金魚の飼い方
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塩水浴と薬浴は併用できるのか?併用例と効果、餌についてを解説

魚の体調を整え軽度な病気を抑えることができる塩水浴と、病気を治す薬浴を併用したい、と考えている方も多いのではないでしょうか。

塩水浴と薬浴は併用が可能ですが、メリットがある半面、注意すべきポイントも存在します。

この記事では、魚に対する塩水浴と薬浴の併用方法や注意点、併用時の例や効果、餌などについて解説していますので、ぜひ参考にしてください。

プロアクアリストたちの意見による塩水浴と薬浴を併用する際のポイントや、注意点について解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの経験や意見をもとに作成しています。

熱帯魚や金魚など、魚を育てていると最も困るトラブルが魚の病気です。

魚の体調を整えることができる塩水と、魚を治療する薬浴を併用することで、より効果の高い治療が期待できます。しかし、塩水浴と薬浴の併用方法や、薬の使用方法を誤るとかえって魚を弱らせてしまうため、正しい知識が必要になるのです。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、塩水浴と薬浴を併用する際のポイントや注意点、魚病薬の効果などを解説します。

塩水浴と薬浴は併用可能!

0.5%塩水浴用 原塩 180g(45cm水槽用)

結論からいうと、塩水浴とほとんどの魚病薬は併用可能です。
ただし、注意すべきポイントが2つありますので、ご説明します。

注意ポイント1:塩水はアルカリ性傾向になる

塩水浴と魚病薬を併用するうえで注意したいのは、塩水にすることでpHがアルカリ性傾向になることです。

塩水と薬の組み合わせや、弱酸性を好む魚種などによっては、魚の体力を消耗させてしまいかねません。
魚の治療をするつもりがかえってストレスになり、逆効果になってしまうことがあるということです。

塩水浴と薬浴との併用を考える場合は、病気によって体力が落ちていることを考慮しつつ、魚の健康状態や種類・特徴などを確認しましょう。
ただし、下記のようにアルカリ性傾向に強い魚種であれば、塩水浴と魚病薬の併用は問題ありません

  • 金魚
  • 錦鯉
  • ベタ
  • プラティ
  • モーリー
  • メダカ
ネオンテトラなどのカラシンや、ミナミヌマエビなどの淡水エビは塩分に弱いため、塩水浴を併用するのは控えましょう

塩水浴についてはこちらのコラムで詳しく解説しています。

注意ポイント2:水質に注意してこまめな水換えが必要

塩水浴と魚病薬を併用する際にもう一つ気を付けたいことが、塩水を継ぎ足すことによる水質の悪化です。
水温を26度以上に固定する場合は特に注意が必要で、水質の悪化を招きやすくなります。

また、塩水浴は毎日〜1日おきのこまめな水換えが必要です。塩水浴と魚病薬を併用する際も塩水浴のみの場合と同様に、こまめな水換えが必要となるのでご注意ください。

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魚病薬と塩水の併用例

魚病薬にはさまざまな種類がありますが、基本的にはどの魚病薬でも塩水との併用は可能です。
ここからは、よく使用される魚病薬と、塩水と組み合わせる際の使用例をご紹介していきます。

グリーンFゴールド顆粒+塩水

【動物用医薬品】ニチドウ グリーンFゴールド フック式 2グラム (x 2)

グリーンFゴールド顆粒は、カラムナリス菌に有効で、尾ぐされ病・エラ病など細菌の感染症に効果があります。希釈方法に少々手間がかかりますが、幅広い病気で使用できるため使用頻度も高く、ぜひ使い方をマスターしておきたい魚病薬です。

グリーンFゴールド顆粒の薬効期間は5〜7日ほどです。注意点として、グリーンFゴールド顆粒は光に当たると成分が分解され効果が薄くなってしまうため、薬浴中は遮光する必要があります
また、水換えの際には交換前と同じ希釈濃度を保ちましょう。

グリーンFゴールド顆粒での薬浴に塩水を加えると、塩水による魚の体力を温存する効果と薬による殺菌効果の相乗効果により、より有効な治療が可能です。

メチレンブルー水溶液+塩水

日本動物薬品 メチレンブルー水溶液 200mL(1.5トン用) 1本 (動物用医薬品)

メチレンブルーは水カビ病や白点病、ツリガネムシ病などに効果がある魚病薬で、特に水カビの治療におすすめです。薬の使用時には遮光が必要ですが、寄生虫を窒息させて弱らせます。

塩水には、魚の体力温存して、自然治癒力を高める効果が期待できます。そのため、塩水とメチレンブルーと併用することで、より治療効果をあげることができるのです。

なお、メチレンブルーは着色性があり、長期間薬浴をすると水槽や各器具が青くなります。
水槽や器具類は着色を割り切って使用するか、使い捨てにする必要があるので注意してください。

観パラD+塩水

動物用医薬品 ニチドウ ニチドウ 観パラD 10ml

観パラDはエロモナス菌を原因とする、赤斑病や穴あき病などに有効な治療薬です。グリーンFゴールド顆粒と同じような病気に対して効果がありますが、観パラDのほうがエロモナス菌に対しては強力に効きます。
もし、エロモナス症状だとすぐにわかる場合は、観パラDで治療を試みましょう。

塩水にはエロモナス菌に対する殺菌効果はありません。しかし魚の体力を温存し、自然治癒力を高める効果が期待できるので、併用することで効率の良い治療につながります。

注意点としては、観パラD自体がpH11とアルカリ性であり、塩水と併用することでよりアルカリ性に傾きやすくなります。そのため、観パラDと塩水の併用は弱酸性を好む魚種にとっては不向きでしょう。ただし金魚やモーリーなど、アルカリ性傾向に強い魚種には問題なく使用できます。

エルバージュエース+塩水

エルバージュエース 2g(0.5g×4) 動物用医薬品

エルバージュエースはエロモナス菌や、カラムナリス菌に効果のある治療薬で、尾ぐされ病や赤斑病など細菌感染症の治療に使用します。

エルバージュエースは強力な薬のため、薬浴時間を厳守しないと魚がショック状態になってしまう可能性があります。
塩水浴を併用することで魚の体力を温存し、薬のショックを和らげる効果が期待できるでしょう。

また、エルバージュエースはグリーンFゴールド顆粒や観パラDと同じ病気に使用できますが、これらの薬よりも強力です。
そのため、観パラDを使用できない魚種や、グリーンFゴールドでは治療できなかった場合に使用しましょう。

アグテン+塩水

ニチドウ アグテン 100ml

アグテンはマラカイトグリーンシュウ酸塩を主成分とする、白点病や尾ぐされ病、水カビ病などに有効な治療薬です。メチレンブルーよりも短期間で治療が終わることがメリットで、水換えの手間を考えると効率がよいでしょう。

ただし、アグテンは28度以上の高水温では使用できません。また、アグテンは光によって分解されるので、薬の効果を保つために治療期間中は遮光してください。着色作用が強いので、皮膚や衣服に付着しないよう注意しましょう。

アグテンと塩水浴と併用すると、魚の早期体力回復に期待でき、治療薬の効果をより得やすくなります。

レスバーミン+塩水

ニチドウ レスバーミン 1個 (x 1)

レスバーミンはウオジラミやイカリムシ、吸虫病といった寄生虫駆除に有効な薬品です。ウオジラミやイカリムシなどの脱皮する寄生虫にたいして、成長ホルモンを狂わせる効果があり、脱皮を阻害することによって駆除します。

魚への影響はありませんが、エビやカニなどの甲殻類は薬の影響を受けてしまいます。そのため、エビなどを混泳している場合は、必ず水槽を分けて魚を薬浴させましょう。また、レスバーミンは28度以上の高水温では使用できないため、注意してください。

塩水には、寄生虫の体力を奪う効果もあります。
レスバーミンと塩水を併用すると、寄生虫を弱らせながら魚の体力を温存できるため、効率よく治療できます。

塩水+薬浴時の餌について

弱った魚を見ると、多めに餌を与えて体力をつけさせようとするケースがありますが、消化には体力を使います。
こちらでは、塩水と薬浴を併用している時に餌を与えてよいのか、また与える際の注意点などについて解説します。

少しずつなら与えてもOK

薬浴をしている時は基本的には餌を与えませんが、治療が長期間に及ぶ場合や、絶食による体力低下が心配な場合は、少しずつ餌を与えても大丈夫です。ただし、病気の魚は餌を食べないことも多く、与えすぎは良くないため1日に1~2粒程度のごく少量にとどめましょう。

薬浴のみの場合は、治療期間中は水換えをしないため、残った餌やフンによる水質の悪化が心配です。塩水浴と併用する場合は毎日水換えをするので、残った餌やフンの回収もでき、水質悪化のリスクが低くなります。

薬餌は濃度に注意

塩水浴と薬浴を同時に行う場合は、薬餌治療は控えた方が良いでしょう。

薬浴に加えて薬餌を与えると、魚の体内に入る薬の濃度が高くなりすぎてしまいます。メーカーが定めている薬の濃度より高くなると、魚の健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、ご注意ください。

そのため、魚に薬餌を与える際は、塩水浴の場合のみにしましょう。

まとめ:塩水浴と薬浴は併用できるのか?併用例と効果、餌についてを解説

塩水浴と薬浴は併用できるのかということや、併用時の例や効果、餌などについてご紹介してきました。

結論としては、塩水浴と薬浴は併用することが可能です。塩水浴と薬浴を併用すると、塩水が魚の体力を回復させるため、より効果的な治療を行えるようになります。ただし、塩水はアルカリ性傾向があるため、併用時は薬や魚の種類によって注意が必要になってくるでしょう。

塩水浴や薬浴は、魚の病気の治療に必要なものとはいえ、少なからず魚に負担をかけてしまうものです。そのため、日ごろから魚の様子を観察し、病気の予防を心がけてあげましょう。



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執筆者 アクアガーデン

アクアガーデンのスタッフが水槽レンタル・リース、メンテナンス、引っ越しサービスなど様々なサービスを通して得たアクアリウムの経験や知識をコラムで発信しています。

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