モーリーの飼い方!餌・水質・必要な飼育器具から品種や繁殖を解説
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モーリーは、丈夫で何でもよく食べてくれる、大変飼育しやすい熱帯魚です。
グッピーと同じ卵胎生で、繁殖も簡単なのでアクアリウム初心者向けの熱帯魚としておすすめしています。
プラティに似ていますが、よりがっしりとした体型で、中型水槽でも映える熱帯魚です。
モーリーに最適な水温や水質・餌などの基本的な飼育方法から、おすすめな水槽サイズやろ過フィルターなどの機材、モーリーの種類についてをご紹介。混泳や繁殖についてなども、解説していきます。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにモーリーの飼育方法を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
モーリーは元気な泳ぎと可愛らしい模様や表情が人気の熱帯魚です。
東京アクアガーデンの熱帯魚水槽でも、良く飼育しています。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、モーリーの飼育方法を解説します。
モーリーの飼い方
モーリーはプラティとそっくりですが、同じメダカの仲間で卵胎生ではあるものの、全く別の種類です。
プラティはやや丸みのあるボディで体長が4cm程度なのに対し、モーリーはがっしりとしていて体長は平均で6~8cmとプラティよりも大きめです。
さらに、ライヤーテール、バルーンなど改良品種がいます。
ここからは水温や水質・餌はもちろんですが、モーリーの飼育に向いている水槽やおすすめのろ過フィルターなどについても解説いたします。
モーリーに最適な水温・水質
最適な水温は一般的な熱帯魚と同じで、23~27度ほどです。
飼育環境に合わせて夏は水槽用のクーラー、冬は水槽用ヒーターを使用して水温を維持します。
モーリーの寿命は2~3年ですが、どの品種でも、さまざまな水質への適応力が高く丈夫です。
水草水槽などでもごく普通に飼育することができます。
しかし、もともとはpH7.5程度の弱アルカリ性を好みます。
そのため、モーリーを飼育する場合は中性付近に保つと環境のバランスがとりやすいです。
ちなみに、モーリーの仲間に『ブラックモーリー』という黒い種類がいます。
ブラックモーリーは野生では汽水域に生息するなど、海水にも適応できる強健な熱帯魚です。
とはいえ、海水で飼育する場合は最低でも1週間かけて塩分に慣らしていく必要がありますので、実際の飼育は淡水で行いましょう。
ブラックモーリーは高い環境適応力から、弱アルカリ性の水槽でも飼育可能です。
モーリーの飼育に向いている水槽
モーリーは成長すると体長が5cm以上になるので、30cm水槽では3~5匹程度、5匹以上飼育したいのであれば60cm水槽がおすすめです。
卵胎生で繁殖力の強い魚なので、飼育水槽は余裕を持って大きなものを用意したほうが、想定外に繁殖したときにも過密飼育を避けられます。
モーリーにおすすめのろ過フィルター
モーリーの飼育に向いているろ過フィルターは、外部フィルターがおすすめです。
がっしりとした体形をしていますが、水流が強いと体力を消耗してしまうので、外部フィルターなら水流を調節しやすいというメリットがあります。
また、外部フィルターは水草の育成にも適しているので、レイアウトを楽しむ場合にも向いています。
モーリーの餌
モーリーは大食漢ですので、小型熱帯魚用の餌や、冷凍アカムシなど、熱帯魚用の餌なら、何でも選り好みせず食べてくれます。
餌は1日1~2回、2分で食べきれる量を与えましょう。
しかし、もともとは草食性傾向が強い魚なので、葉の柔らかい水草なども食べることがあります。
その性質を利用して、『ブラックモーリー』は藻類をきれいに食べてくれる『お掃除生体』としても人気の種類です。
それでも健康的に飼育するには、給餌量にも限度があります。餌を与えすぎると、便秘など体調をくずしてしまうのでご注意ください。
モーリーの品種と特徴
ヒレや体型に特徴を持つ改良品種のモーリーは鑑賞性が高く人気です。
体型別に3種類のモーリーとモーリーのなかでもお掃除生体としても優秀なブラックモーリーをご紹介いたします。
ライヤーテールモーリー
「ライヤーテール」という、尾びれの上下の端が伸びる品種です。
体色もさまざまで、シルバーやゴールデンブラック、ブラッドオレンジなどがいます。
俊敏な泳ぎとともに、ひらりと動く尾ひれが可愛らしく、鑑賞性が高い人気種です。
バルーンモーリー
全体的に丸く風船のような体型をしていてます。
モーリーの中でも体長が小さめな品種で、最大サイズで約5cmほどです。
ダルメシアン柄やロングフィンやライヤーテール状の尾ひれなど、バリエーションがあります。
セルフィンモーリー
セルフィンモーリーは、モーリーの中でも大きく育つ品種で、体長は約12cmほどになります。
ライヤーテールは尾ひれが伸びるのに対し、こちらは「背びれ」が伸びる品種です。
こちらもブラックやゴールデン、シルバーなどバリエーションがあり、鑑賞性が高く水槽内でも映えます。
コケや油膜も食べる!ブラックモーリー
黒い体色のモーリーです。
モーリーは草食性傾向の強い熱帯魚なので、コケ取り生体としても活躍します。
そのなかでもブラックモーリーは特にコケや藻類を好んで食べてくれます。
雑食性が強く、水面にできる油膜も食べてくれるので、油膜除去対策として水槽内に入れている方もいるほどです。
オトシンクルス・エビ類などを飼育することができない弱アルカリ性水槽のお掃除生体として重宝されています。
モーリーの混泳について
モーリーはさまざまな熱帯魚と混泳可能な魚です。
しかし、やや気性が荒かったり、『卵胎生メダカ』であることから、混泳させる際にはちょっとした注意点があります。
他種と混泳させる際の注意点
卵胎生メダカの仲間は、全体的におとなしい性格ですが、モーリーは卵胎生メダカの中でやや気性は荒めです。
とはいえ、よほどのことがない限り自分からは他の魚を攻撃することはありません。
しかし、繁殖期になるとブラックモーリーの雄はなわばり意識が強くなり、気性が荒くなることがありますので、その点には注意しましょう。
混泳相手は、小型~中型の魚種のなかで、温和な性格のものを選ぶとトラブルが少ないです。
モーリーの交雑と繁殖について
モーリーはグッピーと交雑する可能性があります。
※上の写真はバルーンモーリーです。交雑種ではありません。
稀に、グッピーとモーリーが交雑して稚魚が生まれることがありますが、成長しても繁殖能力が乏しくなります。
これは、ハイブリット種の特徴です。
また、バルーンやセルフィンなど異なるモーリーの品種間でも交配することがあります。
ちなみにモーリーは1回で5~30匹程度の稚魚を産みます。
初産では5匹程度ですが、出産回数が増えるにつれて生まれる稚魚も増えていき、最大で50匹以上も一度に出産できるようになります。
尚、モーリーのメスが少ないとオスたちが集中的に追いかけてしまうので、オス1:メス2ほどの割合で飼育しましょう。
たくさん出産しますが、生まれた稚魚全匹を平等に育てることは難しいです。
どうしても発育差などがあるため、水槽内で自然に淘汰されていきます。
大切に育てる場合は隔離をし、それ以外は淘汰に任せてしまうことがほとんどです。
魚が増えすぎてしまった場合の対処法は、こちらのコラムをご参照ください
まとめ:モーリーの飼い方!餌・水質・必要な飼育器具から品種や繁殖を解説
モーリーを飼育するための基礎知識や品種、混泳、繁殖の注意点などについて解説しました。
モーリーは品種改良も進んでおり、色・柄さまざまなものがいるので、自分の好みの品種を飼育するのも楽しいです。
コケや藻類・油膜の除去を目的として飼育するのであれば、ブラックモーリーがおすすめです。
繁殖力・生命力が強いので想定以上に増えてしまうこともある点は注意しなければなりませんが、アクアリウム初心者でも長期飼育が容易な魚種です。
ぜひ、飼育を楽しんでいただけますと幸いです。
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このコラムへのコメントやお悩み相談に届いた質問の回答
ブラックバルーンモーリーもバルーンモーリーみたいに油膜やコケを食べてくれるのでしょうか?
間違えました
ブラックバルーンモーリーはブラックモーリーのようにコケや油膜を食べますか?でした
ブラックに限らず、バルーンモーリーも普通のモーリーも、多少は食べます。
ただ、ブラックモーリーとして流通している品種よりも積極的には食べません。
コケはミナミヌマエビなどの他のお掃除生体と、油膜は水面を揺らす工夫を行うなど、別の対処法も併用するのがおすすめです。
こちらのコラムもご参照ください。
・水槽を掃除してくれる生物は何がいる?エビ、貝、魚全部紹介【完全版】
https://t-aquagarden.com/column/maintenance_fish
何卒よろしくお願いいたします。