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水槽の丸型照明とは!丸形のメリットと向いている水槽の形状・サイズ

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水槽用照明には、水槽の上に乗せて使う細長い照明と丸型照明の2種類があり、一般的には、汎用性が高く目立たない上置き型の細長い照明を使用する方が多いです。
しかし、だからと言って丸型照明の性能が劣っているということはありません

丸型照明は360度光を照射できることから、光量の必要な水草やサンゴの育成用照明としてよく活用されていますし、水面から距離を置いて照明を当てることができるので水温に影響を与えにくいです。

また、デザインがオシャレなものが多く、あえて照明を見せてインテリアとしての鑑賞性を高める効果も期待できます。

そこで今回は水槽用の丸形照明にスポットを当てて、丸型照明のメリットや向いている水槽をご紹介します。

プロアクアリストたちの意見をもとに水槽用丸型照明のメリットと向いている水槽を解説


このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

水槽用の丸形照明は、自然光に近い明かりを360度照射できることから、主に水草やサンゴを育成する水槽で取り入れられています。
しかし、水槽の形状によっては取り付けが困難だったり、水槽のフタが閉められなくなってしまったりすることがあるため、ご自分の水槽が丸形照明に適しているか確認してから購入するようにしましょう。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、水槽用丸型照明のメリットと向いている水槽を解説します。

熱帯魚の飼い方はこちらのページでも詳しく解説しています。
熱帯魚の飼い方

丸型照明とは


丸型照明は丸い形の水槽用照明です。お部屋に取り付けるペンダントライトや卓上照明のような形状をしたものが多く、デザイン性に優れているので照明が露出していても鑑賞性を損ないません。

一般的に良く使用される細長い照明とは見た目だけでなく、設置方法や光の届き方なども異なりますので、水槽に合わせて使い分けると良いでしょう。

丸型=吊り下げ式ライト

丸型照明はそのほとんどが吊り下げ照明です。小型のクリップライトであれば水槽の縁を挟んで一つずつで設置することもできますが、基本的には水槽の上部にライトスタンドを設置するか天井にフックを取り付けて、そこに複数個のライトを吊り下げて使用します

そのため丸型照明を使用する際は、通常の照明よりも水槽の上方にスペースを確保しなければいけない点には注意しましょう。

太陽光を再現した製品が多い

丸型照明の製品には、太陽光を再現した製品が多いのが特徴です。

太陽光に近いことを演色性が高いとも表現しますが、丸型照明は細長い照明に比べて演色性が高く、自然な色合いで水槽を照らすことができます。
また色合いだけでなく光の質もより自然光に近づけているものが多いため、植物やサンゴなど成長に光が必要な生き物の飼育にも最適です。

丸型照明のメリット


水槽に丸型照明を使うメリットは次の3つです

  • メンテナンスが楽
  • 開放型の水槽に使える
  • 水温に影響しにくい

水槽の種類によっては、細長い水槽用照明と比べて管理がグッと楽になりますので、ぜひ確認してみてください。

メンテナンスが楽

丸型照明は水槽の上に浮かせて設置するため、メンテナンスなどの際に作業の邪魔になりにくいです。
置き型照明だと作業中は外しておく必要がありますが、丸型照明ならばその手間もかかりません。

水換えなどはもちろんのこと、水草のトリミングやレイアウトの変更などを、いつもの環境を維持したままストレスなく行えるのは大きなメリットです。

特に複雑なレイアウトを組んだテラリウム水槽や、こまめなメンテナンスが必須の本格水草水槽では、丸型照明がとても重宝します。

開放型の水槽に使える


丸型照明は、テラリウムなどで良く使用される開放型の水槽でも使用できます

そもそもこの形の水槽は上部の縁が斜めカットされていて、置き型の細長い照明が設置しづらく、スタンドを使って照明を設置するのが一般的
中でも丸型照明は植物の育成に最適なため、水草や観葉植物を多用する開放型水槽におすすめです。反射板が円形で水槽上部から全体を照らすため、360度まんべんなく照射できます。

水面と距離があるため、水槽から蒸発した湿気でライトが不具合を起こす心配もありません。ただし、水が大量にかかるとトラブルになりますので、飛び跳ねやすい生き物を飼育している場合は注意してください。

ちなみに、水槽にフタをする場合は、コストと設置する手間を考えて通常の水槽用照明がおすすめです

水温に影響しにくい

水温に影響しにくいのもメリットとして挙げられます。

通常の照明では水面と照明の距離が近く、照明の発する熱が原因で水温が上がってしまうことがありますが、丸型照明であれば水槽から距離があるため熱が伝わりにくいです。
ただでさえ水温が上がりやすい夏場などは、丸型照明の方が水温が管理しやすくなります。特に水温に敏感なサンゴ水槽や水草水槽ではこの性質が大きな利点となるでしょう。

丸型照明が向いている水槽


このように、メリットが豊富な丸型照明ですが、どんな水槽にも合うというわけではありません

ここからは、丸型照明が向いている水槽を解説します。

適切に管理していくには水槽のスタイルに合った照明を選ぶことが大切です。
ここでは、向いている水槽とそれに合ったすすめの丸型照明もご紹介しますので、照明選びの参考にしてみてください。

フレームレス水槽


フチが無いフレームレス水槽は、真上から当てる光を遮ることなく100%活かすことができるため、丸型照明に向いています

BARREL社の『TSUKUYOMI』 シリーズは、植物が育ちやすい赤い波長をメインに設計された水草水槽に最適の照明です。
ライト自体のデザイン性が高く、スタンドを使用して吊り下げれば一つのインテリアとして水槽を演出できるでしょう。

ボトルアクアリウム

ジェックス クリアLED リーフグロー

小型の瓶や容器で魚を飼育するボトルアクアリウムは、丸型照明と相性が良いです。
口が丸い円形のボトルは、細長い照明だと横幅が揃わず光がムラになってしまいがちですが、丸型照明ならば全体をきれいに照らすことができます

そんなボトルアクアリウムにおすすめなのがGEX社の『CLEAR LEDリーフグロー』。ボトルアクアリウムでは定番の照明で、植物育成効果が高く水草や植物を入れたボトルに最適です。
付属のスタンドやアタッチメントを使えば台や水槽のフチに簡単に設置できます。

テラリウム水槽

BARREL 正規代理店【NEO AMATERAS LED 20W】ブラック 植物育成LED 太陽光LED アクアリウムLED テラリウム 室内太陽光LED

水面よりも高く伸びる植物を配置する、テラリウム・アクアテラリウム水槽では、水槽から離れた位置から照射できて植物の成長の邪魔にならない丸型照明が重宝します。

アクアリウムよりも大きくなる植物を育成する、テラリウム・アクアテラリウム水槽には、BARREL社の『AMATERAS』シリーズがおすすめです。
より太陽光に近い波長を取り入れており、自然下のように植物がのびのびと成長していきます。

サンゴ水槽

ボルクスジャパン グラッシーレディオ RX122s リーフ 黒

太陽光に近い波長を出す丸型照明は、サンゴの健全な育成にも最適です。

中でも『グラッシーレディオRX122 リーフ』はサンゴの育成を目的として設計された照明で、演色性が高く、サンゴを色良くすくすくと育成できることで知られています

また、サンゴ育成用のライトは海の中の明かりを再現しているためやや暗くなりがちなのがネックですが、このライトはこれだけで光量が十分に確保できるため、鑑賞性を損なうこともありません。

東京アクアガーデンでも良く使用する、自信を持っておすすめできる丸型照明です。

番外編:カメ水槽

GEX EXOTERRA スワンプグロー 防滴ランプ 75W PT3781 水棲動物・高湿度テラリウム用 水滴がかかっても割れにくい強化ガラス仕様 広域スペクトル昼用スポット型

水槽で飼育できる生き物ということで、実はカメの飼育にも丸型照明が利用されています

カメは日光浴をして体温調節をしたりバイオリズムを整えたりするため、飼育環境でも光が欠かせません。しかし水槽内では日光を当てるのもなかなか大変ですので、丸型照明を代わりに使用します。

GEX社製の『スワンプグロー』は爬虫類用の丸型照明で、カメの日光浴代わりに最適です。光がスポット状に当たるため、カメが自分の体温に合わせて光との距離を取ることができます。

まとめ:水槽の丸型照明とは!丸形のメリットと向いている水槽の形状・サイズ


今回は水槽用丸型照明のメリットや特徴、丸型照明がおすすめの水槽を解説しました。

水槽用の丸型照明は、スタンドを使って吊り下げたり水槽の淵に挟んで使うものが一般的です。
置き型の細長い照明に比べて水面と距離を空けられるため、水温調節やメンテナンス性に優れています。

また、太陽光の波長を再現したライトが多く水草やサンゴの育成に最適で、特に前面が開放されたテラリウム水槽では丸型照明が扱いやすいでしょう。

水槽の種類や飼育する生体によって、使える照明が異なります。ご紹介したおすすめの水槽を参考に、ぜひ丸型照明を活用してみてください。

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執筆者 高橋風帆

アクアリウム歴20年以上。飼育しているアーモンドスネークヘッドは10年来の相棒です。魚類の生息環境調査をしておりまして、仕事で魚類調査、プライべートでアクアリウム&生き物探しと生き物中心の毎日を送っています。

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