
ロックシュリンプとは!特徴や飼育の注意点から給餌や混泳を解説!
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丸みを帯びた大きな体型にゆっくりな動き、つぶらな目がかわいらしいロックシュリンプは、ヤマトヌマエビなどの小型種とは違った魅力を持つ淡水エビです。
大柄な見た目に反して、給餌の際には他の生き物に後れを取ることが多く、餌を食べられずに弱ってしまうことも珍しくありません。
「弱すぎる」とさえ言われることもあるロックシュリンプですが、給餌に成功すれば丈夫で長生きなエビです。
このような性質のため、熱帯魚との混泳は難しいですが、独特な存在感から愛好されています。
このコラムでは、ロックシュリンプの特徴や寿命、飼い方と注意点、餓死の対策や混泳について解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにロックシュリンプについてを解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
ミナミヌマエビやビーシュリンプとは異なる魅力を持っているロックシュリンプは、エビ好きなら気になる生体です。しかし、小型エビ以上に給餌や混泳に困ることも多いでしょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、ロックシュリンプについて解説します。
熱帯魚の飼い方は、こちらのページでも詳しく解説しています。
ロックシュリンプとは!特徴と寿命
ロックシュリンプは主に東南アジアや西アフリカ原産のエビで、ずんぐりとした体型と緩慢な動きが特徴であり魅力です。
体長はアジア産で約8~10cm、アフリカ産で約15cmほどに成長し、成体に近づくにつれて半透明の体色は種類によって茶色や黒く変化します。個体差があり、ピンクや黄色、赤褐色になることも。背中に太いライン、体側には細かいライン模様が入ります。
胸脚には細かい毛が生えており、エサを食べる際は大きく広げて水中のプランクトンを捕食します。その姿はユニークで、普段はのんびりしているロックシュリンプの活発な一面が見られるでしょう。
ロックシュリンプはほかのエビと比べて寿命が長く、適切な環境下では5年以上も生きられるのです。また、餌と混泳の問題がクリアできれば、強健で水質悪化にも比較的強いので長く飼育できます。
ロックシュリンプの種類
ロックシュリンプにはさまざまな呼び名があります。
日本ではオニヌマエビとも呼ばれ、ほかには『バンブーファンシュリンプ』『バナナシュリンプ』といった名前でも呼ばれているのです。
ここでは、流通しているロックシュリンプを2種ご紹介します。
アジアロックシュリンプ
アジアロックシュリンプは東南アジア原産の種類で、琥珀色~赤褐色のような体色に成長します。
体長は約8cmと、小型水槽で飼育しやすいサイズです。
アフリカンロックシュリンプ
アフリカンロックシュリンプは西アフリカ原産で、体長約15cmほどまで成長する、大型のロックシュリンプです。
ブルーやブラックなど濃色から淡い体色を持つなど、個体によって特長を楽しめます。
ロックシュリンプの飼い方と注意点
ロックシュリンプの飼育容器は、小型水槽~45cm水槽ほどで飼育可能ですが、大きな注意点があります。基本的には単種飼育しないと餓死しやすい、という点です。
ロックシュリンプの飼育に適した水温は20~26度、水質は弱酸性~弱アルカリ性(pH6.5~7.5程度)で、さまざまな魚種との相性が良い水温・水質です。しかし、ロックシュリンプはゆっくりとした生き物のため、混泳させるとヌマエビにも餌を横取りされることがあります。
また、強い水流だと弱ってしまうため、水流の向きを調整できるスポンジフィルターや水中フィルター、外部式フィルターで飼育しましょう。
ロックシュリンプは基本的にプランクトンを食べるエビですが、人工飼料や有機的な汚れ(魚のフンなど)に発生するインフゾリアも食べます。
そのため、ベアタンクでなく底砂を敷くなら、ソイルやボトムサンドがおすすめです。
また、臆病なのでシェルターなど隠れ場所は必ず作りましょう。
ロックシュリンプの餓死を防ぐ方法
ロックシュリンプは、プランクトンを捕食するエビです。しかし、飼育下で活餌を随時与えるのは大変難しいため、沈下タイプの人工飼料を与えます。
人工飼料を与えても、大きな体を維持するために大食漢であることから、餌が満足に食べられず死んでしまうケースも少なくありません。
そのため、ロックシュリンプには餌を見つけやすく、さらに餌の「食べかす」が溜まりやすい環境が最適です。ほかの生き物の食べかすや、水槽にたまっていく有機的な汚れに発生するインフゾリアも、ロックシュリンプの大切な餌になります。
食べかすなどが目視しやすい「ベアタンク飼育」を行う飼育法や、ソイルを敷いてインフゾリアを与えるのも有効な給餌方法です。お好みでレイアウトしても良いでしょう。
また、調子が良ければ冷凍赤虫などの活餌も食べることがありますので、元気な場合は与えてみるのもおすすめです。
ロックシュリンプと混泳
単種飼育がおすすめのロックシュリンプですが、流木などで隠れ家を作り、かなり気を付ければ混泳自体は可能です。非常に大人しいため、ロックシュリンプはほかの混泳生体に悪さをすることがないからです。
しかし、混泳でストレスを強く感じて弱ってしまうこともあります。グローライトテトラなどのすばしっこく、小型魚でも大食漢で餌を多く食べてしまうような種類との混泳は向いていないと言えるでしょう。また、気が強い種類や中型~大型魚とも混泳はできません。
ロックシュリンプと混泳可能な生き物の例を紹介します。
- ロックシュリンプ
- ミナミヌマエビ
- ヤマトヌマエビ
- オトシンクルス
- レッドチェリーシュリンプ など
このように、エビの仲間や攻撃性が低い、穏やかな魚種が混泳には向いています。ロックシュリンプの大人しい性質を理解しつつ、十分に餌が行き渡るように気を付ければ、混泳は可能です。
ロックシュリンプの繁殖について
ロックシュリンプは基本的に、水槽飼育下では繁殖しません。
卵から孵化した幼生は汽水で成長するため、淡水水槽では繁殖できません。これは、ヤマトヌマエビも同じで、汽水域から淡水域へ遡上する生態を持ちます。
ヤマトヌマエビがポピュラー種であるのに繁殖が難しいのは、このような理由があるからです。
まとめ:ロックシュリンプとは!特徴や飼育の注意点から給餌や混泳を解説!
ロックシュリンプは、東南アジアや西アフリカ原産のエビで、ずんぐりとした姿とのんびりとした動きが可愛らしいエビです。
体が大きく強健ですが、とても臆病なので餌を横取りされやすく、プランクトンを主食とするため、飼育下では給餌が問題になることが多くあります。しかし、給餌さえクリアしてしまえば、長生きするエビです。
また、ロックシュリンプの穏やかな動きや姿、表情は鑑賞していると癒やされます。熱帯魚たちがキラキラと泳ぐ混泳水槽には向きませんが、エビ好きな方におすすめな生体です。
コラムを参考に、ロックシュリンプの飼育にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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