アクアリウムの初期費用とは!水槽一式を自分で導入すると総額でいくら
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アクアリウムは何となくお金がかかりそう、というイメージをお持ちの方は多いです。
確かに、水槽一式をそろえるにはまとまったお金が必要ですし、こだわりだすとかなりの金額がかかります。
しかし、飼育する生き物を選べば比較的リーズナブルに水槽を始めることができるのもまた事実。お金をかけていないからと言って水槽が見劣りすることはありませんし、工夫次第で低予算ながら素晴らしい水槽を作り上げることもできます。
アクアリウムに興味があるけれどお金の不安から踏み出せないという方は、まず、どんな機材にどのくらいのお金がかかるのか、概算を確認してみましょう。
今回は、アクアリウムを始めるための初期費用について解説します。
価格を抑えるコツもご紹介しますので、ぜひご覧ください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにアクアリウムの初期費用を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
アクアリウムを始めたいと考えたとき、やはり一番最初に気になるのが金銭面です。
漠然とした不安は実情を知ることで解消されますので、まずは水槽を設置するのにかかる初期費用を把握してみましょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、アクアリウムの初期費用を解説します。
アクアリウムの導入金額
アクアリウムを始めるにあたりかかる費用は、大まかに分けると以下のようになります。
- 設備費
- 生体購入費
- 資材・備品
- 運搬費・送料
ここでは、水槽の中でも標準的な60cm規格水槽(W600×D300×H360mm)を例に、水槽設置までにかかる初期費用を項目ごとに分けて解説します。
水槽設置にかかる料金は基本的に水槽サイズに比例しますので、ご自分の設置予定のサイズに置き換えながらおおよその参考にしてみてください。
設備費
まずは設備費について。
アクアリウムに必要な基本的な設備は、以下の4点です。
- 水槽
- 水槽台
- ろ過フィルター
- 水槽用ヒーター
設備費は初期費用の大部分を占める重要なポイントで、生き物を飼育するために削るのが難しい部分でもあります。
ただ、高額な機材が必ずしも良いというわけではなく、ご自分の飼育する生き物に合ったスペックのものであれば、リーズナブルな機材でも十分にアクアリウムを楽しむことが可能です。
揃える設備によって飼育できる生き物が変わることもありますので、予算との兼ね合いを考えながらじっくり検討してみましょう。
水槽
水槽の値段は素材によって大きく変わります。
60cm水槽の場合のおおよその目安は以下の通りです。
- ガラス水槽:4,200円~
- クリアガラス水槽:15,000円~
- アクリル水槽:21,000円~
一番安価なのはガラス水槽で、流通量が多く各メーカーから様々なタイプが販売されています。丈夫で傷がつきづらい反面、衝撃に弱く割れやすいので地震対策などはしっかり行いましょう。
また、重量があるので水槽用ではない棚やテーブルに設置しようと考えている場合は、耐荷重をよく確認してください。
クリアガラス水槽は一般的なガラス水槽よりも透明度が高いのが魅力ですが、その分値段はお高めです。また、ガラス水槽と同じく割れやすい点にも注意しましょう。
アクアリル水槽は、軽くて割れづらいので場所を選ばずに設置しやすいのがメリットです。ただ、ちょっとこするだけでも傷がついてしまう点と、何より高額な点は検討の余地があります。
どの素材にもメリット・デメリットがありますので、水槽を選ぶときは、値段だけでなく水槽の丈夫さや安全性、重量などを考慮して総合的に判断するのがおすすめです。
水槽台
水槽を置く水槽台は、素材やオプションによって価格が変動します。
- 木製:10,000円~
- 鉄製:5,000円~
- 鉄製化粧板仕上げのキャビネット:48,000円~
- ステンレス製:86,400円~
ベースは木製か鉄製で、そこに化粧板仕上げや扉などのオプションが付くことで値段が上がる仕組みです。
少々特殊なのがステンレス製で、他に比べてかなり高額ですが、錆に強いという特徴があるため海水魚水槽では重宝されています。
アクアリウムの初期費用を考えたとき、真っ先に予算を削りたくなるのが水槽台です。自宅にある机やメタルラックで代用できれば、費用を抑えることができるとお考えの方は多いと思います。
確かに水槽台以外の台を使って水槽を設置することは可能なのですが、水槽はかなり重量があるもので60cm水槽でも水や砂利を入れると70kgを超えることも少なくありません。
既存の台や自作の棚を流用する場合は、必ず耐荷重を確認してください。
ろ過フィルター
水を綺麗に保つために必要なろ過フィルターの金額は、ろ過方式によって大きく変わります。
各ろ過方式の設備を整えるために必要な予算の目安は以下の通りです。
- 投げ込み式:1,300円~/エアーポンプ2,500円~
- 底面式:1,000円~/エアーポンプ2,500円~
- 外掛け式:1,500円~
- スポンジフィルター:2,200円~/エアーポンプ2,500円
- 外部式:12,000円~
- 上部式:3,700円~
- オーバーフロー式:水槽22,000円~/ろ過槽15,000円~/循環ポンプ5,000円~
投げ込み式フィルター(通称ぶくぶく)、底面式フィルター、スポンジフィルターはエアーポンプの力で水を循環させるろ過方式ですので、フィルター本体とエアーポンプをセットで用意してください。
オーバーフロー式は、水槽とろ過槽を配管で繋いで循環ポンプで水を循環させるろ過方式です。水槽や水槽台を含めた一式をオーバーフロー用で揃える必要がある、かなり高額な設備なのですが、ろ過能力が格段に高い上に、水槽用クーラーやプロテインスキマーなどの専門性の高い機材が取り付けられるため、海水魚水槽や古代魚の飼育ではよく取り入れられています。
ろ過フィルターの種類によっては飼育できる生き物が限られることもありますので、フィルターを選定する前に飼育する生き物を決めておくと候補を絞りやすいです。
保温設備
保温設備の要否は飼育する生き物の種類によって異なります。
熱帯魚や海水魚、古代魚などを飼育するには水槽用ヒーターが必須ですが、メダカや日本淡水魚、金魚などの日本の気候に適応している魚は、保温設備が無くても飼育が可能です。
ただしその場合でも、夏場の高水温対策として最低限、冷却ファンは取り付けることをおすすめします。
種類によっては水槽用ヒーター、水槽用クーラーの両方が必要な場合もありますので、飼育予定の魚に必要な設備を予め確認しておきましょう。
主な保温設備の費用目安は以下の通りです。
- 冷却ファン:2,000円~
- 水槽用クーラー:25,000円~
- 水槽用ヒーター:2,500円~
- 水温計:300円~
生体購入費
アクアリウムで飼育できる生き物は、熱帯魚や観賞魚、貝類、エビ類など多岐に渡ります。
価格もまちまちで、数百円で複数匹購入できるリーズナブルな魚から、一匹数十万円する高級魚までとにかく幅が広いです。
ただ、値段に差があっても1つの命であることに変わりありません。生体の良し悪しを価格で判断するのではなく、自分が愛着を持てるかどうかを基準にお気に入りの一匹を探してみてください。
資材・備品費
アクアリウムで水槽を稼働させるためには、ろ過フィルターに入れるろ材やフィルターを繋ぐためのチューブやホース、オーバーフロー用の配管など細かな資材が必要となります。
これも、選択したろ過方式によって必要なものが異なりますので、ご自分の状況に照らし合わせて確認してみてください。
資材の大まかな予算目安は以下です。
- ろ材:1,000円~
- 水質調整機能付きろ材:2,500円~
- チューブ:400円~
- ホース:800円~
- 配管材料:600円~
資材は水槽の運用を始めた後も定期的に交換が必要になるものです。
「安価なものを小まめに変える」「高品質なものを長く使う」など、自分のスタイルにあったものを選びましょう。
配管やチューブ、ホースなどは、ろ過槽までの距離やフィルターのサイズに合わせて購入してください。
運搬費・送料
意外と盲点なのが、配送料です。
インターネット通販を利用すれば当然ながら送料がかかりますし、直接店舗で購入した場合も配送してもらうには料金がかかることが多いです。
送料は配送元と自宅の位置関係(地域)によるところも大きいので一概には言えませんが、大型商品ほど高額になりやすいので、水槽などを一式送ってもらうと思ったよりも送料がかさむことも考えられます。
そのため、費用を抑えたいときは自分でできるだけ持ち帰るのが良いでしょう。
なお、配送料の有無や値段はお店によっても異なりますので、購入時に確認してみてください。
飼育生体別の導入金額目安
60cm水槽をモデルに各設備にかかる初期費用をご紹介しましたが、お伝えしてきた通り、必要な設備やスペックは飼育予定の生体によって大きく変わります。
ここからは、各生体を飼育するのに必要な基本的な設備と初期費用をご紹介していきます。
小型熱帯魚
小型熱帯魚 | 約72,000円(ガラス水槽、外部式フィルター、木製水槽台、水槽用ヒーター、水槽用クーラー、ろ材、生体費5,000円、底砂+流木+水草1,1000円程度として) |
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小型熱帯魚は水質や水温を一定に保つ必要があるため、ろ過フィルターや保温機材にお金がかかりますが、飼育がしやすく王道のアクアリウムを堪能することができるでしょう。
メダカ・金魚
金魚 | 約30,000円(ガラス水槽、上部フィルター、水槽用ヒーター、冷却ファン、エアレーション、鉄製水槽台、ろ材、生体費3000円、底砂として) |
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メダカ | 約25,000円(小型ガラス水槽、スポンジフィルター、水槽台、エアーポンプ、冷却ファン、底砂、水草、生体費2,000円として) |
比較的リーズナブルに飼育を始められるのがお馴染みのメダカや金魚です。
これらの魚は丈夫で水質の変化や低水温に強いため、設備費を抑えることができます。
海水魚・大型肉食魚(古代魚)
海水魚(※オーバーフロー式でない場合) | 約110,000円(アクリル水槽、外部式フィルター、鉄製水槽台、水槽用ヒーター、水槽用クーラー、ろ材、生体費5,000円、プロテインスキマー、殺菌灯、底砂として) |
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大型肉食魚(古代魚) | 約200,000円(大型オーバーフロー式アクリル水槽、ろ過槽、循環ポンプ、水槽用ヒーター、エアレーション、水質調整機能付きろ材、配管、鉄製水槽台+生体費として) |
海水魚や大型肉食魚になると、専門的な設備を揃える必要があるため初期費用も大幅に増加します。ただ、これらの魚は寿命が長く、海水魚のカクレクマノミで5~10年、アロワナなどの古代魚は10~30年と、最初にしっかり環境を整えてあげれば長期間飼育を楽しむことができるのが魅力です。
ろ過設備や環境を工夫して費用を抑えよう
初期費用を少しでも減らしたい時は、飼育環境を見直してみたりろ過設備の設置方法を工夫したりするのがおすすめです。
例えば、水草をたくさん植えこんだ熱帯魚水槽を作りたいと考えたとき、水草を育成するには高価な外部フィルターやCo2添加器などの専用機材が必要となります。
しかし、水草の種類を育成が簡単なものに絞って小型魚をメインに飼育すれば、 上部式、底面式、外掛け式などの安価なフィルターだけで水槽を運用することが可能です。
オーバーフロー式が推奨されるような生き物の飼育でも、上部フィルターと外部フィルターを併用してろ過能力を上げれば、環境を維持することができる場合もあります。
また、底砂によく使われるソイルは崩れたら交換が必要ですが、大磯砂などの砂利に変えれば交換の必要がありません。
このようなちょっとした工夫で、初期費用やランニングコストを減らすことができます。
コストや手間を考えるとレンタルもおすすめ
アクアリウムを始めるのには、最低でも20,000~30,000円程度のお金が必要です。また、餌代やろ材などの消耗品に運用コストがかかります。
そこに加えて生き物に合わせた機材を一から選定して設置作業を行ったり、日々の掃除やメンテナンスをしたりと、他のペットに比べれば手がかからないとはいえ、細々としたお世話が手間に感じることも。
これら諸々の事情を考慮すると、水槽レンタルを利用してアクアリウムを設置するというのも一つの方法です。
レンタルならば機材の選定から設置、運用中の定期的なメンテナンスまですべてプロにお任せできますし、餌や消耗品にかかる代金もレンタル料に含まれるので、運用コストの見通しが立てやすいです。
アクアリウムをやめるときも水槽を撤去してもらうだけですむので、お試しで水槽を運用してみたいときや、手軽にアクアリウムを楽しみたい時には水槽レンタルを検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ:アクアリウムの初期費用とは!水槽一式を自分で導入すると総額でいくら
今回は、水槽設置にかかる初期費用について解説しました。
アクアリウムを始めるのにかかる費用は、飼育予定の生体の種類によって大きく変わります。
まずは、飼育したい生き物を決めてから必要な設備を確認していくと、予算が明確になって、見通しが立てやすくなるのではないでしょうか。
また、予算オーバーと感じたときは、水草の種類や量を見直したり、ろ過フィルターの選定を工夫したりすることで、費用を抑えることができます。
いずれにしろ水槽設置にはまとまったお金と労力が必要となりますので、手軽にアクアリウムを楽しみたいという方は、水槽レンタルも一つの選択肢です。
皆さんもご自分に合った方法で、生活にアクアリウムを取り入れてみてください。
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