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水槽の底に敷く底砂には、様々な種類があります。あまりに数が多く、どれを敷いたら良いのか迷ってしまったときには、ご自分の水槽の飼育スタイルや飼育している魚に合わせたものを選んでみると良いでしょう。
例えば淡水魚水槽ではソイルを使用することが多いですが、これは水草を植え付けたり水質を弱酸性に傾けやすかったりなどの効果が期待できるためです。
同様に海水魚水槽ならばサンゴ砂、メダカ水槽ならば田砂など、定番とされる底砂は、それぞれの水槽の水質や飼育している生体に合わせて選ばれていることが多く、導入することで水槽の管理がしやすくなります。
今回は、水槽の種類や生体に合った底砂の選び方とおすすめ7選をご紹介します。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに解説!このコラムのポイント
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
- 底砂は水槽の雰囲気作りと水質に影響する!見た目と機能性で選ぼう底砂ごとの性質を知ればお好みの水槽ができる!
- 底砂には有益なバクテリアが住み着く!水を綺麗にしてくれるバクテリアなど!
- 底砂の種類で使用できるろ過フィルターが変わる底砂の硬さでろ過フィルターを選ぼう!
- アクアガーデンおすすめの底砂7選水槽の種類ごとに基本となる底砂をご紹介!
底砂は敷くことで水槽の雰囲気をがらりと変えることができるため、鑑賞性で選ばれている方もいますが、実は水質や生体にも大きく影響を与えるため、それぞれの飼育スタイルに合わせたものを選ぶのがおすすめです。
底砂の選び方ひとつで、水質の管理がしやすくなったり魚の可愛らしい仕草を観察できたりなどの良い効果を得ることができます。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、水槽の種類別・底床材の選び方とおすすめ7選を解説します。
熱帯魚の飼い方や必要なアイテム、水槽設置方法についてはこちらをご覧ください。
水槽の底砂とは?
水槽の底砂には、次のような効果があります。
- 鑑賞性が上がる
- 生体が好む水質に傾けられる
- 水をきれいにするバクテリアの住処になる
- 水草を植えられる
底砂を敷くだけで水槽の印象を大きく変えることができますので、鑑賞性を高めるために底砂を敷いているという方は多いでしょう。
しかし、底砂の効果はそれだけにとどまらず、実は水質や生体に様々な影響を与えることが知られています。
まず、水質を変える性質がある底砂です。大磯砂ならアルカリ性、ソイルであれば弱酸性というように、底砂によっては水質を変化させる効果があるため、きちんと選んで使用すれば、生体が好む水質に管理しやすくなります。
また他にも、バクテリアの住処になることで水質が安定しやすくなったり、水草を植えられたりなど水槽に与える効果は少なくありません。
もちろん底砂を敷くことで掃除などの手間は増えますし、生体によってはベアタンクでの飼育が推奨されることもありますが、それでも底砂を使うことで得られるメリットはとても大きなものです。
上手に底砂を活用して、水槽を管理していきましょう。
水槽種類別!底砂の選び方
底砂には粒の大きさや性質に大きく違いがありますので、水質や飼育スタイル、飼育している魚の生態に合わせたものを選ぶのが、上手に底砂を活用していくポイントです。
そこで、ここからは次の5種類の水槽別に底砂の選び方を解説していきます。
- 淡水魚水槽
- 海水魚水槽
- メダカ水槽
- 金魚水槽
- エビ水槽
- ビオトープ
それぞれの水槽の特徴と底砂の特性を考慮しながら、相性の良い底砂をピックアップしていますので、ぜひご覧ください。
淡水魚水槽の底砂
淡水魚水槽には、次のような底砂を敷くことが多いです。
- 大磯砂
- ソイル
- 田砂
- 化粧砂
- ガーネットサンド
大磯砂は粒がくずれることがないため、交換する必要がありません。くずれた底砂による目詰まりが心配な底面フィルターとも相性が良いです。
ただ根張りが良いわけではありませんので、植えられる水草の種類は限られます。
一方でソイルは粒がくずれるため1年程で交換する必要があるものの、水草の根張りが良く多種多様な水草を植えられます。水質を弱酸性に傾ける効果もありますので、多くの淡水熱帯魚におすすめです。
田砂は自然な見た目が日本淡水魚と良く合いますし、化粧砂は色合いが華やかなことから鑑賞性を重視した水槽に最適です。
ガーネットサンドは比重が重いため、底砂を巻き上げやすい中~大型魚に向いています。
海水魚水槽の底砂
水質をアルカリ性に保つ必要がある、海水魚飼育でおすすめの底砂は、
- サンゴ砂
- アラゴナイト
の2つです。どちらも水質をアルカリ性に傾ける性質を持ちます。
サンゴ砂は崩れて粉々になったサンゴで、砂のようにサラサラのパウダータイプから、骨格が残っている大粒タイプまでサイズが豊富なのが特徴です。
砂に潜る性質を持つ生態を飼育している場合や、砂浜をイメージした爽やかな水槽ならばパウダータイプがおすすめですが、最近は白さの強いパウダータイプが入手しづらくなっています。大粒タイプは底砂としてだけでなくろ材に混ぜ込んで使うことができる、汎用性の高さが魅力です。
アラゴナイトは貝殻の化石からできた底砂です。ミネラル成分が溶け出しやすいことから、ミネラルを消費しやすいサンゴを育成する水槽に向いています。
メダカ水槽の底砂
メダカ飼育では次の3種類の底砂を使うことが多いです。
- 田砂
- ソイル
- 大磯砂
田砂は自然な見た目が魅力で、日本淡水魚であるメダカとよく合います。ただし底面フィルターや投げ込み式フィルターを使う場合は、粒の細かさが目詰まりの原因になるため大磯砂細目がおすすめです。
水草の育成に欠かせない栄養豊富なソイルは、メダカの繁殖にもおすすめです。ソイルを敷くことで水中の養分が増えて、生まれて間もないメダカの稚魚が餌にできるプランクトンが発生しやすくなります。
金魚水槽の底砂
金魚水槽で使用頻度の高い底砂は以下の2種類が挙げられます。
- 大磯砂
- 化粧砂
金魚は弱アルカリ性~中性の水質を好むため、水質を弱アルカリ性に傾ける性質がある大磯砂が向いています。大磯砂は舞い上がりづらいので、金魚飼育で使うことの多い投げ込み式フィルターとも相性が良い点もポイントです。
また、鑑賞性を重視するならば化粧砂や五色砂利などの華やかな底砂を敷くのも良いでしょう。これらの底砂は水質に影響することがなく、バクテリアも定着しづらいのですが、丈夫で幅広い水質に適応できる金魚ならば特に問題はありません。
ただいずれの底砂を使う場合でも、底砂掃除はしっかり行うようにしてください。
金魚はフンが多く、底砂に汚れが溜まりやすいです。メンテナンス性を重視するならば、砂利程度のやや目の大きい底砂を選ぶか、底砂を敷かずにベアタンクで飼育することも検討しましょう。
エビ水槽の底砂
水質に敏感なエビ類の飼育には、水質を調整できるソイルがおすすめです。
栄養系ソイルには、エビの成長に必要な栄養素が含まれているため、繁殖が目的の場合に効果的です。ただ、立ち上げたばかりの水槽では、水質が悪化しやすい点がデメリットになります。
一方で吸着系ソイルは、水中の余分な栄養を吸着してくれるため、スムーズに水槽が立ち上がりやすいです。
そのため、立ち上げ当初は吸着系ソイル、安定してきたら栄養系ソイルに移行するなど、状況に応じてソイルを使い分けると良いでしょう。
とはいえ、エビは普通の底砂でも十分飼育できるため、繁殖重視でなければ砂利やボトムサンドなどでも問題ありません。エビは小さな生体ですので、隙間に入り込んでしまわないよう細目を選びましょう。
番外編:ビオトープの底砂
ビオトープは、屋外やベランダで睡蓮鉢などを使って自然のままの水景を作る飼育方法です。メダカの飼育に最適なことから、近年のメダカブームの影響もあり人気が高まっています。
そんなビオトープでは基本的にろ過フィルターを使わず、自然発生するバクテリアで水質をきれいに保ちますので、
- 赤玉土
- ソイル
といったバクテリアが増殖・定着しやすい底砂がおすすめです。
また水草や水生植物も積極的に育成したい場合には、根張りが良く栄養も豊富なケト土も良く使われています。
ろ過フィルターと底砂の相性について
底砂を選ぶ際には、使用しているろ過フィルターとの相性も考慮しましょう。
例えば軽くてさらさらした砂状の底砂を敷いている水槽で、底面近くにフィルターを設置すると、巻き上げた底砂がフィルターに入り込んで目詰まりを起こしてしまうことがあります。
投げ込み式や底面式のフィルターには硬くて吸い込みにくい砂利、外部式や上部式、スポンジフィルターにはソイル、といったようにフィルターと底砂にも定番の組み合わせがありますので、フィルターに影響を与えづらい底砂を選定してみてください。
水槽におすすめの底砂7選
それぞれの飼育スタイルや生き物に合わせた底砂の選び方を確認したところで、最後に各種類からおすすめの底砂を7種類ご紹介します。
使いやすい底砂をピックアップして解説しますので、ぜひご覧ください。
大磯砂 細目(2~4mm)
熱帯魚やメダカ、金魚、エビなど、淡水の幅広い水槽に使える底砂です。
粒がくずれることがないため、交換する手間がかかりません。色はやや暗めですが、砂利の自然な風合いそのままで、ナチュラルな印象の水槽を作りたい場合にもおすすめです。
砂利ではありますが、細めの大磯砂は荒目と比べると水草の根が張りやすいことから、根張りの良い一部のの水草ならば植え付けることもできます。
ジュン プラチナソイル ノーマル ブラック
立ち上げたばかりの水槽におすすめな、吸着系ソイルです。
水質を弱酸性に傾ける効果がありますので、多くの熱帯魚やエビ、水草を育成する水槽で使用できます。
また、流木のアクも吸着しやすいことから、レイアウトに流木を使った水槽にもおすすめです。
黒一色のソイルは水槽にスマートな印象を与えてくれますし、悪目立ちすることがありません。生体や水草をより際立たせたい時にはこうしたシンプルな底砂が向いています。
ジュン プラチナリーフサンド No.0 超極細タイプ
粒がとても細かいサンゴ砂で、荒目のものより自然な見た目を演出できます。
水質をアルカリ性に維持する効果はもちろん、多孔質でバクテリアも定着しやすいため水質が安定しやすいです。
砂に潜る性質を持つ生体に向いていますし、東京アクアガーデンでも海水魚水槽を立ち上げる際によく使っています。
水作 水槽の底砂 川砂
自然の川にある砂をイメージした底砂で、日本淡水魚やメダカとは相性抜群です。熱帯にも使用することができます。
砂利ですので粒がくずれる心配もありません。
粒が細かいことからドジョウやコリドラスなど底砂に潜ったり、つついて餌を食べたりする生体にもおすすめです。
田砂
田砂は田んぼの土から取り出した天然素材の底砂で、川砂と同じように淡水魚全般と相性が良いです。
粒に角がなく、ドジョウやコリドラスなど砂に潜る生体にも安心して使用できます。
川砂と比べるとやや暗めの色合いですので、落ち着いた印象の水槽に最適です。こちらも粒が崩れないので交換する手間もかかりません。
スドー ベタのグラスサンド スターダストミックス
キラキラとカラフルなガラス製の底砂です。
その鑑賞性の高さから、室内の小型水槽やボトルアクアリウムに使うと一気に華やかな印象になります。
ベタ用となっていますが水質に影響があるわけではないので、アカヒレやメダカなどに使うのもおすすめです。
ガーネットサンド
赤い色合いが目を引くガーネットサンドは、鉱石を砕いて砂状にした天然素材の底砂です。
比重が重いので巻き上がりにくく、砂利クリーナーでも吸い込みづらいといった特徴があります。
中~大型魚は遊泳力が高く、底砂を巻き上げやすいうえにフンも多いため、特にガーネットサンドと相性が良いです。
まとめ:水槽の底砂とは?水槽の種類別・底床材の選び方とおすすめ7選
今回は、水槽の種類や生体に合った底砂の選び方とおすすめ7選をご紹介しました。
水槽の底砂の選び方を下記にまとめました。
- 淡水魚水槽:大磯砂・ソイル・田砂・化粧砂・ガーネットサンド
- 海水魚水槽:サンゴ砂・アラゴナイト
- メダカ水槽:田砂・ソイル・大磯砂細目
- 金魚水槽:大磯砂・化粧砂
- エビ水槽:ソイル・砂利細目・ボトムサンド
- ビオトープ:赤玉土・ソイル・ケト土
底砂には鑑賞性を上げたり、水質に影響を与えたりする効果があるため、生体や水槽のイメージに合わせて選ぶことが重要です。ろ過フィルターとの相性も考慮しましょう。
底砂は掃除する必要がありますし種類によっては交換する手間もかかりますが、それ以上にメリットの多い飼育用品ですので、ぜひ活用してみてください。
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