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【白点病のまとめ】治し方とは?水温、自然治癒、治療方法について

熱帯魚や観賞魚が感染する『白点病』の治療方法を解説します。

白点病は熱帯魚や金魚などに多い病気で、早期発見・早期治療が鍵となります。

治療することで完治することができますが、病気が進行すると場合によっては死んでしまうこともあります。
今回は熱帯魚の病気の中でも伝染しやすい白点病について、治療時の水温や、治療法についてご説明いたします。

飼育魚が白点病を発症した際のご参考になさってください。

※このコラムはアクアリウム情報サイト・トロピカの記事に、最新の情報を加えて再構成したものです。

プロアクアリストのアドバイスをもとに解説

このコラムは、東京アクアガーデンに在籍するアクアリストたちの経験・意見をもとに作成しています。

熱帯魚の病気は、飼育環境の悪化が原因で罹るもの・寄生虫に感染してかかるものに分けられます。
白点病は後者にあたり、新しい生体から持ち込みやすいです。

このコラムでは、感染してしまった場合の治療法と対処法を解説いたします。

白点病の治し方を動画で知る!

白点病の治療については、YouTube動画でもご覧いただけます。
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白点病とは?


白点病は魚の病気の中ではよく知られているもので、熱帯魚だけでなく金魚やメダカなど魚類全般がかかる恐れのある病気です。

白点病の原因

白点病の原因は細菌ではなく、寄生虫です。『ウオノカイセンチュウ』という繊毛虫の一種が魚に寄生することで発症します。

このウオノカイセンチュウは幼虫時代は『ホロント』と呼ばれ、寄生している魚の栄養分を奪いながら成長し、「シスト」と呼ばれる成虫になると魚から離れていきます
シストになったウオノカイセンチュウは、水槽の中で分裂、増殖した後、再び寄生する魚を探して水中をさ迷います。この状態を遊走子と呼びます。

水槽の中で感染がおこると、上記のサイクルを繰り返しながらウオノカイセンチュウが増殖し水槽の中に病気が蔓延していきます。

「ウオノカイセンチュウはどこからくるの?」という質問を受けることがありますが、基本的には外部からの持ち込みで発症します
購入時には気付かなかったけれど新しく導入した魚がすでに感染していて…というケースが多いです。

新しい生体を水槽に入れる前に、別の容器で3日ほど様子を確認してから導入すると、このようなトラブルは防げます。

なお、白点病は淡水魚と海水魚では原因虫が異なります
このコラムでは多くの方が悩まされる、淡水魚の白点病治療について解説いたします。

白点病の症状

白点病にかかると、魚の体の表面に白い点のようなものが現れます。この白い点がウオノカイセンチュウです。

白い点は次第に増えていき、魚はかゆがるように体を底砂などにこすりつける仕草を行うようになります。重症になると体全体が白い点に覆われていき、エラに寄生すると呼吸困難で魚が死んでしまうこともある恐ろしい病気です。

初期であれば治癒することは十分に可能なので、初期症状を見逃さないよう魚の観察を怠らないようにしましょう。

白点病の治療方法は?

白点病の魚を見つけたら、まず症状の出ている魚は何匹いるのか、症状(白点の数)はどれくらい出ているのかなど、病魚の状態を確認します。

もし、まだ病魚が1匹で白点の数が数個程度のごく初期の状態ならば、病魚を別の容器に隔離し、治療をスタートしましょう。

病魚の隔離については以下の記事も参考にしてください。

症状が複数匹に見られるようならば、すでに水槽内に蔓延しだしている可能性がありますので、水槽丸ごと治療します。

治療中は基本的に餌をやる必要はありません。餌の消化は体力を使うため弱った魚の負担になりますし、水を汚すことにもなるからです。

断食についてはコチラの記事も参考にしてください。

白点病の基本的な治療方法は、水温を高めにして「塩浴」や「薬浴」をするといったものがあります。
それぞれの治療の理由や治療方法などについてこれからお話ししていきます。

■白点病の治療方法1:治療中の水温は高めにする

白点病の治療は、原因であるウオノカイセンチュウを駆逐することがメインです。このウオノカイセンチュウはおおよそ1週間で成虫になり増殖するため、放置しておくと爆発的に増え、水槽内の魚が全て感染してしまうことも珍しくありません

ウオノカイセンチュウは低水温に強く高水温に弱い傾向を持ちます。また成虫になってしまったときや、魚に寄生している最中は薬に対して耐性が強く、薬が効くのは宿主を探して水中を漂っている間だけなので、薬のみで治療するのはあまり効率的ではありません。

高水温に弱いという点を利用して、白点病の治療を行っている水槽内の水温を高めに設定します。水槽用ヒーターを設置し水温の設定を28度~30度に設定しましょう。

昇温することで、幼虫であるホロントから成虫のシストへの成長を促進する効果があるため、比較的短期間で魚から離すことができます

ただし急に水温を上げると魚の体にも負担がかかり、ストレスになってしまうため、温度は1日1度ずつゆっくり上げていきます。

水温管理についてはこちらの記事も参考にしてください。

■白点病の治療方法2:塩浴させる

適切な塩分濃度であれば塩の殺菌効果で病気を治療できる場合があります。 ウオノカイセンチュウは塩水で死ぬことはありませんが、活動を鈍らせる効果が期待できると考えられています。

また、塩浴には体力を温存する効果もあり、ウオノカイセンチュウに寄生されたことで消耗した体力を回復する狙いもあります。

一般的に熱帯魚や金魚を塩浴させる場合の塩分濃度は0.5%程度と言われています。これ以上濃い塩分濃度にしてしまうと、魚の負担が大きくなり、薄いと効果が期待できません。

水草は塩水に弱いので、治療中の水槽に入れないようにしましょう。

また、フィルターについてはろ過バクテリアが塩水でダメージを受けてしまうため、設置してもあまり水質改善の効果は期待できません。エアレーション目的と割り切って投げ込み式フィルターを使用することをおすすめします。
塩浴を行いながら様子見をすることで、もしウオノカイセンチュウがまだ残っていたとしてもすぐに対応できますし、薬で消耗した魚の体力の回復も行えるからです。

問題がないようでしたら、3日かけて塩水の濃度を薄め、徐々に淡水に戻していくとよいでしょう

塩浴についてはコチラの記事も参考にしてください。

■白点病の治療方法3:薬浴させる

基本的にウオノカイセンチュウが寄生している段階(白点になって魚の体についている状態)では、昇温・塩浴などの治療効果は薄いです。薬浴も寄生中はあまり効果が期待できませんが、魚に寄生前の水中を漂っている段階や、移動中には非常に高い効果があります。

ウオノカイセンチュウの増殖サイクルが1週間程度と長いので、最低でも1週間~2週間は薬浴させなければなりません

白点病に効く薬の代表としては、メチレンブルー水溶液、アグテン、ヒコサンZなどがあります。

■白点病の治療に効果がある薬

  • メチレンブルー水溶液
  • グリーンFリキッド
  • ニューグリーンF
  • グリーンFクリアー
  • アグテン
  • ヒコサンZ など

着色性の強いメチレンブルー系の薬(グリーンFリキッド など)では、使用すると水槽やアクセサリーが青色に染まってしまうことがありますので、水槽内に入れているレイアウト素材やろ材、水草は取り除いてから使用してください。
グリーンFクリアーは着色性がないため、水草水槽でもそのまま使用できます。

パッケージなどに記載されている正しい濃度になるように分量を調整して使用してください。薬によって効果の持続時間が異なりますが、5日~6日ほどで薬の効果が薄くなっていくため、正しい濃度になるよう水換えにあわせて薬を追加します

魚病薬についてはコチラの記事も参考にしてください。

ちなみに、薬浴中は基本的にろ過フィルターを使用できません。これはフィルターに薬の成分がろ過されるのを防ぐためと、フィルターに定着している『ろ過バクテリア』が殺菌効果のある薬で死んでしまうのを防ぐためです。元の水槽で使用していたフィルターは、ろ材にウオノカイセンチュウがついている恐れがあるため、一緒に薬浴するよりは交換してしまったほうが安心です。

しかし、薬浴中は水中が酸欠になりやすく、フンなどで水質が悪くなる可能性もありますので、エアレーションを行いつつ、こまめな換水を行い水質を保ちます

薬の追加と水換えは2日に1回程度の頻度で行うと水質を維持しやすいです。

新しい水に適正な濃度の薬を溶かして、古い水と交換してください。薬浴中は一度の換水で2/3程度の水を交換することが望ましいです。

魚のサイズや種類によって、水を汚しやすい場合はさらに換水の頻度を増やして対応しましょう。
水換えについてはこちらの記事もご参考になってください。

■白点病の治療方法4:殺菌灯を利用する

紫外線を照射することで、ウオノカイセンチュウを殺虫する方法です。
殺菌灯は水中の有機物質を分解することも期待できるのでコケ対策にも使われることがあります。
効果的な方法なのですが、殺菌灯を購入する初期費用がかかりますし、投げ込み式など一部のフィルターでは装着できません。

設置に適性があるかを確認して、検討しましょう。

殺菌灯についてはこちらの記事もご参考になってください。

■白点病の治療方法5:鷹の爪を使う(民間療法)

白点病の民間療法として、「鷹の爪(赤唐辛子)」を使った治療が広まっています。鷹の爪の成分の一つ「カプサイシン」に殺菌作用があるため、治療できるというものです。

治療のやり方は、鷹の爪を水槽に入れるだけととても簡単です。約10リットルの水に対して鷹の爪を1本使用します。鷹の爪は輪切りにして水中でばらばらにならないようネットなどに包んで水槽に入れましょう

この治療方法は、魚だけでなく水草にも害がないというメリットがある、といわれています。
しかしあくまで民間療法であり、本当に魚や水草に悪影響はないのか、フィルターやバクテリアは大丈夫なのか、そもそもどうして鷹の爪が白点病に効果があるのか、など詳しいことはわかっていません。

そのため、唐辛子を使用した治療は自己責任と了承したうえで、病魚を別の容器に移してから行うことをおすすめします

初期の白点病には効果が高いと言われていますが、鷹の爪を使った治療を始めて3日経過しても効果がないようであれば、市販の白点病用の薬を用いた薬浴に切り替えたほうが良いです。

白点病は自然治癒することがある?

白点病の原因となるウオノカイセンチュウは幼虫の時に魚に寄生し、成虫になると離れていきます。そして分裂、増殖してまた魚に寄生するというサイクルを繰り返しており、一旦離れたように見えても水槽内で生きていればまた寄生し、その数も増えていきます

水槽内の水温が高ければ、自然とウオノカイセンチュウが全滅してしまう可能性もありますが、根治できないと、白点病はほとんどの場合で再発します
自然治癒したと思っていたら、数日後に無数の白点がついてしまっうこともあるので自然治癒には期待しないほうがよいです

白点病が発生した飼育水槽も手入れしよう!

魚の病気というと、病気になった魚だけを治療するというイメージがありますが、白点病の原因となるウオノカイセンチュウは魚から離れて繁殖します

そのため1匹発症した場合は、水槽内にウオノカイセンチュウが潜んでいる可能性が高いため、飼育水槽内もメチレンブルーなどの薬を用いて消毒・水温を高めにしてウオノカイセンチュウの殺虫を行わなければなりません。

【白点病のまとめ】治し方とは?水温、自然治癒、治療方法についてまとめ

白点病の治療方法について、また白点病は自然治癒するのかといったことを解説しました。

白点病は寄生虫が原因となる病気のため、発症した魚だけでなく水槽内に潜んでいる寄生虫も殺虫しないと、再発の可能性が非常に高いです。

1匹発症した場合には、同じ水槽内にいる魚もウオノカイセンチュウに寄生されている可能性が高いので、魚だけでなく飼育水槽の殺菌なども行う必要があります
もしもエラに寄生されると呼吸困難で死んでしまうこともある病気です。

新しい魚を水槽に入れる際は、別の飼育容器で調整・確認期間(トリートメント)を必ずもうけるなど、予防策を取っておくことで白点病を防ぐことができます。

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白点病について良くあるご質問

白点病とは?

熱帯魚や観賞魚に見られる寄生虫病です。~2mm程度の白い粒状の斑点が体につきます。
尾びれなどの末端から感染し始め、やがてエラまで広がり衰弱していきます。
ウオノカイセンチュウ(白点虫)という寄生虫が原因で、繁殖速度が非常に速いため、早急な治療が必要です。

白点病の治療法を教えてください

治療には下記の薬が効果的です。

  • メチレンブルー
  • ニューグリーンF
  • アグテン など

薬によって治療期間は異なります。アグテンなどのマラカイトグリーン系の薬は効き目が早いですがメチレンブルー系のほうが魚への刺激が少なく、初心者も扱いやすいです。
その他には、昇温治療法もあります。

白点病は自然治癒しますか?

自然治癒は基本的にしません。
消えたように見えても白点虫が水中を遊泳しているだけで、再び寄生します。
一度発症したら、白点虫を水槽に持ち込んだことになるので水槽全体を薬浴する必要があります。
新しい魚を導入する際は、まず数日間トリートメントを行い病気の有無を確認しましょう。

白点病に塩水浴は効きますか?

即効性はありませんが、ある程度の効果はあります。
しかし、過信は禁物で、明らかに症状がひどい場合は魚病薬での治療を行いましょう。
薬浴後は、3日以上の塩水浴を行いながら再発しないかを確認します。
これには、白点病で消耗した体力の回復を行う意味もあります。

 

金魚から熱帯魚・海水魚まで、全部で20種類程度のお魚を飼育してきました。お気に入りはイエローヘッド・ジョーフィッシュ。怒ったような顔をしているのに、実はかなり臆病というなかなか憎めない海水魚です。アクアリウム初心者の方でも楽しく読めるような記事を書いていくので、よろしくお願い致します!

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