ヤマトヌマエビ飼い方!餌・水質・混泳など基本を解説!繁殖はできるのか?
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『ヤマトヌマエビ』は、アクアリウムでは「お掃除生体」として、とても有名なエビです。
水槽のコケや餌の食べ残しを処理してくれるので、水槽に導入している方も多いのではないでしょうか。
しかし、飼育自体は難しくないものの「なぜかすぐ死んでしまう」といった意見をみかけます。エビといっても魚と同じように適切な飼育環境があるため、そこから外れると体調をくずしてしまうことも少なくありません。
そこで、今回は餌・水質・混泳・繁殖など基本を解説しつつ、ヤマトヌマエビの飼い方をご紹介します。
目次
ヤマトヌマエビ飼い方を動画で解説!
この記事の内容は動画でもご覧いただけます。
ヤマトヌマエビの飼育方法や混泳についてなどを音声付きでガイドします。
東京アクアガーデンではYouTubeチャンネル『トロピカチャンネル』を公開しています。
メダカや金魚、熱帯魚の飼育ポイントを動画でわかりやすく解説しています。
ヤマトヌマエビとは
『ヤマトヌマエビ』はヌマエビ科に属す淡水性のエビです。
全長は3~5cm程度で、メスの方が大型することが知られています。
日本にも生息しており河川の中・上流域のきれいな水質の場所を好みますが、一生を淡水で過ごすわけではありません。河川で産卵して生まれた幼生は、流れに乗って汽水域もしくは海へ降ります。そして幼生期を経て稚エビになり、また河川を遡上します。
アクアリウムでは水槽内のコケを食べたり、食べ残しを処理してくれたりするため、メンテナンスフィッシュとして導入する方も少なくありません。また、日本産のヌマエビ科のなかでは大きく存在感があり、コケを食べる仕草も可愛らしいことから、飼育しても面白いエビです。
ヤマトヌマエビの飼育方法
ヤマトヌマエビは丈夫で飼育しやすいエビですが、「水質」と「水温」には配慮してあげましょう。
飼育が上手くいかない場合は、この2つが適切でない可能性が高いです。
ヤマトヌマエビの水質・水温
前提として、ヤマトヌマエビは水質・水温ともに通常の淡水熱帯魚の飼育環境で飼うことができます。
適正水温は20~28度程ですが、日本の河川に生息していることから低水温にも耐性があります。飼育水が凍結しなければ屋外飼育やビオトープで冬を越すことも可能です。
一方で、30度を超える日が続くと負担になるので、日陰を作る、水槽の場合は冷却ファンを設置することをおすすめします。
水質に関しては中性~弱アルカリ性の水質が良いとされていますが、弱酸性でも問題なく飼育できます。
ただし、水質の急変に弱いので導入する際は念入りに水合わせをしましょう。また、大掛かりな水換えをする際はゆっくり注水して、水質が急変しないようにすることが重要です。
ヤマトヌマエビと水草
ヤマトヌマエビと水草はとても相性が良いです。
水槽内のコケ、特に水草に生えた人の手では処理しにくいものを食べてくれるため、水草水槽やネイチャーアクアリウムでは重宝する生体です。海外では、ADAの天野氏がそのコケ取り能力の高さを提唱したことで、「アマノシュリンプ」と呼ぶ地域もあります。
ただし、注意点が1つ。水草の若芽を食べてしまうことがあるため、たくさん入れると水草が食害にあう可能性があります。導入数を抑えたり、コケとは別の餌を与えたりして、バランスを保ちましょう。
ミナミヌマエビとの違い
ヤマトヌマエビと並んで人気があるミナミヌマエビですが、両種には違いがあります。
目的によって適したエビが変わってくるので、検討中の方は違いを把握してから導入するようにしましょう。
体が大きく硬めのコケも食べられる
ヤマトヌマエビはミナミヌマエビと比べると大柄で、少し成長した硬めのコケを食べることができます。
特にメンテナンスが行き届きにくい大型水槽では、コケ取り能力の高いヤマトヌマエビが好まれています。
飼育下での繁殖が難しい
2種類のエビの最も大きな違いは「繁殖の難易度」です。
繁殖が簡単なミナミヌマエビに比べヤマトヌマエビを殖やすことは、ほぼ不可能に近いです。飼育下で繁殖させたいなら飼育設備と相当な根気が必要です。
というのも、ヤマトヌマエビは汽水域で育ちます。
そのため、淡水水槽では稚エビが育たず、繁殖させることはできません。
ヤマトヌマエビの繁殖には汽水が必要
冒頭でもお話ししました通り幼生や稚エビの期間は汽水、もしくは海水が必要で、飼育環境を用意するだけでもハードルが高いです。
たとえふ化に成功したとしても、小さな稚エビにはプランクトンなどの特殊な餌が必要になります。また、成長段階によって今度は汽水(海水)から淡水に移行しなければなりません。
これらを完璧にこなして立派な体格に育てることは至難のわざといえるでしょう。
ヤマトヌマエビの混泳
ヤマトヌマエビはコケ取り役として混泳させる機会が多い生体です。
大人しい性格をしているので魚に攻撃を仕掛けることはありませんが、逆に狙われてしまうことがよくあります。また、混泳相手が小さなエビの場合はいじめてしまう可能性があるため、注意しましょう。
エビを好む肉食性の魚とはNG
多くの小型熱帯魚と混泳させることができますが、エンゼルフィッシュなどのエビを好む魚は避けましょう。
また、小~大型の肉食魚であれば、ほぼ間違いなく捕食してしまいます。エビは生餌として導入されるほど嗜好性が高いので、食べてしまうのも無理はありません。
混泳させる場合は、相手の食性を調べてから導入することをおすすめします。
また、オトシンクルスやプレコのような草食性の魚がいる場合は、餌になるコケがなくなって、魚やエビが餌不足になる可能性があります。そのような場合は、エビ用の餌を与えて餓死してしまわないようにしましょう。
小さなエビとの混泳は避けよう
ヤマトヌマエビは基本的に大人しいエビですが、ビーシュリンプなどの小柄なエビと混泳させるとイジメてしまう可能性が高いです。
よっぽど広い水槽でもない限り、出会いがしらのケンカは避けようがありません。両者のためにも混泳させない方が良いでしょう。
まとめ:ヤマトヌマエビ飼い方!餌・水質・混泳など基本を解説!繁殖はできるのか?
ヤマトヌマエビは飼育が難しい種類ではありませんが、基本的な飼育方法を知っておくとより長生きしてくれます。
ただし、飼育しやすいとはいっても水質の急変には弱いので、水槽に導入したり大掛かりな水換えをしたりなどする場合は、配慮してあげてください。水合わせや少しずつ注水することで、死なずに済むケースも少なくありません。
上手く飼育できればコケ取り生体してはもちろん、仕草が可愛らしい混泳相手として存在感を発揮してくれるはずです。
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