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インラインヒーターは、外部フィルターのホースに接続して使う水槽用ヒーターです。
日本ではあまり一般的な機材ではありませんでしたが、近年、使いやすいインラインヒーターが登場したことで、少しずつ人気に火が付き始めています。
インラインヒーターが注目を集める理由には、水槽外に設置するため鑑賞の邪魔にならない点や、生体が火傷や挟まり事故を起こす心配がないなどの利点が挙げられますが、一方で、設置方法が複雑だったり繊細な水温管理には向かなかったりと、従来とは異なる注意点があるのも事実です。
そこで、ここではインラインヒーターの特徴と良い点・悪い点、ろ過フィルターとの接続例を詳しく解説していきます。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにインラインヒーターの特徴と接続例を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
外部フィルターに接続して使うインラインヒーターは、水槽内に干渉しないため、遊泳スペースを確報したいときや生体との接触事故を防ぎたいときなどに有用です。
しかし、一般的に流通している水槽用ヒーターとは異なる注意点があるため、購入前にメリット・デメリットや接続方法を確認しておきましょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、インラインヒーターの特徴と接続例を解説します。
水槽用のインラインヒーターとは!
インラインヒーターは、外部フィルターの排水側のホースに接続して使う水槽用ヒーターです。
外部フィルターでろ過した水を水槽に戻す際に、インラインヒーターを通して加温をします。
この構造からわかる通り、水槽台の中など外部フィルターの付近に設置するのが一般的で、水槽内に干渉しないのが最大の特徴です。
便利なインラインヒーターですが、その多くが海外製で日本の家庭用電圧に適応していないことから、ここ最近までは廃盤扱いでほとんど流通していませんでした。
しかし、近年、日本でも使用できるインラインヒーター『クアフォード インラインヒーター 300W』が登場したことで密かに注目を集めています。
インラインヒーターの良い点・悪い点
水槽外に設置するインラインヒーターには、従来の水槽用ヒーターにはない利点が豊富です。
しかし一方で、注意点やデメリットがあるのも事実で、飼育スタイルや管理する生体によって向き・不向きがはっきりと分かれる上級者向けのヒーターでもあります。
そこでここでは、インラインヒーターの良い点と悪い点を解説しますので、ご自分の水槽に合っているかどうか検討する参考にしてみてください。
良い点:水槽の中に設置しなくて良い
インラインヒーターの一番良い点は、水槽内に設置しなくても飼育水を加温できることです。
水槽内にヒーターを設置すると場所を取りますし、目立って鑑賞性を損なうためカモフラージュするための工夫が必要となることもありますが、インラインヒーターならばその心配はありません。
魚の遊泳スペースを十分に確保することができますし、水草や流木などのレイアウト素材をストレスなく配置できます。
水の循環を阻害しないため、汚れが溜まる淀みができずらいのもメリットです。
ただし、インラインヒーター自体はそこそこの大きさがありますので、水槽台内で場所を取る点には注意しましょう。
良い点:火傷の心配がない
水槽内に設置しないインラインヒーターならば、飼育生体が火傷してしまう危険がありません。
また、空焚きのリスクも少なく、ヒーターの隙間に挟まる事故も起きないため、魚に優しい安全な水槽用ヒーターと言えるでしょう。
悪い点:接続に手間がかかる、高価
インラインヒーターはその構造上、外部フィルターを使っている水槽でしか使用できませんし、ホースに接続する必要があるため、設置に手間がかかります。
オーバーフロー式にも設置することはできますが、ろ過槽のあるオーバーフロー式とインラインヒーターの組み合わせはあまり最適とは言えないです。
一般的な水槽用ヒーターはどんなフィルターでも使用可能で、水槽に入れるだけで加温できるので、汎用性や手軽さという面ではインラインヒーターが劣るといって良いでしょう。
また、インラインヒーターは高額なため、水槽のレイアウトによってはあまり恩恵を得られずに、コスパが悪くなってしまうことも。
鑑賞性を重視したいレイアウト水槽や、CO2添加を前提に外部フィルターを使う水草水槽などはインラインヒーターが活躍しますので、水槽スタイルに合わせて水槽用ヒーターと使い分けるのがおすすめです。
悪い点:気温に左右されやすい
インラインヒーターは、温めた水を水槽に戻すため、外気温に左右されやすい面があります。
特に室温が15度以下の寒い場所では、水温が設定温度に届かないこともあるため注意が必要です。
厳密な温度管理はやや苦手なので、温度に繊細な生体を飼育する場合はあまりおすすめできません。
とはいえ、設定できる温度は20~35℃と幅広く、0.5℃単位で調整できるので、設定温度が決まっている水草水槽や海水魚水槽では活用しやすいヒーターでしょう。
おすすめのインラインヒーターとろ過フィルターの組み合わせ例
インラインヒーターを使いこなすには、外部フィルターとの組み合わせが重要です。
ここからは、おすすめのインラインヒーター『クアフォード インラインヒーター 300W』とろ過フィルターの接続例をご紹介します。
水槽サイズに合わせたおすすめの組み合わせを解説しますので、インラインヒーターの使用を検討中の方は、ぜひご覧ください。
なお、90cm以上の大型水槽では300W以上の強力な機種を使用するか、水槽用ヒーターを複数台設置することが推奨されるため、ここでは、45~90cmまでの小型・中型水槽で使用することを前提に解説します。
エーハイム クラッシック2211とインラインヒーター
『エーハイム クラッシック2211』とインラインヒーターの組み合わせは、45cm水槽に最適です。
高いろ過能力が自慢の エーハイム クラッシック2211とインラインヒーターならば、水質・水温ともに安定します。
ネオンテトラなどの熱帯魚水槽はもちろんのこと、水草をふんだんに使用したレイアウト水槽やカクレクマノミを入れた海水魚水槽も、この組み合わせならば問題なく運用できるでしょう。
45cmクラスの水槽は中のスペースが限られているため、水槽内を広々と使えるインラインヒーターと相性が良いです。
エーハイム クラッシック2213とインラインヒーター
60cm水槽でインラインヒーターを使いたい場合は、『エーハイム クラッシック2213』との組み合わせがおすすめです。
この外部フィルターは40~114Lの水量をろ過できるため、約60Lの60cm水槽であれば、十分にきれいな水質を維持できます。インラインヒーターは300Wですので、保温力が足りなくなることもありません。
グラミーやエンゼルフィッシュなどの中型魚の飼育や、小型魚の混泳・群泳にも向いています。
エーハイム クラシック2217とインラインヒーター
90cmクラスの水槽になってくると、インラインヒーターを接続することによって生じる流量の損失が気になりだします。
どうしても抵抗が増して流量が減りがちなので、ろ過能力に余裕がある機種を選定するようにしましょう。
そこでおすすめなのが、『エーハイム クラッシック2217』との組み合わせです。
水量は101~345Lをカバーできるので、インラインヒーターを使用した90cm水槽でも運用できます。シンプルな構造で取り扱いやすいのも魅力です。
ただ、水流は弱くなりがちなので、水草水槽や、ハーフオレンジレインボー、小型のレインボースネークヘッドの飼育など、強い水流を必要としない水槽での運用が向いています。。
エーハイム プロフェッショナル4 2271とインラインヒーター
75~90cm水槽ならば、『エーハイム プロフェッショナル4 2271』とインラインヒーターの組み合わせでも運用できます。
こちらも流量の低下が気になるところではありますが、プロフェッショナルシリーズはクラッシックに比べて水流が強めなので、影響を緩和することができます。
インラインヒーターを使用する上での注意点
インラインヒーターが故障すると水槽全体に影響が出ますので、必ず予備を用意してお来ましょう。
特に冬場や寒い地域では、ヒーターの故障が命に関わることもあります。
安全のためにも予備を用意しておくか、サブヒーターを設置して急激な水温の低下を防ぐ対策をしておくと安心です。
ちなみに、インラインヒーターを複数台設置することはできませんので、サブヒーターは通常の水槽用ヒーターを併用することになります。
まとめ:インラインヒーターとは!ホースにつなぐ水槽用ヒーターとろ過フィルター例
今回はインラインヒーターの特徴と良い点・悪い点、ろ過フィルターとの接続例をご紹介しました。
インラインヒーターは外部フィルターの排水ホースに接続して使用します。水槽外に設置できるので、鑑賞性を損なわず、また生体とヒーターの接触事故を防ぐこともできるため、見た目にも安全性にも配慮された、優秀な水槽用ヒーターです。
一方で、使用できるろ過フィルターが限られていたり、高額だったりといった注意点もあるため、使用する水槽を選ぶ機材でもあります。
外部フィルターを使うことの多い水草水槽や海水魚水槽とは相性が良く、高い効果を発揮しますので、水槽用ヒーターをご検討中の方はぜひ、インラインヒーターを活用してみてください。
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