メダカの飼い方
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メダカの目とは!ブルーアイ、スモールアイなど形質の種類から特徴

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バリエーション豊富な姿で私たちを楽しませてくれる改良メダカ
背中に乗るラメの輝きや色とりどりの体色、繊細なヒレなど、体に形質が現れる品種が次々と作出されている中、最近注目されているのが目に特徴を持つ改良メダカです。

そもそも、メダカの品種改良はメダカに現れる突然変異的な特徴に注目して、交配を繰り返し形質を定着させること。目に出る特徴では瞳が赤くなるアルビノ種が有名ですが、これが一つの品種として確立されているのは、ひとえにメダカ愛好家やファームが積み重ねた努力の賜物と言えるでしょう。

今回のコラムでは改良メダカの目に注目して、形質の種類や特徴をご紹介します。
目に現れる形質はどれも個性的で、従来のメダカのイメージを覆すほどのインパクトがるものばかり。ぜひ、新しく取り入れるメダカの参考にしてみてください。

プロアクアリストたちの意見をもとにメダカの目に出る形質の種類や特徴を解説


このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

品種改良が盛んなメダカの中には、目に特徴が現れる変わったメダカがいます。
元々大きな目を持つメダカですので、瞳に特徴がある品種はさらに印象深くb>見る人を引き付けることでしょう。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、メダカの目に出る形質の種類や特徴を解説します。

メダカの目に現れる形質とは


元来メダカは大きくて真ん丸の目が印象的な魚です。そんなメダカの目に注目して改良を重ね、新たに美しい表現を開拓することは、品種改良の過程で自然な流れだったと言えるでしょう。

ここでは、メダカの目に現れる色彩・大きさ・形質などに注目して、それぞれの品種の特徴を解説します。

ブルーアイ

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眼球の黒目部分が青く輝く改良メダカです。

特にブラック系のメダカで発生しやすく、黒い体色にポイントで入るブルーアイの組み合わせは、とても美しく際立ちます。

ブルーアイが発生する原因は、目にグアニン(光沢鱗と同じ成分の虹色素胞)の形質が強く現れるためと言われていますが、ブラック以外の形質を持つメダカでも現れることがあるなど、まだまだ解明されていない部分が多く、さらなる改良・固定化に向けて研究が続けられている品種です。

ちなみに、瞳に白などの別の色が混ざったメダカは”アースアイ”と呼ばれ、別品種として区別されています。

アルビノ

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色素胞を持たない形質のメダカで、目のメラニン色素が欠乏しているため、毛細血管が透けて目が赤く見えます

目にアルビノの特徴が出現するメダカは、白色・ピンク色・黄色・オレンジ色・朱色などに限定されており、逆に黒色素胞を持つ青色や黒色の体色を持つ改良メダカでは発現しません。

普通種に比べて視力が弱いため、飼育の際は餌をしっかり食べれているかなどの配慮が必要です。

ルビーアイ


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ブドウ目とも呼ばれるルビーアイは、アルビノよりもやや暗い深い赤色の瞳を持つ改良品種です。

微量のメラニン色素を持ったメダカに発現する特徴で、見る角度によって黒~赤紫や濃い赤色に変化する多彩な表現が楽しめます。

体色は普通種よりは薄いですが、アルビノよりは黄色などの発色が強くなる傾向です。
どこか艶めいて見える深い赤は、ほかの品種では見られないミステリアスな魅力を備えています。

スモールアイ

眼球の黒目部分が発達せず瞳孔がとても小さいのが、スモールアイです。

ブラック系の改良メダカで発現することが多い特徴ですが、他の品種でもスモールアイのメダカが生まれる可能性があります。
視力が非常に弱いことから、ほかの品種で見られる周囲の環境に応じた背地反応や体色変化はほとんど見られません。

スモールアイは固定化が難しい特徴の1つで、改良メダカの中でもかなりレアな目のバリエーションです。

ビッグアイ

反対に眼球が大きくなるのがビッグアイです。

普通種と比べてもかなり目の面積が大きく、目を見開いて驚いているようなユニークな表情が印象的です。
特に、体に丸みを帯びたダルマメダカとビッグアイが組み合わさると、とてもおちゃめで可愛らしいメダカに仕上がります。

後述する出目という特徴と混同されやすいのですが、ビッグアイは出目よりも目のサイズが大きくて、目の出方が普通種と変わらず平面的な点で見分けることが可能です。

パンダ

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眼球の周りが黒く縁どられた、白目まで黒い個体をパンダと呼びます。

グアニン(虹色素胞)を持たない透明鱗の形質を持つ個体に現れる目の特徴で、目と同様に腹部のグアニンも欠乏していることから、腹部の黒さが目立つ個体が多いのも特徴の一つです。

パンダメダカは目の黒さによってグレードが付けられており、横から見たときにより白目部分が黒い(白目が見えない)個体ほどグレードが高くなります。

出目(でめ)

【生体】めだか ピンク出目メダカ (5匹)メダカ 変わりメダカ emuwai

金魚に見られる出目金と同じように、眼球が立体的に飛び出していて大きく見える改良メダカです。

頭蓋骨が小さな個体に出現する確立が高く、体色に関係なくどの色のメダカでも出目になる可能性があるため、様々な形質との組み合わせが楽しめます。
また、眼球の出方にバリエーションがあり、上向き気味や横向きなどの個体差を見つけるのも面白いです。

どこかコミカルな表情がとても可愛らしい品種で、目に特徴がある改良メダカの中でも特に高い人気を誇ります

目前(めまえ)


普通種よりも目が前にせり出していて、正面に目が寄り気味のメダカです。

上から見ると目がハの字のようになっていて、眼球が斜め前を向いてついていることがよく分かります。
一方正面を向いたときには飼育者とばっちり目が合うので、まるでメダカと見つめ合っているような不思議な気分を味わえるでしょう。

目前も出目と同じく個体差によるバリエーションが豊富で、目の微妙な角度の違いによって正面から見た時の印象が変わります。
購入の際はぜひ水槽越しによく見比べて、目が合った気の合う個体をお迎えしてみてください。

水泡眼(すいほうがん)

水泡眼は、眼球を覆うように袋が付いている改良メダカで、角膜が大きく肥大したものです。

水泡眼自体は金魚にも見られる特徴で、半透明の袋の正体は肥大化した角膜にリンパ液が詰まったもの
メダカの成長とともに水泡も大きくなっていきますが、とても傷つきやすく一度破れてしまうと再生が難しいため、飼育の際は水泡を傷つけてしまうような尖ったレイアウトは入れないようにしましょう

2024年現在でも固定化の難易度が高い希少種ですが、愛好家の間では水泡眼×出目×ビッグアイという更なるレア品種の作出に向けた研究が進められているようです。

目が特殊なメダカを飼育する際の注意点


メダカの目は餌や外敵を見つける重要な役割を担う器官ですが、目が特殊な改良メダカは視力などに影響が出ていることが多いため、特徴に合わせた飼育の工夫が必要です。

例えば、アルビノやスモールアイなどの視力が極端に弱い品種は餌を見つけるのが苦手なため、しっかり目の前に落として餌を食べさせてあげるのが良いです。水泡眼や出目といった眼球やその周辺が飛び出している品種は、目が傷つきやすいのでレイアウトやろ過フィルターなどの機材の配置に注意してください。

また、こういった特徴的な品種は他の品種に比べて遊泳力が低めなので、同種だけで飼育してあげたほうがストレスが掛からず健康的に飼育できます。

鑑賞面では、目の特徴はやはり横側や正面から見るのが一番魅力的なので、横見ができる一般的な水槽や飼育容器がおすすめです。黒いバックスクリーンを貼るとより特徴が際立ちます。

まとめ:メダカの目とは!ブルーアイ、スモールアイなど形質の種類から特徴


多彩な魅力を持つ改良メダカの中でも、目の色や大きさ・形質などに特徴が出る品種は、一際目を引く独特の魅力が満載です。

ブルーアイアルビノルビーアイは瞳の色に特徴が出る、宝石のような美しさがあります。
スモールアイビッグアイ出目などは目の大きさや形質に特徴が出るユニークな個体です。

しかしその一方で、視力が極端に低かったりちょっとしたことで傷がついてしまったりなど、目に弱点を抱えていることが多い点には注意してください。

ほとんどの品種が餌や周辺の環境を感知するのが得意ではありませんので、水槽環境や餌のやり方、混泳の有無などに配慮する必要があります。

とはいえそれぞれの特徴を理解して飼育環境を整えれば、飼育が困難ということはありません。ぜひお気に入り品種を見つけて改良メダカの飼育に挑戦してみてください。

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執筆者 Hara.kazu

子どもの頃から魚や昆虫を飼育し、アクアリウム歴は約30年になります。
グッピーやプラティ、ネオンテトラなどの入門魚飼育から始まり、シクリッドのブリーディングなどを経て、最近ではアクアテラリウムのレイアウトを楽しんでいます。

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