ゴールデンバルブとは!特徴や性質と注意点、餌、混泳、繁殖について
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ゴールデンバルブは金色の体色と頑丈さ、そしてスネールなど害虫のクリーナー生体として知られる小型淡水魚です。
適応できる水質や水温の幅が広く、さまざまな水槽環境で飼育できます。当初は臆病で温和ですが、やや縄張り意識が強くなりがちなのがネックで、混泳相手を選ぶ際には注意が必要です。
また、混泳魚のヒレや柔らかい水草も好物で齧ってしまうなど、飼育の難易度の低さに反してクセの強い魚種と言えるでしょう。
この記事では、ゴールデンバルブの特徴や飼育環境、餌や混泳についての注意点、そして繁殖方法まで解説します。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにゴールデンバルブを解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
ゴールデンバルブは様々なものを食べてしまう雑食性を持ち、飼いこむと赤くなっていくなど「小さな鯉」と言えます。
同種間で小競り合いもしますが、群れで生活する姿は鑑賞性が高いです。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、ゴールデンバルブの特徴や飼育についてを解説します。
ゴールデンバルブとは
ゴールデンバルブは、コイ科に属する熱帯魚で、その名の通り金色の光沢を持つ体色が特徴的です。
中国南西部や台湾などに生息するグリーンバルブの品種改良がゴールデンバルブの起源とされていますが詳しいことは不明であるなど、少しミステリアスな魚と言えます。
分類としては『プンティウス』に属しており1929年に動物学者によって名づけられました。
プンティウス属には他に『スマトラ』『チェリーバルブ』『オデッサバルブ』『レッドライン・トーピードバルブ』などの「〇〇バルブ」という名で流通している魚種がおり、コイ科の小型熱帯魚の総称となっています。
水質にうるさくなく丈夫でアクアリウム初心者から育てやすいです。大型にならない魚種なので小型水槽でも楽しむことができます。
飼育当初は白っぽいことが多いですが、飼いこむことで赤い色味が濃くなっていき、「鯉の仲間だな」ということを感じられます。
また、ゴールドの体色は平常時でも目を惹きますが、オスは繁殖期になると腹部に赤い模様、黒の部分には緑の光沢ある模様が表れ、その美しさはさらに増します。
ゴールデンバルブの飼育環境と注意点
小型魚のため、45~60cm水槽で十分に飼育できます。
ただ、群れをつくる性質から、5匹以上の飼育が望ましいため、余裕のある水槽サイズがおすすめです。
ろ過フィルターは外掛け式、外部式が特に向いており、底砂は大磯砂細目からソイルでも飼育できます。
基本的には穏やかな性格なのですが、環境に慣れたり成長すると少し気が荒くなることで有名で、他の魚のヒレをかじることがあります。
特に、大きめヒレは齧る対象になりやすく、グッピーなどはしばしば狙われます。
また、雑食性で水草を食べてしまうことがあるため、給餌による食欲のコントロールが大切です。
同様の理由から、エビが齧られることもあるため、エビと混泳させる場合は隠れられる場所を多めに作りましょう。
そして、ゴールデンバルブが落ち着いて生活できるように、餌が行き渡っているかを意識して給餌するのがおすすめです。
ゴールデンバルブの餌と食性
雑食性なので何でもよく食べるため、餌に困ることはないでしょう。
ゴールデンバルブは非常に食性が広く、特に害虫である『スネール』の卵や『プラナリア』を捕食することが知られています。
水槽内の害虫は駆除が難しく、気づけば増殖してしまうこともあるので、大変有益な特性と言えるでしょう。
また、水草を食べることがあり、アナカリスやマツモのような水草はすぐに齧られてしまいます。
特に新芽のような柔らかい部分が好物のため、水草を入れている場合は注意が必要です。
ゴールデンバルブの混泳について
温和な魚種なので、様々な生き物と混泳可能ですが、場合によっては注意が必要なことがあります。
小型で水質にもうるさくないですが、縄張り意識が強めだったり、気が強い個体も存在するため、他の生体を追い払うように攻撃してしまうことがあります。
また、臆病なのに好奇心が強く、同種間で小競り合いをすることも。
混泳相手としては、ラミーノーズテトラやチェリーバルブなど、体長が同程度ですばやい魚種がおすすめです。
エビ類は食べ物として狙われることが多く、ミナミヌマエビなどとの混泳を考える場合は、ウィローモスなどを多く敷き詰め、隠れられるようにしましょう。
ゴールデンバルブのいる水槽では、コケ取り対策としては以下のような生き物がおすすめです。
- オトシンクルス
- イシマキガイ
- フネアマガイ
このように、生活圏が被らなかったり、口に入らない大きさのお掃除生体が、より適しています。
ゴールデンバルブの繁殖方法
ゴールデンバルブの繁殖は比較的容易で、初心者でも成功させることが可能です。ウィローモスなど茂みになる水草を産卵床として産卵を行います。
繁殖期になると、オスは腹部に赤い模様、黒の部分には緑の光沢ある模様があらわれ、これを『婚姻色』と呼び、オスがメスを追いかける繁殖行動が観察できます。
この婚姻色や繁殖行動は、ゴールデンバルブを飼育する一つの見どころでもあります。
ただし、ゴールデンバルブは雑食性で、卵や稚魚を食べてしまうこともあるため、産卵後は適切な隔離が必要です。
そのため、繁殖を行う場合は専用の隔離水槽やサテライトを設けるのをおすすめします。
孵化した稚魚には、インフゾリアやブラインシュリンプを与えましょう。
まとめ:ゴールデンバルブとは!特徴や性質と注意点、餌、混泳、繁殖について
ゴールデンバルブは、金色の光沢を持つ美しい体色が特徴的で、比較的簡単に飼育することができます。
基本は臆病ですがたまに気の強い個体がいて、他の魚のヒレをかじることがあったり、水草を食べることがありますが混泳は難しくない部類です。
また、ゴールデンバルブは、非常に食性が広く、特に水槽内の害虫であるスネールやプラナリアを捕食することが知られています。
水槽内の害虫管理に役立つ存在でもあります。
美しい見た目と丈夫さから初心者にもおすすめの熱帯魚ですが、その気性や食性からくる混泳の注意点も忘れずに、飼育を楽しんでみましょう。
ゴールデンバルブと同じ特性を持つ『チェリーバルブ』についてはこちらのコラムでご紹介しています。
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