

メダカや金魚飼育にフィルターは不要か?フィルター無しでも良い条件
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メダカや金魚を飼育するには、ろ過フィルターは必要です。
しかし、ろ過フィルターを使わずに、飼育管理することができないわけではありません。
ろ過フィルターが無いだけで、設置場所の選定に幅が広がることから、水槽導入の敷居が下がる・・・と、1度は考えたことがあるのではないでしょうか。
メダカや金魚はろ過フィルターを使わずに飼育することはできますが、それには水槽サイズに対し、匹数や水草の量を調整する必要があります。
ここでは、ろ過フィルター無しで飼育するポイントをご紹介いたします。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにメダカや金魚飼育でフィルターを使わない方法を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
メダカや金魚は身近な観賞魚です。
そのため手軽に飼育できるイメージがありますが、飼育には必要な機材がいろいろとあります。
しかし、ろ過フィルターを使わなくても飼育できるの場合もあるのです。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、メダカや金魚飼育でろ過フィルターを使用しない場合についてを解説します。
ろ過フィルター無しで管理する飼育方法:資材編
ろ過フィルターは飼育水を清浄な状態に維持するための機材です。
そのため、ろ過フィルターを使用しない場合は、それに代わる水質浄化方法が必要になります。
まずは、水槽や底砂の選び方をご紹介しましょう。
水槽の選び方
水槽サイズは、最低でも60cm以上(水量50L以上)が望ましいです。
なぜなら、水槽水量を多く確保する必要があるからです。
ろ過フィルターを使用しない飼育方法といえば、メダカのビオトープ飼育がありますが、あちらもメダカの匹数に対して余裕のある水量を確保できるプラ舟などを使います。
水槽水量は、多く確保することで水の汚れるペースが遅くなるため、ろ過フィルター使わない飼育の難易度を下げることができます。
基本的に、魚のサイズ・匹数に対して水量は多いほど良いです。
水槽を選ぶ場合は、設置できる最大のサイズを準備しましょう。
底床材の選び方
おすすめの底床材は、吸着系ソイルです。
吸着系ソイルは、飼育水内の栄養を吸着して、水質を安定させてくれる働きをしてくれます。
また、ソイルを使うことで水草は根が張りやすくなり、水草の育成がスムーズとなり、ろ過フィルターを使わない水槽管理に良い効果を果たすことができます。
ソイルのほかには、ゼオライト系の底砂を使用するのもおすすめです。
しかし、吸着には限界があり、ろ過フィルターを併用することが一般的なため、水質を確認しつつ約半年~1年程度で全量交換します。
また、ろ過フィルターを使用しない場合は、こまめな水換えは欠かせないメンテナンスです。
底床材を敷かない場合
底床材は敷かない、いわゆるベアタンクで管理することもできます。
特にメダカは、大き目のタッパーや発泡スチロール箱でも飼育できるほど丈夫なので、底砂を敷かずに飼育することも多いです。
ベアタンクのメリットとして、水槽底に溜まった残餌やフンを簡単にクリーナーポンプで吸い出せることが挙げられます。
また、先ほど紹介した吸着系ソイルなどを交換する手間もかかりません。
しかし、底床を敷かないとより水質安定が難しくなるのがデメリットです。
水換え頻度を少しでも減らしたい場合は、吸着系の底床材を敷くことをおすすめします。
照明の選び方
魚はもちろん、水草の育成にも適度な光を与えることで、健康に育てやすくなります。
水草は、水槽内の硝酸塩(水の汚れにつながる成分)を吸収するため水質浄化のサポートになるのです。
ろ過フィルター無しの水槽を管理するためには、多めに水草を導入し、照明はかならずつけるようにしましょう。
ろ過フィルター無しで管理する飼育方法:生体編
鉢やボトルでも飼育できるメダカはともかく、金魚は水を汚しやすい魚として有名です。
餌をよく食べよくフンをするため、飼育数や体長は控えめにすることが大切といえます。
生体数の決め方
ここでは、メダカと金魚、それぞれにおける適正数を解説していきます。
メダカの選び方
メダカは60cm水槽なら、ろ過フィルターがあれば20~30匹程度飼育できます。
ろ過フィルターを設置しない場合、多くても15匹程度に抑えましょう。
室内飼育では屋外のビオトープとは異なり、植えられる水草の量が少なくなりがちです。
そのため、少な目に導入するのが安全と言えます。
金魚の選び方
60cm水槽なら、ろ過フィルターがあれば体長3~4cmほどの金魚が5匹程度飼育できます。
しかし、ろ過フィルターを設置しない場合、多くても2匹程度に抑えましょう。
しかし、金魚は成魚になると13cmほどになる中型魚です。
そのため、体長が5cmを超えることにはろ過フィルターを設置したほうが管理がはるかに楽になりますし、安全です。
金魚を飼育する場合は、ろ過フィルターの使用を検討しましょう。
水草の選び方
水草は、成長の早いマツモやアナカリスなどの成長が早く丈夫な水草を10本~20本程度入れると良いです。
メダカ水槽に植え付けるならハイグロフィラ・ポリスペルマやアマゾンチドメグサもおすすめ。
ただし、金魚はこれらの水草をよく食べます。
個体差はあるものの、齧られてしまうことが多いため、その場合は葉が固いアヌビアスナナがおすすめです。
しかし、成長がゆっくりなアヌビアスナナは、栄養を吸収するペースが遅めなのがネックでしょう。
マツモやアナカリスは成長が早く、多少齧られても問題ないことが多いので、悩んだらどちらかを導入するのが良いです。
ろ過フィルター無しで管理する飼育方法:実践編
いよいよ、ろ過フィルター無しでの飼育・管理方法をご紹介します。
水換えと掃除の目安
pHや硝酸塩、アンモニアを1週間に1度計測し、その値を見て水換え頻度や量を調整します。
ろ過フィルターを使用していない場合は、こまめに水質を計測しながら必要なメンテナンスを行うことで、安定して飼育できます。
- 水換え:pHが低すぎる時、硝酸塩、アンモニアの数値が高いとき。
- 底床クリーニング:週1で行うのが理想。汚れが目立つときも。
- 底砂交換(ソイルの場合):吸着系の底床材を使用している場合に、水質悪化のスピードが速くなったとき。
- 水草のトリミング:葉が枯れたとき、魚の遊泳スペースがなくなったとき など
水草は、魚の泳げるスペースが確保できていれば、トリミングは不要です。
枯れている水草は水質悪化の原因となるため、すぐに取り除くようにしましょう。
給餌方法
餌は、1日~2日に1度、2分程度で食べきれる量を与えるようにします。
餌を与えすぎると水質悪化が速まるため、少な目を心がけましょう。
魚は、稚魚や幼魚でない限り、毎日餌を食べなくても大丈夫な生き物です。
まとめ:メダカや金魚飼育にフィルターは不要か?フィルター無しでも良い条件
ろ過フィルターを使わずに、メダカや金魚を飼育する方法について解説しました。
ろ過フィルターが無くても金魚やメダカを飼育管理することは可能です。
ただし、ろ過フィルターを無ければ、生体数を減らしたり、水換えの頻度が上がったりと制約ができます。
このことから、ろ過フィルターを使わずに管理することもできますが、その代わり日々の管理は手間がかかる可能性は否めません。
また、ろ過フィルターを使わずにメダカや金魚を管理する方法として有名なのは、玄関やバルコニーで管理をするビオトープがあります。
ビオトープは自然のサイクルを利用して管理する方法です。水槽内でもこの方法を参考にして行えば上手に管理可能と言えるでしょう。
ろ過フィルターを使わずに水槽管理するコツは、いかに水槽内のバクテリアを増やせるかにかかっています。
水槽内のバクテリアを最適に増やして管理するために、底床を敷く、生体を減らす、水換えペースをこまめに行うなど管理を徹底する必要があります。
ただし、ろ過フィルターが無くても、水質が安定してルーティン管理ができれば、それほど難しいものではありません。
ろ過フィルター使わずに管理するには、手間もかかることもあるかもしれませんが、機材を揃えないで水槽鑑賞できればそれは魅力的なことでしょう。
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