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ミドリフグは水槽で飼うことのできる小型のフグです。
汽水魚として販売されることの多いミドリフグですが、実は海水を好む海水魚です。
汽水や海水を作る「海水の素」だけでなく、強めなろ過装置が必要など飼育にはややコツがいりますが、ぷっくりした体とかわいらしい愛嬌を持っています。
今回は、ちょっと食いしん坊な一面が愛らしいミドリフグの飼育方法について、詳しく紹介いたします。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにミドリフグの飼育方法を解説
ミドリフグといえばイエローグリーンの丸い体に黒い斑点模様や、ぷくっとした表情がかわいらしい魚、とイメージされる方が多いのではないでしょうか。
実際に、ミドリフグは愛好者もおり、特に幼魚は「天使」と言われることもあるほど。
幼魚のミドリフグは比較的、塩分濃度の低い水で育てることができ、小型なため飼育しやすいです。
しかし、成体になると約10cmほどまで成長するため、すこしコツが必要になってきます。
ここでは、東京アクアガーデンのスタッフが実務で得た知識をもとに、ミドリフグの気になる生態や飼育方法について説明いたします。
ミドリフグの生態
ミドリフグは、インドネシアやスリランカなどに生息する熱帯のフグで、幼魚のうちは汽水域に生息し、成魚になると海水でも生息可能になります。
水槽飼育では、最大サイズが約8~10cmほどの小型のフグで、飼育魚として人気があります。
一般的に販売されているミドリフグは、4cmほどの幼魚の状態で販売されていることが多いです。
これは、ミドリフグが、他の魚のひれやウロコを噛むことがある為です。しかし、水槽に十分な広さがあり、幼魚のころから慣らしていれば、2匹でも飼育できることがあります。
購入する際は、体色をよく確認しましょう。
黒ずんでいるミドリフグは、弱っている可能性があるため、よく確認した上で購入するのがおすすめです。
ネット通販サイトでも販売されており、事前の確認はできませんが、通販で手軽にミドリフグを購入することも可能です。
ミドリフグの飼育方法
ミドリフグの飼育に必要なものなどを紹介します。
45~60cm水槽がおすすめ
ミドリフグは約10cm程度まで成長し、肉食性のため水を汚しやすいことから、ある程度の幅と水量を確保できる、60㎝水槽での飼育がおすすめです。
小さな水槽サイズでも、45㎝水槽を準備しておきましょう。
ろ過フィルターは、上部式や外掛け式、外部式を使用します。
ろ過能力が強力なのは上部フィルターですが、もっとも手軽なのは外掛け式フィルターで、上部式より小型ですし、すぐに取り外せるのでメンテナンスも楽です。
ミドリフグは赤虫などの生餌を好むため、ろ過フィルターも汚れやすく、こまめにメンテナンスできる機種が良いですよ。
ろ過能力を強力にしたい場合は、オーバーフロー式水槽を採用することもあります。
酸素を多く消費する魚なので、外部式やオーバーフロー式を採用する場合はエアレーションを別途行いましょう。
ミドリフグの飼育水について
ミドリフグの飼育は、淡水では飼育が難しく塩分が必要です。
ミドリフグを飼育するのに必要な海水の素は、通販サイトやホームセンターなどで購入できます。
飼育に必要な塩分濃度は、ミドリフグの成長具合によって違います。
ちなみに、ミドリフグの成魚の特徴は、尾びれに水玉模様が浮き出ているところです。
幼魚のミドリフグには、尾びれに水玉模様がありませんので、模様で見分けてみましょう。
ミドリフグに最適な水質
- 幼魚向け:海水の素を約1/4程度の濃度にした水
- 成魚向け:海水の素1/2~正規量を溶かした水
最終的には完全な海水にしてしまった方が、ミドリフグは長生きします。
また、急激な水質変化は生体にダメージを与えます。
ミドリフグ水槽の塩分濃度を変更する際は、1日の塩分の比重変更を0.01までにしておきましょう。
ミドリフグ飼育の基本的な水質・水温
ミドリフグは海水魚なので弱アルカリ~アルカリ性の水質が向いています。
アルカリ性の水質をキープするには、サンゴ砂がおすすめですが、ミドリフグは汽水でも生活できるので大磯砂でも飼育可能です。
ミドリフグは肉食性で、底砂をきれいにする貝などを食べてしまうことがあり、お掃除生体を活用することが難しいです。
そのため、飼育者がクリーナーポンプできれいにする必要があります。
そこで、粗目のサンゴ砂や大磯砂を敷いたほうが掃除しやすいです。
大磯砂を敷いて水質をアルカリ性にする場合は、貝や化石サンゴをレイアウトすると水質を維持しやすくなります。
ミドリフグは、水質や塩分濃度の変化に敏感なので、水質を悪化させないように気を付け、水換えはゆっくりとおこないましょう。
ミドリフグの適応水温は22~28℃で、ベストな水温は25~26℃です。
最高で28℃までの水温にミドリフグは耐えることができますが、5℃以上の急激な水温上昇には弱いため、夏はエアコンで室温を管理するか、水槽用クーラーを設置して水温を下げましょう。
水槽用クーラーは外部式フィルターやオーバーフロー式水槽で使用できます。
上部フィルターや外掛け式フィルターを使用している場合は、エアコンで管理するのが良いです。
また、水温を一定に保つため、水槽用ヒーターを設置しましょう。水温を安定させることで安全にミドリフグを飼育することができます。
ミドリフグの歯切りについて
ミドリフグだけでなくフグの仲間は固い餌を食べるのが得意です。
そのため強靭な歯を持っており、この歯は生涯のび続けます。野生では硬い貝類などを食べることで歯は自然と削れていきますが、柔らかい人工飼料を与えがちな水槽飼育下では、のびすぎてしまうことが多いです。
ミドリフグの歯がのびすぎると、エサを食べることができなくなるため、定期的な歯切りと呼ばれるケアが必要です。
餌を口からこぼしやすくなった時や、餌を食べにくそうにしている場合は、歯きりしてあげましょう。
歯切りの方法は以下の3ステップです。
- ボウルや隔離容器を用意し、手を冷水などで良く冷やす。
- 容器に飼育水とガーゼ、そしてさいごにミドリフグを入れる。
- フグをガーゼでやさしく包むようにして手で固定し、ニッパーか爪切りばさみで、歯をカットする。
ミドリフグを火傷させないように、手を事前に冷やしておき、歯切りは30秒ほどで素早くおこなうのが理想です。
歯切りの際に、口を誤って切ってしまった場合は、ミドリフグをグリーンFリキッドやグリーンFゴールド顆粒などで薬浴させ感染症を防ぎましょう。
歯切りはある程度なら予防できる!
貝殻や化石サンゴ、ライブロックを入れておくと、ミドリフグが齧ることがあります。
これにより野生の時のように歯が削れやすくなり、歯切りの頻度を減らすことが可能です。
また、クリルや潰した殻付きアサリ・シジミなどの硬い餌を定期的に与えるのも、効果があります。
歯切りはフグ飼育の難関です。これによりハードルを感じてしまう方も少なくありません。
いつでも齧れるように汽水なら化石サンゴ、海水ならライブロックを入れておくことをおすすめします。
ミドリフグの餌
ミドリフグの餌は、クリルや冷凍赤虫・生餌などがおすすめです。
クリルは硬めの餌なので歯が伸びるペースを比較的、遅らせることができます。サイズが大きい場合はちぎって与えましょう。
また早い時期から、人工飼料に慣らしておくのも良いです。
貝類も喜んで食べますが、飼育水が非常に汚れますので、水換えを行うつもりで与えましょう。
与える場合は殻をつぶしてやると食べやすいです。
まとめ:ミドリフグの飼育方法を解説!水槽や餌、寿命、歯切りについても紹介
ミドリフグの飼育に必要な事柄をご紹介しました。
ミドリフグは本来海水魚であり、塩分濃度のある水を必要とする熱帯魚です。
最初は小さくても、大きくなると10㎝程度まで成長するため、しっかりとした設備をそろえてることが長期飼育のポイントになります。
また、フグ飼育では欠かせない『歯切り』も定期的い行ってあげることで、10年近く長生きしてくれることも。
可愛らしいミドリフグとの末長いお付き合いを応援しています。
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