コリドラス・ステルバイとは!特徴から飼育に必要な水槽設備・繁殖について
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コリドラス・ステルバイは、白と黒の特徴的なスポット模様をもつ小型ナマズです。
飼育の容易さ、繁殖を楽しめることから、初心者だけでなくベテラン飼育者にも愛されています。
体高があり、どこかコロンとした印象がかわいいステルバイは、数多くの種類がいるコリドラスのなかでも特に人気が高い魚種です。
コリドラス・ステルバイについて、特徴から飼育に必要な水槽サイズ、向いているろ過フィルター、餌や底砂、水草についてを解説します。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにコリドラス・ステルバイについて解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
ポピュラー種であるステルバイですが、奥深い魚種です。
野生で採取されたワイルド個体と導入しやすいブリード個体がいますが、本来は10年以上長生きするとされるなど、まだまだ未知の可能性を秘めています。
このコラムでは、実務経験から得た知識をもとに、ステルバイの基礎知識から向いている飼育環境を解説します。
熱帯魚の飼い方はこちらのページでも詳しく解説しています。
コリドラス・ステルバイとは
コリドラス・ステルバイは、小型淡水魚の一種です。コリドラスの仲間は南米原産で、ステルバイはブラジルに生息しています。
ステルバイは、特徴的な黒と白のドット模様を持っており、背面が丸みを帯び、腹面は平らです。
また、口は下向きで、触覚のようなヒゲを持つという、コリドラス属の典型と言えるような姿をしています。
胸ビレは飼いこむとオレンジに色揚げしていきます。
口の部分は吻(ふん)と呼ばれており髭は全部で6本生えており、ステルバイは鼻先の短い「ショートノーズ」タイプです。
成魚の体長は約4~6cm程度で、コリドラスのなかでも比較的小柄と言えるでしょう。
寿命は3~5年程度ですが、適切な飼育環境下であれば10年近く長生きすることも。
ステルバイは他のコリドラス同様に、基本的には底層で生活します。稀に水面まで泳いでいき口をパクパクする通称「水面ダッシュ」という行動を見せることがあるものの、底床付近で群れていることが多いです。
穏やかな性格を持つため混泳に最適な魚種ですが、他の大型魚や攻撃的な魚と一緒に飼うとストレスを感じる可能性があるため、同じく穏やかな性格の魚と一緒に飼うことをおすすめします。
コリドラス・ステルバイが好む水質・餌
水温は22~27℃、pHは6.0~7.5程度が適しています。
水槽用ヒーターは必ず導入し、必要に応じて冷却ファンや水槽用クーラーを用意しましょう。
食性は雑食性で、乾燥飼料や冷凍飼料などを食べることができます。
沈下性の人工飼料以外には、冷凍赤虫や冷凍イトメを好んで食べ、バランスよく与えることで均整のとれた体型に育つでしょう。
ステルバイⅡとは?
アクアリウムショップなどでたまに「コリドラス・ステルバイⅡ」という魚種が販売されていることがあります。
これは、ステルバイによく似たコリドラスの一種で、よく似ていますが違いがあります。
- スポット模様が大きくはっきりしている
- 目がやや下についてる
- 頭の形がやや細い
- 吻が少し長い
- 上から見るとスマート
厳密には同種なのかなど、詳しいことは分かっていません。
過去にはステルバイに混ざって販売されていることもあったため、雰囲気が違う個体がいたら、それはステルバイⅡかもしれないです。
コリドラス・ステルバイの飼育に必要な設備
ステルバイの飼育に向いている水槽サイズやろ過フィルター、底砂と水草をご紹介します。
おすすめの水槽サイズ
ステルバイは小型の魚ですが、群れを作る性質と底層を泳ぐことから、十分な底床面積を用意するために少なくとも30cmキューブ以上の水槽がおすすめです。
45cm水槽以上だと余裕をもって暮らすことができるでしょう。
コリドラス・ステルバイにおすすめのろ過フィルター
おすすめのろ過フィルターは以下の通りです。
- 上部式フィルター
- 外部式フィルター
- 底面式フィルター
- 投げ込み式フィルター
コリドラス飼育でポピュラーなろ過フィルターと言えば上部式か外部式です。
どちらも、コリドラスが生活する底床部分にほぼ干渉しないので、行動範囲を広く維持することができます。
より水流が穏やかなのは投げ込み式と底面式ですが、これらを使用するには底砂を大磯砂細目に限定するという条件があります。
コリドラスに向いているとされる底砂は粒が細かく、底床に設置するフィルターには吸い込まれてしまうからです。
底砂が細かいと通称「モフモフ」と呼ばれる、かわいらしく餌を探す行動を観察できますが、お好みでろ過フィルターは選びましょう。
ステルバイに向いている底砂と水草
水槽の底には『ボトムサンド』などの細かい砂を敷くことが一般的ですが、細目の砂利でも飼育可能です。
コリドラス・ステルバイは底層を泳ぎ、ヒゲで底砂を探るので、細かい砂が適しています。
しかし、その行動ゆえに植えつけるタイプの水草やソイルとの相性はあまり良くありません。
そのため、水草は植えつけずに流木に活着させたタイプがおすすめです。
- ミクロソリウム
- アヌビアスナナ
- ウィローモス
- ブセファランドラ
- ハイグロフィラ など
その他には、コリドラスの力では掘り返せないほど強靭な根を持つ水草が良いです。
- アマゾンソード
- クリプトコリネ
- エキノドルス など
水草はコリドラスの産卵床や隠れ場所にもなるため、ぜひ導入しましょう。
混泳相手について
コリドラス・ステルバイは穏やかな性格なので、さまざまな魚種と混泳可能です。
しかし、ステルバイ自体が小型で大人しい魚種なので、肉食性の強い魚種や大型魚との混泳には向いていません。
穏やかな性質のテトラなど、小型魚との混泳に向いています。
- ネオンテトラ
- グッピー
- ラスボラ
- プラティ
- モーリー
- メダカ など
また、他のコリドラスとも混泳を楽しめます。
水槽サイズに応じて、混泳魚を選びましょう。
コリドラス・ステルバイの繁殖について
コリドラス・ステルバイの繁殖は、水温の変化や水質の変化などによって触発されることが多いです。
繁殖を促すためには、まず水温を少し下げ(約20~22℃程度)、その後数日間で元の水温(約24~26℃)に戻します。
これは自然環境での雨季を模倣したもので、雨季には水温が下がり、その後上昇するためです。
そして繁殖の兆候が見られたら、栄養価の高い餌や冷凍赤虫や冷凍イトメを与えることで、産卵を促すことができます。
繁殖の準備がすすむと、メスのお腹をオスがつつく『Tポジション』という行動を見せ産卵します。
コリドラスは、水草や水槽の壁面、底砂などに卵を産み、約3~5日で孵化します。
孵化した幼魚は非常に小さいため、餌はブラインシュリンプを与えます。
なお、繁殖を狙う場合は、オスメスを確認することが重要です。オスは体がスマートで、雌は丸みを帯びていて少し大きい傾向があります。
また、繁殖は5匹以上で飼育し、オス1:メス3の割合にすると狙いやすいです。
まとめ:コリドラス・ステルバイとは!特徴から飼育に必要な水槽設備・繁殖について
コリドラス・ステルバイは飼育が容易な魚種のなかでも、ひときわ人気のある底物(底生魚)です。
可愛い容姿だけでなく、飼育から混泳、繁殖などアクアリウムの楽しみを幅広く楽しむことができます。
独特のスポット模様は、色合いこそシックですが光沢感もあるので、水槽の中ではなかなかに存在感があり、鑑賞性も十分です。
稀に少し変わった個体『ステルバイⅡ』を見かけることがありますが、一緒に飼育することができます。
ステルバイはアクアリウム初心者から楽しめる魚種としてとてもおすすめです。
水槽の底物をお探しの場合は、ぜひ候補に入れてみてください。
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