

熱帯魚を長期飼育するコツ!長生きにつながる水槽メンテナンスのポイント
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キラキラと輝く水の中を熱帯魚が行きかう光景…そんな美しい水景に憧れて熱帯魚の飼育を始める方は多いです。
しかし、実際にアクアリウムを始めてみると、思ったように飼育が軌道に乗らず悩んでしまうというケースも。
体の小さな熱帯魚は人間や動物たちよりもずっと繊細で、水温や水質のちょっとした変化で調子を崩してしまいます。
ろ過フィルターなどの飼育機材を駆使しながら、適切にメンテナンスをして環境を維持することが、長期飼育につなげるコツです。
今回のコラムは熱帯魚を長期飼育するためのコツに注目し、長生きにつながる飼育管理や水槽メンテナンスのポイントを解説します。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに熱帯魚を長期飼育するコツを解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
せっかく熱帯魚の飼育を始めたからには長く健康に飼育を続けたいと考える方も多いはず。
熱帯魚の長期飼育を目指すならば、ろ過フィルターや水槽用ヒーターといった機材と、適度なメンテナンスを組み合わせて環境を整えていくことが大切です。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、熱帯魚を長期飼育するコツを解説します。
長期飼育の要!水質管理のポイント
熱帯魚を長生きさせるうえで一番重要なポイントが、水質管理です。
私たち人間が大気の汚れが原因で健康を損なうことがあるように、水中を泳ぐ魚たちは水質の変化が体調に大きな変化を及ぼします。
長期飼育を目指すならば、変化の少ない安定した水質を保つことが大切です。
ここでは、長期飼育につながる水質管理の重要なポイントを3つご紹介します。
生体に合ったろ過方式を選ぼう
長期的に水質を安定させるために必要不可欠なろ過フィルター。
アクアリウムで使われるろ過方式は外部式や上部式、投げ込み式などがバリエーション豊富なため、飼育している魚種や大きさや匹数、水草の有無、水槽の容量など水槽の内容を総合的に見て適切なスペックを備えた製品を選ぶ必要があります。
水槽の内容による目安は以下の通りです。
熱帯魚がメインの淡水魚水槽 | 外部フィルタ―、上部式フィルター |
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水草を育成する淡水魚水槽 | 外部フィルタ― |
金魚・メダカ水槽 | 投げ込み式フィルター、スポンジフィルター、底面式フィルタ― |
~45cmの小型熱帯魚水槽 | 外掛け式フィルタ―、水中フィルタ― |
大型の淡水魚飼育 | 外部フィルター、上部式フィルタ― |
海水魚水槽 | 外部フィルター、オーバーフロー水槽 |
ろ過方式にはそれぞれメリットとデメリットがあるため、何に重点をおいてアクアリウムを管理していきたいかを明確にした上で機種を選定するのが良いです。
また、スペックで迷ったときは、お手持ちの水槽サイズよりもワンランク大きいサイズ向けのフィルターを選ぶことをおすすめします。
パワーに余裕を持たせておけば、飼育途中で水草や熱帯魚の数を増やしても対応できますし、長期的に水質を安定させやすいです。
大型魚を飼育する場合や匹数を多く飼育したい場合は、ろ材を入れるろ過槽の容量にも注目してみましょう。
定期的な水換えをしてバクテリアを活性化しよう
ろ材や底床に住みつくバクテリアは、魚の排泄物や食べ残しから派生するアンモニアなどの有害物質を分解して硝酸塩に変えてくれます。
これは、いわゆる生物ろ過と呼ばれる働きで、水をきれいに保つためにはバクテリア活発な状態で維持することがとても大切です。
バクテリアは水が汚れていたり酸素が不足していたりすると、働きが鈍って死滅してしまうことがあるため、定期的に水換えをして水中の過剰な栄養分や汚れを排出し、酸素を含む新鮮な水を供給しましょう。
水槽の大きさや内容にもよりますが、基本的には1〜2週間に1回、水量全体の3分の1ほどの量を目安に水換えをするのがおすすめです。
水質検査薬で正確な水質を確認しよう
熱帯魚は魚種によって好みのpHや硬度が異なります。
最初はしっかり水質を合わせていても、飼育を続けていくうちに少しずつpHや硬度の値が変化していくため、水質検査薬を使って定期的に数値を確認しましょう。
pHの値は水換えのタイミングを決めるのにも有効です。水中に水の汚れである硝酸塩が溜まるとpHが下がりやすくなりますので、pHが下がっている=水が汚れてきていると判断できます。
また、水道水のpHや硬度はお住いの地域によって違うため、新しく水槽を立ち上げるときや新魚を導入する時にも水質を確認しておくと安心です。
pHが急変したり異なる水質の環境にいきなり熱帯魚を移し替えたりすると、ショック症状を呈して体調を崩してしまうことがありますので、十分に注意してください。
飼育する魚種の好みの水質に合わせて調整するためには、水質調整剤やろ材(サンゴ砂やピートモスなど)を使うことも視野に入れましょう。
熱帯魚に優しいストレスフリーな環境を作るポイント
ストレスの多い環境では熱帯魚も体調を崩してしまいます。
熱帯魚にストレスを与える要因としては、水温や照明、混泳魚との相性、餌の与え方などが挙げられますので、これからご紹介する内容を参考に一度飼育環境を確認してみてください。
水温や照明は適切に管理しよう
熱帯魚のバイオリズムを整えるために、水温や水槽用照明の照射時間を適切に管理しましょう。
多くの熱帯魚は25~28℃程度の水温を好みます。ただし、魚種によって適切な水温は異なりますので、飼育している熱帯魚の特性を確認したうえで水温を調整してください。
水槽用ヒーターは通年使用が基本です。
夏場はヒーターと合わせて水槽用のファンやクーラーを稼働させるか、エアコンで部屋全体の温度を管理して高水温を予防します。
水槽用照明は鑑賞性を高めるだけでなく、魚たちの生活リズムを整える重要な役割を担う機材です。付けっ放しにしたり反対に照射時間が足りなかったりすると、熱帯魚の健康や水槽環境を損なう可能性があるため、しっかり点灯時間を管理しましょう。
一般的な熱帯魚の場合の点灯時間は8時間程度が目安です。自然光が差し込む環境では、太陽が当たっている時間も含めて8時間程度に収められるようにしてください。
最近はタイマー内蔵の水槽用照明も増えており、点灯時間を管理しやすくなっています。
混泳水槽では魚同士の相性に注意
熱帯魚の混泳をするときは、魚同士の相性に注意しましょう。
特に体格差のある組み合わせや、気性が荒い・縄張り意識が強い魚種の混泳は、相当な工夫をしないと成り立たないケースが多いです。
例えば、ルリスズメダイは水槽の中層〜岩の付近を泳ぐ海水魚ですが、縄張り意識が強く狭い水槽では他の魚を激しく攻撃します。
魚の縄張り意識からくる気性の荒さは、対象となる魚種が限定される場合もあるため(同種、近縁種のみを攻撃するなど)、魚種の性格をよく理解した上で混泳魚を選定することが重要です。
また、隠れ家をたくさん用意したり、縄張りを作らせないレイアウトにしたりといった工夫で、混泳ができる可能性もあります。
とはいえ、相性の悪い魚種同士の混泳はケンカによるけがやストレスから病気を引き起こしやすいため、基本的には避けたほうが良いでしょう。
新たな魚を導入する場合には、別の小型水槽を用意して数日間トリートメントを行ってから本水槽に移すと、ケガや病気のリスクを抑えられます。
餌の選び方と給餌のタイミング
熱帯魚用の人工餌はとにかく種類が豊富で、どの餌を選んだらよいか迷ってしまうこともあるでしょう。
餌選びの大前提として、まず魚の口の大きさに合ったものを選びます。
次に餌のタイプです。人工餌は顆粒タイプやフレークタイプ、長い時間水面に浮いている浮上性、ゆっくり底に沈んていく沈下性など、形状や与えた後の動きに違いがあります。
浮上タイプは水槽の上層~中層を行きかうネオンテトラなどの魚が食べやすく、沈下性は低層を住処とするコリドラスなどの魚にも餌を届けることができるといった特徴があるため、飼育している魚の種類に合わせて使い分けましょう。
魚種によって必要とする栄養素が異なるため、必要に応じて餌の配合成分もチェックします。
また、おやつとして冷凍アカムシなどの活餌を与えるのもおすすめです。
どんな餌を選ぶとしても、与えすぎは水質悪化の原因となります。1~2分程度で食べきれる量を目安に、1日1~2回に分けて与えましょう。
長期飼育には定期的なメンテナンスが重要
熱帯魚を長生きさせるためには、定期的なメンテナンスも欠かせません。
適切な水槽環境を維持するためのメンテナンスポイントを3つご紹介します。
毎日、週ごと、月ごとに行うルーティン作業を確認しよう
メンテナンスと一言で言っても内容や必要な頻度は様々。作業ごとの頻度を決めてルーティンにすることで、やり忘れが無くなり一度の作業負担も軽減できます。
できるだけ毎日行いたいのが、熱帯魚の健康状態の確認と目についたゴミの除去です。
餌やりのタイミングなど時間を決めて、魚の餌食いや泳ぎ方、ケガや病気の兆候が見られないかをよく観察してください。また餌の食べ残しや枯れた水草があるときは網などですくって簡単に掃除をすると、水をきれいに維持しやすくなります。
特に、生餌や冷凍餌を与えたときは、食べ残しをすぐに取り出すことが大切です。
1~2週間に一度は、水換えやコケ掃除、底床掃除を行います。
コケ掃除は一度に行うと大変なので、毎回場所を区切って少しずつ進めるのがおすすめです。底床掃除はクリーナーポンプで水と一緒にゴミを吸い出しましょう。
月に1回程度の頻度で行うのが、ろ過フィルターの整備やろ材の洗浄、水質チェックです。
ろ過フィルターやろ材が汚れていると、水換えをしていても水質が急変してしまうことがあるため、水質チェックの結果を参考にメンテナンスを行いましょう。
ろ過フィルターの洗浄方法と機材の点検ポイント
ろ過フィルターやろ材を洗浄する上で、いくつかの注意点があります。
まず、ろ材を洗浄するときは、飼育水を使って軽くすすぐ程度に留めてください。
ろ材を水道水でゴシゴシ洗ってしまうとカルキの影響でバクテリアが減少し、水質の急変を招くため、洗浄には必ず飼育水を使いましょう。
洗浄を終えたらろ過フィルターから異音や水漏れなどが起きていないかも合わせて確認します。
水槽用ヒーターはサーモスタットの異常や故障の兆候がないか、定期的な動作確認を行いましょう。
ろ材や水槽用ヒーターなどの消耗品は、突然の故障や不具合に備えて予備をストックしておくと安心です。
また、水槽用機材のメンテナンスや動作確認では、一時的に機材の電源を切ることも多いです。水槽周りの配線を整理して、どの機材の配線なのかが一目でわかるようにしておけば、間違わずにすみ時短になります。
新しい情報を仕入れて知識をアップデートしよう
アクアリウム業界では日々新しい技術や商品が登場しており、水槽に役立つ情報が毎日のように発信されています。
新しい飼育知識はYouTubeやSNSを通じて知ることができますし、新しい製品のリリース情報はニュースや企業のホームページで発表されることが多いです。
例え今は自分の水槽には関係が無かったとしても、常に最新情報に触れておくことで、飼育環境を改善するためのヒントが得られることがあるでしょう。
SNSや交流イベントを通じてたくさんのアクアリストと触れ合い、情報交換をしておくことも知識のアップデートに有効です。
まとめ:熱帯魚を長期飼育するコツ!長生きにつながる水槽メンテナンスのポイント
熱帯魚を長期飼育するためには、日常的な水質管理、飼育環境づくり、定期的なメンテナンスが重要なポイントです。
適切なろ過フィルター使用することで、水質を維持しやすくなります。
水換えやコケ掃除、水槽用機材の整備やメンテナンスも忘れずに行いましょう。
一度にすべてを行うのは大変なので、それぞれの作業の頻度を決めてルーティンにすると、やり忘れの防止や負担の軽減になります。
また、長生きには熱帯魚のストレスを軽減することも大切です。水温・照明の管理や混泳魚との相性などをよく確認してください。
熱帯魚を長生きさせるコツは、常に水槽器具や飼育する魚に関心を持つことです。
毎日の餌やりや水換えの際の観察を習慣にしておけば、わずかな変化にも気付くことができます。小さな異変に早い段階で対処ができれば、魚の健康を維持しやすいでしょう。
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