アルカリ性に強い水草3選
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美しく鮮やかな体色と独特の繁殖形態が特徴のシクリッドは、古くから根強い人気を誇る観賞魚です。
カラフルで見応えのある体色から、水草と合わせて鑑賞してみたいと飼育を始める方もいるでしょう。
そこで気になるのが、水草との相性です。
シクリッドは種類がとても豊富な熱帯魚で、中には弱アルカリ性を好む品種や、底砂を掘り返す習性があるものがいるため、水草の導入にはやや慎重になる必要があります。
飼育する魚種の特性に合わせた方法でレイアウトしたり、シクリッドの好む水質で育成できる水草を選んだりすることで、調和の取れた美しい水景を再現できるでしょう。
今回のコラムでは、シクリッドと水草をどちらも同じ飼育環境で上手に育てるコツやポイントなどをご紹介します。
水草水槽でシクリッドを飼育したいと考えている方必見の内容ですので、ぜひお役立てください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにシクリッドと一緒に育成できる水草3選を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
弱アルカリ性の水質を好む品種がいるシクリッドの仲間を飼育する水槽で水草を育成したいときは、水質の変化に強い丈夫な品種を選ぶ必要があります。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、シクリッドと一緒に育成できる水草3選を解説します。
水草水槽でシクリッドは飼育できないと言われる理由
「シクリッドの仲間は水草水槽と相性が悪い」
という通説はアクアリウム界では有名な話なので、一度は耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
それではなぜシクリッドと水草は相性が悪いと言われてしまうのか、まずはその理由を解説していきます。
シクリッドは水草を掘り返す
シクリッドが水草と相性が悪いと思われてしまう理由の一つが、シクリッドが持つ習性にあります。
アフリカンシクリッドを始めとする一部のシクリッドの仲間には、砂をくわえて掘り返したり、一定の場所に砂を盛り上げたりすることがあるのです。
そのため、水草水槽にシクリッドを入れると、せっかくきれいに植えこんだ水草を底砂と一緒に掘り起こしてしまうといったことが頻繁に起こる可能性があります。
この行動の意図は「巣を作るため」や「縄張り(テリトリー)を他の魚に主張するため」といった推測がされていますが、明確な理由はいまだに解明されておらず、飼育環境下でも予防が困難です。
明るい照明がやや苦手
シクリッドと水草の共存が難しい理由の二つ目として、強い光が苦手なシクリッドが多いということが挙げられます。
実はシクリッドは環境の変化に敏感で、水草育成用の照明を点灯させると周囲の明るさの急変に驚いて暴れたり他の魚を攻撃してしまうことがあるのです。
水草水槽で育成するような本格的な水草の多くは光合成を活発に行うために、一般的な熱帯魚用のLEDよりも強い光を放つ照明を必要とします。
このような水草を育てる環境はシクリッドにとって居心地が悪いため、シクリッドか水草のどちらかを諦めなければならない状況が起こりうるのです。
シクリッドは弱アルカリ性の水質を好む
好みの水質が合いづらいというのも、シクリッドと水草の共生を阻む要因です。
シクリッドは熱帯魚の中では珍しい弱アルカリ性の水質を得意としています。一方、水草は基本的に弱酸性の水質が最適なため、同じ水槽で管理するとどちらかに負担を掛けてしまうことも。
ただ、水草の中には水質の変化に強く弱アルカリ性の環境でも育つ逞しい品種があるため、水草の選定次第ではシクリッド水槽にレイアウトすることも可能です。
水草をシクリッドと共存させるポイント
習性や好む水質の違いから共生が難しいとされるシクリッドと水草ですが、水草の種類やレイアウトの仕方を工夫すれば、同じ水槽で育成できる可能性が十分にあります。
ここからは、水草とシクリッドを共生させるポイントを詳しくご紹介します。
活着性の水草がおすすめ!
底砂を掘り返してしまうシクリッドを水草と共生させたいときは、活着性のある水草を中心にレイアウトするのがおすすめです。
流木や石に水草を活着させておけば、底砂と一緒に引っこ抜かれてしまう心配がありませんし、仮にレイアウトを崩されてしまったとしても簡単に戻すことができます。
アクアリウムで扱う水草の中でも特に活着させやすいのは、以下の5種類です。
- アヌビアス
- ミクロソリウム
- ブセファンドラ
- ボルビティス
- コケ類
もともと活着してあるものを購入するのも良いですし、好みの流木と水草を揃えてご自身で活着させることも可能です。
また、マツモのような浮き草をライフマルチなどの重りを使って水中に沈めても、同様にレイアウトすることができます。
水質変化に強い種類を選ぼう
弱アルカリ性の水質でも育つ丈夫な水草を選ぶことも重要なポイントです。
またシクリッドが強い光を得意としないことを念頭に、水草育成用の照明がなくても育てられる品種だとなお良いでしょう。
このような特徴に合致する水草としては、
- マツモ
- アナカリス
- カボンバ
- ミクロソリウム
などが挙げられます。どれも育てやすく初心者にもおすすめの水草ばかりですので、お好みで取り入れてみてください。
シクリッドと楽しめる水草3種
それでは最後に、シクリッドと同じ水槽で半年以上管理できた実績のある水草を3種類ご紹介いたします。
- アヌビアス・ナナ
- アヌビアス・バルテリー
- ミクロソリウム
これまで名前の挙がった水草ならば、どれでもシクリッドと共生できる可能性の高いですが、中でもこちらの3種類を中心にレイアウトしていくと成功しやすいでしょう。
アヌビアス・ナナ
言わずとしれた水草の代表種であるアヌビアス・ナナは、アフリカ原産のサトイモ科の水草です。育成が容易なことから入門種としても広く知られています。
幅広い水質に対応できて、CO2添加や光の弱い環境でも育成が可能。
さらに流木や石に活着する性質を持つなど、シクリッドと共存できる条件をすべてクリアしているので共存しやすいでしょう。
成長が遅いのでこまめにコケ取りをする必要がありますが、活着させたレイアウトごと水槽から取り出せば掃除も簡単です。
濃い緑色をした葉は水槽を落ち着いた雰囲気に見せるため、シクリッドの派手な体色をより際立たせてくれます。
アヌビアス・バルテリー
卵型の厚い葉を持つアヌビアス・バルテリーは、先ほどご紹介したアヌビアスの仲間で、アヌビアス・ナナよりも一回り大きく育ちます。
こちらも容易に活着できて、強い光や肥料なども必要ありません。
ただ、根本の通気性が悪い環境で育てると調子を崩してしまうことがあるため、水流がうまく循環するようにレイアウトを工夫しましょう。
ミクロソリウム
東南アジアに分布するミクロソリウムは、弱酸性から弱アルカリ性まで幅広い水質に対応できるとても丈夫な水草です。
こちらも成長が遅い部類に入りますが、すらっと縦に伸びる葉は最大で40cmほどにまで成長します。
ある程度の長さになったらトリミングをして、バランスの良い葉姿を保ちましょう。
ミクロソリウムを育てる上で注意したいのが「シダ病」です。
28℃以上の高水温でなおかつ水流が淀んでいると、葉が黒くなり一気に枯れてしまうことがあります。
ミクロソリウムの育て方やシダ病については以下の記事で解説していますので、購入予定の方は一度確認しておきましょう。
まとめ:水草水槽でシクリッドを楽しもう!ポイントと弱アルカリ性に強い水草3選
シクリッドと共生できる水草の条件やおすすめの品種をご紹介しました。
カラフルな体色が特徴のシクリッドの仲間たちは、水草水槽に入れても良く映える魅力を備えています。
しかし、底砂を掘り返す習性や弱アルカリ性を好む点、強い光が苦手といった特徴から、共存できる水草の選定が難しいです。
- 活着するか、重りを付けて沈められる
- 弱アルカリの水質でも育つ
- 高光度の照明が不要
の3つの条件をクリアできる水草を中心にレイアウトしていくと、シクリッドと水草の共生がうまくいきやすいでしょう。
ご紹介した内容を参考に、シクリッドが泳ぐ水草水槽にチャレンジしてみてください。
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