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狭い場所を好むオトシンクルスや好奇心旺盛なベタ、グッピーなどの小さな魚は、水槽内の隙間に入り込んでしまうことがあります。
安全な隠れ場所ならば良いですが、それがろ過フィルターや水槽用ヒーターの隙間だと命の危険にさらされることもあるため、事故を防ぐ対策をしましょう。
水槽内で魚が隙間に挟まる事故を防ぐには、水槽用ヒーターや水中フィルターの隙間を無くすことが大切です。
また、隠れ場所をたくさん用意し、魚が安心して過ごせる場所を作ることでも隙間事故を防ぐことができます。
このコラムでは、魚が隙間に入り込む原因と防止対策、隙間事故が起こってしまった場合の取るべき対処法と魚のケア方法について解説します。
ぜひ参考になさってください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに魚が隙間に挟まる事故の原因と防止対策を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
魚は身を隠す場所に安心感を得るため、水槽の中でも本能的に狭い場所に入り込むことがあります。
しかし、それが機材の隙間などだと魚の命に関わりますし、機材の故障原因になることもありますので、危険な場所に入り込んでしまわないよう対策をしましょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、魚が隙間に挟まる事故の原因と防止対策を解説します。
水槽内で魚が隙間に挟まる原因
水槽内では機材の間などに魚が入り込んでしまう、隙間事故が起こることがあります。
隙間から出られなくなった魚は、体が傷ついてしまったり衰弱してしまったりなど、場合によっては命を落とす可能性もある危険な事故です。
魚が隙間に入り込む原因には、水槽内の機材やレイアウトの配置と飼育している魚の習性が大きく関係しています。
事故を防ぐための対策をするために、まずは魚が隙間に挟まってしまう原因を確認していきましょう。
水槽内のレイアウトと隙間事故の関係
魚の隙間事故の一番の原因として、水槽内の物の配置の仕方が挙げられます。
水槽には水槽用ヒーターやろ過フィルター、配線や配管、レイアウト用の流木や石など、様々なものを配置しますが、これらを置いた際に隙間があると、そこに魚が入り込んでしまうことがあるのです。
特に、壁面と機材を吸盤で止めた際に生じるわずかな隙間は注意すべきポイントで、小型魚が挟まる事故が後を絶ちません。
ぱっと見では隙間があるようには見えないところでも、体の小さな魚は入り込めてしまうということを十分に認識しておきましょう。
また、鑑賞性を高めるために複雑な岩組やレイアウトアイテムを多数配置していると、必然的に隙間が増えてしまいますし、魚が遊泳できる場所が減って狭い場所に入り込んでしまう確率も高くなります。
隠れ家の不足も要因の一つ
レイアウトが多すぎるのは窮屈ですが、少なすぎても隠れ家不足から隙間事故に繋がる可能性があります。
そもそも魚、特に小型魚は隠れ家を好みます。狭い場所や物陰に身をひそめることで安心感を得るのです。
隠れ家には水草やシェルターなどのレイアウトが最適ですが、これが不足していると、隠れ家を求めて本来は入り込まないような機材の隙間に入り込んでしまうことがあります。
そのため、隙間事故を防ぐためには、水草やシェルターなどのレイアウトを増やしてわかりやすい隠れ場所を作ってあげることも効果的です。
挟まりやすい魚種と性質
隙間事故はどの水槽でも起こる可能性がありますが、その中でも特に狭い場所に入り込みやすい魚には共通点があります。
- 強い水流が苦手な小型魚
- 臆病で驚きやすい魚種
- 好奇心旺盛な魚種
- 狭い場所を好む魚種
の特徴を持つ魚種を飼育している水槽では、隙間事故に十分な注意が必要です。
ここでは、隙間に挟まりやすい魚種とその性質を分かりやすくご紹介します。
グッピーやプラティなどの強い水流が苦手な小型魚
グッピーやプラティなどの一部の小型魚は、あまり泳ぎが得意ではなく強い水流が苦手です。
そのため、水槽の中でも流れが穏やかな場所を求めて、物の隙間に入り込みやすい傾向にあります。
ネオンテトラなどの驚きやすい魚
ネオンテトラなどの小型カラシンは、臆病で物音や振動に驚きやすい魚です。
また、泳ぎが早いため驚いた拍子に、勢いあまって普段は入らないような隙間に挟まってしまうことがあります。
ベタなどの好奇心旺盛な魚
好奇心旺盛な品種も注意が必要です。
例えば、アクアテラリウムなどのレイアウト水槽で飼育されることが多いベタは、好奇心旺盛なことで名が知られています。
特に若い個体がアグレッシブで、観察していると人影に気づいて近寄ってきたり、水中で動くものを追ってみたりと、とても活発な様子を見せてくれますが、この性格から興味本位で狭い場所に体をねじりながら入り込んでいってしまうことがあるのです。
単独飼育が推奨されることから、複雑なレイアウト水槽に採用されやすいのも、ベタが隙間事故を起こしやすい原因の一つとしてあげられます。
オトシンクルスなどの狭い場所を好む魚
流木や石などのレイアウトの影に潜ることを好むオトシンクルスなどの熱帯魚も、隙間事故を起こしやすい魚です。
特に複数の品種が泳ぐ混泳水槽では、大人しい性格のオトシンクルスは隠れ家に隠れていることも多く、隠れ場所が不足していると機材などの影に無理に入ってしまい、出てこれなくなってしまうリスクが高まります。
水槽内での隙間事故の防止対策
隙間事故は、魚種に合わせたレイアウトを行ったり、機材の配置を見直したりすることで、防止することができます。
ここからは、熱帯魚狭い場所に入り込むの原因を念頭に、隙間事故の防止対策をご紹介します。
機材の配置を調整しよう!
先ほどもお話した通り、小さな魚達は人が気づかないような狭い隙間に入り込みます。
特に水槽用ヒーターのカバーの隙間や、ろ過フィルターの接地面と水槽壁面の間などには、魚が入り込みやすいです。
魚を危険にさらすだけでなく、場合によっては機材の故障につながる可能性もありますので、しっかり安全対策をして、魚が隙間に挟まるリスクを最小限に抑えましょう。
水槽用ヒーターに挟まる場合
水槽用ヒーターには、生き物がヒーターに触れてしまうのを防ぐためのカバーが付属していますが、カバーの隙間の大きさによっては、ヒーター本体とカバーの間に小型魚やエビなどの小さな生き物が入り込んでしまうことがあります。
そのため、水槽用ヒーターを選ぶときは、飼育している魚がカバーの隙間や穴に入れない大きさの製品を選びましょう。
また、水槽用ヒーターを設置する場所にも気を配ります。
隙間事故を起こしやすいグッピーやネオンテトラなどの小型魚は、上層~水面付近を泳ぐものが多いので、水槽用ヒーターは底面付近に設置するのがおすすめです。
物理的に距離を空けることで隙間事故の防止になりますし、ヒーターで温められた水は下から上に流れていく性質があるため、底面付近にヒーターを設置すれば水槽全体を効率的に温めることができて、一石二鳥です。
水中フィルターに挟まる場合
水中にフィルター本体を設置する水中フィルターやスポンジフィルター、投げ込み式フィルターなどは、水槽壁面との間に隙間ができて、そこに魚が入り込んでしまいます。
特に吸盤で壁面に設置するタイプは、本体と壁面の間に吸盤の厚みだけ隙間ができますので、ウールマットや薄いスポンジを押し込んで隙間を埋めておきましょう。
『GEX AQUA FILTER サイレントフロースリム』などの一部の水中フィルターには、隙間事故を防ぐための専用スポンジが用意されている商品もありますので、選択肢に入れてみてください。
また、フィルター自体を交換してしまうのも一つの手です。
底砂に埋めて使う底面フィルターや、本体を水槽の外に設置する外掛け式や上部フィルター、外部式フィルターならば、そもそも生き物が隙間に入り込んでしまう心配がありません。
隠れ家を増やそう!
隙間事故を防止するには、安全に身を隠せる隠れ家を増やしてあげるのも効果的です。
逃げ込みやすいところに隠れ場所があれば、魚達もわざわざ危険な隙間に入り込む必要が無くなります。
水槽の目立つところに、流木や岩、土管などのシェルターを設置します。ただ、入れ過ぎてしまうと遊泳スペースが無くなり窮屈になってしまいますので、ほどほどが大切です。
水槽の圧迫感を減らしながら隠れ家を増やすには、背丈の低い水草を多めに入れるなどレイアウトを工夫するのが良いでしょう。
隙間事故後の対処法と魚のケア
もし、水槽内で隙間に挟まってしまった魚を見つけら、すぐに救出して状態を確認しましょう。
状態に応じて適切な対処を行うことで、救命できる確率が高まります。
最後に、隙間事故が起きた時の対処法と魚のケアについて解説します。
隙間事故後の魚のケア
隙間事故にあった魚を救出したら、まずは状態の確認です。
多いのは、狭い場所でもがいたことによるヒレや体表の傷、ヒーターの熱による火傷ですが、その他にも酸欠や体力を消耗して衰弱していることもあります。
状態を確認し、異常がみられるようならば別容器に隔離して適切な治療を行いましょう。
目で確認できる傷や火傷がある場合は、メチレンブルーなどによる薬浴が有効です。
酸欠や衰弱が考えられるときは、エアレーションをしながら塩水浴で様子をみます。
薬浴や塩水浴中の対応ですが、治療中は基本的に餌やりはしません。餌を食べたり消化するのにも体力を使うからです。
餌は、大体治療開始から3日経過したあたりをめどに、治療の効果が出てきて回復してきたと感じたら少しずつ再開します。
ただし、餌やりをすると水が汚れて魚の負担になりますので、水換えは毎日行ってください。
餌がしっかり食べられるくらいまで体力が回復したら、治療を終えて本水槽に戻します。
また、隙間事故で魚がケガをしたり残念ながら死んでしまったりした時は、水槽内の水が悪くなっている可能性があります。元気な魚達に影響が出る前に、水換えをして水質の悪化を防ぎましょう。
トラブルからの考える飼育環境の改善
トラブルは水槽環境の改善の機会です。
特に隙間事故は状況を改善しない限り繰り返される可能性が高いので、速やかに原因を特定し再発を防止しましょう。
水槽用ヒーターや水中フィルターで事故が起きたときは、配置を換えたり事故が起きづらい機種に買い替えたりするのが賢明です。
また、隠れ家の不足や魚同士の小競り合いなど、水槽内の環境や魚同士のパワーバランスも事故の遠因になります。
このような環境の改善には、まず隠れ場所を十分に確保することと、状況に応じて相性の悪い魚を分けて飼育することも検討してみてください。
そして、毎日すべての魚が健康に餌を食べているかを確認することも大切です。
定期的に魚たちを観察することが、最も有効な隙間事故の防止対策となります。
まとめ:魚が隙間に入る!水槽内で挟まる事故の原因と防止対策・事故後のケア
魚が隙間に入る事故を防ぐには、事故の原因を特定することが最も重要です。
小さな生き物を飼育している場合は、水槽用ヒーターのカバーの隙間のサイズに注意して機種を選ぶのが良いです。底面付近に配置するのも事故防止になります。
水中フィルターと水槽壁面の隙間はスポンジなどを使って埋めておくのが効果的です。
また、隠れ家を十分に確保してあげることで、魚がとっさの行動を取った時に隙間に入り込むリスクを減らすことができます。
もし、隙間事故が起きたときは、慌てずに魚の様子をよく確認し、状態に合った治療を行いましょう。
隙間事故はちょっとした気遣いで防ぐことができる事故です。機材やレイアウトの配置や、魚の性質を考慮した水槽環境づくりを心がけましょう。
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