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リシアのレイアウト方法・育て方を解説!水草水槽の設置実例で詳しくご紹介

アクアリストなら誰しもが本格的な水草水槽にを憧れを抱きます

そのなかでもリシア水槽はボリューム感のある絨毯や丘状のレイアウトが非常に美しく、見ごたえがある魅力的なアクアリウムです。

しかしリシアはもともと浮草のため、沈めて固定する方法でレイアウトしなければなりません。美しいレイアウトを保つには熟練の技が必要とされます。

そこで今回は、東京アクアガーデンの設置事例から、リシア水槽の作り方を大公開します。

※このコラムはアクアリウム情報サイト・トロピカの記事に、最新の情報を加えて再構成したものです。

リシア水槽を設置しよう!

美しいリシア水槽を作る為には、まずはしっかりと準備を行う必要があります。

まずは必要な機材類を確認していきましょう。

リシア水槽に必要な機材

■水槽

今回は、横幅600×奥行き300×高さ400mmのガラス水槽を使用します。

オプションパーツなどはついていない普通の水槽です。

ここで、せっかく綺麗な水草水槽を作るのであれば、高透過ガラスを使って特注で水槽を作ってみるのも選択肢の一つです。

東京アクアーデンでは、高透過ガラスを使用した水槽のオーダーメイドも行っています。
価格を抑えた、前面のみ高透過ガラスを使用したコンビガラス水槽などの制作も可能ですので、ご入用の際はぜひご相談ください。

■水槽台

こちらも普通の水槽台です。特に加工などはありません。

水槽台は水槽を載せるだけでなく、ろ過装置などの大型の水槽機材の収納場所となりますので、アングルなど骨組みだけの水槽台よりは、棚の形状をしているキャビネットタイプをおすすめします。

今回は、ろ過装置だけでなく二酸化炭素添加装置も収納します。CO2添加を考えている場合はキャビネットタイプを選びましょう。

中でも、上記写真のコトブキ社のプロスタイルは作りもしっかりしていて安価なので、おすすめです。

■水槽用クーラー

水槽の水温を冷やすための水槽用クーラーは、少々高価なこともあり、設置されていない方も多いかと思います。

しかし、リシアを含む水草は高水温に弱い種類が多く、特に夏場は水温が上がりすぎると溶けて枯れてしまいます

水槽用クーラーを設置するか、もしくは水槽用の冷却ファンを設置したり、空調で室温を24時間管理するなどの水温対策をしましょう。

■水槽用ヒーター

冬場は水温が下がってしまうので水槽用ヒーターも必須です。

水温26℃±1~2℃程度に設定しましょう。

水草は高水温に弱いのと同じく、低水温にも弱いです。

クーラーと比べるとそれほど高価なものでもないので、必ず設置しましょう。
おすすめは、サーモスタットで温度調節が可能なタイプです。

■外部フィルター

水草水槽の場合は、ろ過装置は必ず外部フィルターを設置してください。
上部フィルター、外掛けフィルター、投げ込み式フィルター、オーバーフローでは水面が揺れることで、せっかく添加したCO2が逃げてしまうからです。

二酸化炭素は水面が揺れると、どんどん空気中に逃げていきます。炭酸飲料を振ったら一気に炭酸が抜けますが、それと同じ原理です。
外部フィルター以外のろ過装置は、排水時に落水があったりとろ過の構造上、水面を揺らします。

このことから、水草育成には一般的に外部フィルターが採用されています。

今回の水槽では、水槽用クーラーを直結させるので、60cm水槽用としてはややパワーの強い、エーハイム2215がおすすめです。
水槽用クーラーをつなぐことで、抵抗が生まれるため飼育水の流量は少しだけ落ちます。
そのロスを考慮して機種を選定しましょう。

■水草育成用照明

照明は水草育成には特に重要なアイテムです。

リシアは、水草のなかでも成長に高光量を必要とします。
元々は水上で太陽の光を浴びて成長する浮草なので、光の要求度が高いのです。

そのため水草専用のLED照明を、2台以上は設置しましょう。

東京アクアガーデンではコトブキのフラットLEDを2台設置してました。
コケの清掃の手間を無視するのであれば、3台設置してもいいくらいに、リシア育成の際にはできる限り照明を強めたほうが良いです。

十分な光をあてて、光合成を促してやることがリシアを綺麗に育てるポイントの一つです。

■エアレーション

添加した二酸化炭素はエアレーションなどの影響で水面が揺れると、どんどん空気中に逃げて行ってしまいますが、夜間などの照明が消えていう間はエアレーションが必要です。

照明が消えているときは、植物は光合成をやめ、酸素を消費する呼吸をします。

水草は、光合成をしている間は二酸化炭素を消費しますが、光が当たらず光合成を中断すると酸素を消費し二酸化炭素を排出する呼吸を行います。

そのため、水槽内が酸欠になってしまうため、エアレーションをして水槽内の溶存酸素濃度を高めることで、生体たちが酸欠になるのを防ぎます。

一緒に飼育する魚たちにとって、夜間のエアレーションは必須です。
また、水面の油膜を除去する効果もありますので、つけておいて損はありません。

■CO2添加装置(二酸化炭素添加装置)

リシア水槽のキーアイテムはやはりCO2添加装置です。

水草は、先述の通りに光があたっている時は、二酸化炭素を消費し酸素を排出する光合成という化学反応を行います。
そのときに作りだされるテンプンなどの栄養素を使って成長していきます。

通常の水槽では、光合成に必要な二酸化炭素が水中に足りません。
そのため、CO2を添加する必要があるのです。

CO2添加のポイントは、なるべく細かい泡が出るようなディフューザーを使用することです。

泡が細かい方が二酸化炭素の粒が長時間水中に漂い、効率的に溶け込ませることが可能です。

■その他、レイアウト部材

これらの他に、ソイル、リシアベース、流木など、レイアウトに必要な細かいアイテムがさらにいくつかあるのですが、これは設置方法を追いながら解説いたします。

リシア水槽の設置手順を実例で解説

ここからはリシア水槽の設置方法は、実際の事例をもとに細かく解説していきます。

設置場所の確認

まずは設置場所をしっかり確認しましょう。

今回は水槽用クーラーを水槽台内に収めない仕様ですので、水槽の左側に設置します。
実際に水槽や設備を置いてみて、水槽が安定するか、排気がきちんとできるかなどのチェック・細かい調整はこの時に行います。

水槽に水を張ってからでは、重たすぎて移動はできません。

設置場所には日光が直接当たらない場所を選びましょう。
直射日光が水槽にあたると、コケの発生や水温変化の原因となるからです。

ソイルを敷く

設置場所が決まったら早速、作業開始です。
まずはソイルを敷きましょう。

今回使用したソイルはパウダータイプのものです。

リシアの他にグロッソスティグマを底面に植えますので、目の細かいソイルを選択しました。
厚みはだいたい30mm程度でグロッソスティグマは育成できます。
奥行きを出すために後部を高く盛る場合も30mmよりも厚ければ問題ないです。

底砂の厚みで配管類を設置する深さ(水深)などが決まるので、先にソイルを敷いたほうが効率よく設置作業が行えます。

外部フィルター、水槽用クーラーの接続

次に、外部フィルターと水槽用クーラーを接続します。

外部フィルターのポンプの力で水は水槽用クーラーの内部を循環しますので、外部フィルターにクーラーを直結させます。

接続するホースが長いと、ポンプ効率や冷却効率の低下に繋がる為、最短の長さで調整しましょう。

また、フィルターの吐き出しパイプと吸水パイプの位置も大切です。
今回は、下の写真のように底面ギリギリに吐き出しパイプを設置しました。

吐き出し口は水槽上部に向けて調整します。
この位置に配置することで、吐出した水が水槽底面付近→上部に向かって流れる設計ができます。

そして吸水パイプも底面ギリギリの位置にしています
このように設置すると、水が効率よく水槽を循環して水槽内の止水域を減らすことができます。

微調整はこのように配管をカットして行います。

水槽用ヒーター接続

水槽用ヒーターの位置ををもう一度ご覧ください。

外部フィルターの吐き出しパイプ(シャワーパイプ)の真下に水槽用ヒーターが配置されています。

温められた水は、対流がおきることで上にのぼっていく性質があります。
シャワーパイプよりも底面部に配置することで温められた水が、上にあるシャワーパイプにぶつかり、排水の勢いで水槽中に行きわたり、水温を均一にすることができます。

止水域ができないようにするのも、温度勾配を無くすためです。

流木をレイアウト、注水

次はいよいよ水槽内部のレイアウトです。今回は、大きめの流木を使用しました。

ブランチウッドを組み合わせ、水槽の左側2/3程度を覆うように設置します。

その際、前景草を植えるスペースをしっかり確保するようにしましょう。

配管や機器類を今回は左側に集めたので、それらを隠すために流木も左寄せで配置します。

そして注水にもコツがあります。

今回はパウダーソイルを舞わさないため、バケツに汲んだ水を水中ポンプでくみ上げて注水しています。

そのとき、手でホースの途中を曲げて押さえましょう
こうすることでポンプの勢いを調節でき、排水口の下に設置したビニールに優しく水が落ちます。

ソイルは細かい粒子が舞って水が濁りやすい為、注水の時はいつも以上に丁寧な作業を心掛けると濁りなどの悩みが減ります。

CO2添加装置、エアレーションを接続

いよいよCO2添加装置の設置です。

CO2添加装置は、いくつかのパーツに分かれています。

これは電磁弁と言って、通電している時だけ開く便利な弁です。

左はCO2ボンベと接続されたレギュレーター、右は二酸化炭素の排出量を確認するためのバブルカウンターです。

二酸化炭素はボンベ→レギュレーター→電磁弁→バブルカウンター→ディフューザー(CO2ストーン)の順に流れていきます。
設置の順番を間違えないよう、慎重に組み立てましょう。

そして、ここが特に重要です。

CO2添加装置とLED照明は同じタイマーに差しましょう。

つまり、照明がついている時に二酸化炭素が出て、照明が消えている時に二酸化炭素が止まるように設置する、ということです。
そして逆に、エアレーションは照明・二酸化炭素添加装置が止まっている時に動くようにもう一つタイマーを使って設置します。

ここを間違えると、水草が枯れてしまうだけでなく、生体が酸欠で死んでしまうこともあるので、慎重に行ってください。

照明の設置

上記の説明の通り、照明と二酸化炭素添加装置を連動するように接続してください。

今回は2台設置するので、ダブルタップやトリプルタップを上手く使い、連結させます。

照明は2台なので、かなりの光量になりました

リシア、水草をレイアウト

ここで水草のレイアウトに移りますが、前述のようにリシアは浮草です。

そのまま入れても浮かんでしまうだけなので、リシアベースという商品を使用します。

説明書に従って、中にリシアを詰めて沈めればレイアウトできます。しかし、本当に育つのかと初めは不安になる方も多いです。

しかし、十分な光量、二酸化炭素があれば隙間から伸びて成長し、1ヶ月程度で立派な絨毯になってくれますのでご安心ください。

今回は、水槽後部に敷き詰め、そして流木にも載せました。

そして、あらかじめ開けておいた水槽前面のスペースにグロッソを植えていきます。

なかなかコツのいる作業ではありますが、こちらの記事を参考に植栽に挑戦してみてください。

リシア水槽完成

設置作業完了です。

完了直後の様子はかなり地味です。少し不安になる光景ですが。適切な環境ならば、リシアもグロッソもしっかり成長してくれます。

水草水槽のレイアウトのコツは、必ず成長した後の姿をイメージすることです。

最初から茂らせるのではなく、徐々に時間をかけて成長させていきます。
成長後、どれくらいのボリューム、高さになるかをしっかりイメージしてください。

イメージしにくいという方は水草を買ったショップの店員に伺うか、東京アクアガーデンにお問い合わせください。

リシア水槽設置、2ヶ月後の様子

2か月間の育成後、リシアがしっかり生えそろいレイアウトとして完成しました。

リシアが見事なボリュームを持つ姿に成長してくれました。
前景のグロッソスティグマはまだ成長の途中で、これからがますます楽しみです。

2週間に1回の水換え、鉄分を補給する液肥を加えるメンテナンスを継続して行い育成しました。

冴えるような明るいグリーンが、黒のバックシートとの対比になってより一層鮮やかさを増しています。

タンクメイトのカージナルテトラたちが気持ちよさそうに泳いでいます。
このように、手順や設備はやや多いですが、ポイントを抑えることで立派なリシア水槽に仕上がります。

リシア水槽、その後のメンテナンス

この写真の翌週のメンテナンス時に撮影した写真です。

なんと、リシアを丸坊主にカットしました

リシアはしっかりと生えそろったら、丸坊主にトリミングする必要があります

これがリシア水槽の面白いところなのですが2点の理由があります。

■トリミングの理由1:リシアが浮かんできてしまう為

リシアが元は浮草であるということは前述のとおりですが、あまりにも成長しすぎると、重りを持ち上げて浮かんできてしまいます。

ボリュームのあるリシアは確かに美しいですが、浮かんできてしまったらレイアウトを維持できません

そうなる前に、トリミングを行うことで浮力を無くし、レイアウトを維持できるように調節しています。
そこからまた、育てていきます。

■トリミングの理由2:リシアが枯れてしまう為

リシアが大きく成長すると、先端部ばかりに光があたり、根元に光が届かなくなります。

そうすると、根元から枯れてしまい、リシアマットからリシアが抜けていってしまいます。

そのため、一定以上に成長したらリシアを丸坊主にして、リシア先端部(光がよくあたっていた部分)をリシアマットに詰め直します。

ここから、またリシアの成長が再スタートしていくのです。

まとめ:リシアのレイアウト方法・育て方を解説!水草水槽の設置実例で詳しくご紹介

リシア水槽の設置からレイアウト方法、維持のコツまで解説いたしました。
丸坊主になってしまったリシアは、また同じようにたくましく成長し、美しい姿を見せてくれます。

そしてまたトリミング→成長→トリミングを繰り返し維持します。リシア水槽は、まさに生きたレイアウトと言えます。
定期的なメンテナンスが、美しいリシア水槽を楽しむためのコツです。

今回の水槽レイアウトで面白いところは、リシアが何度も再生を繰り返している間もグロッソは成長し続けている、というところです。
つまり、リシアの1回目のピークより2回目のピーク、3回目のピークよりも4回目のピークの方が、グロッソが綺麗に育っているはずです

全体のレイアウトとしては回数を重ねるごとに美しくなっていくのです。
手順を参考に是非挑戦してみてください

水草図鑑のコラム一覧|東京アクアガーデン

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