メダカの名前はなぜかっこいい?改良メダカの品種名例と命名の理由
コラムでは各社アフィリエイトプログラムを利用した商品広告を掲載しています。
品種改良されたメダカの名前を見てみると、季節や歴史上の人物などにちなんだ多種多様な名前がつけられていることに気がつきます。
改良メダカは形質をそのまま品種名にすると、とても長く難解な名前になってしまうため、特徴をイメージしやすいような愛称がつけられていることが多いのです。
『紅帝』や『夜桜』などかっこいい名前がつけられていることも多く、コレクター心がくすぐられます。
今回のコラムでは、メダカの名前の魅力や命名の理由などについて解説をしていきます。素敵な名前のメダカも合わせてご紹介しますので、改良メダカにご興味ある方はぜひお役立てください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに改良メダカのかっこいい名前と命名の理由を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
興味をそそられるようなかっこいい名前が多い改良品種のメダカ達。このおしゃれな名前は、そのメダカの作出者が名づけることが一般的です。特徴を体現したような名前だったり、作出者や養殖場によって名づけの系統があったりと、調べてみるととても奥深く、メダカの世界をより豊かにしてくれます。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、改良メダカのかっこいい名前と命名の理由を解説します。
かっこいい名前のメダカ品種例
メダカは形質をそのまま品種名とすることが多いのですが、様々な形質をかけ合わせて生まれる改良品種の場合、複数の特徴を持つためにとてつもなく長い品種名になってしまうことがあります。
例えば『琥珀透明鱗スモールアイセルフィンヒカリ』という品種のメダカがいるのですが、なかなか一度では覚えられませんし、知識がないとどんなメダカなのか想像もつかないということもあるでしょう。
そのようなときに役立つのが、メダカの愛称です。
上述したメダカには『信長』というニックネームがつけられているのですが、朱に近い琥珀色の体色に、鋭く光る眼が、戦国大名・織田信長のイメージにぴったりだと感じられます。
長い品種名のメダカには、姿をわかりやすくイメージできるような愛称がつけられることが多々あるのです。
また、シンプルな名前よりも凝った名前のメダカ品種のほうが高値で取り引きされる傾向もあります。
今回はそんなかっこいい愛称をもつメダカということで、
- 忘却の翼
- 魔王、サタン、ルシファー
- 紅帝、炎姫
- ブルージェイ
- 夜桜
これらの品種についてご紹介をしていきます。
忘却の翼
2020年の春頃に初出品された、忘却の翼。
品種名は『松井ヒレ長三色ラメ』です。
メダカのヒレの変化は全部で7種類あるのですが、その中ですべてのヒレが全体的に伸長する特徴をもつものを、ヒレ長(松井ヒレ長)と呼びます。
黒を基調とした体色に美しいラメが乗るのですが、歳を重ねるごとにラメが減っていくことから『忘却』の翼という名がつけられました。
魔王、サタン、ルシファー
続いては魔王、サタン、ルシファーについて。
それぞれ品種名は『ブラックダイヤヒカリ』、『ヒレ長オロチ』、『ブラックヒカリ』と言います。
黒の体色にラメが乗ったヒカリ体型(背ビレと尻ビレが同じ形かつ尾ヒレがひし形)の魔王。
全身が黒く、ヒレ長の特徴をもつサタン。
黒の体色にヒカリ体型の形質をもつルシファー。
それぞれ『黒』という形質の持つイメージを神話の世界に例えた、重厚感のある名前です。
紅帝、炎姫
続いては紅帝(こうてい)と、炎姫(ほむらひめ)について。
朱赤メダカの楊貴妃に改良を重ね、さらに赤さを際立たせたのが紅帝。
楊貴妃にヒレ長スワロー(すべてのヒレが伸長し、なおかつヒレの一部が突出する)の形質をもたせたのが炎姫。
どちらも赤色の体色と神々しさを感じさせるようなネーミングです。
ブルージェイ
続いてはブルージェイについて。
幹之の中でも体外光の幅が広く、なおかつヒレにも強い光が出る厳選した個体(幹之S)に、ブルーライト(ヒカリ体型の青幹之)を掛け合わせて作出されたメダカです。
品種名は『体外光ヒレ長ヒカリ』と呼ぶのですが、ブルージェイという愛称のほうが爽やかな青さを連想しやすいと思います。
夜桜
最後にご紹介するのは、2017年に作出された夜桜。
『黄黒半透明鱗ラメ』という品種名なのですが、黄色と黒の2色で構成された半透明鱗に美しいラメが乗るメダカです。
夜間にライトアップされた桜を連想するような、風流で素敵なネーミングと感じます。
なぜメダカはかっこいい名前が多いのか
ここまでメダカの愛称についていくつかご紹介してきましたが、それではなぜ、メダカのニックネームは独特でかっこいいものが多く採用されているのでしょうか。
理由としては、以下のようなものが挙げられます。
- 生産者がわかりやすい
- 新品種登場を盛り上げたい
- 品種の特徴をブラッシュアップしたい
理由1:生産者がわかりやすい!
メダカにつけられた愛称が独特でかっこいい理由としては、生産者がわかりやすいという点がまず挙げられます。
例えば『義経』や『弁慶』など日本の歴史に名を残した人物をモチーフに名付けられたメダカは、広島県にある養殖場で作出された品種であることが多いです。
『魔王』や『鳳凰』といった神話に登場するようなキャラクターの名前は、同じく広島県にある別の養殖場で作出されています。
系統づけた独特な名前を続けていれば、新しい品種でもなんとなく養殖場や作出者の予想がついて信頼につながりますし、新品種がヒットすればブランドも強化されます。
目を引くような際立つ名前は、広告の意味も持ち合わせているのです。
理由2:新品種登場!を盛り上げたい
昨今のメダカブームは、次々と新品種が登場することによって、今までにない盛り上がりを見せています。
やはり新品種の登場ともなれば注目が集まりますが、品種の姿かたちとともに買い手が着目するのが、メダカの名前です。
ネーミングが良ければ愛好家たちの興味を刺激できますし、文字で紹介されたときにも目を引きます。話題を呼ぶことで、新品種の存在をさらに認知させることができるのです。
理由3:品種の特徴をブラッシュアップ
先述しましたが、メダカの愛称には「形質や特徴をわかりやすく伝えたい」という目的もあります。
形質を長々と書き連ねた品種名だけをただ見せるより、想像性やお洒落さ、センスのある呼称をつけたほうが、ブランド力が高まるのは明らかです。
形質のもつイメージを抽象化し磨き上げることで、かっこいいネーミングへと仕上がっていくのでしょう。
おまけ:かっこいい名前のメダカほど売れる?!
余談ですが、かっこいい名前のメダカほど売れ行きが良いというジンクスもあるようです。
これはやはり、愛好家の興味を刺激することが一番の要因だと推測できます。
『品種メダカは名前も含めて商品である』ということを、かなり意識させられる事象です。
メダカの品種はどれも特別感がある
メダカには多種多様な品種があり、どれも特別感があります。
かっこいい名前のついたメダカはもちろん魅力ですが、原種に近い白メダカなども、アクアリウム初心者からすればかなり目を惹く存在です。
キャッチーな愛称をつけたり、日本人がもつメダカのイメージを塗り替えるといった生産者の努力が、改良メダカのヒットを支えているのです。
まとめ:メダカの名前はなぜかっこいい?改良メダカの品種名例と命名の理由
今回は、かっこいい愛称のついたメダカの種類や、命名の理由などについて解説をしてきました。
メダカの愛称には、形質や姿をわかりやすく伝えるという意味合いが込められています。
良いネーミングのメダカは愛好家たちの興味を刺激しますし、新品種がヒットすれば、作出者やショップのブランディング強化にもつながるのです。
皆さんもこの機会に、素敵な愛称がつけられたメダカの飼育を始めてみるのはいかがでしょうか。
お問い合わせ
水槽や機材、熱帯魚のレンタル・設置・メンテナンスがセットになった水槽レンタル・リースサービス、
お手持ちの水槽をプロのアクアリストがメンテナンスしてくれる水槽メンテナンスサービス、
水槽リニューアルサービスや水槽引っ越しサービスなど様々なサービスがございます。
お見積りは無料となっておりますのでお気軽にお問い合わせください。