底物の魚と相性が良い水草5選!コリドラス水槽などに最適な水草と条件とは
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水槽に水草を入れる際、注意しなければならないのが生き物との相性です。
特に、水槽の低層を生活の場とする底物と呼ばれる魚達は、底砂を掘り返す習性があるため、せっかく植え付けた水草を荒らしてしまうといったトラブルにつながることも。
また、底面いっぱいに水草を植え付けると底砂に汚れが溜まりやすくなり、そこから生き物が病気になってしまう可能性もあります。
水草水槽にコリドラスなどの底物を入れるときは、石や流木に水草を活着させるなど、両者が共存できるような工夫をすることが大切です。
ここでは、底物と相性が良い水草の種類や条件に加え、逆に相性が悪い水草の特徴などを解説していきます。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにコリドラスなどの底物と相性の良い水草5選を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
コリドラスなどの底物と呼ばれる魚たちには、砂を掘り返す習性があるため、底に植え付けるタイプの水草とはあまり相性が良くありません。
水草水槽にこれらの熱帯魚を入れるときは、上手に住み分けができるよう、水草の入れ方やレイアウトを工夫しましょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、コリドラスなどの底物と相性の良い水草5選を解説します。
底物と水草は相性が悪い?
結論から言うと、水槽の低層を棲家とする魚達と水草はあまり相性が良くありません。
理由として以下の2点が挙げられます。
- 底物には砂を掘る習性があるから
- 好む底砂の種類が異なるから
まず、底物の習性に関わる問題です。砂を掘る習性を持つコリドラスなどの魚達は、植え付けたばかりのものや根張りの弱い水草を掘り返してレイアウトを崩してしまう可能性があります。
次に挙げられるのが底砂の種類について。
底物を飼育する際に推奨される底砂は、田砂やボトムサンドなどの粒が細かくて柔らかい砂ですが、これらには水草を育てられるような栄養が含まれていません。
一方水草を育成するには栄養系のソイルが最適ですが、こちらは底物がいじった際に粒が崩れてしまったり、粒の隙間に汚れが溜まってそこから生き物が病気にかかってしまったり、といったトラブルに繋がることがあるのです。
それぞれの特性を考慮すると水草をふんだんに植え付けた水草水槽で底物を飼育するのは難しいでしょう。
しかし、水草を活着したり栄養をあまり必要としない種類を選んだりなど、工夫次第で底物と水草を共存させることは可能です。
底物の魚と相性の良い水草5選
水草をレイアウトした水槽に底物の魚達を導入するならば、相性の良い水草を選ぶことが大切です。
ここからは、底物の魚と相性の良い水草5選をご紹介します。
アヌビアス・ナナ
代表的な陰性水草で、丈夫で育成しやすいため水草の入門種としてもおすすめされています。
活着性があるため底砂に植え付ける必要がなく、強い光やCO2の添加がなくても育成できるので、底物を飼育する水槽でも安心です。
丸みを帯びた深緑色の葉が特徴で、水槽内に導入すると落ち着いた雰囲気を演出できます。
ただ、成長が遅くてコケ(藻類)が生えやすいので、コケ対策にヤマトヌマエビやオトシンネグロなどのコケ取り生体を入れておきましょう。これらの生体は、大人しい底物との相性も良好です。
ミクロソリウム
細長い葉をつける水生シダの1種で、非常にポピュラーな種類です。適応力が高く丈夫なので育成しやすく、活着性に優れていることもあり底物との相性は良好です。
アヌビアス・ナナと同様に日陰でも成長し、CO2の添加も必要ありません。
葉が縦方向に伸びていくため、レイアウト次第で立体感を出すことが可能です。同種も成長が遅く、コケが生えやすい性質があるのでコケ取り生体は入れておきましょう。
ウィローモス
ハイゴケ科に分類されている苔の1種で、活着性が非常に高いので石や流木の他に素焼きのアイテムなど、色々な物に活着させられます。
短くフサフサとした草姿が特徴で、環境適応力が高く丈夫かつ、低光量・CO2添加なしでも成長するため、あらゆるレイアウトで活躍します。
基本的に底床に植え込むタイプの水草ではないため、底物との相性も良好です。
同種には糸状のコケ(藻類)が発生しやすいため、対策としてヤマトヌマエビをはじめとする、エビ類を入れておくことをおすすめします。
ブセファランドラ
波打つようにうねる葉が特徴的な、サトイモ科の水生植物です。水中では背丈が5~15cm程度の小さな水草で、小型水槽からレイアウトできます。
複数の品種がありますが、どれも丈夫で強い光やCO2添加が無くても育成可能。
ブセファランドラも活着する性質を持ちますので、底物の魚が泳ぐ水槽では石や流木に活着させて導入すると良いでしょう。
もちろんソイルに植え付けることもできるので、生き物に合わせたレイアウトができる使い勝手の良い水草です。
ボルビティス
透明感のある繊細な葉が魅力的なボルビティス。シダ科の植物で、葉全体の大きさが40cm近くまで育つこともあるため、中~大型水槽の中景草としてよくレイアウトされています。
丈夫で熱帯魚の育成環境でも育てることができますが、より美しい緑を引き出すには水草用照明とCO2添加を用意しましょう。
光量が足りないと茶色く変色してしまうこともあります。
こちらも活着できるため、底物の魚とも相性が良いです。
底物に最適な水草の条件
コリドラスなどの魚を飼育する水槽でも、いくつかの条件を満たした水草ならば問題なく育成できることが多いです。
ここからは、底物に最適な水草の条件を解説します。
基本的には活着水草がおすすめ!
砂を掘り返してしまう底物の魚から守るため、水草は植え付けずに石や流木に石や流木などに活着させた状態で導入するのがおすすめです。
そのため、基本的に底物と相性が良い水草は活着性を持つ水草ということになります。
活着した水草ならば水槽から気軽に取り出せるので底砂の掃除がしやすいですし、レイアウト変更も簡単です。
底物が砂を掘り返す動作は本能的なもので、できないとストレスを感じて調子を崩す恐れがあるため、そのスペースは確保してあげるのにも活着水草が向いています。
高い栄養分を必要としない
底物を飼育する水槽の底砂は、ソイルのような水草の成長を助ける栄養が入っていないものが大半です。
そのため、根からたくさんの栄養を吸収する必要がある水草は、底物水槽には不向き。少ない栄養でも成長できるものや液肥で対応できる水草を選ぶと育てやすいです。
有茎草をレイアウトしたいときは入れ方を工夫しよう
活着水草以外の水草をレイアウトしたいという時も、種類を選んで入れ方を工夫すれば導入可能です。
例えば浮き草の性質を持つマツモは、マルチリングなどの重りが付いた形で販売されていますが、これをこのまま水槽に沈めてレイアウトすれば、魚に掘り返されてしまうような心配はありません。
根張りの強い水草ならば、先に水草を植え付けて根がしっかり張った後に底物の魚を導入するのも良いでしょう。ただ、魚が砂を掘る邪魔になってしまわないよう、レイアウトに気を配る必要があります。
また、鉢植えにした水草を水槽に沈めたり、石などを使って仕切りを作り砂とソイルを敷き分ければ、両者を共存させることが可能です。
この方法は手間がかかりますが、かなりレイアウトの幅を広げることができます。
ただしどの方法にしても、水草の入れ過ぎには注意してください。低層を生活圏とする魚達にとって底砂の汚れは大敵です。掃除ができる程度の余裕を持ってレイアウトすることを意識しましょう。
底物と相性の悪い水草
根が強すぎる水草や、砂部分を覆うほど繁茂してしまうなど、底物の魚の行動の邪魔になってしまうような水草とは、あまり相性が良くありません。
最後に底物水槽では避けたほうが良い水草の特徴をお話します。
ロゼットの仲間は控えたほうが良い
先ほど、根張りの良い水草ならば導入ができるとお話しましたが、根が強い水草を入れると底砂の掃除がしにくくなるというデメリットがあります。
コリドラス水槽でしばしば見かけるアマゾンソードを代表とした、ロゼットと呼ばれる中心から放射状に葉を延ばすタイプの水草は、根張りが強い種類が多いため入れ過ぎには注意してください。
少量をポイントで導入する程度に留めておくと、掃除の邪魔にならず、底物の魚を飼育する水槽でも管理がしやすくなります。
茂りすぎる水草もNG
前述の通り、底物は一般的に底砂を掘り返したり潜り込む性質をもちます。その行動ができないとストレスを感じて調子を崩す恐れがあるため、底砂を自由にできるスペースを必ず確保してあげましょう。
有茎草の中には、上手に育成すると繁茂してボリュームが出る種類があり、放っておくと底砂全体を覆ってしまうほど勢力の伸ばすことがあります。
よく茂る水草は避けるか、こまめにトリミングをして底砂部分を残すよう管理するのがおすすめです。
まとめ:底物の魚と相性が良い水草3選!コリドラス水槽などに最適な水草と条件とは
今回は、底物と呼ばれるコリドラスなどの魚を飼育する水槽と相性が良い水草の種類や条件、特徴を解説しました。
底物水槽に水草を導入する時は、底物が底砂を掘り返すことと、底物は上~中層を泳ぐ種類よりも、底砂の衛生状態が重要になることを念頭においてください。
これらのことを考慮すると、底砂に植える必要がなく移動が簡単な、活着する性質がある水草が最適です。
アヌビアス・ナナやミクロソリウム、ウィローモスなどの活着水草を積極的に取り入れていきましょう。
水草を活着するには少しコツがいりますが、最近は活着した状態で販売されているものも多く、初心者でも扱いやすいです。
ぜひ、底物と水草の性質を理解したうえで、水草を使ったレイアウト作りに挑戦してみてください。
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