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熱帯魚水槽の照明時間に要注意!コケや水草への影響とは

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「熱帯魚の鑑賞性を良くしようと照明を設置したところ、コケが大量発生してしまった」
「水槽用ライトをつけてから、水草の調子が悪くなってしまった」

このように悩まれる方は結構多いです。

実は水槽用の照明は魚の見栄えを良くしたり生体のバイオリズムを整えるなどのいい効果がある反面、点灯時間を誤ったり光量が強すぎたりすると、コケの発生につながったり生体や水草にストレスを与えてしまうことがあるのです。

そこでこのコラムでは、熱帯魚水槽に適した照明時間や、コケの発生を抑制するための対処方法などについて解説していきます。
今後、水槽に照明を設置予定の方はぜひ参考にしてください。

※このコラムはアクアリウム情報サイト・トロピカの記事に、最新の情報を加えて再構成したものです。

プロアクアリストたちの意見をもとに解説


このコラムは、東京アクアガーデンに在籍するプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
東京アクアガーデンには、5,000件以上の水槽を設置・管理してきた実績があり、水槽用照明の取り扱いにも長けております

業務で得た経験を踏まえて、熱帯魚水槽に照明を設置する際の注意点や、目安となる点灯時間、照明によるトラブルを未然に防ぐ解決方法などについてご紹介していますので、ぜひご覧になってみてください。

照明が生体に与える影響


熱帯魚飼育をはじめたばかりの方の中には、「なぜ水槽に照明を設置しなければならないのだろう」と疑問に感じている人も多いことでしょう。

水槽用の照明は生体の観賞性を高めるだけでなく、

  • バイオリズムを整える
  • 体色が変化する
  • 餌を見つけやすくなる

といった影響をもたらします。

以下からは水槽用照明が生体に与える影響についてご紹介しますので、しっかりと確認しておきましょう。

バイオリズムを整える

まずご紹介するのが、バイオリズムを整えるという効果。

適切な点灯時間を守りながら規則正しく照明を当てると、水槽内に昼夜を意識させるメリハリが生まれます。このメリハリにより、生体のバイオリズムが整い、健康を維持することが可能です。

反対に照明をつけすぎてしまうと、魚たちのバイオリズムが狂いがちになりストレスを与えてしまうため、十分に注意しましょう。

体色が変化する

照明によって水槽内を明るく照らすと、生体の体色が変化し明るくなる場合があります

『色揚げ』とはやや意味合いが異なるのですが、例えばメダカのような魚種に対し底砂は黒く、照明を明るくしてやると、環境のコントラストによって体色が濃くなることが多いのです。

餌を見つけやすくなる

照明をつけると、生体が餌を見つけやすくなるという効果もあります。

水槽内が常に薄暗いと、餌を与えても発見できない個体がまれにいるので、見つけづらそうにしている場合は照明をつけてやるのがおすすめです。

熱帯魚水槽での照明時間は?


一般的な熱帯魚水槽の照明時間は約8時間です。
多少前後しても問題ありませんが、7~8時間半くらいの間で調節するのが好ましいと言えるでしょう。

この約8時間という時間は、自然界での日照時間と関係しています。

昼行性の生き物であれば明るい時間は起きて活動し、夜行性であれば辺りが暗くなってから動きが活発になります。
つまり人間でいう『体内時計』が魚にも存在しているので、長い時間照明をつけているとストレスをかけてしまったり、調子を崩したりする原因にもなることがあるのです。

熱帯魚水槽のライトが関係するトラブルとしては、主に以下の2つが挙げられます。

  • 長時間照明をつけたことによるコケの大量発生
  • ライトの付け方・消し方による魚へのストレス

これらのトラブルに対する解決方法をご紹介していきますので、しっかりと確認しておきましょう。

問題1:長時間照明をつけたことによるコケの大量発生

水槽に取り付けているライトの照明時間を8時間で管理していても、水槽に太陽光が部屋の照明が当たっていると、コケが大量発生してしまう場合があります

この問題に対する解決策としては、以下の2つの方法がおすすめです。

  1. カーテンや雨戸を閉じて暗くする
  2. 部屋の照明と合わせて8時間になるよう調節する

解決方法1:カーテンや雨戸を閉じて暗くする

手軽にできるのが、水槽を置いてる部屋のカーテンや雨戸を閉じておくという方法です。
コケは太陽光により発生する場合が多いので、特に直射日光には十分に気をつけましょう。

日中、人がいて暗くするのが難しい場合は、水槽を日光の当たらない位置に移動することも検討してみてください。

また、カーテンを閉めるよりも効果は劣りますが、水槽の後ろと両側面に遮光性のあるバックスクリーンを貼ることも、直射日光対策になります。
水槽の上や正面からは光が入ってしまうため、コケを完全に防ぐことはできませんが、コケ取り生物を一緒に飼育するとコケの発生をかなり抑えることが可能です。

水槽をリビングなどに設置している場合は、日没後も部屋の照明が点灯していることが多く、水槽内が8時間以上照らされてしまうことがあります。
その場合は遮光カバーで水槽を覆うなどして、8時間以上ライトが当たらないような工夫をするのが良いでしょう。

解決方法2:部屋の照明と合わせて8時間になるよう調節する

ジェックス スマートタイム

2つ目が、部屋の照明と合わせて8時間になるよう、水槽用ライトの点灯時間を調節するという方法です。

例えばリビングに水槽を設置しているご家庭の場合。
家族が帰宅するのが18時頃だとすると、15時から18時頃までは水槽用ライトを点灯させ、18時以降は部屋の照明で水槽を照らせば、照明時間は合わせて8時間になります。
23時~翌18時頃までは水槽に遮光カバーをかけておけば、リビングの照明や外光を余分に取り入れる心配も無いため、コケの発生を抑制することが可能です。

また、不在時に水槽用ライトを点灯させるには照明用のタイマーが役立ちます。
タイマーで水槽照明のON/OFFを管理して、決まった時間に水槽を照らすことで魚へのストレスを抑えることができますし、照射過多によるコケの発生を軽減させることもできます。

問題2:ライトの付け方・消し方による魚へのストレス

実は水槽用ライトの点灯のさせ方や消し方も、生体へストレスを与えてしまう場合があります。

まずはライトの付け方について。
皆さんは朝起きてすぐに、水槽のライトをバチっとつけてはいないでしょうか。
もしかしたらその行為は、魚にストレスを与えているかもしれません。

私たち人間も、寝ているときに急に部屋の照明をつけられたり、カーテンを開けられたりすると、眩しさで一瞬目がくらんでしまいますよね。
魚も同じで、急に強い照明が点灯すると驚いてしまうことがあるのです

水槽のライトを消すときも同様で、急に暗くなるとパニックになって水槽から飛び出てしまうなんてこともあります。

解決方法:段階を踏んでライトをつける

解決方法として、まずは水槽を置いている部屋の照明を先につけて、少し時間が経ってから水槽用ライトを点灯させるなど、段階を踏んで照明をつけるのがおすすめです。

また、お手持ちの水槽用ライトが赤・白・青の3色タイプのものであれば、最初に赤色を、30分後に青色、さらに30分経ったら白色のライトを点灯していくと、魚への負担が少なくなります。
ライトを消すときも同様に、段階を踏んで消していきましょう。

水草水槽での照明時間は?


熱帯魚水槽の場合は照明時間を8時間にするのが基本ということをお伝えしてきましたが、水草水槽の場合はどうでしょうか。

これは一概には言えませんが、やはり約8時間が妥当です。
ただし水草により必要な光量が変わってきますので、「照明を8時間つけておけば絶対に大丈夫」というわけではありません。
育成している水草の種類や必要な光量を見極め、適した環境になるように照明時間を調節しましょう。

水草の様子を見ながら照明時間を調節する

適切な点灯時間を見極めるためにも、まずは照明時間を8時間に設定して様子を見て、コケが生えてくるようであれば1~2時間短くしてみるのがおすすめです。
もし水草の調子が落ちてくるようであれば、照明時間を少し伸ばしたり、光量の強いライトに変えるなど、水草にとってより良い環境を作っていきましょう。

照明時間を試行錯誤している中で、急に水槽の昼夜を逆転させたり、点灯時間をバラバラにしてしまうと、水草のバイオリズムが崩れて調子を崩す原因になってしまいます。
照明をつける時間はできる限り一定にして、水槽の昼夜を変えたい場合は数日かけて少しずつ変えてあげましょう

水草によって必要な光量は変わります。以下から簡単ではありますが、必要な光量別に水草を紹介していきます。

光量が少なくても育つ水草

水草 アヌビアス ナナ 【発送予定日:即日~2日】

ミクロソリウムアヌビアス・ナナなど『陰性植物』と呼ばれる水草は、強い光が無くても丈夫に育てることができます。
むしろ強い光が当たると葉が変色したり調子を崩すことが多いので、弱めのライトを点灯させたり、大きな水草の陰になる部分に植えるなどの工夫をしましょう。

光量がある程度あれば育つ水草

(水草)アマゾンチドメグサ(水中葉)(無農薬)(5本)

ある程度の光量があれば育つ水草は数多く存在し、クリプトコリネアマゾンチドメグサなど挙げたらきりがありません。

これらの水草は照明を8時間ほど点灯させていれば、基本的には調子を落とすことなく育てることが可能です。

強い光量が必要な水草

(水草)リシア(水中葉)(無農薬)(1パック分)

リシアグロッソスティグマなどの水草は、強い光がないと育ちません。
照明時間もやや長めにしないと色が抜けてしまうこともあるため、蛍光灯などの強い光を発する照明か、LEDライトを2灯以上設置して管理をしましょう。

点灯時間や光量の加減が難しいということもあり、上級者向けの水草とも言えます。

どんな照明器具がいいのか?


水槽用の照明というと、最近ではLEDライトが主流になりつつあります
以前までは蛍光灯が主流でしたが、LEDの方が節電効果が高く熱の発生も抑えることができるため、アクアショップでもLED照明を使って水槽を管理しているところが増えてきました。

以下からは熱帯魚水槽と水草水槽それぞれにおすすめのLED照明をご紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

一般的な熱帯魚水槽でのおススメライト

GEX クリアLED クリア LED POWER III 600 明るさ1,000lm 色温度10,000K LED3色切り替え ライトリフト付 アクアリウム 多肉植物幅60cm水槽用

一般的な熱帯魚水槽におすすめの照明が、ジェックス クリアLED POWER3です。
こちらの商品は赤・白・青の3色が点灯できるライトで、先述したように段階を踏んでライトをつけたいときに大変重宝します。
なにより、リーズナブルな価格感と流通量も多く、購入しやすいためおすすめです。

コンパクトな設計のため、水槽の上に置いても圧迫感が少ないという点も嬉しいポイントです。

以下の記事ではアクアリウムに最適な照明を特集していますので、ご覧になってみてください。

水草水槽でのおススメライト

ゼンスイ ナノ レビル(nano LeviL) 水草育成用 ホワイト 600

続いて水草水槽におすすめしたいLED照明が、ゼンスイ LED PLUS パーフェクトクリアーです。

こちらの商品は水草の成長に必要な光の波長がしっかりと取り込まれており、光量も強めのため、水草の光合成を助ける効果が期待できます。

照射角が広く水槽の底までしっかりと光が届くのがおすすめポイントです。
背の低い水草や、密度のある水草レイアウトの育成に向いています。

以下の記事では水草水槽におすすめのLEDライトを特集していますので、ぜひお役立てください。

まとめ:熱帯魚水槽の照明時間に要注意!コケや水草への影響は?


水槽用の照明は生体のバイオリズムを整えたり体色を濃くするなどの嬉しい効果がある反面、照明時間が長すぎるとコケの発生を促してしまうこともあります。

部屋の明かりも考慮して照明時間を調節したり、段階を踏んでライトをつけるなど、魚や水草に負担がかからないような工夫をしてあげるのがポイントです。

照明用タイマーなどのアイテムを上手に使いながら、適切な照明時間になるようしっかり管理しましょう。
ご自身のライフスタイルや飼育環境に合ったライトを、ぜひ探してみてください。

水槽の照明時間について良くあるご質問

水槽に照明をつけるのは何時間が良い?

水槽の照明時間は8時間がおすすめです。水草を育成しながらコケの繁茂を抑制できるなど、水槽内のバランスをとることができます。
また、8時間なら朝8時に点けた場合なら午後16時に消すことになり、自然な日没を再現して魚や生き物たちのバイオリズムを整えることができます。

照明は必ずつけたほうが良いですか?

観賞目的以外に、以下の生き物を飼育する場合は必須です。

水槽は日光で劣化するため、窓辺に置くことは推奨されておりません。これら以外の生き物も、照明はなくても飼育可能ですが、あったほうがより良いです。

水草は専用照明でないと育たない?

水草育成用照明は、植物の必要とする強い光や、光の色を供給することができます。
それ以外の照明でも、弱い光でも育つ陰性水草やマツモなどの丈夫な水草はある程度育てることもできますが、美しく育てるためには水草育成用照明が良いです。
ビオトープでは、日光だけで水草は育成できます。

水槽照明は白色の光が良いですか?

水槽用照明には白色以外に、青や赤の種類が販売されています。

  • 水草や熱帯魚:日光を再現した白色の照明
  • サンゴや海水魚:海に射し込む日光を再現する青色の照明
  • アロワナなどの観賞魚:観賞性や鱗のツヤ・体色を演出できる赤色の照明

このように、生体により適している照明の色が異なります。最適な色を選びましょう。

 

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執筆者 アクアガーデン

アクアガーデンのスタッフが水槽レンタル・リース、メンテナンス、引っ越しサービスなど様々なサービスを通して得たアクアリウムの経験や知識をコラムで発信しています。

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